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鳥獣被害対策の推進
要約
野生鳥獣による農作物被害を軽減するため、町村やJAの広報誌へ記事を掲載して啓発活動を行ったほか、長野原町と嬬恋村の3地区において鳥獣害に強い集落づくり支援事業を利用して、複合柵の実証ほ設置や出没調査などを行いました。
1.ねらいと背景
吾妻の野生鳥獣による農作物被害は広域で発生しており、各地区で問題になっています。コロナ禍で講習会などを開催することが難しいなか、町村と鳥獣センター、JAの協力を得ながら、長野原町、嬬恋村、JA嬬恋村の広報誌へ記事を掲載し、啓発活動を行いました。
併せて、鳥獣害に強い集落づくり事業を利用して長野原の大津地区に実証ほを設置し、嬬恋村大笹の中原・大平地区で出没調査を行いました。
2.取り組み成果
啓発活動として、鳥獣センターの協力を得て、JA嬬恋村5月号、長野原町広報6月号、嬬恋村広報7月号へ、主に電気柵設置の注意点についての資料を提供しました。特に、シカが日中にも出没していることから、24時間通電の効果について掲載したところ、多くのほ場で取り組みが見られました。
なお、鳥獣害に強い集落づくり支援事業における長野原町大津地区の取り組みでは、センサーカメラでサルが隣地の木から枝を伝って侵入しているところが確認されました。すぐに集落内で話し合いが行われ、木の伐採、刈り払いが行われるなど、集落の鳥獣害対策の意識の向上につながりました。
嬬恋の大笹地区では、センサーカメラの解析でシカの出没は夜間のみならず、朝や夕方のまだ明るい時間帯にも出没していたため、急遽、24時間通電とするよう村の広報誌に掲載してもらい、多くのほ場で取り組まれました。
また、コロナ禍ということもあり、各地区の出没調査の結果とワイヤーメッシュ柵設置の説明会は、それぞれの受益者代表へ説明しました。
3.今後の方向
今後とも、各関係機関と協力して、広報誌を通じた啓発発動や出没調査などに取り組んでいきます。
ほ場内に侵入したサル
代表者への説明の様子