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尾瀬入山口交通環境整備について
特定の入山口への利用集中の緩和や、国立公園の回遊型・滞在型利用を促進するための入山口のあり方を検討するため、平成21年度に尾瀬国立公園協議会のもとに「尾瀬国立公園快適利用の促進(利用分散等)に関する小委員会」が設置されました。
群馬県では、平成23~25年度に「尾瀬らしい自動車利用社会実験」として、静かで落ち着いた登山口をめざした鳩待峠駐車場の車両乗り入れ制限や、大清水~一ノ瀬間での低公害車両の実験運行、利用者アンケート等を実施しました。また、平成26年度には「尾瀬入山口交通環境整備事業」の一環として、大清水~一ノ瀬間において約2ヶ月間にわたり低公害車両の試験運行等を実施し、平成27年度からは交通事業者による低公害車両を活用した乗合運行が開始されました。
以降も、他の取り組みと合わせながら回遊型・滞在型利用の促進等について、関係者間で取り組んでいます。
平成26年度の取り組みについて
平成25年度までの社会実験の成果と協議会等の結果を踏まえ、平成26年度は次の取り組みを実施しました。
1 鳩待峠口
入山口に面した従来の第1駐車場への車両乗り入れを無くすため、第2駐車場の拡張工事に対する補助を行いました。(事業主体/東京パワーテクノロジー(株))
2 大清水口
(1)大清水~一ノ瀬間で低公害車両の試験運行を実施しました
- 区間 大清水から一ノ瀬まで(約3,2キロメートル)
- 期間 平成26年7月12日(土曜日)~9月19日(金曜日)の70日間 ※但し7月12日(土曜日)は台風の影響により運行休止、8月18日(月曜日)~22日(金曜日)は路面整備や安全点検のため運行休止。
- 時間 大清水4時20分発便から一ノ瀬16時発便まで
- 頻度 随時
- 車両 8人乗り低公害車両、2台または3台
- 所要時間 片道約20分程度
- 運賃 試験運行につき無料
- 運行日数 64日間
- 乗車人数 のべ13,838人
- 運行便数 2,902便
(2)大清水~一ノ瀬間の旧道を通行可としました
低公害車両が試験運行する期間は、大清水~一ノ瀬間の旧道(旧歩道)も簡易な整備や巡視を行い、通行を可としました。
大清水から三平峠を越えて尾瀬沼のほとりを通り沼山峠から七入に続く道は、古くから上州と会津とを結ぶ、会津(沼田)街道として人々に活用されていました。
天候によってはぬかるむ場所もある山道ですが、ブナやミズナラ、ハルニレ、トチノキ等の巨木の森の中を歩くことができます。
(3)大清水方面の歴史について情報発信を行いました
期間中、会津(沼田)街道の歴史や大清水~岩清水間の過去の道路計画中止の経緯の年表、尾瀬の昔の写真等を、大清水地区の山小屋に掲示しました。
平成27年度の取り組みについて
平成26年度までの成果を踏まえ、平成27年度は次の取り組みを実施しました。
1 鳩待峠口
入山口に面した従来の第1駐車場への車両乗り入れを無くすため、前年度に引き続き、第2駐車場の拡張工事や公衆トイレ整備事業に対する補助を行いました。(事業主体/東京パワーテクノロジー(株))
なお、平成28年度からは従来の第1駐車場を閉鎖し、第2駐車場のみの運用が開始されました。
2 大清水口
(1)大清水~一ノ瀬間で、交通事業者による低公害車両の乗合運行が開始されました
- 区間 大清水から一ノ瀬まで(約3,2キロメートル)
- 期間 平成27年6月20日~10月18日
- 時間 午前5時(大清水発)から午後4時30分(一ノ瀬発)
- 車両 乗合バス・タクシー(13人乗り、9人乗り、4人乗り)低公害車両
- 運賃 大人700円(片道)、こども運賃350円(片道)
(2)利用状況や環境への影響について調査を行いました
低公害車の利用状況(乗車率)の調査や、群馬県尾瀬保護専門委員に依頼をして環境影響調査を行いました。
なお、環境影響調査は平成27年度~平成29年度の3年間実施し、車両乗り入れによる周辺植生への影響は無いと考えられています。
(3)大清水~一ノ瀬間の旧道を通行可としました
低公害車両が試験運行する期間は、大清水~一ノ瀬間の旧道(旧歩道)も簡易な整備や巡視を行い、通行を可としました。
大清水から三平峠を越えて尾瀬沼のほとりを通り沼山峠から七入に続く道は、古くから上州と会津とを結ぶ、会津(沼田)街道として人々に活用されていました。
天候によってはぬかるむ場所もある山道ですが、ブナやミズナラ、ハルニレ、トチノキ等の巨木の森の中を歩くことができます。
(4)大清水方面の歴史について情報発信を行いました
期間中、会津(沼田)街道の歴史や大清水~岩清水間の過去の道路計画中止の経緯の年表、尾瀬の昔の写真等を、大清水地区の山小屋に掲示しました。