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令和元年度 第3回群馬県観光審議会結果概要
更新日:2020年3月16日
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※令和元年度第3回群馬県観光審議会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、書面形式での審議を実施。
1 審議事項
- はばたけ群馬観光プラン2020について
- 次期観光振興計画について
2 意見概要
【A委員】
- はばたけ群馬観光プラン2020について
新年度事業との整合性が図られているのであれば、これで良いと思います。 - 次期観光振興計画の方向性について
→審議資料2「2020年度群馬県観光振興計画」の構成、及び審議資料3「次期観光計画の方向性」を踏まえ、観光振興計画の策定にあたっては以下のような点に十分配慮していただきたい。
- 「観光消費額の増加」は重要であり、その手法を十分検討する必要がある
- 水上温泉と草津温泉における観光消費単価の大きな違いからもわかるように、温泉目的の「観光客」とスキーやラフティング、山歩き等を目的とした「レクリエーション客」では、宿泊単価や飲食単価はかなり異なり、また、欧米の宿泊施設料金等と比べてもリゾート地域における宿泊単価をさらに引き上げることは難しいと考える。
- したがって、20年間先を想定して観光消費額の増加を図るのであれば、連泊や滞在化に重点を置いた、地域全体としての受け入れ環境の整備を検討していく必要がある。
- 誘致ターゲットの明確化とそれに対応した施策内容検討が必要
- 審議資料2の3ページ「宿泊者数の推移」と4ページの「居住地別宿泊者数」を組み合わせてみると、2018年度では宿泊者数の減少が見られる中で、首都圏客は比較的は安定しており遠隔地客が減少している状況が読み取れる。
- また、5ページの観光消費額の推移をみると、宿泊消費額は横ばい傾向がみられるものの、観光消費額の3割から4割を占める日帰り客の総消費額は増加傾向にあり、この日帰り消費の主体は群馬県民による日帰り消費需要であると考えられる(新幹線、高速道路、幹線道路の整備充実と所得の横ばい傾向に伴って、埼玉、東京方面からの日帰り客も一定量存在するため、クロス集計が必要)。
- これらの点や、これまで県において首都圏をターゲットとしたディスティネーションキャンペーンを実施してきた実情等も含め、今回の観光振興計画においては、「首都圏住民」を最も重要な誘致ターゲットとして位置付け、首都圏住民の余暇志向や傾向に関する分析を進めたうえで、その受け皿整備を施策として検討していく必要がある。
- また、日帰り利用が主体と考えられる「群馬県民」も重要なターゲットとして位置付け、さらに「県民の充実したライフスタイルの実現における、余暇の充実」の視点も加味して、ぐーちょきパスポートのみならず幅広い層の県民への適切なインセンティブの提供や情報提供体制等の、モチベーションをより高める施策を検討・展開していく必要があると考える。
- このように主要誘致ターゲットの明確化は、効果的な施策内容を検討する上で必須の要件となることから、現状の宿泊、日帰りの来訪地域別入込データを分析しつつ、今後に向けた複数の誘致ターゲットの適切な設定を期待したい。
- また、誘致ターゲットとして「訪日外国人旅行客」を設定することも消費単価の高さの点からも重要ではある。ただし、観光客誘致においては近距離客が最も安定しており、遠距離客である訪日外国人客については、今回の新型コロナウィルスのような感染症の発生や、天災の発生、テロリズム、地域紛争の勃発などにより突然完全休止に陥り、しかもその回復速度は遅いという観光産業にとっての大きなリスクも存在する。そのため、「訪日外国人旅行客」については、あくまでもターゲットの一つとして設定してその具体的な誘致施策、対応施策を検討すべきと考える。
- したがって「訪日外国人旅行者受け入れのさらなる加速」という項目については、方針とはせずに誘致ターゲットの一つとして位置付け、表現としても「訪日外国人旅行者誘致の着実な推進」程度にしておくべきと考える。
- データマーケティングの強化は、その分析を重視していただきたい
- 近年、SNSを活用した観光レクリエーションデータの蓄積が急速に拡大し、観光庁や民間事業者による基礎データやマーケティング資料の公開も進みつつあるため、今回の観光振興計画における「現状分析とそれに基づく課題の設定」や「計画の方針を含めた計画コンセプトの策定」時においても、これらのマーケティングデータとその分析結果を最大限に活かした取り組みが期待される。
- 余暇動向、観光地動向の分析において気がかりなのは、これまでの観光審議会の議論においても、長期的に確実に変化していくであろう「潮流」と、短期的に拡大してその後縮小する可能性の高い「流行」の区別をあまりせずに議論が進む状況が見られた点であり、20年先を見越した観光振興計画を策定する以上、データ分析の中からいくつかの「潮流」を見極め、それに沿った計画コンセプトや施策の検討を行い、そのうえで短期的な誘致促進策として「流行」に対応した施策を付加する対応が望まれる。
- ただし、20年先に向けた潮流の把握は、過去の経緯を基にするデータマーケティングだけでは無理であることから、長年にわたり観光の現場において、観光を取り巻く社会動向と余暇動向の変化、そしてその関係性等を見極めてきた観光事業者や研究者等の専門家の意見(予測)を加味し、将来に向けた変化予測を見出していく必要がある。
- 競合地域との差異化等の検討
- ・誘致すべき観光レクリエーション客の多くが東京を中心とした首都圏客である以上、首都圏200キロ圏の8県に立地する温泉地やスキー場、高原リゾート等と群馬県内の競合資源に関わる資源性や立地条件等の比較を踏まえ、資源性の強化や差異化手法についても十分な検討を行う必要がある。
- (5)Gメッセ群馬の浮上に向けた都市観光の推進を
- これまでの群馬県における観光振興施策では、都市観光の振興については富岡市を除いては県による積極的な取り組みはあまり行われてこなかったようであるが、Gメッセ群馬の誘致力強化にあたっては、開催関係者や来訪者が宿泊滞在する高崎市、前橋市における都市観光の魅力の向上が不可欠となる。
- 両自治体は、都市計画マスタープランや中心市街地活性化計画を基に都市整備を進め、食や立ち寄り拠点の整備などによる都市観光の活性化にも取り組んでいるが、誘致圏の拡大という点からはその成果はまだ十分に発揮できているとは言えない(残念ながら前橋市は観光振興計画を持たずにコンベンション都市整備を進めている)。
- このような各市の都市観光への取り組みとその実績を踏まえ、県の観光振興計画においては、「Gメッセ群馬への来訪客(MICE客)」を主たるターゲットとして、各都市におけるナイトアミューズメントにも配慮した都市観光や、周辺地域における日帰り観光の魅力づくりやルート整備などに関する施策対応を検討すべきと考える。
【B委員】
- はばたけ群馬観光プラン2020及び次期観光振興計画について
「はばたけ群馬観プラン2020」(2)インバウンド誘客の更なる促進「次期観光振興計画の方向性」 - 訪日外国人旅行者受け入れの更なる加速
この2点については昨今の新型コロナウイルスによる訪日する外国人観光客の減少を真摯に受け止めて計画の練り直しを小手先だけでなく抜本的にする必要があるのではないかと思います。
現在、日本国内での新型コロナウイルスによる感染の広がりを受け、24カ国・地域が日本からの入国・入域制限を行い、58カ国・地域が日本からの入国後に観察措置などの行動制限を実施している。日本も同様に入国制限や行動制限を実施しています。このままの状況が続けば訪日する外国旅行客は史上初のむ大激減することが予想されるので現実に合わせてこの政策は凍結するか新型コロナウイルスの終息宣言がなされた後に再度検討するとことにしてはいかがでしょうか。さらに国内の観光客も旅行を控えることが予想されますから新型コロナウイルスがなかった時の状態で検討するのではなく現実にしっかりと向き合って再度検討し直すということもする必要があるかと思います。「群馬ディストネションキャンペ-ン」も現実のコロナ感染に対応したものに再度検討し直すことが必要ではありませんか。新型コロナウイルスを怖がっていては何も進みませんが一般国民は面見えない殻こそ怖いし、感染のリスクを負いたくないと思うのは正直な気持ちだと思います。現在は人が集まるところがクラスタになる可能性が多いと指摘されていますし、健康層に見えていても潜在的な感染者の可能性もあるので新型コロナウイルスの感染拡大、終息宣言が出されるまで観光に群馬に来てくださいと大きな声で呼びかけるわけにもいかないのが現状かと思います。呼びかけるのであれば感染リスクはないと宣言しない限り難しいのではありませんか。
新型コロナウイルス終息宣言が出されてから、集団感染を防ぐ手立ても考慮した計画、施策にする必要があるかとも思います。
【C委員】
「はばたけ群馬観光プラン2020」、次期観光振興計画についてとも、とくに意見はありません。
今は、コロナ対応が急務です。
温泉地ごとに日替わりで営業する宿を決める(もしくは休業する宿を決める)など、施設単体ではなくエリアごとに連携し、できるだけ影響を少なくするようなことを考えるべきかと思います。
【D委員】
- はばたけ群馬観光プラン2020について
- 計画はとても良いと思いますが、これをいかに実行出来るか・・・。
- 外国観光情報ウェブサイトの充実、リニューアルは、外国人目線で、一刻も早く取 組む方が良いと思います。<写真の選定などは特に重要だと思います。>
- 計画はとても良いと思いますが、これをいかに実行出来るか・・・。
- 次期観光振興計画について
意義ありません。