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令和4年度 第3回ぐんま緑の県民税評価検証委員会開催結果

更新日:2023年1月10日 印刷ページ表示

1.日時

令和4年9月20日(火曜日)14時00分~16時20分

2.会場

群馬県庁29階 第1特別会議室

3.出席者

  • 委員:西野委員長ほか7名
  • 県:須田環境森林部長ほか11名
  • 事務局:森林保全課職員4名

(別添出席者名簿のとおり)

4.環境森林部長あいさつ

[略]

5.委員長あいさつ

[略]

6.議事

(1)報告事項

ア ぐんま緑の県民税評価検証委員会設置要綱の改正について
イ 令和3年度ぐんま緑の県民基金事業の実績について
ウ ぐんま緑の県民基金 市町村提案型事業の評価​(令和2年度開始事業・令和4年度評価)​
 令和4年度市町村提案型事業の追加採択箇所
オ ぐんま緑の県民基金事業 第2期中間報告

(2)意見聴取

ア 令和4年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案事業)

7.質疑内容

(司会)

(14時00分 司会 開会を宣言する)

(司会)

環境森林部長からあいさつを申し上げる。

(環境森林部長)

[あいさつ](省略)

(司会)

次に、西野委員長からごあいさつをいただく。

(西野委員長)

[あいさつ](省略)

(司会)

議事に入る前に、今年度は群馬県生活協同組合連合会の推薦委員の改選があったことから、紹介させていただく。

田中理恵子委員が退任され、後任は木榑千恵子委員が選任された。

本日は所用により欠席となるが「ぐんま緑の県民税評価検証委員会設置要綱」第4条の規定により、田中委員の残りの任期を引き継ぐことになる。

これより議案の審議に移るが、議長は西野委員長にお願いする。

(議長(西野委員長))

まず「ぐんま緑の県民税評価検証委員会設置要綱の改正について」説明をお願いする。

(緑化推進主監)

「ぐんま緑の県民税評価検証委員会設置要綱の改正について」説明

(議長(西野委員長))

「ぐんま緑の県民税評価検証委員会設置要綱の改正について」について説明いただいた。

この委員会は、県民税が一般財源化とならないよう使途をすべて透明化し、それを検証することを目的に設置された。今の説明によると今後はそうではなく、ここで意見を広く聴取したいということである。

HPでこの委員会の意見を公表するため、議論の内容については県民にも知らせることができるという説明であった。いずれにしても委員会の意見は重要であるため、きちんと意見を言っていただき、事務局で議事録にまとめて公表してもらう。

それがどのように反映されるかは県の政策をみれば明らかになるだろう。県の全体がこのような形式をとっており、私はこの委員会のほかに公共事業再評価委員になっているが、そこでも議決が意見聴取となった。いずれにしても意見をしっかり言っていただくことが重要である。本日の委員会からこれを適用するので、お願い申し上げる。

委員から質問はないか。

(各委員)

特になし

(議長(西野委員長))

次に「令和3年度ぐんま緑の県民基金事業の実績」(資料1)について説明をお願いする。

(緑化推進主監)

「令和3年度ぐんま緑の県民基金事業の実績」説明

(議長(西野委員長))

「令和3年度ぐんま緑の県民基金事業の実績」について説明いただいた。委員から質問はないか。

(西村委員)

「ぐんま山と森林イベント一覧」は、資料のどこに掲載されているか。

(緑化推進主監)

資料1-1の令和3年度実施報告書p18にある普及啓発実績の53万4千円に含まれている。

(西村委員)

「ぐんま山と森林イベント一覧」に掲載されているイベントの事業費は、制度運営の予算からでているのか。

(緑化推進主監)

掲載されているイベントは、県民税を活用していない。

議長(西野委員長))

評価検証委員会の意見を私が取りまとめて、事務局に提出する。資料を一読いただき、意見用紙に記入の上、事務局へ提出していただきたい。

議長(西野委員長))

次に「ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価」(資料2)について説明をお願いする。

(事務局)

「ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価」説明

(議長(西野委員長))

「ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価」について説明いただいた。

委員から質問はないか。

(西村委員)

市町村提案型事業についてアンケートを実施しているが、アンケートの具体的な内容の資料はないのか。

(事務局)

資料はアンケート結果をまとめたものを掲載している。アンケート内容は、県の要綱で様式が決められているが、今回の資料には添付していない。

(西村委員)

アンケートの内容は事務局で考えたものか。

(事務局)

県で考えた内容である。

(西村委員)

アンケート内容については、評価検証委員会で意見聴取するのはいかがか。

(事務局)

アンケートの内容について、委員の皆様にも見ていただき、意見をいただくのも一つの考え方であると思う。

(議長(西野委員長))

アンケート内容は、事務局が工夫をして作成し、第1期から継続して実施している経緯がある。ただし、今回昭和村がほとんどB判定をつけている。

おそらく、課題を含めてB判定にしているのではないか。課題と事業実施したことの評価は別である。

事業を実施したが、管理が困難な課題があるためB判定にしたという感じが受け取れる。

(事務局)

そういう傾向は多少あるかと思っている。

(議長(西野委員長))

来年度以降のアンケートについては、事業実施への評価とし、課題は評価しないことを前提にするとよい。

(議長(西野委員長))

次に「令和4年度市町村提案型事業の追加採択箇所」(資料3)について説明をお願いする。

(事務局)

「令和4年度市町村提案型事業の追加採択箇所」説明。

(議長(西野委員長))

「令和4年度市町村提案型事業の追加採択箇所」について説明いただいた。委員から質問はないか。

(各委員)

特になし

(議長(西野委員長))

次に「ぐんま緑の県民基金事業第2期中間報告」(資料4)について説明をお願いする。

(事務局)

「ぐんま緑の県民基金事業第2期中間報告」説明。

(議長(西野委員長))

「ぐんま緑の県民基金事業第2期中間報告」について説明いただいた。

委員から質問はないか。

(各委員)

特になし

(議長(西野委員長))

次に「令和4年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案事業)」(資料5)について説明をお願いする。

(事務局)

「令和4年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案事業)」説明。

(議長(西野委員長))

「令和4年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案事業)」について説明いただいた。

委員から質問はないか。

(議長(西野委員長))

特殊伐採とはどのようなものか。

(事務局)

例えば高所作業車等を活用した伐採であり、通常の伐採方法ではできないケ-スの伐採である。

(須藤委員)

市町村提案型事業は予算に余裕があるので、追加事業を募集するなど、各市町村になげかけがあるのか。

(事務局)

市町村提案型事業の次年度計画は、毎年10月に市町村へ向けて要望調査を実施し、本計画を1月に提出してもらっている。市町村から提出された計画は、3月に当委員会で報告させていただいている。

(須藤委員)

すべての市町村で実施されているとのことであるが、予算は、各市町村へ平等に割り当てられているわけではないのか。

(森林局長)

基本的には市町村から要望をすべてあげてもらう。ただし予算枠があるため、優先順位をつけて、予算を超えていればその中で納まるよう、県で割り振りをしている。各市町村が平等な金額というわけではない。

3月の時点で要望をしていても、土地所有者の都合などで事業を実施できなくなる場合もある。そういう場合、予算に余裕があれば、追加の要望を受けて事業を実施することもある。

(須藤委員)

要望を出さない市町村は事業ができないとのことだが、市町村に偏りが出てくることはないのか。

(森林局長)

積極的に取組む市町村もあるが、それなりの市町村もある。県民税を導入した初年度に事業を実施したのは19市町村であった。実施可能な取組について丁寧に説明した結果、今では35市町村全てで、実施される状況となった。

(森平委員)

追加事業は全伐をするのか。

(事務局)

森林の全伐を行う予定である。

(森平委員)

町が実施とのことでそれほど危険の心配はないと思うが、もし急傾斜地であれば、災害の危険性あるのではないかと思い、確認のため質問をさせてもらった。

(議長(西野委員長))

他に意見、質問がないようなので、次第5の「その他」へ移る。事務局に説明をお願いする。

(緑化推進主監)

 「ぐんま緑の県民税第3期について」

 「県民アンケート調査結果について」(資料6-1)

 「ぐんま緑の県民税 市町村アンケート」(資料6-2)説明

(議長(西野委員長))

第3期目に向けての説明をいただいた。

この委員会で、県民税導入時から携わっているのは私だけなので、少し県の説明に補足させていただく。

なぜ森林を整備しなければいけないのかいうことであるが、1980年をピークに国産材価格が下落した。これは、円高が進み外国の木材を輸入しやすくなったからである。これにより、日本の林業は壊滅的な影響を受けたが、群馬県も例外ではなかった。

人工林は一定の保育を必要としている。大きな山林地主はそれなりの保育ができるが、資本を投下しても利益が得られないと判断された山林は、放置林という形になった。それが、様々な問題をおこすようになってきた。このため、森林の整備が必要となった。

当時は国の制度がなかったため、群馬県が独自に県民の理解を得て、きちんと森林を整備しなければならなかったので、平成24年度に県民税の導入を検討し、平成26年度から県民税を導入した。

国の方でも再来年度から、国民1人当り1,000円が森林環境税として徴収される。現在は、森林環境譲与税という形で前倒して、各都道府県や市町村に交付されている。

なお、県には、市町村が森林環境譲与税を使うためのサポート費用として交付されている。

市町村の方は、間伐や間伐を進めるための準備、木材利用、或いは人材の育成など、いくつかの目的で交付されている。

国が森林環境譲与税を導入したのは、CO2削減を狙いとした経緯がある。

地球温暖化防止のための京都議定書が定められ、日本も批准をした。京都議定書の批准に基づいて日本の場合は削減目標6%のうち森林吸収源で3.8%の温室効果ガスの削減を義務づけられている。CO2を削減する方法はいくつかあるが、そのうちの1つが森林の間伐である。

京都議定書の後はカンクン合意、それからパリ協定となるが、森林環境譲与税を導入して今後も日本は関わっていかなければならない。

県民税の取組も、結果としてCO2削減につながっているが、国の制度がないのであれば、県が独自で森林整備を実施しようというのが始まりであった。そのあと国の制度ができたが、国の制度の目的は、県民税とやや異なっている。

その他資料の「ぐんま緑の県民税と森林環境税の制度設計イメージ」について説明をいただきたい。

(緑化推進主監)

「森林環境税及び森林環境譲与税の制度設計イメージ」

「森林管理制度の概要」

「ぐんま緑の県民税と森林環境譲与税の棲み分け」説明

(議長(西野委員長))

県民税と森林環境譲与税の棲み分けの説明をいただいた。アンケートの結果は、税制度を何も知らない人の割合が多いのが気になるものの、継続に「賛成」、「どちらかといえば賛成」が67%という結果が出ている。

それから、群馬県の民有人工林が11万ヘクタールそのうち2万ヘクタールが林業経営の成り立たない森林である。そのうちの1万ヘクタールの森林を県民税で整備するということでスタートした。1期目で3,451ヘクタールが整備され、第2期で3,049ヘクタールが整備される見込みである。あと残りが3,500ヘクタールである。この3,500ヘクタールの森林については、このまま県民税を継続して整備することにより、目標を達成したいという説明であった。

森林環境譲与税については、所有者不明森林を整備して、経営可能な森林にしていくということで、県民税と森林環境譲与税の使途の重複はなく、棲み分けをしている。

県民税の導入当時と状況は変化してきたが、国から交付されるお金の使途は性質が異なるため、県民税を継続していきたい。というのが県の説明だと理解した。

では、委員の皆さんから意見をいただきたいと思う。

(西村委員)

森林環境譲与税は県に交付されるのは約1億円であるがその使途は、経営管理制度による不採算林の整備と木材利用の推進の主にその2点ということでよいか。

(経営管理室長)

県へ交付される森林環境譲与税は、市町村が実施する施策の支援に活用している。

使途とすると市町村では森林整備をするにあたって地域の森林がどのような状況であるかなどの森林情報が不足しているため、県が把握している森林の資源情報をより精度を高めて、市町村に情報提供するためのシステム改良や、経営が可能かどうかを判断するための路網の状況などの情報を整理して市町村へ提供。

また、森林整備の担い手対策のため教育の支援などに活用している。

(西村委員)

森林環境譲与税は、市町村に交付されたお金を含めてなので、令和4年だと市町村に交付される約7.2億円と県への約1億円と併せて、県全体としては約8.2億円が、森林経営管理制度による不採算林の整備と、木材利用の推進などに利用されているという理解でよいか。

また森林環境譲与税で整備する経営管理制度による不採算林というのは、資料の市町村の森林環境譲与税で整備の1万ヘクタールの方に入っていることでよいか。簡単に言うと川上対策として、県民税で整備する条件不利地が1万ヘクタール、経営管理制度による不採算林の整備が1万ヘクタールという理解でよいか。

(緑化推進主監)

それでよい。

(黒田委員)

棲み分けの資料によると、県民税で森林環境教育を実施しているが、西野委員長から県民税は一般財源とは区別してそれ以外のところに使うという話があった。一般財源の中では、森林環境教育はどのような扱いなのか。

(緑化推進主監)

小中学生向けのフォレストリースクールなどの実施は一般財源で行っている。県民税は森林環境教育の講師の養成や、市町村が独自で実施する森林環境教育の支援をおこなっている。

(黒田委員)

県民税を活用して森林環境教育を実施しているとのことであるが、各市町村にPRはしているのか。

(緑化推進主監)

市町村へはこのような事業があるということを伝えている。市町村から要望があった際には、支援させていただいている。

(黒田委員)

ぐんま山と森林イベント一覧を4万部作成したとのことだが、どのような利用がされているのか。

(緑化推進主監)

県民税のPRも兼ねて、県民が広く目にする道の駅・行政事務所・病院などに配布している。多くの県民に森林環境教育に参加していただければと考えている。

(黒田委員)

県民税の認知度が低いのはこのような取組が有効に行き届いていないからではないのか。森林環境教育も市町村が計画したことに対しての支援という形であるが、県としての形がしっかり見えてこないと伝わらないと思う。

これから担い手や、子どもたちがどのような教育を受けていくかによって、50年後、100年後の森との関わりに大きく影響があると思う。

もっと強いアピールの仕方があったほうがよいのではないか。県民税の森林環境教育には期待しているが、森林環境教育にそれほど予算が割かれていない。

市町村から要望があったものに対して支援しているという説明であったが、もう少し各市町村の教育委員会などにしっかりとアピールができたらよいのではないかと感じている。

(緑化推進主監)

県民税以外で、地元の教育委員会と連携し、小・中学生等を対象としたフォレストリースクールを一般事業で実施している。県民税はフォレストリースクールに必要な講師の養成に活用している。県も森林環境教育に力を入れていきたいと考えている。いただいた意見を参考にして、今後のあり方等について検討したい。

(後藤委員)

先月、高崎市で簡易水道関係の会議があり、管内の簡易水道の水源林の管理に、県民税を活用している面積がどれくらいあるのかを聞いたところ、高崎市の水道局では把握をしてないということであった。

各市町村の関係部局内で情報共有はされているのかをうかがいたい。

(緑化推進主監)

市町村の県民税の担当部局への説明が中心で、すべての部局に説明がなされていないのが現状である。

(後藤委員)

簡易水道は各市町村が管理しているが、その上流部の水源林の管理を市町村の関係部局が把握をしてないのは問題があると思ったため、意見をさせてもらった。

(須藤委員)

評価検証委員になって2年目になるが、評価検証委員になるまでは県民一人一人が700円ずつ税金を納めていることを知らなかった。商工会の役員会の際に1人700円納税していることを話しても知っている人はいなかった。

県民税が今回説明のあったことに使われていることに、異論はない。また、大きな目的を達成するのには、この金額が十分であるとは思わない。ただ、ここで実績だけをみて、評価や意見を求められてもそんなに書くべきことがわからない部分がある。現状として県民税事業の実施は、間違ったことではないということは2年間でよくわかった。

みなかみ町は99%が森林で、人が住んでいる部分は1%である。国に森林という財産があるのに、輸入材の方が安いことにより、森林所有者の採算が合わないために放置されてしまった状況になったのは、国の政策が間違ってきたからである。

今度は輸入木材に付着した外来種を駆除するために、新たに税金を活用するといった状況があり、ずっと前からの森林の政策が間違っていたと言わざるをえない。

時間がかかるとは思うが、国内で国産材を活用し、利益が得られるようにするために県民税のすべてを使った方がよいのではないか。そうでなければ、税額が1,700円にしようと7,000円にしようとこのままでは、根本的な解決にはならないのではないか。

(議長(西野委員長))

同意見である。簡単に説明するとグローバル化が日本の林業をこのような状況にした。実は製材品は外国材の方が高い。ハウスメーカーがシステム化しているため、カナダではJブランドといって日本向けの製材工場がたくさんある。

一方、日本の木材加工技術は近代化が遅れており、昔ながらの形がずっと続いている。今はシステム化が進んできているが、木材の値段というよりむしろこのシステムの違いが大きくなってきている。

須藤委員から意見のあったことについては、最後に県に注文をつけようと思っていた。

平成10年から県産材住宅の普及事業をやっていた。ところが一昨年、県はこの事業を廃止にした。今後はどこに補助金を出すのか。

(森林局長)

委員長が話した事業は、「ぐんまの木で家づくり支援」という事業であり、家を建てる際に使った県産材の率によって、施主の方に補助金を出すという制度であった。

輸入材ではなく、県産木材に置き換えていきたいという考えのもと、補助金を交付して県産材の需要を伸ばしていきたいとしていた。しかし、予算の割には需要が伸びていなかった。

費用対効果が悪く、違う方法を考えた方がよいのではないかということで、「ぐんまの木で家づくり支援」という制度はやめて、製材工場や工務店でグループ化してもらい、そのグループの中で、住宅を建ててもらうという制度にした。そのグループに補助金を交付する形をとっている。制度は始まったばかりであるが、工務店や製材工場に理解をいただき、グループに入ってもらって進めていくという形になってきた。まだ浸透はしていないので、全県で対応しているとまではいっていない状況である。

(議長(西野委員長))

今の仕組みでは、県民が県産材で家を建てたいということには繋がらない。県産材住宅については、昔はよく県庁に県産材で家を建てたいが、どうすればよいかという問い合わせがあった。その要望にきちんと応えられるようにするということで、平成19年度から実施してきた。1万棟くらい建てた実績があった。

条件不利地の間伐であるが、間伐した後、何に使うのか県で知恵を絞って欲しい。そうしないと、10年後に間伐してまた20年後に間伐するといった繰り返しになってしまう。

それに関連して林業試験場で調査をされているが、それについてはまた後で議論したい。

(高草木委員)

評価検証委員になって現場も見させていただき、県民税事業は非常に意味がある重要な取組であるということは理解しており、継続については賛成している。

またアンケートを見ても、鳥獣害対策や道路付近の森林整備であれば、交通安全にも貢献しているなどの点からも非常に有効な取組である思う。

アンケート回答者の2/3が賛成ということは、そういったものを目にして、このように整備していると理解をしてくれる人がいると考えられる。

本日は税額の話はしていないが前回の会議の中で、私含めて3名の方が、税額700円のあり方について意見していた。700円のあり方については、今後の話になるのかもしれないが、先ほど県民税と森林環境譲与税の棲み分けの説明をいただいた。

私は会議に参加しているので、棲み分けの説明を受けると700円が必要だということは理解できる。しかし、一般の県民は詳細を知らないので、700円で継続するということであれば、一般の県民にもこういったことに使うので、今の700円の税金を継続したいということを説明しておかないと理解を得られないと思う。

(議長(西野委員長))

県民の皆さんに対する周知方法は考えているか。

(森林局長)

事務局とすると県民税を継続させていただきたいと考えている。議会にも同じように説明をさせていただいて、12月の議会に、議会から回答をいただきたいと考えている。その後、県民の皆様への周知のため、パブリックコメントという形で、税額700円で県民税事業を継続することへの意見をいただきたいと考えている。

(西村委員)

先ほど須藤委員の意見にあったように、これまでの拡大造林の施策を国が進めてきたために問題が起こっているということを言い出すと、国の責任であり国税で整備が必要だという話になりかねない。

県民税と森林環境譲与税を棲み分けた上で、税額700円を継続することについては賛成である。

しかし、県民税の活用方法をもっと明確にしないといけない。

委員長の意見にあったが、専門家からすると間伐を繰り返さないとまともな森林にはならない。永遠に管理し続けなければいけない。試験場とともに考えていかなければならないが、将来的には広葉樹林へ誘導していかなければいけないと思う。しかし、どこの県もビジョンが見えてこない。どんな森林にするのかを見せないことには、一般の方々、特に議会の理解が得られない。そこをどのようにお考えか。

(森林局長)

目指していく森林を具体的に示すのは難しい。戦後、木材を利用し過ぎたため、広葉樹林を切って針葉樹を植栽して利用していこうとしていた。

当時は人件費も安くて、木材が使える時代だったので、伐採して搬出すれば経営として成り立っていた。ところが国内の供給が不足したため、海外から輸入するようになった。

たとえば明治神宮や伊勢神宮の森にしても太い木があるが、採算を度外視して人が手入れしている。それを目指す訳にもいかない。ただし、あまり手間をかけなくて済むような森林の部分と、森林経営により、循環利用していく部分などに分けて考えていきたい。

(松下委員)

アンケートの結果では、67%の方が賛成、どちらかといえば賛成という意見がありながら認知度が低いという結果である。ぐんま山と森林イベント一覧やモリノワは、今まで同じような場所で配られていたのか。

(緑化推進主監)

基本的同じであるが、今年からは配布先を広げ病院に配り始めた。まだまだ目につかない部分もあるので、検討したい。

(松下委員)

配布先をどうするかなど、認知度を上げるための方法を工夫していただきたい。

県民の皆さんも継続に賛成ということで、税額についてであるが、人口減に向かう中で、同じ面積を維持管理しなければいけないという観点から、同じ税額、または増額してもよいのではと考えている。

同じ税額をいただくことで、より迅速に対応していければ、よりよい環境になるのではないかと思う。

伐採後の植栽について、植栽木の種類や苗木の入手はどのように考えているか。

(森林局長)

一般の所有者の森林を整備するため、所有者の意見も聞かなければいけない。そうすると、所有者からスギやヒノキ、カラマツなどの意見をいただくが、県とすると広葉樹林に誘導していきたいという話もしていかなければならない。

認知度を上げるための工夫であるが、県のHPを閲覧できない方にもPRできるよう、市町村の広報誌への掲載をお願いしているところである。

(松下委員)

標高や気候などを考慮して木を選んで、植栽してもらえればと思う。

(森平委員)

是非、県民税の継続をお願いしたい。市町村は県民税のおかげで今まで手のいき届かなかったところの森林整備を進めることができた

住民に近い里山も整備しているので、住民から感謝されている。

県民税で整備をしたということを伝えることや、広報誌への掲載等のPRをしているが、アンケートの結果を見ると認知度は低いとのことである。

県民税のPRを県にすべてを任せるのではなく、市町村でもさらにアピールしなければいけないという認識を持っている。

今後、森林環境税が導入されて、二重に収めるような感覚を持たれる県民もいるかと思う。県から示された棲み分けで、市町村もしっかり住民に説明をしていきたい。

両方の税が活用され、違うことをやるように見えているが実際は密接に繋がっている。

森林整備や、林業振興、木材の利用推進などそういう部分については、市町村がやる気を出せば、事業を進められるのではないかと感じている。

県民税については、市町村からも要望が出ているので、改めて継続をお願いしたい。

(議長(西野委員長))

最後に私の方から県に検討をいただきたいことをいくつか申し上げたい。

県民税と森林環境譲与税の決定的な違いは地方分権という言葉につきると思う。森林環境譲与税は全国で導入されるものであるが、県民税は37府県である。

立ち位置は、やはり地方分権だと思うので、立ち位置を忘れないで欲しいというのが1点である。

それから、山村地域の集落の限界化が進んでいる。森林環境譲与税もその状況を踏まえながら、市町村に委託するという制度まで作っている。

やはり、群馬県の県土の60数%が、森林であるという状況を考えると、山村地域の持続は非常に重要である。山村地域を切り捨てずに考えるには森林整備に加えて、利用が必要である。

日本は資源がないなかで、どのようにエネルギーを自給するか考えると、たとえ、数%でも木質バイオマスを使うことで、カーボンニュートラル政策に繋がっていくと思う。県民税をいただきながら、前向きな群馬県の林業政策を打ち出してほしい。

整備だけでなく、利用してお金に変えていかないと山村地域は成り立っていかない。山村振興を忘れないでほしい。

最後に、世の中をみると物価が上がるが賃金が上がらない中で、県民に負担をいただくことになる。そのため、県民にどのように還元していくかが重要となる。

どのように還元していくのか、局長から伺いたい。

(森林局長)

以前であれば、植えて育てるための整備を考えればよかったが、今は使っていく時代である。

伐って捨てておくだけではなく、使っていく方法を考えていかなければならない。次の世代に森林を引き継いでいくためには伐採して利用し、また植栽して、育てる循環システムをつくっていかなければならない。

そのためにも利用について研究をしていかなければいけない。県とすると、県民税で伐採している森林の中にも使える部分もあるかと思っている。森林組合等に意見を聴くなどして、検討していきたい。

(議長(西野委員長))

是非使う方向を検討していただきたい。国の森林環境譲与税と県民税を合わせて1,700円負担になる。それを県民に還元する方法として県産材住宅の補助の制度の復活を是非ともお願いしたい。兵庫県では群馬県の制度を参考にして同様の制度を導入したが、群馬県では廃止してしまった。

もう一度、県民のみなさんに県産材を使ってもらう制度の復活をお願いしたい。

今の制度では消費者が県産材を利用して家を建てようという話にならない。県産材で家を建てるという動機付けを与えることが政策だと思っている。

それから、県民税と森林環境譲与税での間伐地が重複することはないのか。

(森林局長)

間伐地が重なることはない。

(議長(西野委員長))

県民税は地方分権であると考えてもらい、県民税と森林環境譲与税の使途を同じにしないことをお願いしたい。

最後にエネルギーの問題であるが、少しでも自給できる環境を作っていく必要がある。間伐後の森林を広葉樹林化していくとの話であったが、広葉樹林化した後どうしていくのかについては、群馬の知恵の出しどころになると思う。都市と連携して、うまく活用していければよいと思う。

委員の皆さん、他に意見はよろしいか?意見がなければ、今日の委員会はここまでとする。

(林業振興課長)

県産材住宅支援について意見をいただいたが、改めて現在の制度とこれまでの制度を比較しながら、説明させていただきたい。

(司会)

これで委員会を終了する。


【第3回評価検証委員会資料】

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