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令和4年度第3回群馬県文化審議会の概要(通算23回目)

更新日:2023年3月31日 印刷ページ表示

1 開催日時

令和5年2月10日(金曜日)16時00分~17時00分

2 場所

県庁17階 地域創生部会議室(オンライン参加含む)

3 出席者

委員10名

4 議題及び主な意見​

 

(1)次期群馬県文化振興指針について

・委員

パーセントフォーアートに関する反響は大きく、県内外から注目されている。併せて指針案も色んな人が見ている状況。造語(始動人、快疎)聞き慣れない言葉やカタカナ言葉が多くて戸惑う。シンプルにまとめるのはよいので、造語に関してはQRコードによる注釈など、より詳しく知りたい人がアクセス出来る仕組みづくりをしておいた方がよい。

・委員

政策目標の中にNFTが特記されることについて、非常に危機感を感じる。

・県

NFTは、特徴的なものとして記載したが、この技術に関して危うい面があることは重々承知している。注意を促す側面からもあえて記載しているところである。この技術が一人歩きしないように、今後の動向を注視する意味合いも含まれている。

・委員

注意を促す側面からもあえて記載している意図を、議員や市町村等に対し、丁寧に説明する必要がある。

・委員

新しい技術がダークな部分を持つからこそ、常に情報収集をしていく姿勢を見せていくことは大事である。

・委員

匿名性や仮想通貨の関係などから、NFTだけにスポットをあてるのは危険。今年の中之条ビエンナーレでもNFT作品取り上げる予定。デジタル作品が再販されるたびに収入になる仕組みは、デジタルのクリエイターにとっては期待しているところ。NFTはもっとメジャーになっていく技術ではあるが、行政が扱ってよいのかは必ず問題になる部分だと思っている。web3.0などの文言に置き換えるのはどうか。

・委員

指針の計画期間10年の中でデジタル技術が進化していくことを考えると、年数が経ってから当該文言を見たときに、当初予定していた意図が伝わらない懸念がある。その時々の最新の技術を追っていくことが元々の意図のはず。NFT単体を特記するのではなく、メタバース・AIなど2~3の文言を併記するのはどうか。

・委員

同じく、NFTだけを特記することには違和感を持つ。

・県

ダークな部分を持つデジタル技術の象徴的なものだと考え、NFTを特記した経緯がある。最終的な結論は、また委員の皆様にお示ししたい。

・委員

メタバースやNFTについて、一般市民の理解は追いついていない状況。今後を見据えて模索していくのはよいが、これから先10年の指針にするうえで、具体的な単語でなく、「新技術」などの表記にするのが、現場で働く感覚。また、NFTを使うことがゴールでなく、あくまでも目標達成の一手段としてNFTを活用するという視点で取り組んでいくのであれば、予算を割く意味があるかもしれない。

・委員

子どもたちがアートに触れる機会を作る&環境を整えるという点に着目した。幼少期に経験したことは、たった1日でも数時間でもその後の人生に大きな影響を与える場合があると思う。ついては、今後の具体的な事業として、(1)小中学生が観光ボランティアガイドなどをする(2)小中学生がスマホやパソコンでの情報収集のノウハウを年配の方に教える(3)スポーツ少年団のアート版、アート少年団を作る、などを検討してはどうか。

(2)は課題「世代間・地域間の格差」を受けて、年配の方も子どもたちに教わる方が、今のリアルな世の中もわかり、実用的なだけでなく面白いと感じてもらえるのではないか。また、子どもにとっても、将来デジタルの開発に携わる職についた場合に、異なる世代に教えた経験が生かせるのではないか。

(3)は、新町のスポーツ少年団のアート版のような仕組みが作れたら、学校や家庭でアートが身近にない子どもたちにも触れる機会や環境ができてよいと感じた。

 

(2)「群馬パーセントフォーアート」推進条例案について

・委員

展開が早くて驚いた、拙速ではないかと懸念している。来年度1年間かけて詳細は検討していくとのことで安心した。支援すべきアートの選定方法などは、今後議論していくべきところ。県の全予算の1%を使用するのか。アーツカウンシルの知り合いや文化行政に携わる自治体関係者からも、注目されている取組である。

・県

具体的なパーセントで記載せず、県予算の一定割合としている。当初予算の関連事業の総額は1億円で要求中。民間からの寄附も受け入れながら、事業を進める。仕組みそのものも、様々な意見を聞きながら検討していきたい。今回はパーセントフォーアートの出発点として、よりよい制度にしていきたいと考えている。

・委員

予算だけでなく、実施する事業についても注目を集めているところ。県の大きな予算が地域にどのように流れるか、大分危惧している。数年前に、文化庁で大学における文化推進事業により、群馬大学でアーツマネジメントに関わる人材育成プログラムが実施された。予算があっても、それをうまく使える団体は、県内ではかなり少ないと思っている。最初の段階では、受け皿となる団体を育成していくことが重要。地に根ざした人材を育成して、地域の文化を育てるという、大変で時間のかかることがこれから始まるという意識を念頭においてほしい。ひとつの行政だけだとまかないきれないプロジェクトが多くある。助け船としての予算の使い方があってもよい。

・委員

審議会の中で議論した上で、パブリックコメントを実施したり、議会へ提案をしたりするものではないか。

アートの範囲について、生活文化や文化財等(文化芸術基本法12条、13条)をどう位置づけるか。1年かけて議論していく必要がある。当該条例と文化振興基金との支出の区分も議論すべきところ。

補助金を実施する場合の市町村の負担分について、市町村と十分に調整する必要がある。

・県

パーセントフォーアートについて、地域創生部が所管するべきかという議論もあった経緯もあり、このような順序になった。

アートの範囲については、芸術・メディア芸術(文化芸術基本法8条、9条)で検討した。生活文化等を含めるかどうかの議論もあったが、あまり範囲を広げない方がよいとの整理になった。1年間制度設計していく中で考えていきたい。

文化振興基金が出来た経緯を踏まえると、基金からパーセントフォーアートの事業に充当することは考えていない。民間からの寄附が集まったとき、歳入の面で、基金に一旦積み立てる可能性はある。サステナブルな仕組みをどのようにつくっていくか、自立・継続していくための仕組み作りを今後検討していきたい。

・委員

条例名が、「群馬」パーセントフォーアートだと理念が伝わりづらい。これまでの予算の使用と何が違うのか。1パーセントフォーアートだと、パブリックアートに対する印象が強いが、今回の制度は鑑賞者側の育成も対象となる。事業者などの作り手側だけでない、受け手の視点も取り入れているのはよい。

・県

 条例名は案作成の過程から議論されたところ。元々の言葉は公共事業費の1パーセントをアート芸術の振興に充てるという考え方。群馬県独自のモノからコトへの考え方を進めていくためにも、数字ではなく「群馬」というタイトル付けとした。

・委員

映画業界も、全体を支える支援の仕組みづくり(業界全体で資金をプールし、支援が必要なところへ回す仕組みづくり)について議論が進んでいる。フランスでは、国(国立映画映像センター)がその役割を担っており、興行収入や配信による収益の一部が財源となり、映画の製作、流通(配給・上映)、教育(人材育成)への支援に充てている。韓国も同様の取組を行っており、映画鑑賞チケットに「映画振興基金3%」と明記される。群馬パーセントフォーアートとして、県が芸術活動への支援を実施することは驚きで、画期的。全国の先駆けとして有効に運用されるよう検討してほしい。

条例案の第5条に「県民はアートについての理解と関心を深め、アート活動への参画に努める」とあるが、県民が無関心だと意味がないため、1人1人がアートを活性化させる力になるという意識が持てる工夫が必要である。県有施設の美術館・博物館の入場料収入の一部を財源とする等、共助関係がわかりやすい仕組みであれば、参加している意識が芽生えるのではないか。

アート活動は、継続が一番難しいと実感している。一過性の支援ではなく、継続した支援を「群馬パーセントフォーアート」が作り出せるよう、支援先の選定方法、支援を受ける側が申請しやすい仕組みづくりを考えていく必要がある。

・委員

予算の中からアートに充てようという気概を群馬パーセントフォーアートという言葉で表したと読み取った。ただ、1パーセントフォーアートの印象が独り歩きしているように感じたので、当該制度の説明の際には、具体的な数字などの資料があるとよいと思った。

 

5 会議資料

次第 (PDF:112KB)

資料1 次期文化振興指針について (PDF:574KB)

資料2 「群馬パーセントフォーアート」推進条例案について (PDF:254KB) 

 

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