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令和4年度第2回県立図書館協議会の開催結果について

更新日:2023年4月5日 印刷ページ表示

1 日時

令和5年2月9日(木曜日) 14時07分~15時48分

2 開催場所

県立図書館3階ホール

3 出席者

委員9名出席、事務局8名

4 傍聴人

0名

5 議事

  1. 令和4年度事業の実施状況について
  2. 県立図書館サービス評価について
  3. 令和5年度主要事業(案)について

主な意見

1.令和4年度事業の実施状況について

(委員)

 出前授業の説明で、「百科事典の使い方というメニューがあるが、希望はなかった」ということでした。出前授業は百科事典に限らずいろいろな内容でやっていただけるとありがたいと思います。アイスブレイクでミニビブリオバトルをしているようですが、そういうものであれば小学生にもできるのかなと思います。そういうビブリオバトルのやり方を説明してくださるようなレクチャーが出前授業であれば是非お願いしたいなと思います。百科事典の使い方だけだと、頼んでみようかなというところまでは中々…。そういう、今、流行りのものですとか、子どもが興味ありそうなものがもっとあるといいと思います。個人的にはビブリオバトルの出前授業を是非やっていただきたいなと思います。

 もう一つ、先ほど蔵書等を見せていただいての質問ですが、本は毎年ものすごい数出ていて、蔵書もどんどん膨らんでいくのではないかと思います。小学校などは10年くらいで除籍しているようですが、県立図書館の蔵書は古いものでもとっておきたい本がたくさんあると思います。そこで、県立図書館は、どういうタイミングで、どういう基準で、除籍・廃棄していくのかを教えていただければと思います。

(事務局)

 2点御質問いただきました。ビブリオバトルに関する出前授業はないのか、ということ。もうと一つは、蔵書の除籍の基準ということでした。

 ビブリオバトルに関するレクチャーは、この表には載っていないのですが、県が全庁的に運営している「出前なんでも講座」という講座があり、来年度からはこのチャンネルで出前が可能です。出前なんでも講座のメニューは、公民館や学校に配られていると思いますので、是非御利用いただければと思います。除籍に関する基準ですが、群馬県立図書館の中には、実は図書館が2つあります。一つは本館資料という図書館で、もう一つは地域文庫という図書館です。地域文庫は、学校に貸したり市町村に貸したりしているもので、これに関しては7年で廃棄しています。一方、本館に関しては、基本、本を捨てていません。ですから、入ったものはずっと、古くなっても、たとえ破れても直して使い続ける、保存し続けます。それは、県立図書館が県域資料の最終保存館という役割を担っているからです。ですから基本的には本は捨てません。市町村立図書館では、年間10,000冊以上、20,000冊近くを除籍している例があります。当館の本館資料の場合、汚破損や亡失などがあるのでゼロではありませんが除籍はほとんどなく、反面、購入・受入資料は10,000冊以上になる年もあります。今、市町村が購入しづらい高価な専門資料を中心に集めていくという方針で収集しているので、一年間に増える本は、5,000から6,000といったところです。御心配いただいているとおり、書庫の収蔵率は123%を超えるまでになっていて、隙間に書架を立てたり平積みしたりといった工夫をしながら収書しているという状況です。

(委員)

 先ほどは館内の御案内ありがとうございました。本に囲まれたちょっと非日常的ないい空間で、本当に来てよかったなと思いました。こういう気持ちをたくさんの人に味わってもらいたいと思います。図書館に足を運んでもらいたいという気持ちはもちろんですが、やはりここまでくるのは中々難しいという人もいらっしゃると思います。ですから、具体的な方法はすぐには思いつきませんが、それぞれの市町村にある図書館で行われている様々な行事も県立から発信していただくなどして、多くの人が図書館に足を運ぶようになるといいと思います。

 それからもう一つ。子どもたちにとって一番身近な図書館、学校図書館の運営に関してです。○○市の学校図書館には図書館業務員さんという方がいます。1日に3時間、相談員みたいな役割も担ってやってくれていますが、専任の司書はいないのですね。それとは別に司書教諭がいますが、司書教諭はなかなか図書館業務に関われないので、実質的に図書館を運営しているのはその業務員さんなのです。もちろん、司書教諭と業務員が相談しながら運営していますが、業務員さんの熱意によって図書館の運営が全く変わってきてしまいます。学校図書館に関わる研修をやっていただいているのは知っています。毎年通知がきますが、学校にはたくさんの通知がくるので、右から左になってしまうところもあります。そこで、ぜひちょっと目に留まって「あ、行ってみようかな」と思えるような研修の企画を工夫していただきたいと思います。または今年やっていただいたようにオンラインでまず第一歩を踏み出してもらって、もうちょっと知りたいな、もうちょっとやってみたいなと思う人が県立図書館に集まれるような仕組を作っていただけるといいと思います。学校図書館に関する情報もここから発信していただくと、学校図書館はもっともっと盛んになると思います。

 本に囲まれてゆっくりできるのは本当にいいですね。今、図書館が開いている時間に図書館に行けなかったり、借りてきた本も返す時にはボックスに入れてしまったりしています。今後、できましたら、仕事をしている人も行きやすい図書館にしていただくようお願いしたいと思います。

(事務局)

 学校図書館支援と、社会人の来館に配慮した運営への御要望、承りました。

(委員)

 感じたことを述べさせていただきます。高校には、学校図書館司書と図書館担当教諭の集まりで「高等学校教育研究会図書館部会」というのがございまして、資料の2ページにありますように、全国高等学校ビブリオバトル2022群馬県大会を県立図書館と共催しています。ビブリオバトルでは、高校生が自分で気に入った本をわかりやすく、生き生きと紹介してくれます。本好きの生徒がその思いをほかの人に伝える場面はなかなかないので、このビブリオバトルは本当にいい活躍の場と思っています。

 最初から県大会に出場しようとまで思っている生徒は多くはありませんが、授業の中にビブリオバトルを取り入れている高校もあり、クラスから学年、学年から学校というように段階的に進んで、県大会では学校代表として出場することになります。そうやって選抜されていくわけですから本当にレベルが高い大会になります。普段本を読まない生徒も紙の本をしっかり読んで自分の声で考えて発表しているというのは、読書活動の一つとしてとてもいいと思い、この授業をどんどん広げていきたいと思っています。ぜひこのビブリオバトル県大会は事業として継続していっていただきたいと思っています。

 また、高校生夏休みボランティアということで18人を受け入れていただきました。今、高校生には、勉強や部活動だけではなく、社会に貢献するような活動も求められてきています。そんな中で、本が好きな生徒が活躍できる場としてこのボランティア活動、非常に有意義だと感じています。こういう機会をどんどん増やしていただけるとありがたいと思います。

 最後になりますけれども、県立図書館のいろいろな事業の中で私が特に関心を持ったのは、5ページの共催事業です。ほかの機関と共催していくのはなかなか難しいのではないかと思っているのですが、例えば県立図書館であれば、ほかの県の施設などとの共催はスムーズに進むのかなと思いました。例えば、県の生涯学習センターにはプラネタリウムがあります。星空を観ながらの本を紹介するような企画ができるかもしれません。また、土屋文明記念文学館は、そもそも同じような文学関係の事業をしています。普段図書館に来ない人の目を図書館に向けるために、そういうところと上手く連携をしてやってみると、プラネタリウムに来た家族の方が本にも興味を持って図書館の方にも来てくれるというようなことがあるかもしれません。ちょっと思いつきで恐縮ですけれども、県の他の機関とできることをやっていくとまた入館者数も増えていくのかなと感じました。以上です。

(事務局)

 御意見ありがとうございます。御指摘のとおり県の他機関との連携は比較的ハードルが低いので、これからもっと連携していきたいと考えております。3ページの資料展示というところを御覧いただくと、企画展示では、土屋文明記念文学館や県立近代美術館あるいは県の感染症がん疾病対策課、健康長寿社会づくり推進課などとの連携実績を御確認いただけます。また、県の施設ではありませんが、前橋文学館などとも連携しながらやっています。御提案いただいた、生涯学習センターのプラネタリウムとの連携はとても夢があり、面白そうです。実現できないか研究してみたいと思います。ありがとうございました。

(委員)

 今、コロナになってしまって、本当に世の中が変わってしまいました。オンラインでの活動が日常の中に入ってきて、私たちもスマホを使わないと仲間と会議ができないという感じです。私たちがやっている絵本原画展でも、会議がオンラインでできるようになったので、東京の出版社と随分身近にやり取りができました。もう一つ、去年、幼稚園の保護者会協会の人から「絵本の読み聞かせについての講演会を保護者たちが望んでいる。このコロナの状況では講演会は中々できないが、動画を作ることができるか」とお願いされました。うちの若いスタッフは有能な人たちが多いので、「パソコンも一生懸命勉強しているので大丈夫。是非やらせてください」ということで動画を作りました。そうしたら公開は15日間だったのですが、思いのほかたくさんの人が見てくださいました。

 学校の先生の勉強会でもその動画を使わせてほしいというお話もいただきました。感染症で交流することが閉ざされている中、自分の好きな時間に必要な情報が自分の手元で見られるのはすごくいいと思いました。これからコロナが下火になって講演会もたくさんできようになるのかもしれませんが、動画なら、忙しい先生方にも本の話とか本の情報とかを届けられます。欲しいという時に自分の好きな時間に勉強できる。それっていいな、と思いました。

 資料の「企画展示」のところに、「さわって楽しむ絵本」(メルヘンと遊びの世界展)というのがあります。中央図書室の9月~10月のところです。これは「メルヘンと遊びの世界展」という高崎市が主催している展覧会だったのですけれど、その連携の展示を県立図書館でしていただいたものです。20年前、目の見えないお母さんが「さわる絵本」というのを作りました。その後20年間、出版社はもちろん、いろいろな人の協力を得て、目の見えない人のための絵本をたくさん作ってきました。その20年目の企画展をメルヘンと遊びの世界展の中でやらせていただいたのですが、高崎市でやるだけではもったいないと考えて、群馬県中の図書館でも同時に展示してもらえないかと頼んだところ、本当に皆さん、快く引き受けてくださいました。高校の先生で目の見えない先生がいらっしゃいますが、その先生も「ぐりとぐら」のさわる絵本があることを御存知ありませんでした。一生懸命やっているつもりでしたが伝わっていかないもどかしさを感じていたところで、県立図書館が取り上げてくださって、ほかの図書館や公民館図書室でもコーナー作っていただきました。目の見えないお母さんの「私たちが普通に図書館で借りたり普通に本屋さんで絵本を買ったりしたい」という20年間続けてきている気持ちに寄り添って、何か手助けがしたいと思っています。本当に気持ち良く協力していただきましたことを本当に有難いと思っています。ありがとうございました。

(委員)

 3点お聞きしたいことがあります。

 一つ目は、高校のビブリオバトルはあるようですが、大人のビブリオバトルはないのですか、ということです。どうしてお尋ねするかと申しますと、恥ずかしいのですが私は子どもの頃、そんなに本を読みませんでした。けれども思春期の頃、先生から「もし一生に一度一冊だけ本を読むのなら、是非この本を読んでみたら」と勧められたのがきっかけで、本当に私、その時に初めて本を一冊読んだのです。それから次第に活字を読むのが好きになっていきました。そんなふうに、本に出会って人生が変わることもあるのですね。

 実は今、紹介したい本がいっぱいあります。特に子どもさんや子育てで悩んでいるお母さん方に紹介したい本がたくさんあるのですけれども、なかなか紹介する機会がありません。「こんな素敵な本があるんだよ」って紹介できるビブリオバトルのような場が大人にもあったら有難いなと思いまして。コロナになってから、インスタグラムとかZoomとかSNSで本を紹介したり、本の読み聞かせをしたりしたいなと思ったのですけれど、著作権等の問題でできないのではないかと思って諦めているのです。

 もう一つは、資料の6ページに記載されているコロナの関係で中止になったという説明のあった「英語に親しむ会Hello Club」のことです。これはどんなことをやられていたのか簡単に教えていただきたいということ。

 それと、先ほど館内を見学させていただいた時にとっても大きい英語多読の本があったのですが、子どもがもっと英語に触れる機会にもなるので、ああいった英語多読の本を学校図書館で置けないのだろうか、ということです。私も実際に使っていますが、小学生は多読の本が大好きです。センテンスは短くて同じような文が繰り返し出てくるので子どもは繰り返して楽しみます。小学校の図書館にああいうものがあったらいいなと思います。

(事務局)

 御質問ありがとうございます。

 まず、大人のビブリオバトルの大会はないのかという御質問です。高校生のビブリオバトルは、活字文化協会という団体主催の全国大会が開催されています。群馬県大会は、その予選という位置づけです。活字文化協会では大人の大会はしていませんが、時々ニュースで大人の大会も見聞きしますので、やっている自治体もあるようです。大会ではありませんが、先程少しお話ししましたように、来年度からは出前なんでも講座でビブリオバトルの仕方を教えるというのをメニュー化します。是非お声掛けいただきたいと思います。

 次のHello Clubですが、子どもを対象に、英語の絵本の読み聞かせであるとか、あるいは英語の歌を歌ったりとか、英語の手遊びや簡単なダンスをしたりする集まりで、ボランティアの皆さんが運営してくださっています。

 英語多読の本が学校の図書館にあるといいな、というお話ですが、残念ながら現状、学校図書館に貸し出す本の中に多読の本は入っていません。英語多読の本を県内で体系的に数多く所蔵しているのは群大図書館だと思いますが、それは小学校に対して貸す用途ではありません。私どもも、学校向けの英語多読資料をあまり持っていないことは県立図書館として残念な部分と思っていましたので、今回、電子書籍提供サービスを始めるにあたっては、それを補うために多読資料を多く購入しています。全部のレベルが揃っているわけではないのですが、ホームページ経由で利用できます。是非御覧ください。これは学校で御利用いただくこともできます。

(委員)

 先程は館内を案内いただきありがとうございました。そこで1つ質問があるのですが、1階の書庫は一般の方も入れると伺いましたが、いつでも入れるのでしょうか?

(事務局)

 はい。入室には簡単な手続きがありますが、開館時はいつでも御利用いただけます。

(委員)

 そうですか。では、そのほかの感想を言わせてください。この会議に出席させていただいて、ビブリオバトルがすごく気になりました。中学生の娘が学校でビブリオバトルのようなことをしたらしいのですが、それがすごく嬉しかったと言っていました。やはり、学校だけでなく、高校生のように大会という少し大きい目標ができたらいいなと思います。中学生大会の開催は難しいのでしょうか?

(事務局)

 ありがとうございます。本に親しむ方法として注目されているビブリオバトルですが、高校生の大会は、先ほど委員から御紹介があったように、高等学校教育研究会図書館部会というところと連携して開催に漕ぎつけています。同様に小中学校と連携が可能なのかどうか、研究させていただきたいと思います。小中学校の先生方、どうぞよろしくお願いいたします。

(委員)

 館内ツアーをして資料を見直しながら感じたことなどを少し申し上げます。2ページ、レファレンス研修のところですけれども、これは館内の職員を対象に研修をされたということですね。私は、こういう図書館や文学館、美術館のようなところでは、職員の人の研修がものすごく大事ではないかと思っています。そして、技術とか知識ということも当然大事ですけれども、一番大事なのは、「面白がる力」を、皆さんがお持ちになることではないかなと思います。

 乱暴な言い方ですが、今、公共施設は、ほとんどブラック企業化していますよね。人手は足りない、予算はない。行政の方たちは現場のことはあまり御覧にならずに、「職員が足りなかったら非正規雇用で回しておけ」、「数値目標を出してやっておけ」みたいな感じではないですか。公務員の貧困や職員の非正規化だって、この数年でとんでもないことになっている。いろいろな所に職員の方が研修にいらっしゃる。それはいいこと。ただ、業務へのアウトプットを期待する内容の研修ばかりでなくて、「やっぱりこの仕事は面白い。図書館はいい所だぜ、いい所にしたいぜ」って受講した職員が思うような研修を受けさせることが大切ではないかなと思ったのです。

 私は別に図書館に詳しいわけではないのですけれど、例えば、紀田順一郎の『図書館が面白い』っていう本を一冊読めば、「こんなにいろんな図書館があるんだ。こういう公立もあるし、私立もあるし、特化された図書館もある」。その中で、「こんなにいろんな図書館がある中で、群馬県立図書館って、どんなふうになっていくのがいいの?」というっていうことを考えられる。それから、「図書館が社会にとってどれほど掛け替えのないものか」ということを自覚することが大事。私がそれを改めて感じたのは、『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』というアメリカのドキュメンタリー映画。フレデリック・ワイズマン監督の。この映画を観たら、職員の人たちがどれほど身体を張って図書館を守ろうとしているのかが分かる。同じニューヨークでも地区の図書館は、例えばマイノリティーが多いところでは、自分たちが生きていくために図書館が必要だ、ということを職員も住人たちも分かっている。それはすごいなと思う。アメリカで起きていることが全部いいことだなんてまるっきり思いませんけれど、少なくとも図書館は誰かがプレゼントしてくれるお皿に綺麗に盛られたお菓子やディナーじゃないって分かる。そうしたら、「これを自分の身近な図書館で実現するには何が必要なのか?」と考える。つまり、職員の人たちが心を動かす時間や機会を得ることがやっぱり必要ではないのかなあと思って。このレファレンス研修は大切。けれどももっともっといろいろな研修も大切です。

 それから、ビブリオバトルですが、確かに今、学生は本を読まない。うちの○○は高校の通学路にありますけれど、生徒は古本屋になんかまったく寄らなくなってきた。かつては、「生意気に高校生が澁澤龍彦読むの?」とか、「ほほう、森鴎外、一括御購入ですかぁ」というような生徒がいましたし、あるいは「こんな数学の専門誌を読むのかい?」というようなのがいた。うちが開店したころの客には、ニューヨークでアーティストになった学生もいた。「この店、まだあったんですね」ってやって来ましたが。

 本を読む学生が少なくなってきているのは確か。けれども本を読む奴がいないわけじゃない。だから、そいつらがビブリオバトルでもいいし、俳句でも短歌でも小説でもいい、熱中できるものを見つけられるといい。私、俳句甲子園の審査員をやりました。あと群馬の高校生の総文祭で文芸部誌の審査を長年やっています。それで感じるのは、読むってことと書くってことはまったく同じことなのですね。読まずに自分の作品だけが良くなるってことはない。先行するテキストに触れないで表現が磨かれるってことは無い。書くって自分の作品を読むことだから最低でも眼高手低、目が高くて手が低いっていう状態じゃないと表現磨くってことが実現しないので。読むことと書くことが一緒だ。入れることと出すことは全く切り離せないっていうのは子どもも同じです。だから、ビブリオバトルに限らずいろんな機会があってもいいのかなと思います。ただ、バトルとか甲子園って、結局、どちらかというと優劣をつけるじゃないですか。優劣をつけないと盛り上がらないというのはいかがなものかなとは思います。

 それから3ページの資料展示。先ほど御案内いただきました。全部、ちゃんと見終わっていないので、大誤爆があったらお許しください。3階に錦絵とかが展示してあります。説明がついているけれど、「キャプションは、もっと面白くできるのではないか?」と実は思いました。錦絵って時代によって絵の具が違うじゃないですか。だから発色が違う。状態の良し悪しや、錦絵の色から何が読み取れるか、書かれている図像から何が読み取れるか、そういうことが書かれていれば、もっと面白いのに、と。

 それから館内を案内いただく中で、小野寺文庫というのがありましたけれど、委員の皆さんの中で小野寺文庫というものをどれくらいの方が御存じなのだろう。県立にとって小野寺文庫はどういう意味があるのだろう。分厚い目録まで出版しているのだから、小野寺文庫とは何かという説明が丁寧にあっても面白いのになって思います。「ほかにはないだろ、ざまあみろ」っていうコレクションだと思います。そういうことを通して資料を読むことの面白さを知ることが大事。資料って読めないのですよ、力がないと。和書とか文書を見てもこれがどんなに意味があって、どこが面白いのか分からないのです。だから、第一次資料を読み解くことの楽しさ、面白さを知るべき。そしてその資料の中から何かを選んで、新たに歴史を見る。新たに社会を見る。新たに人間を見るための視点とか枠組み作り出す。それが、第一次資料の役目ですよね。スペースの問題もあるだろうし、人員の問題もあるかもしれない。大概の公共施設はブラック企業だと私言ったけれど、そういう観点から言うと更に負担が増えることを言っているかもしれませんが。それをしないと、なぜ資料が大事なのか分からなくなる。

 それから、中央図書室の企画展示、先程文明と連携した展示というのを拝見いたしました。その場でもお聞きしましたけれど、この展示は何のための展示ですか。これは「借りてもらえますよ。御利用ください」という展示なのか。それすら見る人々には分からない。あの場所の書籍のセレクションどうするかということもあると思うのですが、ああいうコーナーが魅力的に見えるには、単に土屋文明記念文学館のチラシとかポスターが置いてあるだけじゃなくて、こういうことを文明がやっている。だったらうちはそれに対してこう対応するぜ、って、そのポイントを明確にするっていうことなのです。群馬の文学者をこういう視点で見る、っていう。文学者の愛用品とか愛蔵品っていうものも入っているけど、だったらあれをもっと数を集めるとか。展示の趣旨がもっと分かり易くなると、とっつきがいいかなと思う。持っている資料をどう見せるかというのは、おそらく雑誌の編集みたいなものだと思います。この館にある資料を職員の方が現場の方がどうやって編集して提案するか。一冊の雑誌をつくるようなものだと思います。

 それと、これはここで言っていいのか分からないけれど5ページの共催事業のところで3人しか参加者がいない催しがある。なんで3人なのだろう、って思った。本当の原因は知りませんよ。だけど思ったのは「テーブルトークで民俗学。キミもレアお正月ハンターになろう!」ってタイトル。なんだ、これはって。民俗学という言葉に対してテーブルトーク、レア、ハンターっていう横文字を入れて、それで「キミも」って付いているでしょう。このタイトルで分からないのは対象者です。小学校でも中学校でもいい、子どもに「民俗学に触れてね」っていう話なのか、あるいは社会人まで全部含めて呼び掛けているのか分からない。タイトルで人集めを難しくしている面がある。共催事業であるならば、担当の方はいくらかアドバイスしてあげるといいのにと思いました。以上です。

(委員)

 御説明ありがとうございました。自分は電子書籍の関係をお尋ねします。たまたま、令和5年度の県の当初予算を見ていたら、電子書籍が重点に入っていました。今日説明いただいて、読み上げなどの機能があってバリアフリーに近くなっていくのはすごくいいなって思いました。館内も見せていただいて、あまり図書館に来たことが無かったので、いろいろな所が見られて本当に勉強になりました。

 その中で、連携事業のところ、パートナーシップ事業は、全部で5つほどやってらっしゃいますが、これは、どういうふうな流れで開催に至っていくのか。あと一つは、ブックフェス。自分も街中に事務所を構えているので若干ながら運営に携わっていたのですけれども、この取組を県立図書館でやっていることを全く知らなかったものですから、どういったところで広報されていたのかをお伺いできればなと思います。

 あと、何度もビブリオバトルのお話が出ています。ビブリオバトルは、多分本を読むことが好きな子にとってみれば絶好の機会なのかもしれませんが、本好きでない子どもに対してはどうだろう、という点です。うちで管理している学習室でビブリオバトルをしようよと声掛けをしたのですけれど、全く反応が無くて。多分好きな子には刺さるけれども、そうじゃない子にはすごくハードルの高いイベントになっているんじゃないのかなと思っていまして、県大会、全国大会と上を目指すことも大切ですが、裾野を広げていくような事業も行われていくといいのかなと思いました。以上になります。

(事務局)

 委員さんからいただいた意見の、ブラック企業のくだりは、身につまされました。事実、県立図書館の職員の半分は非正規です。なお一層悪いことに、職員にいろいろ無理難題を押し付けています。相当ブラックかもしれません。

 展示に関しての御意見は、私が普段感じていることと全く同じだったので、すごく応援していただいた気持ちがしました。これまで私どもの展示は貸し出し数を稼ぐためというスタンスで、職員には怒られてしまうかもしれませんが、一言でいえば深みに欠ける面がある、表面的なものに留まっているという感じがします。学芸員になるために勉強する科目の中に博物館展示論というのがありますけれども、担当には「こうしたものを勉強するといいんじゃないの?」っていうように言っています。

 それと、展示の趣旨が明確でないというのは御指摘の通りで、例えば、美術展に行けば、一番最初に掲げられるのが「この展覧会は何の為に、どんな物を集めてお見せするのか」というものを含めた主催者の挨拶のようなものがある。今の図書館の展示にはそういう部分が抜けているのではないかなという感じがします。これに関しては足りない点として自覚をしていますので、充実させていきたいと思います。

 協働事業の開催に至るまでの流れですが、毎年2月、ちょうど今頃、次年度の事業の募集をします。団体から図書館に対するプレゼン資料を出してもらって、それが当館の事業趣旨と合うものは採択をし、我々がPR等を担い事業実施は団体にお任せする、というような形の運営になっています。

 ブックフェスの連携事業に関しては、早いうちからフェスの事務局には連携事業の概要を出していたのですが、なかなかフェスのホームページに載せてもらえなくて、載ったのが実施の3日前くらいだったのでちょっと残念でした。

 また、連携事業とは別に、イベント本体に人を出してくれと依頼を受けていましたので、準備を含め3日間、延べ11人をイベントに参加させています。私も設営をお手伝いしたり、街頭で本を勧めたりしていました。

 ビブリオバトルはハードルが高いので裾野を広げる事業が行われるといい、という御指摘ですが、これをすれば必ず読書人口の裾野が広がるというような決定打のような方策は、残念ながら誰も持っていないように思います。各図書館でやっている読み聞かせなどで本に対する関心を高めていくしかないのかなと思っています。たとえは悪いけれども、飲みたくない馬を水辺に連れていっても水は飲まない、というような感じかなと思っていて、いかに本を好きにするかという部分を、皆さんの知恵をお借りして開発していけたらいいなと思っています。

2.県立図書館サービス評価について

(委員)

 9ページの、達成状況が良くない評価指標の理由を書いた説明文です。レファレンスに関してはまだコロナの影響もあるのであまり人が動いていないというのもあるのかなと思いますが、2番目、メディア掲載等件数の理由はどうかなと思います。イベントがあちこちで再開されてより身近な市町村の情報が取り上げられたということが県立図書館の記事掲載が少なかったという分析になっています。そういうこともあるとは思いますけれども、先ほども申し上げたこと、展示や企画をどう伝えるかということと関わっているのではないかなというふうに思います。メディアは要するに利用者ですよ。だから、分かり易くて、インパクトがあって、決して浅くならない、うまいまとめ方をして伝えるということがすごく大事だと思います。「あ、なんか面白そう」というように思わせる言葉の力というのが。よくあるのが、例がない、群馬でやっている、有名人が絡んでいる、とか。そういう安直な手口を使うケースも多い。ただ、やっぱり企画そのものに力がある時には、力のある言葉が出てくると思います。今回の会議資料を拝見したら、あの記者だったらこれ取り上げるかもねっていうのもあります。これだったら、あの新聞のあの記者さんなら分かってくれるとか、絶対、このネタに食いつくよねとか。そういうことだってあってもいいと思います。御自分たちそれぞれがなさっている分野、好きなことを通じて他者と出会うみたいなところが実はメディアとの付き合いにもあるのではないのかなと思います。現場に来て取材してくださるのは若い方ですよね。20代、30代位の方なので、一から自分で仕上げてストーリー作って来いって言ったってそれは中々難しい。だから、ストーリーを組み立てたくなる、或いはなんか美味しそうな匂いがするっていうのでもいいのではないかな。そういうことが大事かなと思います。

 もうずいぶん前ですけれど、上毛新聞社で富岡製糸場の世界遺産登録のキャンペーンをやりましたね。その時に、レンガ倉庫に金子兜太を呼んでトークショーと俳句大会をやりました。その時に、私が聞き役で兜太と話した。兜太が「秩父の山奥から見たら、当時の富岡製糸は天空の城ラピュタみたいなものだよ」って言いました。「うまいこと言うな」と思ったら、やっぱり新聞の見出しにそのまんま使われた。そういう人の心を掴む言葉というのは、面白がる心から生まれるのだと思う。

 一つは、どういうことをやるのかっていうことはすごく大事ですよね。どういう企画をやるか。県立は何で発信できるのか。元のネタもすごく大事。だけど、いいネタ使って美味しいもの作ったらそれをどうやって食べてもらうかっていう時に、料理の名前を工夫するとか、献立のどの場所に入れるかを考えることがもっと大事。工夫次第でこれは伸びるはずだというふうに思います。どうでしょうか?

(事務局)

 おっしゃるとおりだと思います。もう全く、異論はありません。

(委員)

 勿体無い話ですよ。ここはネタの宝庫だから。

(委員)

 先程からビブリオバトルのことについて、いろいろな方々がお話しをされています。○○市に○○公民館があって、そこで、今はしていないけれども大人も子どもも対象にしたビブリオバトルをやっていて、うちのスタッフも関わっていました。コロナになる前は結構盛んにやられていたと思う。コロナになってから下火になってきちゃっているけれど。だいぶ前に、ビブリオバトルを発案した立命館大学情報理工学部教授の谷口忠大先生の講演を県立図書館で聞きました。私もやっぱり「バトル」って言葉には「ん?」って思う部分もあるけれど、そういうものかなって。ただ、その先生のお話を伺った時には、競争をしたりとかいうのではなかったような気がするのですね。どうやら大学時代に自分の少ない時間の中でたくさんの本を知りたいっていうので、友達同士で知っている本を出し合って、短い5分とかで時間を決めて紹介していく、自分自身のために始めたっていう話をされていたと思う。すごく面白いやり方を編み出したなと思ったのですけど、高校生版になったらどんどん競争していくみたいな形になってきているのでしょうか。「本当は競争じゃなかったみたいですよ」って気がしますけれど、それで随分人数も増えているので、みんなバトルがすごく好きだなと思いました。本当のところはどうですか。

(事務局)

 私の記憶違いかもしれませんが、先生がゼミの中で購読する本を決めるのに、学生たちに1冊ずつ自分がやりたい本を紹介させたのが始まり、とかではなかったでしょうか。違うかな。ともあれ、本来のビブリオバトルは競争じゃないはずだ、という御指摘ですよね。それはそのとおりだと思います。今、大会にはなっていますが、誰が勝ったかっていうのではなくて、どれが一番読みたくなった本か、というのを決める形式になっています。人の優劣を決めるのではない、というのが基本としてはあって、その部分は大事にしなくちゃいけない。仰るとおりだと思います。ありがとうございました。

(委員)

 ○○委員に教えていただきたいのですけれど。新年度の評価では、3,500円以上の資料の割合という目標数値を4年度より減らすとなっていますが、研究者としてここの説明はどうお感じになりますか?

(委員)

 最後に私が御意見を述べるべきかなと思ったのですが、忘れる前に申し上げます。県立図書館はそのあり方が議論されていて、市立図書館とも役割分担を明確にしていく必要があるということになっています。その中で、県立図書館の意義としては郷土資料を保存強化する、専門的な情報、専門図書などの購入に力を入れていくという方向になっています。それは非常に重要なことだと考えております。今回目標が達成できなかったということで目標値を下方修正するということは、大きな方向としては残念な部分もありますが、ただその専門書の値段、3,500円だからそれが専門書なんだというふうには一概には言えないのかなとは思います。専門書が高額なものが多いのは確かですが、県立図書館として購入、所蔵していく専門書というものは、単に金額だけではないのかなとも思っています。

 それと、もう一つ。郷土資料の発行数が減っているので中々収集できなかったということですけれど、これは、県立図書館でなければできないことで、期待されていることだと思いますので、是非進めていっていただければと感じています。以上です。

3.令和5年度主要事業(案)について

(委員)

 確認になりますが、昨年度の事業と比べて、特にここ力を入れていくというところを、改めて教えていただければと思います。

(事務局)

 はい。やはり、金額的に大きい郷土資料と貴重資料の集中デジタル化は、期待もされているし私どもも是非早くやっておかなくてはいけないと思っております。国立国会図書館は5年で60億かけて蔵書のデジタル化に取り組んでいますけれども、地方が所蔵している地域資料などは地方でのデジタル化が必要です。そこで、所蔵している郷土資料・貴重資料を、向こう10年間で7000点デジタル化するという目標を立てています。なるべく多くの資料を公開できるように努めて参りたいと思っています。

 それと、配布した資料に直接書いてあるわけではありませんが、委員の皆さんからも職員を育てるのが大事だというお話があったように、人材育成は重要な課題と認識しています。当館実施の研修、日本図書館協会や国立国会図書館などの研修に積極的に職員を参加させたいと思っています。

(委員)

 資料と一緒に「新収蔵資料抄」というのを郵送でいただいています。新しく入った本の紹介。これについての説明はないんですか。

(事務局)

 新収蔵資料抄は、市町村立が持っていない資料、県立にしかない資料を中心に紹介するリーフレットです。そうした資料を皆さんに知っていただきたくて、市町村立図書館等を通じて配っています。市町村立図書館でそれを手にして、読みたくなったら県立図書館から取り寄せもできますよ、という相互貸借制度のPRを兼ねています。正直なところ、製作には結構時間がかかっていますが、今年度中に30号くらいまでは発行できるかなと思っています。

(委員)

 ですよね。すごいと思った。

(事務局)

 ありがとうございます。

(委員)

 ただ、本によってムラがありますよね。コメントのレベルとか。内容のレベル。けれども、ただ目次を全部載せるだけだって大変だし。例えば『地下出版のメディア史』。この目次だけでも「もうこれ大変だ」って思いますが、さらに県立図書館で持っている関連資料を入れている。それから、資料概要で取り上げている唐十郎とかについても「こういう資料があります」って具体的に挙げている。新聞の書評なんかでも、内容の紹介は当然ですけど、大事なことって、「で、要するにどういう本なの?」っていうことが必要じゃないですか。そこが上手くいくと、読んでみたいと思わせられる。この地下出版のメディア史の号に関して言えば、最後のところで、この本が現在どういう意味があるのか、っていうところをちゃんとまとめている。「人を教育しない高級な文化」って、いい言葉だなって思いますけどね、実に。それから、変態とかエロとかっていうキーワードはその時代の中で位相を変えて使われ続けているとか。歴史の中でエロ、グロにどんでんが起きたこととか。なおかつ最後に、多分そんな若い方が書いたのではないような気がするけれど、唐十郎とか野坂昭如に梅原北明を引き付けて、少しでも自分たちの時代をしっかり息吹として伝えたいというのが分かる。よくこの一枚の中にこれだけ頑張った。いい仕事だなと思ったので「これ、もっと宣伝すればいいのに」って、このシリーズは思います。

(事務局)

 会計年度職員さん二人と自分で作っています。ムラがあるのはそもそもの知識がなかったり、興味が薄い分野だと、書く内容も薄くなってしまうということかなと思います。

(委員)

 ここにある何の役にも立たないっていうのは、なかなかの魅力ですよ。「専門書3,500円って枠、どうよ」っていうのもあったし、「それを減らすのはどうよ」っていうのと連動しているのです、私が今言っていることは。つまり、この3,500円の枠の中にはこんな本もあるのか。「へえ-」って。やっぱり文化って、「へえ-、すげえ」っていうのと、「あ、なるほどね」の、いい組み合わせがたぶん大事だと思う。これだって、もっといい利用方法もあるのではないのかなと思いました。結構、紙もいいもの使っているし、多色刷りだし。

(事務局)

 おっしゃるとおり、高いです。その紙。

(委員)

 そのほか、全体を通じて何かありましたら是非いただければと思いますけれど。大丈夫でしょうか。では最後に次第5その他について事務局から何かございますでしょうか。

(事務局)

 特にありません。

(委員)

 では、本日は皆様から活発な、また貴重な御意見をいただきました。充実した協議会を運営することができましたことを心よりお礼申し上げます。県立図書館の皆様におかれましては各委員の意見を是非真摯に受け止めていただき、引き続き県民サービスの向上に取り組んでいただければと思います。では、以上で進行を事務局にお返しいたします。

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