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家庭で出来る「桑枝」を原料とした和紙の作り方
和紙の原料
和紙はいろいろな原料を使って作られています。その代表的なものとしては、古くはアサ、コウゾ、ガンピなどの植物繊維でしたが、アサはしだいに使用されなくなりました。江戸時代にコウゾの代用品として使われていたミツマタが明治以降盛んに使われるようになり、現代では、和紙原料として、コウゾ、ミツマタ、ガンピがその代表的なものとなっています。このほか、桑、稲ワラ、麦ワラ、竹などが製紙原料として使用されたことがあります。
「桑枝」を原料とした和紙の作り方行程
桑皮を原料とした和紙づくりは古くから試みられ、コウゾ、ミツマタ、ガンピと比較しても和紙原料として適性が評価されています。
1 桑の枝を短く切り(20~30センチメートルくらい)、蒸し器で蒸す(40分くらい)。
2 蒸し終えた枝の皮をむき、包丁などで粗皮をそぎとる。
3 粗皮をそぎ取った白皮を注水しながら一晩さらす。
4 ソーダ灰を水量の2~3%入れて皮が柔らかくなるまで煮る(40分くらい)。
5 柔らかくなった皮を白くなるまで流水にさらす。
6 白皮を少量(ミキサ-カップの1/4くらいまで)、水を多めにしてミキサーにかける。
7 水槽にミキシングした原料を入れ、トロロアオイの根の粘液またはデンプン粉ノリを入れてよく撹拌する。(粘液の量は、8の水切れの速度が、少しゆっくりになる程度)
8 網を張った木枠に、網を張らない木枠を重ね、水槽の液をすくいあげる。水が切れたら重ねていた木枠を外す。
9 化粧ベニアに張り付け、水分を取り、天日で乾燥したら、出来上がり!