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教育あがつま 第128号

更新日:2011年12月14日 印刷ページ表示

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知層

吾妻教育事務所長 小池 明夫

 まず、今回の震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。ここ吾妻では震災の影響は比較的小さかったわけですが、今回の震災に対して、一人の国民としてまずはそれぞれに与えられた責任をそれぞれの地域でしっかりと果たし、その上で復興を図るためにどのような支援を行えるかを考えていく必要があると思います。
 ところで、先の震災以後しばらくの間、テレビのコマーシャルはAC(公益社団法人ACジャパン:旧公共広告機構)のもののみが放映されていました。その中で、印象深かったものが表題の「知層」です。映像としては、厚く積み重ねられた本にはしごがかけられていて、そのはしごを青年が登っていくものです。読書により多くの知識や知恵、即ち知層が蓄積され、その結果、社会や世界の見方が広がっていく様子を表しており、読書の大切さを訴えています。
 折しも、改訂された学習指導要領では、言語活動の充実が大きなテーマとなっています。言語活動の充実を図るために、授業のあり方について多くの議論や提案がなされてきました。しかし、言語活動の充実を図るには、授業とともに子どもたちの読書も大切です。言語活動を進めるためには、豊かな言語を習得する必要があります。その習得には読書が最も効果のある方法だからです。各学校には、授業改善とともに読書活動の見直しを行う中で言語活動の充実を図っていくことを期待します。

ぐんま天文台

ぐんま天文台 観測普及研究係長 中島 透

 約600メートルの遊歩道を最初の冥王星の標識から太陽までたどると、ぐんま天文台に着きます。金土日祝日の夜であれば日本最大級の天体望遠鏡で天体観望ができます。親子連れからお年寄りのご夫婦まで天体観望を楽しまれていきます。今年の春は土星がよく観察できました。観察された方の多くが「きれい」とか「本物だ」とか思わず口にされます。
 今から約400年前、ガリレオ・ガリレイは自ら作った望遠鏡で天体の観測を行っています。性能はぐんま天文台の望遠鏡に比べればはるかに落ちますが、木星の4つの衛星・月のクレータ・土星の輪の存在・天の川が無数の星の集まりであること・太陽の黒点等多くのことを発見しました。当時のガリレオも現在の私たちと同じように望遠鏡をのぞきながら感嘆の声を上げていたかもしれません。
 遊歩道を登りながら太陽系の旅行を体験します。(できれば階段を遺伝子のらせんにみたて生物の記憶に思いをめぐらせながら)登りきった後、知の好奇心を満たすために望遠鏡をのぞきます。ぐんま天文台は生物が誕生から持ち続けている未知なるものへの好奇心を満たすことのできる数少ない施設だと思います。

平成22年度実践記録・自作学習材コンテスト

入賞者作品の紹介

実践記録の部

《優秀賞》算数における基本事項を活用した思考力・判断力の育成
中之条町立沢田小学校 教諭 奥木 芳明

グループ学習で行った授業

 算数科において、基礎的・基本的知識・技能を基に思考力・表現力を育て、問題をよりよく解決できるようにすることを目指した。各単元の導入時に既習事項を確認することを通して課題解決について多様な考え方をもたせたり、自分の考えを学習シートやノートに整理したりすることを重点に実践に取り組んだ。例えば「B量と測定」の「体積」の学習では、既習事項として「面積の公式」「面積の単位」「面積を求めるときの基本となる大きさ」等を確認し提示したり、直方体のかさの比べ方について自分の考えを記述できるようプリントを工夫したりした。また、自分の考えを小グループや全体で説明し合う学習活動を取り入れた。
 既習事項の確実な定着を目指した指導とともに自分の考えを記述する指導を継続的・計画的に行った結果、児童が「まず、次に、終わりに」という表現を用いて順序立てて説明することができるようになるなど、思考力・表現力の確実な向上が見られた。

優秀賞》
「学校全体で食に対する興味・関心を高めるために」~保健集会の利用、専門機関と連携した食育の取組を通して~
嬬恋村立干俣小学校 養護教諭 菅谷 佳央里

食育集会「お箸の持ち方」の発表

 夜食をとる児童が多く、肥満傾向も少なくないというアンケート結果や、児童の生活習慣チェックリストの結果から、食育の充実を図りたいと考え「保健集会」の工夫を行った。同時に「食に関する指導全体計画」を見直し、年間を通して系統的・計画的に実践を行った。「お箸の持ち方」「食事のマナー」「給食ができるまで」「夜食について」など、一目でわかる大型教材等を活用した保健集会を実践して、実態の改善を目指した。日ごろの学習活動の中で、地域の農家や給食センターに取材に行き、得た情報を児童に紹介したり、給食指導や食に関する保健だよりを発行したりすることにより、児童の興味関心が高まっていった。全校で食育活動に取り組むことで給食の残食が減ったり、夜食を食べる児童が減少したりするなどの変化が見られた。

《奨励賞》
バスケットボールの学習での2学年合同体育での指導の工夫 ~ティームティーチングとチームノートの活用を通して~
中之条町立伊参小学校 教諭 西山 直輝

チーム会議の様子

 小規模校の5・6年生の合同体育において、学年で実態が異なるバスケットボールの単元計画を見直し、同一単元授業で、ティームティーチングとチームノートを活用し、効果的な合同授業を目指した。導入と終末は一斉学習をし、展開部分では教師の役割分担を明確にして、別々の活動を行った。また、ノートの活用によって、児童が作戦について自分の考えをまとめたり思考を深めたりすることができるとともに、お互いの考えを視覚的に把握することができた。教師も各時間の目標がより明確になりきめ細やかな指導ができた。

《奨励賞》
特別支援教育の推進 ~児童と担任と保護者をつなぐ~
中之条町立中之条小学校 教諭 田村 正枝

相談の様子

 児童を理解することと、児童と担任と保護者の願いをつなぐことを大切にして、特別支援教育コーディネーターとして、あるいは通級による指導教室の担当者として特別支援教育の推進に向けて取り組んだ。特別支援学級の良さを保護者に伝えるために「通常の学級でついていけないからではなく、特別支援学級ならば学ぶ楽しさを感じながら力をつけていけそうだから」という方向で保護者と担任と話し合いを進めたり、特別支援学級の授業の進め方について実感できるような取組をしたりすることで、適正就学につなげることができた。また、学習中に涙ぐんだり怒ったりしている児童の「くやしい!できるようになりたい。」という気持ちを母親と慮り、学ばせ方を一緒に考えるなど、親子を支えてきたことにより、その子はその子なりに力をつけ、難しい問題に対した時にも反抗的な態度や投げやりな態度をとるのではなく、質問などのやり取りをしながら取り組むことができるようになった。児童の成長のためにすべきことに保護者が目を向けられるように寄り添い、管理職と特別支援学級担任等と連携して学校の体制を整え、教育的ニーズを一致させていく営みが特別支援教育を推進していく上で必要であると実感した。

自作学習材の部

《奨励賞》
漢字習得を確実にしていくための漢字テスト作成ソフト
※元中之条町立六合小学校 教諭 黒岩 晃

漢字テストの一例

 小学校で習得すべき漢字はそれぞれに複数の読み方、使い方があり、その数は少なくない。学習を進める中で、できるだけ手軽に使えるものは何か、また児童が苦手な漢字は何かと考え、漢字テスト作成のソフトを自作した。小学校の習得すべき漢字を既存のデータから「読みの正答率」「書きの正答率」「書きの無答率」「書きの誤答率」に分けて整理し、その中から「書きの正答率」を利用した。問題を 1.普通 2.難問 3.超難問 と分類し、児童が段階ごとに挑戦したり、漢字検定として取り組んだりすることができるようになっている。作業が容易であることにより、業務の効率化をねらっている。(※黒岩教諭は現在、前橋市立新田小学校勤務です。)

《佳作》
ふりがな教材
東吾妻町立原町中学校 教諭 橋爪 久

作文にふりがなをふっての学習

 特別支援学級に在籍する生徒や普通学級で音読がスムーズにできない生徒に対し、教材文にふりがなをふった補助教材を作成した。具体的には 1.LD傾向をもつ生徒に対して、社会科や国語科の授業で教科書を自力で読ませる場面で使用した。 2.通級指導を受けている生徒に対して、「漢詩の風景」などの漢文の学習で使用した。 3.外国から転入してきた生徒に対して、実態に応じて国語の授業で扱った。 4.その他、読むことが苦手な生徒に対しても生徒の判断で利用するよう呼びかけた。

吾妻の特色を生かした地域づくり・人づくりの推進

生涯学習係運営方針
  • 多様な学習ニーズや地域的な課題を踏まえ、関係機関と連携した学習機会や情報を提供します。
  • 家庭の教育力の向上が図れるよう、家庭教育に関する講座の開催、子育てやPTA活動への支援、役立つ情報を提供します。
  • 青少年の健全な成長と社会性をはぐくむため、学校・家庭・地域が連携した活動を推進します。
  • 社会全体の人権意識を高めるため、主体的に参加できる人権学習の機会や情報を提供します。
  • 地域文化の継承と生涯スポーツの振興を図るため、環境整備や指導者・団体の育成を支援します。

平成22年度第32回少年の主張吾妻地区大会の様子の画像
平成22年度第32回少年の主張吾妻地区大会の様子

学校、児童・生徒、保護者対象の主な講座・研修会
PTA指導者研修会

 6月11日(土曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 園・学校の特色を生かしたPTA活動の推進と指導者の資質の向上を図ります。
  • 研修内容:TERUコミュニケーションステージ渡辺照子氏による講演会、草津小PTAと中之条中学校PTAの事例発表を実施します。
学校支援センター推進研修会

 7月1日(金曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 学校支援センターの充実、連携推進担当者とコーディネーター、ボランティアリーダー等の養成と資質の向上を図ります。
  • 研修内容:現在の課題等を踏まえた学校区別のワークショップを行う予定です。
吾妻ブロック青少年育成推進研修会「親子ねんど教室」

 7月2日(土曜日)ツインプラザ(中之条町)
 粘土で物を作る楽しさを体験することにより、ゲーム機などでは得られない自ら物を生み出すという達成感を味わうとともに、親子のふれあいを深めます。

少年の主張吾妻地区大会

 8月18日(木曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 郡内15中学校の代表生徒が、日頃の生活の中で感じていることや考えていることを発表します。
  • 社会の諸課題に対する率直な意見や提言を、熱意をもって発表する中学生の主張をぜひお聴きください。
地域と学校のパートナーシップ推進フォーラム

 11月25日(金曜日)コンベンションホール(東吾妻町)

  • 学校と家庭、地域、行政等の関係者を対象に、地域と家庭の連携・協力に関する共通理解を図ります。
  • 内容:事例発表と講演会を実施する予定です。

平成22年度パートナーシップ推進フォーラムの様子の画像
平成22年度パートナーシップ推進フォーラムの様子

青少年育成活動事業「親子バルーン教室」

 12月3日(土曜日)会場は中之条町を予定
 「少年の日」の普及促進のため、バルーンで作品を作りながら親子の交流を図り、家族の絆を深めます。

平成22年度キッズバルーン教室の様子の画像
平成22年度キッズバルーン教室の様子

人権教育(社会教育)指導者研修会「あがつま人権フェスタ」

 12月11日(日曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 法務局、中之条町人権擁護委員協議会、中之条町教育委員会との共催事業として、様々な人権問題に関する理解と認識を深め、人権尊重社会の実現を目指します。
  • 研修内容:全国人権作文コンテスト(吾妻郡の部)の受賞者の表彰及び代表者による作文発表や人権講演会の視聴を通して豊かな人権感覚の育成を図ります。


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