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教育あがつま136号

更新日:2015年8月28日 印刷ページ表示

吾妻のよさ

吾妻教育事務所長 茂木 一弘

 今、県内はもとより日本の多くの地方で人口減少が進み、地方創生、未来創生の動きが大きな話題となっています。吾妻地域も例外ではなく年々人口が減少し、面積は県全体の約20%(1,278平方キロメートル)を占めるのに対して、人口は約3%(約5万7千人)という状況だそうです。このような状況の中、学校教育においても地域と結びついた魅力ある学校づくりがより求められてきています。
 地域と学校との結びつきを見たとき、昨年度、印象に残ることがいくつかありました。その一つが、岩島小学校の「麻挽き体験を中心とした地域学習」の発表がスクールオブザイヤーで最優秀賞を受賞した時のことでした。堂々と発表した子どもたちのうれしそうな表情はもちろんですが、学習を指導してくださった保存会の皆様の表情はそれ以上で、子どもたちに温かい言葉を掛け続けていました。もう一つは、教育事務所のある中之条地区のことです。小学校の下校時刻にあわせて、緑色のジャケットを身に着けたボランティアの方々が次々に通学路に姿を見せはじめます。その人数にも驚きますが、どの方々も子どもたちに温かく声を掛けているのです。
 表題にある「吾妻のよさ」を問われた時、一番にあげられるのは「人のよさ」ではないでしょうか。温かく、地域を大切にするこんな人たちとの結びつきをさらに強めていきたいものです。

吾妻地域の特別支援教育の拠点を目指して

群馬県立吾妻特別支援学校 校長 清田 和泉

 吾妻地域の多くの方々から様々なお力添えを賜り、今年度、吾妻地域初の特別支援学校、群馬県立吾妻特別支援学校を開校することができました。心から深く感謝申し上げます。
 本校は、知的障害のあるお子さんと肢体不自由を併せ有するお子さん一人一人のニーズに応じた教育を行う、小学部と中学部からなる県立学校です。子どもたちは、嬬恋村、長野原町、東吾妻町、高山村など吾妻の全域から通学してきており、作業学習や自立活動、国語や音楽などの学習に、それぞれのペースで生き生きと取り組んでいます。また、学校看護師を配置し、たんの吸引や経管栄養などが必要な子どもたちに医療的ケアを行ったり、給食員を配置し、給食を飲み込みやすい形状に変えるための再調理を行ったりしています。吾妻特別支援学校の施設・設備や楽しく学ぶ子どもたちの姿を御覧いただき、特別支援教育への理解を深めていただけるよう、随時、学校公開も行っております。
 また、専任の専門アドバイザーを配置し、小・中学校等の要請に応じて、特別な支援が必要な子どもたちの指導方法等に係る巡回相談や来校相談、電話相談を行っています。視察や相談の御希望があれば、お気軽に学校までお問い合わせください。(電話0279-26-2116)
 教職員一同、吾妻地域の特別支援教育の拠点となる魅力ある学校づくりに向けて、精一杯、努めてまいります。皆様の御理解、御協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

平成26年度実践記録・自作学習材コンテスト

優秀賞作品の紹介(実践記録の部)

授業間のつながりを意識した学習指導の工夫
~パフォーマンス課題の設定と一枚ポートフォリオ評価の実践を通して~

長野原町立第一小学校 教諭 清水 良一

1 ねらい

 一時間ごとの授業のつながりを児童自身が意識し、見通しをもって学習を進められるようにする。

2 具体的な取組
  1. 「パフォーマンス課題」の設定:単元のまとめとして最後に取り組むことを「パフォーマンス課題」として設定する。この課題を単元の導入時点で提示し、児童が単元全体を見通して取り組めるようにする。
  2. 1枚ポートフォリオ評価の実践:1枚のシートに毎時間のまとめを記述できるように工夫した「1枚ポートフォリオ」を作成した。本時の課題について考える際に見直してみるよう促し、前時までの学習とのつながりを容易に捉えられるようにした。
3 成果と課題

 単元のゴールを明確にしたり、毎時間のまとめを自分で考えて書かせ、コメントを返し続けたりしたことで、より主体的・積極的に取り組めるようになった。また実態把握にも有効であった。実態や単元の内容に合わせて「パフォーマンス課題」の設定の仕方を改善することが課題である。

興味・関心を高め、持続させる教材教具提示と授業改善のための実践記録
~豚の肺を利用した、肺胞のつくりと効果的な気体交換について~

東吾妻町立原町中学校 教諭 武井 雅俊

1 ねらい

 実物やモデルを用いることにより、見ることができない体内のつくり(肺)について興味・関心を高めながら学習を進め、肺のつくりや巧妙さを実感と共に理解できるようにする。

2 具体的な取組
  1. 実物「豚の肺」の観察1:ヒトとよく似た豚の肺を提示し、初めて見る感動や実物のインパクト、触ってみた感触を味わわせ、興味・関心を高める。その後、実際に空気を入れて膨らむ様子を観察させた。
  2. 仕組みを模したモデルによる体験活動:風船を用いて肺が膨らむ仕組みを捉えられるようにした。また、肺に見立てたペットボトルから肺胞に見立てた新聞紙(6~8枚)を取り出して広げる活動を取り入れ、肺胞の表面積について実感を伴って理解できるようにした。
  3. 実物「豚の肺」の観察2:再度観察する場を設定し、肺胞にまで目を向けながら観察させることにより、効果的な気体交換が行われている肺の巧妙なつくりについて実感できるようにした。
3 成果と課題

 実物やモデルを用意したことで、肺のつくりやはたらきについてより興味・関心をもって意欲的に活動する姿が見られた。実感を伴った理解もできていたと感じているので、生徒の様々な反応をさらにうまくつなげながら学習を展開させることが今後の課題である。

奨励賞作品の紹介(実践記録の部)

意欲的に取り組み考える社会科授業をめざして

長野原町立中央小学校 教諭 轟 和也

1 ねらい

 学習意欲や思考する基礎的な能力を高められるよう社会科の授業を改善する。

2 取組の概要
  1. 「分かる」「惹かれる」「興味をもつ」の視点から、ICT機器の活用方法、ノート指導等の実践。
  2. 課題に対する予想、資料に対する自分の考え、本時のまとめ等、考える機会を増やす。
3 成果と課題

 自分の考えを書くことに慣れるとともに、資料から社会的事象を読み取りそれを基に考える流れを身につけることができた。交流を通して考えを深め、解決することが課題である。

主体的に学習に取り組む児童を育てる授業実践
~算数科の学び合い・交流を通して~

東吾妻町立岩島小学校 教諭 柳田 景子(「柳」は「木」に「夘」だが、機種依存文字のため「柳」と表記)

1 ねらい

 グループでの学び合いの方法を身につけさせることにより、主体的に学習する力を高める。

2 取組の概要
  1. 授業構想の確認【自力解決→グループでの学び合い→全体での交流→個別の振り返り】
  2. 授業実践:1「面積のはかり方と表し方」 2「計算のやくそくを調べよう」 3「変わり方調べ」
3 成果と課題

 考えを比べながら話し合うことで、答えやよりよい解法を自分たちで見つけることができた。基礎・基本の定着とのバランスをとりながら適切な課題を設定していきたい。

資料活用の力を育み表現力を高める地理の授業作り
~ICTの効果的な活用・言語活動の充実・ワークシートの工夫~

東吾妻町立太田中学校 教諭 立野 喜紀

1 ねらい

 資料活用の力を育み、自分の考えを自信をもって表現できるようにする。

2 取組の概要
  1. 資料の電子化、パワーポイントや実物投影機の利用など、ICTの効果的な活用方法を探る。
  2. 言語活動の充実【個の考えをもつ・グループでの話合い・クラスで聞き合う・個で再考する】
  3. ワークシートに載せた資料に気づきを記述し、資料同士を矢印で結んで関連づけながら考察させる。
3 成果と課題

 資料を比較関連づけて考える際の視点が分かってきたため、自信をもって考えを発表できるようになった。地理分野だけでなく、歴史や公民分野での授業づくりが課題である。

思いやりの生徒を育むとともに、生徒が意欲的に行動して生きていくための実践記録
~リスペクトアワーを通して~

東吾妻町立岩島中学校 教諭 山田 健司

1 ねらい

 自ら人のために行動できる生徒を育てるとともに、良好な人間関係を再構築する。

2 取組の概要
  1. リスペクトアワーの提案:出席番号順にリスペクトされる人(主役)を朝の会で設定する。その子の言動をよく見聞きしておき、帰りの会で発表する。【~の時~していたので~と思いました。】
  2. リスペクトアワーの実践(道徳や学級活動の中でもリスペクトアワーを活用)
3 成果と課題

 仲間へ思いやりをもって温かく接し、学級の雰囲気もより明るくなった。認められていることが自信となり、行動も積極的になった。生徒の実態により合わせた実践が課題である。

奨励賞作品の紹介(自作学習材の部)

関数y=ax2(2は2乗) におけるグラフのイメージ化

草津町立草津中学校 教諭 佐々木 厳

1 教材作成のねらい

 関数式を表すグラフにおいて、 x値の変化に伴うy値の変化についてイメージ化を図る。

2 特徴

 パワーポイントを利用し、グラフ上のxやyの値が変化していく様子をアニメーション化している。

3 活用
  1. y=ax2(2は2乗)のグラフの特徴を学習した後、xが-3から増加していくときのy値の変化を予想させる。
  2. グラフ上の黄色い点の動きと連動してx座標やy座標が動く様子をアニメーションで示す。
  3. 値の変化を確認しながら、変域をアニメーションで示す。
4 成果と課題

 アニメーション効果を利用してxとy値の増減を視覚的に示したことで、下位の生徒も理解を深めることができた。アニメーションが効果的な単元・場面を今後も探っていきたい。

吾妻の特色を生かした地域づくり・人づくりの推進

地域と学校のパートナーシップ推進フォーラムの写真
地域と学校のパートナーシップ推進フォーラム

生涯学習係運営方針

  • 個人や地域が直面する様々な課題や多様な学習ニーズを踏まえ、関係機関と連携した生涯にわたる学びを推進します。【生涯学習講座】【指導者養成講座】
  • 青少年の健全育成が図れるよう、学校・家庭・地域が連携協力した活動を推進します。【青少年教育】【学社連携】
  • 家庭教育の充実を支援するとともにPTA活動の活性化を図り家庭の教育力の向上に努めます。【家庭教育】
  • 関係機関と連携して、人権尊重の精神が日常生活の中で生かされる地域社会づくりを推進します。【人権教育】
  • 地域文化の継承並びに多様な文化の振興を図るため、環境整備や人材・団体の育成を支援します。【文化振興】

学校、児童・生徒、保護者対象の主な講座・研修会

第36回少年の主張吾妻地区大会の写真
第36回少年の主張吾妻地区大会

青少年育成活動事業「親子教室」の写真
青少年育成活動事業「親子教室」

学校支援センター推進研修会

 5月20日(水曜日)あづま農村改善センター(東吾妻町)

  • 学校支援センターの活動の充実を図るため、コーディネーターやボランティアリーダー及び担当者の養成や資質の向上を図ります。
  • 昭和女子大学興梠教授による「学校と地域社会を結ぶコーディネート力」についての講演と参加者相互で課題の解決を図るワークショップを実施しました。

PTA指導者研修会

 6月21日(日曜日)山村開発センター(長野原町)

  • 園・学校の特色を生かしたPTA活動の推進と指導者の資質の向上を図ります。
  • 「いじめのない学校」をテーマに文教大学柳生教授の講演と六合中学校の取組を紹介しました。
  • 魅力あるPTA活動として嬬恋村西部幼稚園PTAと中之条小学校PTAより実践発表がありました。

少年の主張吾妻地区大会

 8月18日(火曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 郡内中学校、特別支援学校の代表生徒が、日ごろの生活をとおして感じていることや考えていることを発表します。
  • 社会の諸課題に対する率直な意見や提言を、熱意をもって発表する中学生の主張をぜひお聴きください。

地域と学校のパートナーシップ推進フォーラム

 11月30日(月曜日)コンベンションホール(東吾妻町)

  • 学校と家庭、地域、行政等の関係者を対象に、地域と家庭の連携・協力に関する共通理解を図ります。
  • 地域づくりの講演と実践発表を予定しています。

青少年育成活動事業「親子教室」

 12月5日(土曜日)中之条合同庁舎

  • 毎月第1土曜日の「少年の日」を普及促進し、親子の交流を図りながら、家族の絆を深めます。

人権教育(社会教育)指導者研修会

 12月13日(日曜日)ツインプラザ(中之条町)

  • 様々な人権問題に関する理解と認識を深め、人権尊重社会の実現をめざすため、教育委員会と法務局、中之条人権擁護委員協議会とが連携して、大勢の人が参加できる『あがつま人権フェスタ』を開催します。
  • 全国中学生人権作文コンテスト(吾妻地区大会)の受賞者の表彰と代表者による作文発表、人権講演会の視聴等を通して、豊かな人権感覚の育成の一助とします。

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