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令和2年度第1回県立図書館協議会の開催結果について
更新日:2020年9月18日
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1 日時
令和2年7月22日(水曜日) 13時30分~16時00分
2 開催場所
県立図書館3階ホール
3 出席者
委員10名出席、事務局8名
4 傍聴人
なし
5 議事
- 群馬県立図書館の運営状況について
- 令和2年度群馬県立図書館事業計画について
- 群馬県立図書館サービスの評価について
主な意見等
議事1 群馬県立図書館の運営状況について
議事2 令和2年度事業計画について
(委員)
- 高校生のビブリオバトル大会は大成功を収めたと思うが、その波及効果、図書の貸し出し冊数は増えているのか。
- 県立図書館と市町村の小さな公民館とのつながりはどのような形で行われているのか。
(事務局)
- 高校生ビブリオバトル県大会の実施により、どれくらい学校図書館が活性化したか、または図書の貸し出しが増えたかについては、具体的なデータはない。しかし、ビブリオバトルを通して、人から人へ口コミで本を紹介してくれることが、読書活動を広めるための非常に効果的なツールになると考えており、今後とも推進していきたい。今年度は報道によると新型コロナウィルス感染拡大の影響で、ビブリオバトル全国大会が中止になったようで大変残念であるが、できる限り県大会は開催できるよう準備を進めていきたいと思う。
- 県立図書館では、条例に基づき設置された図書館がない町村を支援している。協力車という配送車を2台所有しており、図書館未設置町村の公民館図書室、県内市町村立図書館、高校・大学の学校図書館を巡回し、図書資料の貸し出しを行っている。例えば、高崎市に所在する公民館図書室は高崎市立の図書館に任せており、直接本を届けることは行っていない。県域の図書館全体を一つの大きな図書館として考え、県全体の中で図書館利用者や貸し出し冊数が増えるように努めており、それが県立図書館の役割と考えている。
(委員)
- 図書館サービス評価の中に記載のビブリオバトルの目標値、参加人数というのは高校生の県大会の参加人数ということか。地区大会もやっているようだが、これを全部含めた人数なのか、教えてほしい。
- 来年度から中学校の教科書が変わるが、教科書の中には「ビブリオバトル」という言葉はでてきていないと思うが、ビブリオバトルと同じような学習活動は教科書にも随分出てきているので、高校生だけではなく、中学生も対象にしたビブリオバトル県大会があるとよいと思う。また、意識の高い教諭が授業の中でビブリオバトルを取り入れたりしているが、それを推進していく上で、例えば、県立図書館でビブリオバトルの研修のような機会を設けていただけるとよい思うが、そのような計画はあるのか。
- 昨年度まで、県の事業で子ども朗読大会があったかと思うが、それも無くなったということなので、県レベルで子どもの読書活動を推進するような事業を新たに実施していただけるとありがたいと思う。
- 小さいうちから親子で図書館に足を運ぶということが凄く大事だと思うので、色々と工夫して取り組んでいると思うが、何か工夫していることがあれば教えていただきたい。
(事務局)
- サービス評価のビブリオバトルに関する目標値については、県大会の当日の参加人数になる。
- ビブリオバトルを中学生を対象に広げられないかということに関しては、当館の課題として認識しており、今後検討して参りたい。また、教員向けのビブリオバトルの研修については、今年度または来年度の教職員対象の研修の中で実現できるよう検討したいと思う。
- 親子で図書館に足を運ぶための工夫について、当館では毎年夏に「図書館こどもまつり」を開催してきたが、今年度は新型コロナウィルス感染拡大に伴い、中止を決めた。来年度以降は継続して実施していきたいと考えている。県立図書館は県内の図書館を支援するのが先ず第一の使命だと考えているが、当館で工夫した取り組み事例を市町村の公共図書館・図書室にも情報提供するとともに、市町村立図書館でも様々なユニークな取り組みをしているので、県と市町村が相互に情報共有をしながら、新しい手法を研究し、多くの方に図書館に足を運んでいただけるよう努力して参りたい。
(委員)
- 高校生のビブリオバトルについては例年、県内のいくつかの地区毎に予選を行い、その中から県の大会への参加者を募っていたが、今年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響で、地区毎の予選会の開催が難しいということになり、今回は県立図書館に直接募集をしていただくことになった。しかし、地区大会であまり勝ち負けを争うことが無い状態で県大会に参加することで、本来の本に対する、または読書に対する興味をより楽しいものに高められるのではないか。あの人よりも良かったとか、悪かったとかいう他者の評価を背負った形で参加するよりは、また違った形になるのではないかと感じている。来年度の開催方法については、そういった点も踏まえて考えなくてはいけないと思っている。
- 県立図書館は建設されてから42年ほど経過しているが、建物の色々なところに不具合が出ているのではないかなと思う。最近、想像を絶するような集中豪雨により、地下書庫の資料が被害を受けた図書館も出ているようである。県立図書館は県内の中心的な知の集積の拠点であるので、地下書庫の貴重な資料が被害を受けないよう、厳しい財政状況ではあるとは思うが、万全な対応をお願いしたい。
- 本に対する、或いは知ることに対する飢えや乾きみたいな気持ちというのが、今は少し減ってきているような気がする。デジタル化が進んでいくと簡単にものが検索できて、それはそれで良いのだが、前後の文脈から余り考えないでそのポイントにだけ到達をして、簡単にコピペをしてつなげて分かったような感じになるというようなことが出てくると、ますます知ることに対する、物事を追求していくことに対する欲求が低下をしていく、その点が少し気がかりである。地域の書店数の減少もそうであり、図書館に足を運ぶ、或いは本を買う、或いは実際に自分で本を作る、色々なことに感じられる。学校教育においても、簡単に答えが分かるものにしか飛びつかないで、分からないことに対して興味関心を中々持てない、チャレンジ出来ないというようなことになってくる。図書館だけの問題ではなく、これは社会が色んな立場で考えていかなくてはいけないところであると思う。
- 運営方針の重点施策の中に、郷土に関して視点をあてる項目があるが、これは中々デジタルでは無理であり、簡単に手に入らないのでそこへ足を運んで、色々なものを調べるという作業が必要になると思う。今個人とか地域とかいうものに対する興味、関心が意外に高まってきているので、郷土資料の集積をしながら、サービスを提供していただけるとありがたいと思う。
(事務局)
- 今年度はビブリオバトルの地区大会が、新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり実施できなかったが、県大会を一本化して開催できる方向で調整させていただき感謝している。
- 当館の設置場所は、ハザードマップでは浸水の危険性は指摘されていないので、浸水による資料の被害は余り心配していない。しかし、地下に受電の施設があるため、浸水があった場合、長い期間停電を余儀なくされて、館の運営ができなくなるということが懸念されるため、地下にある受電施設を館外の敷地内に出す計画も検討されている。
- 郷土資料の収集・保存は県立図書館のキラーコンテンツと考えており、今後ともなるべく多くの資料を発見し、所蔵できるよう努めていきたいと考えている。
(委員)
- 子どもが図書館に行って調べものをするケースは少なく、図書館で子ども達に調べものをすることに馴染んでもらうために、子ども向けに百科事典の使い方講座、図書館探検、本の成り立ち、本の分類などの講座を実施したら、レファレンス相談件数も増えるのではないか。
- 新型コロナナウィルス感染拡大の影響で、研修や会議の実施が難しくなっていると思うが、リモート開催などの方法も検討してみたらどうか。リモート会議で動画を入れたりしていろいろ工夫することもできると思う。
- 新刊本やお薦め本などの図書館の情報をLINEなどの身近なSNSを活用して積極的に発信することで、図書館のホームページのアクセスも増えるのではないか。また、県庁の動画スタジオやエフエム群馬を活用して、図書館の情報を定期的に発信したらどうか。
(事務局)
- 子どものレファレンスについては、いろいろご提案いただいたので、参考にしてこれから事業を組み立てていきたいとい思う。
- 11月に群馬県図書館大会を開催する予定であるが、公共図書館、学校図書館の関係者も含め、リモートでの開催に慣れていないこともあり、集会形式で実施する方向で検討している。また、今年度の全国図書館大会はリモート開催で準備を進めているようなので、リモートによる開催方法、環境整備について当館でよく勉強して、市町村立図書館、学校図書館と情報共有しながら、今後の大会の開催に活用できるようしていければと考えている。
- 県庁32階の動画スタジオ「ツルノス」は4月にオープンしたが、当館では4つの動画を作成し、公開しているのでご覧いただきたい。
(委員)
- 夏休み高校生ボランティアはよい取り組みだと思うが、交通費位は支給されているのか。支給されていないようなら、支給してあげてもよいと思う。
- 未就学児が父母または祖父母と図書館に遊びに来れる「子どもデー」のような行事を設定していただけると、小さい子を連れて図書館に行き易くなると思う。「子どもデー」は何か特別なイベントをする必要はなく、来館した子どもたちが多少声を出して騒いでも大目に見てあげられるよう配慮してあげればよいと思う。
- 図書館のトイレはとても旧式なので、利用者の方が使いやすい、きれいなトイレに改修していただけるよう要望していただきたい。
(事務局)
- 高校生ボランティアは、学校教育と連携した社会学習の一環として実施しているため、交通費は支給していない。ただし、ボランティアの期間中に事故があった時のためのボランティア保険に公費で加入している。交通費については、今後必要性をよく検討して参りたいと思う。
- 「子どもデー」に関しては、例えば、県立近代美術館では毎月第2・第4木曜日の午前中に「ファミリーデー」を設定しおり、その日は子どもが少し騒いでも、大目にてあげるよう配慮している。図書館でもそうした取り組みはできると思うので、導入に向けて検討したい。
- トイレの老朽化に関しては、洋式化・ウォシュレット化への対応が遅れている現状は認識しており、この建物をあとどれ位使うのかを念頭におきながら、順次改修を進めて参りたいと考えている。
(委員)
- 郷土資料について、デジタルライブラリーに取り組んでいると思うが、この全体計画みたいなもの、たとえば、どういった資料をデジタル化していくのか教えて欲しい。
- 「群馬県立図書館資料提供制限検討委員会」という委員会が設置されていてるが、この委員会の設置の目的やどんなことを討議されるのかということについて教えて欲しい。
(事務局)
- デジタルライブラリーは、著作権が切れたもの、著作権者の許諾が得られたもの、そういった資料を見繕ってデジタル化してきているが、今年度から市町村立図書館に呼びかけて、市町村立図書館が所有する資料でデジタル化ができるものを、当館でデジタル化して県域のアーカイブをつくるという取り組みを進めているところであり、今年度中に着手できると考えている。
- 県立図書館資料提供制限検討委員会は、例えば、県の青少年審議会で有害図書の指定をしたような本を図書館がもし所蔵していた場合、それを提供し続けるか、というような具体の問題が出たときのための組織である。提供を止めることが図書館の使命に照らして適切であるのかという議論があるために用意されている。
- 「図書館の自由に関する宣言」というものがあるが、これは歴史的な経緯を踏まえて日本図書館協会により制定された。その精神に鑑みると、基本的に図書館が所有する資料は、閲覧させる、あるいは貸し出すことが原則になっている。しかし逆に、特定の図書資料を提供することが、社会的な非難を浴びるといった場合もある。そこで、そういったセンシティブな資料の閲覧、貸し出しについて、図書館の一存で決めずに、学識経験者などの第三者に客観的な意見を伺いながら、それを基にした判断を行おうとするものである。そういった機能を持った組織が当該委員会である。
(委員)
- 新型コロナウィルス感染拡大により一時臨時休館していた図書館が再開したものの、図書館の中にどれだけ人が入っているのか分からない中で、予約制で入館者の人数制限をしていただいたのは大変ありがたかった。利用者が安心して図書館に行けるよう今後も入館制限が必要になった場合は、予約制で対応していただけるとありがたい。
- 学習支援図書貸出冊数が対前年比120.7%というのは本当にすばらしいと思う。子供たちが好きな本を自由に読むことができたと思う。また、調べ学習というのはどうしても図書館と先生の力が必要で、この調べ学習のために本をたくさん貸していただけるというのは大変ありがたいと思う。感想文は書けても調べる力はなかなか身につくのが難しいので、この学習支援図書貸出しはかなり重要だと感じる。
- 子どもとって調べ物はハードルが高く、図書館に行って調査相談室で聞いてきてごらんと子どもに言っても、どうしても敷居が高くなかなか利用ができない。中高生でも気楽に調査相談室を利用できるようにしていただけるとありがたいと思う。
- 図書館の魅力はいろいろなイベントや展示が行われているところである。図書展示で、「こんな本があるのか!」、自分には想像がつかないような本との出会いが待っていたりする。コロナ禍で大変だと思うが、県立図書館の催し物は魅力的なものが多いので、なんとか復活してもらいたいと思う。
(事務局)
- 予約制に関しては、今回は受付を職員が電話で対応したが、ウエブで受付の申し込みができることも可能になったので、今後また入館制限をしなければいけないような状況になれば、そういったものも活用して参りたいと思う。
- 学習支援図書セットの貸し出しと調査相談の充実は両方とも県立図書館のアイデンティティに関わる重要な業務であると思うので、今後とも力を入れて参りたい。また、子どもの利用者にとって調査相談室の敷居が高いのではというご意見をいたいたが、確かにそういう面があると思う。どうやって調べるのか、どういう相談を持ち込めるのか、中高生、子ども対象としたレファレンスについても検討したいと思う。
- 図書資料の展示に関しては、現状1階のコーナー展示しかできていない状況であるが、今後も魅力ある資料展示ができるよう盛り上げていきたいと思う。
(委員)
- 全体的にものすごい多彩な事業、催し物を実施しており、非常にいい効果が出ているという点は評価したい。
- 共催事業に県立図書館活用パートナーシップ事業があるが、内容を見る限りでは、図書館でやる必要があるのかと思われるところがある。この事業はどういった考え方で実施しているのか。採用された企画は、図書館にどのような効果を発揮するのか。この事業の狙いはどこにあるのかを教えてほしい。
- 「要覧」に令和2年度運営方針が記載されており、3つの大きなくくりで、いずれも条例であるとか、図書館の原則的なことが書いてある。それではこの県立図書館は何を目指すのか、令和2年度は何を重点的に運営するのか、つまり、県立図書館としての基本的、普遍的な目標とその時点に応じた目標をどのように比べていくのかということが、役所的表現でちょっと分かりにくいところがある。幅広い年齢層の一般の来館者にも分かりやすく表現できるものがつくられていいのではないかと思う。
(事務局)
- 県立図書館活用パートナーシップ事業に関しては、協働、つまり官と民とで公の仕事をしていくという考え方に基づいて実施している事業である。図書館で行う事業として相応しいかの判断であるが、例えば、図書館には闘病記などもたくさんあるが、大病を経験した人が主催する会などは、自身の経験からそうした集まりが必要と考え、闘病の実際を共有している。病気は、かかった人でなければ分からないことが多々あり、また個人差もある。一人の話だけを聞いても分からないこともあるだろうし、ましてや一冊の本を読んだだけで分かるものでもないということがある。いろいろな人の体験を聞くことで、今、罹患されている方の病気に対する理解が進んだり、生きる勇気になったりするのであれば、それは「知の集積・提供」という図書館の使命にもかなうのではないかいかと思う。
- 公民館等との棲み分けは必要であるが、図書館は社会教育施設なので、地域をつくる機能は期待されているところである。本を貸すことによって地域社会がより良いものになっていく、そういうことが図書館には期待されているのではないかと思うが、そうした考えを少し広げた事業としてこの事業に取り組んでいる。
- 運営方針に関しては、例えば中学生にも分かるくらいの、体裁、表記、内容で、来年以降工夫して作成していきたいと思う。
議事3 令和2年度の県立図書館サービス評価について
(委員)
- 4番目の目標「県内図書館等に対する支援の充実」の指標「図書館未設置町村への貸出冊数」について、図書館未設置の市町村にどのようにして貸し出しを行っているのか教えて欲しい。
- 6番目の目標「情報発信の充実等」の指標「メディア掲載件数」について、イベントを実施したことが新聞などに載ると、入館者数も上がると思うので、メディア掲載件数は重要な指標であると思う。令和元年度はB評価であるが、やはり新型コロナウィルス感染拡大が影響しているのか教えて欲しい。
(事務局)
- 県内には、条例に基づく図書館の未設置町村が12ある。その町村に対しては、公民館図書室等を中心に貸し出しを行っている。
- メディアの掲載件数の指標は非常に重要であると思う。図書館を使っていない人、図書館に来たことがない人の、図書館事業への理解を深められる。目標値は、新型コロナウィルス感染拡大の影響でなかなかイベント関係のPRができず、メディアに取り上げていただく機会も少なくなっていることを踏まえて設定したところである。
(委員)
- 4番目の目標「県内図書館等に対する支援の充実」の指標「協力レファレンス件数」は今年度新たに指標として採用したとのことだが、協力レファレンス自体は、従来から実施していたということでよいか。
- 県内には様々な規模の図書館があるが、協力レファレンスは大変助かる仕組みであり、図書館がお互いに勉強し合う部分になっているかと思う。こうした協力レファレンスの事例を県内公共図書館のレファレンス担当者にどのように波及をしていくのかということも含めて、県立図書館の考え方を教えて欲しい。
(事務局)
- 協力レファレンスは従来から行っているが、今回図書館サービス評価の指標を見直す中で、県立図書館の役割としてとても重要な指標であることから新たに追加させていただいたものである。
- 市町村立図書館とレファレンスの事例を共有することはとても大事だと考えており、国立国会図書館が提供しているレファレンス協同データベースへの登録をしたり、当館のホームページにも独自に公開しているところである。ただ、ホームページに公開してそれで終わりにするだけでなく、それに関心を持ってもらうためのプッシュ型の情報発信も検討して参りたい。
(委員)
- 今年度は新型コロナウィルス禍の中で、イベント等の事業を行うのが大変困難な状況であり、この目標値の設定に関わらず、無理のない範囲で、できることをしっかりやっていただければと思う。
(事務局)
- 入館者数は増やしたいが、その結果ウィルス感染を拡大させることは避けたいと考えている。当館の利用者には高齢者の方も多く、感染による重症化リスクも高いため、できる限りの感染予防策を講じて、ウィルス感染の防止に留意しながら、図書館サービス目標を達成するためにできることをしっかり実施していきたいと思う。
(委員)
- 4番目の目標「県内図書館等に対する支援の充実」の指標「図書館未設置町村への貸出冊数」があるが、図書館のないところに県立図書館が本を貸してあげることは重要なことであると思うので、しっかり取り組んで欲しい。
(委員)
- 図書館サービス評価が評価のための評価になってしまっていないか、目標数値をどういうふうにクリアして上げていくのか、目標値を達成できなければ本当にだめだったのか、そういったことも踏まえ、この評価が40数名の図書館職員が、毎日仕事に取り組んでいく中で、その数値目標が仮に業務に取り組む意欲につながっていくのであれば、ぜひ活用していだたきたいと思う。また、数値にできないような日々寄せられる利用者の声、利用者の満足度やカウンター職員の貸し出し業務等での手応えなどを数値化してかけ算して、全体的な評価を出すことができるとするならば、そういった評価も職員が明日に向かって頑張る力にしていただければと思う。
(委員)
- 今年度図書館サービスの目標指標が見直しされたが、特に、1番目の目標「読書活動の推進」の中の指標「図書資料貸出延べ人数」、「新規登録者数」、「学習支援図書貸出冊数」は、利用者の側からの評価につながっていて、より客観的な指標としてよいと思う。
- 6番目の目標「情報発信の充実等」の指標「ホームページ更新件数」「ホームページアクセス件数」も指標としてよいが、ホームページは必要があって開けることが多い。一方、フェイスブックなどは登録しておくと随時いろいろな新しい情報が届いているので、図書館のフェイスブックに関しても、今後目標指標に取り上げてもよいかと思う。
(委員)
- 図書館サービスの目標設定の中で、1番目の目標に「読書活動の推進」が掲げられているが、昨年度は、「県民の読書活動の推進に関する条例」も施行され、読書活動推進元年ということで、この目標が最初にあると思う。コロナ禍でいろいろ大変な面もあるが、図書館で大切なものは何かということがこの目標設定の中に示されていると思う。
(委員)
- 図書館サービスの目標設定に、新しい項目が示されているが、この中で群馬県立図書館が特に力を入れていきたい、重点的に取り組む目標があるなら教えて欲しい。
(事務局)
- 昨年度の2月の協議会で図書館サービスの目標の見直し案を提示させていただき、新たに7項目を新規目標指標として追加させていただいた。県立図書館の役割を踏まえると、3番目の目標「図書館ネットワークの充実強化」の中の指標「相互貸借冊・点数」、及び4番目の目標「県内図書館等に対する支援」の中の指標「協力レファレンス件数」と「図書館未設置町村への貸出冊数」は重要だと考えている。県立図書館が県内市町村立図書館、学校図書館等を支援する図書館とすれば、それらの図書館にどれだけ多くの本を貸し出したかということと、当館が持つ人材や資料といったリソースを駆使してどれだけレファレンスで解決できたか、ということが評価の中で重要であると考えている。
(委員)
- 中学生高校生向けの百科事典の使い方とか、調べ物学習のやり方について、例えばそれを動画で案内していろいろなメニューをつくり、それを学校の中で見られるようにすれば、皆が簡単に学ぶことができると思うので検討して欲しい。
- 令和2年度全国図書館大会がリモートで開催されるということだが、群馬県大学図書館協議会もオンラインで開催したところ、遠隔地からも参加してもらうことができ、いつもより参加者が増えた。今年度の群馬県図書館大会が現場の職員がオンラインに慣れていないということもあり集会形式での開催になったようだが、オンラインもやってみるといい面があるので、小中高の学校図書館でも、情報交換など簡単なところからリモートを取り入れていくとよいかと思う。