本文
令和5年度第1回県立図書館協議会の開催結果について
1 日時
令和5年8月1日(火曜日) 13時30分~15時50分
2 開催場所
県立図書館3階ホール
3 出席者
委員8名出席、事務局8名
4 傍聴人
0名
5 議事
- 群馬県立図書館の運営状況について
- 令和5年度群馬県立図書館の事業計画について
- 群馬県立図書館サービスの評価について
主な意見
1.群馬県立図書館の運営状況について及び2.令和5年度群馬県立図書館の事業計画について
(委員)
今、御説明いただいた中で、デジタルを利用した電子書籍の問題であったり、レファレンスのことであったり、いろいろ項目がありましたが、そういう取り組みをしている割には、どうして群馬県立図書館のホームページのトップは愛想がないのか、どうして茶色と紺の色なのかと。他の県立図書館はどんなトップページなのかと思って、群馬の人口が大体190万台なので、人口が190万台の県立図書館のホームページを見てみました。例えば〇〇はなぜか図書館のトップページに差別といじめはやめよう、許さない、人権問題に積極的に関わるぞというアピールがありました。それから、〇〇は伝統でしょうか、筑摩書房の創業者、あるいは一緒に動いていた臼井吉見など、〇〇教育という言葉が近代以降ずっと定着して使われてきた土地柄なので、〇〇というキーワードを強く打ち出していて。○〇の特徴をトップページで分かってもらいたい。持っている特徴のある資料をトップページでわかる工夫をしている所もありました。例えば、当館でしたら、小野寺文庫がそうです。養蚕。あるいは中島文庫にしても、高橋文庫にしても、中島知久平の資料とか小野寺は特徴が言えるかもしれない。高橋文庫も多分近代化という所では群馬の中で大きな文化に対して意義のあった資料でもあるはずです。そういう、うちで持っているというのをトップページで○○の○○文庫みたいに紹介しているところもあります。デジタルとか、ネットを活用して、もっと読書に親しんでもらおうとか、来館してもらおう、自分のところのものを有効活用してもらおう、というならば、まずここの図書館がもうちょっとトップページにこういう図書館なんだ、群馬とはこんなところなんだというようなことがあってもいい。
ビジュアル的に図書館の中の個性的なブースを画像でトップにあげているところもあります。それから、外観ですが、いい場所にあるところの図書館は、『うち環境いいものね』というのもあげています。例えば当館ならば、けやき並木を歩いていて図書館に入る。これはすごく素敵なことだと思うのです。毎日いらっしゃっている方には当たり前のけやき並木かもしれないけれど、普段歩かない人にとっては魅力があると思います。
(委員)
多岐にわたる御指摘や御意見ですので、後で、まとめて回答いただくという形でよろしいでしょうか。
まず、事務局から資料に基づいて群馬県立図書館の運営状況と、令和5年度の群馬県立図書館の事業計画について御説明いただきましたので、この資料を中心にしてお気付きの点とか御質問があれば、御発言をいただきたいと思います。自由な御意見はまた後で、是非伺って、今すでに御発言いただいた内容についてはまとめて後ほど図書館から御回答いただくということでよろしいでしょうか。御説明いただいたことを忘れないうちに皆様から御発言いただければと思います。
(委員)
高校に籍を置いているものですから、説明いただいた中で、この要覧の9ページの令和5年度事業の中に、図書館関係人口増の取り組みということで、多くの高校生が夏休みのボランティアとして受け入れをしていただいているのですが、実際今年度どれくらいの高校生の申し込みがあったのか、もし分かれば教えていただければと思います。
(事務局)
ボランティアですが、既に来た方が、〇〇高校の方が1名、学校からの直接の申し込みがありました。明日からは23名。県内の学校から、ボランティア活動3日間で来ることになっています。
高校生は以上ですが、大学は〇〇から1名申し込みがありまして、10日間お盆明けから来る予定になっています。
(委員)
23名の学校数はどれくらいですか?
(事務局)
恐らく23校だと思います。
(委員)
23校…。もっともっとしていただくと、どうかな、と思います。ありがとうございます。
(委員)
その他、資料に基づいて、御説明のあった点について、御意見御質問ありましたら、お願いいたします。
(委員)
先ほどのお話に関係するかもしれないのですが、私たちは不登校支援という形でやっていて今回夏休みボランティアという形で記載があったのですけれど、例えばそれ以外の期間で高校生ボランティアを募るというような可能性、検討の部分はあるのでしょうか。
(事務局)
今のところ、今年の夏休み期間ということでボランティアの声をかけさせていただいて募集しています。その他の期間では、今のところなかったと思われます。
今の時点では、ちょっと考えていなかったというのが本音です。そういう御要望があるということも今、分かりました。年間の計画等は決まっていますので、そういったところを検討していきたいと思います。
(委員)
ありがとうございます。その場合は、高校からの申し込みがマストというか、私たちのような、民間の組織からの申し込みの受け入れというのはあるのでしょうか?
(事務局)
個人でというのは難しいと思うのですが、団体を通じてなら、できなくはないという感じになるのではないかと。すぐ大丈夫ですとは言えないのですが。
(委員)
いえ、私も不勉強で申し訳ありませんけれど。
(委員)
2つあります。一点は6ページの職員構成についてです。先程、昨年、特別館長が就任されたというお話がありました。人数の全体の増減というのはどうなっていますでしょうか?昨年比、それから近年の増減傾向等がもし分かるようでしたら教えていただきたいと思います。
もう一点は、12ページ、13ページです。研修や行事については学校、児童生徒中心のものが多いのが見受けられます。社会教育としての取り組みというのがこれを見るとあまりないのかなという感じがするのですが、あるようでしたら、教えていただきたいと思います。
(事務局)
最初の職員の人数ですが、令和4年と5年では45名で変わっておりません。その前の年は43名ということで、2名減っていました。会計年度任用職員と特別館長と1名増えていると思います。
行事につきましては、ここに書いてあるのは高校生以下中心で、共催事業で載っている事業につきましては、大人の方が、この館を使っていろいろな事業をやっているところでございます。年何回かですけれども、CDコンサートを土曜日にやっておりまして、学生限定ではなくて、どなたでも来られる形で行っている事業がございます。それほど、多くはないです。
(委員)
何点かお伺いします。
まず一つ目は、今年度の計画で、デジタルライブラリーの整備、デジタル化を進めていくのであろうと思うのですが、少し詳しく、展望とかこんなイメージがとかあれば教えていただければと思います。
もう一点が、いろいろな専門研修をされていらっしゃるということですが、もう少し具体的にどんな研修をされているのか、差し支えない範囲で教えていただければと思います。
あともう一つが民間の話につながってくるのですが、図書館に何ができるのかとか、図書館を利用していない方へ向けての何か事業とか取り組みをされていれば教えていただければと思います。
(事務局)
デジタルライブラリーについてですが、令和5年度から図書館で保有している貴重な資料をデジタル化するということで、これから10年間で7000冊を目標に、1年700冊という形でやろうと県と協議をしまして予算をつけて始めたところです。具体的にどんな資料かというと、先ほどのお話にありました貴重な文庫ということで、要覧の18ページの中段に特別文庫、高橋文庫から根岸文庫まで県内の資料の貴重な文庫ということでございます。この中から今年は年間で700冊を業者へ委託しましてデジタル化をしていく、ということを委託契約で行いました。今年度初めての年だったものですから、いろいろデジタル化するための仕様書を検討しながらやりまして、5月には契約をしまして順次デジタル化をする文庫を選んで業者に持って行きデジタル化をしているところでございます。将来的には今のところ10年で7000冊を目標に、それを公開していくという形を考えております。
(委員)
その公開していく、というのはホームページで誰もが見られるような感じになっていくのですか。それとも利用登録、図書館の登録をされている方がホームページを利用して入っていくと見られるような形になるのでしょうか。
(事務局)
最終的にはだれでもということですが、著作権法の関係もあるのでクリアをしながら公開していくということになると思います。
(事務局)
デジタルライブラリーについて、補足させていただきます。
県立図書館のホームページを見ていただきますと、デジタルライブラリーというところがあります。どういう資料がデジタル化されているかというと、県立図書館で保有している資料、それから市町村図書館で保有しているけれども市町村ではデジタル化するのを、あるいはデジタル化されたデータを発信する基盤がないので県立図書館でデータをいただく、あるいは資料を提供していただいて県立図書館でデータ化して県立図書館で発信していく。それを今申し上げたように今年度から計画的に、特別文庫7000冊、10年間かけてデジタル化する、と。将来的に、今準備をしているところですが、県には県立文書館という古文書、あるいは行政文書を保管している機関があります。そこでもデジタル化をしておりまして、最終的に両者を合体する、と。ライブラリーとアーカイブ、図書館と文書館を統合したようなライブラリーというのを県のDX推進計画に位置付けて今取り組みを進めているところです。
(委員)
今のデジタルライブラリーの取り組みはとても重要だと思いますが、最近、国立国会図書館のデジタルアーカイブが非常に充実されていて、身分証明書などで登録されると今まで国会図書館に行かないと見られなかったことが、家庭のパソコンでも見ることができるようになっています。その国立国会図書館とこの県のデジタルアーカイブとの関係はどのようになっているのでしょうか?県でアーカイブしたものが国立国会図書館でも検索できて見られるようになるのでしょうか。
(事務局)
要覧の18ページにある中島文庫それから小野寺文庫、中島知久平が集めたもの、それから小野寺さんという方が集めた養蚕関係の資料、このうち国立国会図書館で所蔵していない資料を今デジタル化しようとしています。だぶっても無駄ですので、どういうふうに公開するかも、ジャパンサーチで検索できるように、要は日本国内で美術品とか図書館の資料あるいは古文書の歴史の資料、そういうものが一括で検索できるような、そういうタグを付けて検索できるようにというのを今準備をしているところです。
(委員)
それはすごく良いと思います。検索をして、常にヒットするような状況にできると、群馬県としてアーカイブしたものが利用されるのも多くなると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
(事務局)
続いて研修の関係ですが、それぞれ図書館に勤める方にいろいろな方がいらっしゃって、私も今年初めて来たわけなのですけれど、県内の図書館も館長さんが変わったりしますので、そういう新人の方の研修もございます。それとまた学校には学校司書さんが、司書教諭の方もいらっしゃるので、そういった方を対象とした研修、学校の方だとどうしても夏休み期間が多いのですが、先週、学校司書関係の研修をさせていただきました。その他、立場に合った研修ということを行っております。
最後の質問で、図書館を利用されていない方へのアピールということですけれど、最初にいろいろなホームページのご指摘をいただきました。やはり、群馬県は、公務員としてあまり足らないところで、アピールが下手というのがあると思います。図書館に来ない方へのアピールということでもいろいろは考えているのですけれども、少し不足しているかなと思います。
(事務局)
利用者増の取り組みは非常に難しいところだと思います。要覧の19ページをご覧になっていただきますと、19ページに 第7 利用状況 がありまして1の(2)に郡市別新規登録者数というのがあります。累計の登録者数ではなくて、4年度の新規の登録者なので全体を把握できているかは疑問ですけれど、だいたい傾向は分かると思います。それによりますと、前橋が56%、高崎が12%、前橋・高崎で大体利用者の70%弱を占めると。なかなか、県立図書館に遠い人が来るというのは難しい状況かなと思います。それで昨年度2月の協議会でも御説明したところですけれど、今年の1月12日から電子書籍サービスを始めました。そういうものを利用していただくというのはいいのではないかなと。それを進めるというのが、県立図書館の1つ大きな役割ではないかなと思っています。1月12日に開始したのは電子書籍サービスだけではなくて、オンラインで利用登録もできるということで、ここの場所に足を運ばずに県立図書館の電子書籍サービスのタイトルに限定されてしまうのですが、それが利用できると。それから相互貸借という機能を持っています。お近くの図書館で、県立図書館の資料を取り寄せることも可能です。相互貸借を、もっと広めるということが県立図書館にあるこの88万冊の資料を、死蔵させない重要な所かなと考えております。
(委員)
相互貸借はものすごく助かります。例えば逆があって、ここの2階でお願いをして国会図書館から借りることができて、私は今年国会図書館からと長崎の県立図書館から取り寄せていただいたのですけれど、どちらかが有料です、送料のうち。けれども、その送料では考えられないくらい、やはり現実の書籍を手にするということは、自分がその評論を書くために、資料を取り寄せていただいたのですけれど、その本が出た時代の雰囲気とか、装本を含めて自分が取り組もうとしている表現者はこういう時代のこういう人なのかということをすごく感じることができて、それは文学だけでなくて、歴史的な資料であっても共通だと思うので。これができることをどうやって、もっと知ってもらうのがいいのか。普通に相互貸借、図書館の相互貸借という言葉を耳や目から入れても何を意味するのか分からないことが多いのではないでしょうか。ここの要覧を見ても図書館用語は特別な、図書館で働いている人はよく知っていても、私たちにはあまり耳にしない言葉もある。相互貸借はもしかしたら、その一つかもしれないです。そこをホームページもそうだし、こういう面白いことがあった、こうやって助かったとかということを、いろんなところで紹介していくあるいは紹介してもらうことを、まだまだできることがあると思うのですがいかがでしょうか?
(事務局)
はい、そうです。図書館の専門用語的な使い方も説明としてはあるかもしれませんけれども、利用される皆様に分かりやすいような言葉も、時には使えば理解していただける場合もあると思いますので、そういったきちんとした使い分けをしてわかるようにできるところは変えることができればいいと思います。
(委員)
要覧の9ページになります、電子書籍についてですが、1月から開始したということで、県立学校でもいくつかの学校で導入をしたという事例もあるようなのですけれど、実際に書籍を利用されている方はどれくらいいらっしゃるのか…、これが非常に有効なのか、多分導入するにはすごく予算が必要になっているかと思って。その利用状況等が分かっているようであれば今後の参考にさせていただいて、学校にも持ち帰りたいと思うのですがよろしくお願いいたします。
(事務局)
昨年までの実績になるのですが、昨年度から購入いたしまして、1026タイトルを購入しております。当館が使っております電子書籍の業者、ベンダーという言い方もするのですけれど、紀伊國屋のKinodenというツールを使うということで、市町村図書館の読み物を中心の所とは棲み分けをしまして、専門的なもの、調べものに使うような、どちらかというと高度な資料を目指していますので、紀伊國屋さんのKinodenを使っております。ベンダーによって例えば2週間の間、この本を貸し出しにしますというシステムのところもありますし、貸し出しの方法は、業者によって違うので。Kinodenはアクセス数でカウントをしておりますので1月の12日から3月までの状況ですけれども一応2ヶ月半の間で1,934回のアクセス数をしているという利用状況になっております。4月以降は持っていない状況で申し訳ないのですが、2ヶ月半で1000を超えるアクセス状況になっております。一般書、資格試験用の資料ですとか、英語や日本語の多読資料も用意しておりますので、いろんな年代の方にご活用いただけるかなと思うのですが現状ではそんなところです。
3.群馬県立図書館サービスの評価について
(委員)
メディア掲載のことについてお聞きしたいのですけれど、掲載が少なかった理由として、近隣のものと競合するとより身近な市町村の情報が取り上げられたということが理由としてあげられているのですが、投げ込みをした件数に対してどれ位の割合で掲載することがあったのか。学校でも行事があると必ず市町村の近くの支社の方にお話をするとたいていは来てくれます。それであげていくので、学校としても、情報発信するためには待つのではなくて、どんどん来ていただくということをしている状況ですけれども、実際、県立図書館ではこういうことをやっていますよといっていることに対して、来ていただいて掲載されたという割合が、どれくらいだったかと教えていただければと思います。
(事務局)
報道機関への情報提供についてはこちらで行ったのは15件、投げ込みを行えば来てくれると思うのですけれど、真新しいことがあまりイベントとして図書館ではなかったものですから、投げ込み自体の数が15件だったということです。投げ込まなくても来ていただけるのもありまして、今日お配りしました新聞掲載記事抜粋で今年度は4件出ているのですが、4番目のツイッター開設が1年経って〇〇新聞が取り上げていただいたので、今後もいろいろなところで情報提供を行って新聞に載るようにアピールはしていきたいと思っております。
(委員)
昨年度私の方で小学校向けのビブリオバトルをぜひ講座でお願いしたいということでお願いをしましたら、本当に実現していただいてありがとうございました。本来ならば出前授業で来ていただいた中で説明をして、見本を見せて、子どもたちがその場でビブリオバトルを実際にやるという内容だったのですけれど、本校の実態と夏休み前にさわりだけやっていただいてこういうものだよと知った上で、夏休みの読書活動に結び付けたくて、子どもたちが夏休み中、たくさん本を読んだ中で、ビブリオバトルで扱う本を探してもらいたいなということで2回に分けてやっていただくことにしたんです。だからまた、2学期に、今度は実際子どもたちができるように臨機応変に対応していただいたことも感謝しているところです。新聞掲載記事ということで本校の紹介をしていただいているのですが、これに関しては報道に投げかけてはいなかったのでしょうか?私の方で委員をさせていただいて昨年度ここの掲載が少ないというのを聞いていて、もしかしたら新聞社に連絡したのかと思って控えていたのですが、非常にいい内容かなと思ったので、私も校長会等で紹介をさせていただく上で新聞にまず紹介できればということで一応連絡させていただいたら、県立図書館からは特に何もまだ聞いていませんということだったので、是非ここでCという評価があるのであれば積極的にいろいろやっていく必要があるのかなと思います。私の方で今回は声を掛けさせていただいたところですが委員をしているこの課題であったということはもちろんですが、市内の小学校に広めたいという思いからもちょっと声を掛けさせていただいたのですが、今後他の学校とかいろいろイベントもやっていただく中でやはり待っていたのではなかなか難しいところもある、よっぽどでないと来ては下さらないのかなと思いますので小さなことでも発信していくことで対応していただけるといいのかなと思いました。
(事務局)
ありがとうございます。今後よく検討していきます。
(委員)
今のお話でちょっと補足させてください。私今、編集局におりますけれど、学校関係、図書館関係については特に取材の御依頼のあったものについては、基本全て取材させていただいております。お断りするというのはよほどのことがないとありませんので是非お寄せください。どうしても新しいことや、特別なイベントがないと取材を申し込めないのではないかと皆さんお考えかと思いますけれど、例えば先ほどのツイッターにありました司書歴12年の方がいらっしゃるってお話がありましたけれども、人ものとか、こんな面白い図書館員がいるよとか、例えば特別館長〇〇さん就任されましたからこんな人が来ましたよとか人の紹介でもいいですし、それと先ほどありました特別文庫こういうものがあるというのは結構知らないのかなと思いますのでこういうものを改めて紹介しますと御案内いただけましたら取り上げる用意は十分ありますのでその都度お声掛けください。よろしくお願いいたします。
(委員)
資料の12ページにあります協力レファレンス件数、この結果は結果としていいのかなというふうに思っているのですけれども、今後のことについてこの評価はかなり低く評価されているのですが、内容をみると学校や大学図書館で解決できないレファレンス件数についてこちらが受けた数ということで、数が少なくなっているのはもしかしたら県立図書館のせいではなくて、もう解決してしまったからわざわざここまで来なくて良かったのかもしれない。そうなると私はこう量的な数ではなくて、こちらに頼ってきた人の解決の度合いっていうのですか、こちらに来たらいろんな資料が見つかって満足度とかそういったものでこの評価を今後していくのも一つの方法なのかなというふうには思っています。いろんな、今、情報がデジタルを使って入手できるような状況になってきたので数ばかりでないところもみていってもいいのかなと、そうすれば評価Cをつけなくてもよくなるかなと思っています。
(委員)
レファレンスどうですか?県立の二階で実際にされてますか?必要があってされた時に答えを見つけるのが私は単にレファレンスだとは思っていないです。今までお世話になって、答えを見つける方法、問題の立て方を教えてもらえるという可能性をもっているのがレファレンスだと思うのですが、そこはどうなのでしょう、図書館としては。レファレンスの魅力というのは。便利さだけではないと思っているのですが…。
(事務局)
答えを欲しい人ももちろんいらっしゃると思います。答えを得るために方法を知りたい方も、もちろんいらっしゃると思います。両方の考え方でレファレンスというのがあるのではと思っています。数字的なことでいうと、行政としては客観的な数字を求めるということで、どうしても件数を出してしまう、行政としては仕方ないかなと。今おっしゃっていただいたように満足度というのが、このレファレンスをしてくれた方から回答が得られればそういった指標にもできるのかと思いますが、それもまた難しいところもあるのではと思います。今、先生がおっしゃっていた、どういうふうに満足するのかというのがあると思いますので、数字的なものでいうと今の形が行政としては仕方がないのかと思っています。
(事務局)
補足をさせていただきます。協力レファレンスは特に市町村立図書館から、県立図書館レファレンスを頼ってもらいたいという、それは県立図書館が群馬県における図書館の図書館だからです。そういう位置付けからこういうような指標にしているのですが、今まで、県立図書館の職員と市町村立図書館の職員と顔が見える関係がないとなかなか県立図書館を頼れない、こんなことを県立図書館に聞いたら何言っているのかと言われてしまうのではないかと、そういうところがあると思うのです。そういう面があるということを昨年度、係で市町村立図書館に対するアンケート調査をしたのですけれど、そういう分析がありました。それなので、顔の見える環境をどうやって構築するかというのを今、試行錯誤しながら一生懸命取り組ませてもらっているところであります。それから、レファレンスの満足度はいろいろあると思います。私はその前は、県庁職員を現役でやっておりました。県議会でいろいろなことを質問されるのですけれど、通告が二日前にあって、分からないところはどうしようかという時に、例えば行政に対するレファレンスサービスを県立図書館で今うまくこなせる状態であるかというとなかなか難しいかなと。期間の問題とある程度粗い情報でもいいから提供できるかというとそういう踏ん切りが県立図書館にできるかというとなかなか難しい面があるので、そこも行政のための県立図書館、国会のための国会図書館みたいな情報提供機能を、どうやって提供するかというのはもう少し職員の訓練も必要ですし、県の行政側が県立図書館を頼ってくれるという、その信頼関係を構築するという面でまだやることは多いかなと実感しているところです。
(委員)
そういうのは難しいですよね。過去の例えばデータとか、事実でも図書館として、個人情報に関わったりとかして何かの思想に関するところとか、何でも出すというのはあり得ないことですし、それを誰かが常にその都度判断するわけですよね。難しいですよね。
(委員)
公文書の情報公開の基準というのはありますよね。
(事務局)
レファレンスでどの程度情報を出すかというと、基本的には県立図書館にある資料から提供するというのが基本になると思います。県立図書館にある資料はほぼ公開、閲覧可能ですので特に問題はないかなと。ただ一部、出せない情報というのはやっぱり内部の委員会の取り決めでそれは出さないというふうにしておりますので、そういう判断を内部的にしているという状況であります。
(委員)
それでは3.群馬県立図書館サービスの評価について、令和4年度の群馬県立図書館サービスに関する評価結果について、事務局案のとおりお認めするということでよろしいでしょうか?
(委員)
それではこちらについては今年度、図書館の中で解決していただいて、課題が明らかになっているものについては、解決に取り組んでいただければと思います。
それでは一応、用意した議題は終了いたしました。まだ言い足りないというようなこともあるかと思います。またこの議題とは直接関係のないことであっても、それぞれの職場や暮らしの中でこの県立図書館に意見をお持ちのお考えとか御意見等ありましたら、御発言いただければと思います。
(委員)
まず最初にいただいたコメントについてまとめてお答えいただけますか?
(事務局)
最初に御意見いただいたホームページについて、愛想がないという、見た目は非常に地味で、ただ機能的にはすぐ検索にいけるのかなという形になっています。それを重視してこの形になっているのではとは思います。私も検索しているのですけれども、検索の機能については非常にいいと思っています。ただ、ホームページ自体は進んで行くと、デジタルアーカイブも写真等もありますし、今日のツイッターの部分にも非常にやさしい言葉で書いてある部分もあるので利用している方には見ていただけるのではと思っていますが、トップページについては少しおっしゃるとおりかと思いますので、その辺は教えていただいた他県等も参考にさせていただいて、今後のホームページの作り方もあるでしょうから、その辺は検討課題かと思います。
(委員)
まず一つには、簡単には今、人は体を動かさない、というのがあると思うのです。だからここの図書館はいい資料を持っている。それを活用してもらうのではなくて本当は私たちの権利なのですけれど。まるで、投票と同じで勝ち取った長い歴史のなかでやっと手にした投票権みたいに、投票していただく、みたいになっているのと、本は似ていると思うのです。やっぱり資料をちゃんと使ってもらうためにはホームページのトップはささいなことかもしれませんけれども、やれることは全部やってみるということが何か大切なのかなと、チラシ一つにしてもホームページにしても今これを伝えたい。いつも言っていると思うのですけれど、働いて、資料いじっている人がわくわくしている。それ面白いという、それが人に伝わるようなものがやっぱりチラシであったり、あるいは新聞社でも、どこでも伝える時の言葉に必ず出ると思っているので、あえて申し上げさせていただきました。
それと、7月31日付け新聞記事をご覧になった方は多いと思います。今日、御説明いただいたここの図書館で働いている方の人数等の資料が出て、増えましたか減りましたかという御質問がありましたけれど、その中でこの図書館でも半数以上の方が会計年度任用職員で働いていらっしゃる、これも相互貸借と同じくらい普通に暮らしていたら出会わない言葉。何なのかと思いますよ。この(記事の)中で、22年間〇〇市立図書館で働いていらして、雇い止めになって更新されずに失職したという方を取り上げている昨日付の新聞になります。私は図書館が好きです。本が好きだし。いつもここで言うけれどもどういう資料を集めるか、どういう資料保存するかのジャッジメントを人間がしている、そういう仕事だと思っています。結果そういうところから生まれたものを手渡すということです。それは一年ごとの契約みたいな働き方の中でずっと持続できるのかなと思いました。
だけどやっぱり言いたいと思ったのは総務省が作った自治体向けのマニュアルで公募によらない再任用は原則2回までという、それが各自治体では、そうすべきなのだと受け入れられている。それでこの記事の最後のところに非正規公務員の待遇改善に取り組む「公務非正規女性全国ネットワーク(はむねっと)」が行った調査ではやっぱり雇い止めになっている人がこのくらいいると、けれども再任もされた。再任された理由が人手不足だからと考えられると。そこの「はむねっと」の共同代表として話の最後を締めている方の言葉が「本来は継続する仕事を会計年度任用職員に担わせていることに根本的問題がある。」ということばで結ばれているのですね。私は現場のことを詳しいわけではないけれども私が思っている図書館は短いサイクルでいつどうなるか分からない中でさっきからこうしてほしい、ああしてほしいと言っているようなことができるようなものじゃないと思います。ちなみに、この「はむねっと」の共同代表で取材に答えている方は、この館にいた方のお嬢さんです。だからお母さんがこの図書館で働く姿も見ていた方なので私はなんか今日を前に昨日この記事を見たのは何かのご縁かなと思って、ちょっと紹介と。
(委員)
図書館司書さんの問題は確かに多くの公立図書館で掲げている問題だと思います。この件について県立図書館さんとして何かありましたら…
(事務局)
まず会計年度任用職員なのですけれども、いわゆる会計年度ごとに任用するということで、こういう名前がついていまして、昔で言えば臨時の職員、私どもの正規の職員とは違う方ということでこういう言葉なのですが、今言った公募によらないと二回までということで、県でも同じようにやっていまして、いわゆる公募をしていただいてその中で一応選抜するという形を図書館に限らず会計年度任用職員の場合はとっています。余り多く応募はないものですから、公募の手続きをしていただけると県の場合は大体は次も雇えるのかなとは思います。公募によって落ちるほど人気がある県の会計年度任用職員の職場というのはそれほどないのでは。もちろん図書館でも会計年度任用職員公募によらない二回までを過ぎた方については、一応公募の手続きを取っていただいて、適切に雇用するという形を今でもとっています。
職員の数はここに書いてあるとおり45人中22人が会計年度任用職員で、司書の数も22人中15人ということで図書館には必ず絶対に必要で、もちろんそういう方がいらっしゃらないと、うまく回っていかないということがあるので、職員の中でも司書免許を持っている方は多くいらっしゃいますので、そういう方を、人事異動でまわしていただくような要望は常にしております。去年、一昨年ぐらいは司書の方の採用、司書としての採用はなかったのですけれども、学校の先生とか事務で司書を持っている方も多くいらっしゃいますので、そういう方を図書館にまわしてというのはおかしいですけれども、そういう働きかけは常にしていきたいと思います。
(委員)
よろしいでしょうか。他に何かこの場で情報共有するべき事項などありましたら御発言いただければと思います。
(委員)
今日、「県立図書館の在り方検討報告書」というのが配られたと思うのですが、これについて教えていただけますか?
(事務局)
今日お配りしました「群馬県立図書館の在り方検討報告書」について、少し説明させていただきます。資料15ページ以降に資料編がついていまして、この在り方検討委員会の設置要綱から委員の名簿、それとその会議の概要等の記載がございます。そもそもなぜこの在り方検討委員会というのがあるかと申し上げますと、令和元年、県有施設の在り方見直しに群馬県として着手いたしました。それは図書館だけでなく県の施設には多くあるのですけれど、その中で10の施設について県として在り方を見直そうじゃないかということになりました。その10の施設の中に県立図書館、隣の県民会館、敷島のプール、フラワーパーク、伊香保にあるスケートリンク、それと東京にありますぐんまちゃん家、そういったところを在り方の見直しというところで、古くて建物を持っているとどうしてもお金がかかるということで、そういった見直しを令和元年度に県が着手しまして、令和2年度にその10施設について県としての報告が出されました。
その中で、県立図書館については存続すべき施設であると、ただし場所が前橋にありますので市立の図書館と重複されるサービスは解消すべきであるというような報告がされました。それを受けまして令和3年度に在り方検討委員会が設置されたということになっております。その中で、県立図書館として、20年後の在り方を見据えてどう変革していくか、結論として、令和3年に始まって令和5年の3月にこの報告書が出されました。資料の6ページから7ページにかけまして20年後を見据えた県立図書館の在り方とございまして、目指す姿というのは「自立分散型社会を支える知的基盤として、県民と共創する図書館」ということで、その共創というのは資料7ページの一番下に小さいことばで書いてあるのですけれども、多様な立場の人たちと対話しながら新しい価値を「共」に「創」り上げていくこと。県民と共創する図書館という目標というのでしょうか、目指す姿が示されました。それを目指して何をしていくかということで次の8ページ以降に実際に行っていくべきことが書いてございます。柱の1から3までございまして、柱の1は、必要な資料の情報収集、組織化保存提供を徹底する。柱の2が情報の活用、発信の拠点となる。柱の3が図書館サービスをすべての県民に提供すること。この柱に向けて各事業を展開していこうということで、14ページまで具体的な施策について報告がなされていて、これに基づいて図書館もそうですし県としても進めていくということになっております。
(委員)
その他何かご意見御発言ありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか?
(事務局)
一点こちらから、御意見というかアイデアをお伺いしたいところがあります。
実は電子書籍サービスなのですけれども、昨年度1000冊選書しました。県立図書館だけで選書したのではなくて、義務教育課、高校教育課、要は学校で使ってもらうということを念頭に選書したのです。小中学校については英語の多読、それから小学校も英語教育が始まりますので英語の教材、それから外国籍の児童生徒のための日本語教育の教材を中心に選書、義務教育課でしてもらっています。それから高校については特に専門高校が中心になると思うのですけれど、資格取得のための資料、何とか資格の試験問題集とか、そういうものを中心に選書してあります。ただ先ほど、職員から説明したようにちょっと利用状況がおもわしくないという面がありますので、是非、校長会でも、あるいは教育研究会でもお知らせいただければなと。授業で活用するにはなかなか、総合教育センターでどういうふうに授業の中で電子書籍を活用するかというのを研究してもらわないと、すぐにするというのは難しいかなと思うのですが。児童生徒におすすめするとか、そのために校長会で情報提供していただくとか、御協力を是非お願いしたいと思います。また、フリースクールでも当然使える資料だと思いますので、通っている児童生徒の皆さんにお知らせしていただければと考えています。
(委員)
では、委員の先生方、皆さま、御協力をお願いいたします。
(委員)
是非、校長会でお話をさせていただきたいと思うのですけれど、それに伴う資料、こんなものがありますとか、学校関係のものを入れていただいているのを初めて知ったところで、こんなものがあるとか、説明するにあたっての資料みたいなものはありますか?
(事務局)
選書した時の資料があるので、後でまた御提供いたします。
リストになっていると思うので、ただ個別のタイトルが並んでいるのは御提供できるかと。
(委員)
大変活発な御審議ありがとうございます。私から最後に事務局にお願いがありまして、議事の進行上次回以降、より皆さんに的確な御意見をいただくために、資料の作成ですけれども議事のところを報告事項と審議事項を明確に分けて作っていただきたいなと思います。本日のサービスに対しての評価結果についてこれは審議事項ですので、審議事項としてはっきりわかるようにしていただいて、報告事項は報告していただいて、それについて、御質問御意見をいただくというふうに資料をもうちょっと区別して作っていただきたいということです。あと最後に職員から委員の先生方に、御意見を伺いたいと御発言いただきました。これすごく委員の先生方にこの会議の席上で、是非意見を聞きたい事項です、報告をするとともにどういう点について意見を聞きたいのかということを是非会議の最初に御質問いただけるとそれについて委員の先生方から有意義な御発言がいただけるのではないかと思いました。
では、この県立図書館におきましては、本日委員の方からいただきました貴重な御意見を受け止めて、引き続き県民サービスの向上に取り組んでいただければと思います。