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令和5年度第2回群馬県文化審議会の概要(通算25回目)

更新日:2024年4月3日 印刷ページ表示

1 開催日時

令和6年3月5日(火曜日)14時00分~16時00分

2 場所

ぐんま男女共同参画センター 中研修室

3 出席者

委員8名、県教育文化事業団1名(オブザーバー)

4 議題及び主な意見​

(1)新・群馬県文化振興指針 評価方法(個票)について

(委員)

KPIは短期~長期それぞれに設定するイメージか。

(文振課)

お見込みのとおり。フェーズ毎にKPIを設定する。ただ、事業によっては同じ内容になることもあり得る(例:館運営における入館者数など)

(委員)

PDCAサイクルを回すことが重要。チェックした結果を受け、事業主体がどうアクションするかが大切であり、単に数字だけで評価するのはよくないのではないか。

(部長)

自己評価の中でもサイクルを回すことが出来る。例えば、館運営において、入館者数を10年共通のKPIと設定した場合。短期のアクションでKPIを達成出来なかったら、その結果を踏まえた上で中期のアクションを記載する…など。ただ、企画展等は数年先まで計画した上で準備しているので、翌年にすぐ見直し結果を反映できるか難しいところ。長い目で見る必要があるところもある。また、自己評価が十分かどうか、第三者が抽出してチェックする仕組みも考えられる。

(2)令和6年度文化振興関連事業について

【歴史遺産】

(委員)

埴輪王国ぐんま企画推進の「榛名山噴火関連遺跡に関する調査研究費」は、文化財保護課にも同様の事業があるのか。地域の遺跡の研究というよりも、今後の活用に関する調査研究費という理解か。

世界遺産とぐんま絹遺産の他に、日本遺産という文言を入れてほしい。

(文振課)

文化振興課単独で計上。遺跡の今後の活用や博物館での展示コンテンツも含めた調査研究費。国の文化観光拠点計画で大学や自治体と連携したレーザー探査などを実施しているが、その官民連携の研究会の事務費としても使用している。

【デジタルミュージアム】

(委員)

令和5年度実績について、具体的に教えてほしい。

(文振課)

Gメッセでは5館の映像投影、昭和庁舎では収蔵品毎に手法を分けて展示(例:タブレットを使った古文書解読、絵画に動きをつけた映像上映、MRによる恐竜の骨格標本等)専門的な技術を要するため、業者に委託して実施。

【伝統文化継承】

(委員)

民芸などの伝統工芸は対象にならないか。継続が危ぶまれるものも多い。

(文振課)

伝統工芸に関する事業は、産業経済部地域企業支援課が担当。

(部長)

文化財保護課の管轄ではあるが、県の登録文化財の制度が開始予定。民俗の部分も対象になるので、伝統工芸の登録の可能性も考えられる。

【事業団委託・美博物館運営(指針評価)】

(委員)

新指針では、政策目標と事業の関係性をより明確にしている。今後、目標に掲げる理念をどう実現していくかが見えづらい。資料には、従前の取組との違いを明確に、パッケージングを意識して記載してほしい。例えば、館運営であれば、企画展の説明に「どのような意図で企画したか」を併記できるとよかった。

(文振課)

今後、評価個票の記載内容について、審議会(部会)で各館など事業主体によるプレゼンを検討している。指針に沿って、どのようなアクションを行うか、委員の意見を伺いながら設定したい。他の主体も揃った中でプレゼンをすることでお互いの刺激になると考えている。また、指針の内容が浸透していない状況下で、10年間の計画期間の中で、どのように変化するか、御確認いただきたい。

(委員)

事業を進めていく上で困っていることがあれば、審議会でも一緒に考えていきたいので相談してほしい。

(部長)

土屋文明記念文学館の企画展など、時期によってターゲットを変え、幅広い世代が文学に親しみを持てる構成になっている。資料の記載の仕方で、機能強化の説明は可能と考える。

(文振課)

カルチャー×クリエイティブは、GUNMAマンガアニメフェスタにも共通する内容である。また、ぐんまバックアップセンターの運営では、県内アーティストと学校等をむすびつけており、講師派遣により部活動の大会の成績が上がるなどの成果も現れている。AIR事業も2年間実施し、その実績を今後の群馬パーセントフォーアート推進の内容検討に活かすなど、県内の文化を担うプレイヤーとして活動いただいたと考えている。

(委員)

コロナ禍を経て、文化団体に関わる人が減り、高齢化が進み、団体そのものの存続が厳しい状況。若い人の活躍の場の創出に関する議論もあるが、なかなか解決策が見つからない。合唱はアンサンブルコンテストなどで若い人達が新たにエントリーする動きも出ている。

会場について、選択肢の減少や使用料等の問題もある。また、ホールの使い勝手は、分野によって異なる。

(文振課)

県内の文化ホールの稼働率や利用内容を調べているところ。会場の特色や地域にあった事業・使い方を検討していきたい。いずれ審議会の中でお示しできるようにしたい。

(事業団)

県民芸術祭のスタンスとして、これまで関わりのあった人だけでなく、新たな層の開拓を意識しながら実施している。例えば、前橋国際大学では授業の一環で人形芝居の公演を行った。外国の方が興味をもち、ワークショップのリピーターになった事例もある。横断的な連携を進めているところ。

【GUNMAマンガアニメフェスタ】

(委員)

県外からの来場者の割合はどれくらいか。新潟市のアニメ・マンガフェスティバル(がたふぇす)では、県外からの参加者が多いと聞いた。GUNMAマンガアニメフェスタも、県内だけで終わってしまうのは勿体ないので、開催時期を調整して、両方見てもらえるような流れに出来ないか。また、他の分野や既存事業との連携も考えられると発展性があるのではないか。

文振課)

県外からの参加者は少ない印象。クリエイター側の面でも、県外にも周知しているが、県内からの応募がほとんど。ただ、コスプレや痛車の参加は増え、販売グッズのクオリティも上がったと感じている。開催時期は検討中。

(委員)

高崎映画祭などのコミュニティシネマのイベントや中之条ビエンナーレのような芸術祭との連携もあり得る。年間を通して、ボーダレスに様々な文化事業の連携が出来ると良い。

(委員)

こどもの来場者が少ない印象。アニメ好きの小学生~高校生など、来場者の伸びしろは大きい。

(委員)

開催時期について、コスプレするなら寒くない時期の方がよいかも。

(文振課)

作品の応募時期などクリエイター側の事情も踏まえながら、開催時期は検討したい。

(委員)

この事業をどのような位置づけにするか。イベント色が強い事業にして大きく実施した方が、集客力が増し、クリエイターの育成につながるのかもしれない。コンテンツの強みがあると、多くの人が動く。

(委員)

イベントのターゲット層が違っても、それぞれの会場を近くに設定することで、別のイベントから来場者が流れてくることもある。

(文振課)

令和5年度はぐんまアニソン選手権と同じ日にイベントを設定するなど、他の事業との組み合わせも実施しているところ。

【温泉文化】

(委員)

無形文化遺産に対するユネスコと文化庁の認識が異なる。民間の力を有効に使いながら、ユネスコの基準に日本の文化行政をあわせていけるようにしたいものだ。

(文振課)

民間団体や知事の会、議員連盟等と力を合わせ取り組んでいきたい。

(委員)

登録推進にあたり、観光側がこの動きに乗っていくためには「温泉文化の定義づけ」が重要ではないか。

(部長)

ユネスコ申請時には観光色を押さえたほうがよい。定義の素案は複数持っているが、調査結果に基づいた内容でないといけない。また、国の文化財として位置づけられる必要がある。京料理の登録と同じように、料理そのものだけでなく、おもてなしや設えなどトータルで登録無形文化遺産という論調で進めていければと考えている。

(委員)

温泉地にだけメリットが発生するのではなく、国民全体が無形文化遺産への登録を願う流れにもっていく必要がある。理解を得るためにも、定義づけを分かりやすくし、広める工夫が出来ると良い。

(委員)

サウナは、フィンランドの国民にとってなくてはならない生活文化と位置づけ、フィンランド国民全員を担い手として登録された。日本人全員が温泉文化の担い手である。ベルツ博士が指摘されたように「熱いお湯に入る」、熱水浴そのものが日本にしかない文化。例えば「かけ湯」も医学的効果だけでなく、心身の疲れ(褻枯れ=ケガレ)を意識し、お湯というハレの力を得るために身を清める、日本固有の文化的営み。それが温泉文化の原点。その点の共通理解を進めることが大切で、原点を貫く意思を失って文化庁の現在の基準に合わせることに汲々となると、ユネスコ登録を求めた元々がなくなってしまう危険性さえある。

(3)その他

(委員)

部活動の地域移行の検討状況を教えてほしい。合唱だと、全国的に温度差がかなりある。全日本合唱連盟では、コンクールの出場単位を学校ではなく、世代(例:中学生部門等)に見直すような動きも出てきている。

(部長)

実際に取り組むのは市町村教育委員会。地域差があるので、一律に示しにくい。特に文化部は指導者を変えにくい部分もある(例:吹奏楽など、実際のコンクール等で指揮ができないと意味がないなど)学校や先生毎にスタンスが異なるため、一律の制度設計は厳しいものがある。

(委員)

文化のジャンルによって温度差がかなりある。他県でもモデル的に実施しているところもあるが試行錯誤中(例:英語部の活動を土日だけ地域に移行する等)文化協会に所属する団体がその担い手になる可能性はないか。

(課長)

市町村教育委員会の管轄枠を超えた連携にハードルがある。

5 会議資料

  • 次第 (PDF:32KB)
  • 資料1 第3次群馬県文化振興指針 評価関係資料
  • 資料2 令和6年度 文化振興関連事業

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