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環境学習推進基本指針(第4章)

更新日:2011年3月1日 印刷ページ表示

 第3章の「目標と推進方針」に則して「成長段階に応じた環境学習」及び「さまざまな場における環境学習」を具体的に実施する場合の視点を整理し、「各主体の役割と連携」のあり方を明確化して、県内の環境学習を体系的かつ総合的に推進します。

1 成長段階に応じた環境学習の推進

 環境問題はすべての人にかかわる問題であり、あらゆる年代の人が継続して学習を行う必要があります。とくに、環境に責任と誇りをもって行動できる人を育てるためには、成長段階に応じた体系的な学習が必要であることから、生涯学習の観点に立って、就学年齢だけでなく、幼児から高齢者までのすべての年代を対象に、各年代に応じた効果的な環境学習を推進します。

成長段階に応じた環境学習の推進点
幼児期 自然とふれあい行動する 愛着をもつ 不思議さを感じる
小学校低学年期 関心をもち行動する 自然の美しさを感じる 自然の中で遊ぶ 楽しさを知る
小学校中高学年期 観察する 理解し行動する 体験する 生きものと環境の関係を知る 自然を大切にする 生活と環境の関係を知る 自然に対する畏敬の念をもつ
中学校期 科学的な見方をする力 問題を発見し、解決する能力を高める 体験する
自分の考えを持つ 「人と環境」の関係について理解する 行動する

高等学校期

「人と環境」の関係について 総合的かつ科学的な理解を深める 参加する
環境問題の現状を地球的な視点で理解する 行動する

成年期

行動する 長期的・総合的・国際的視点から環境問題を考察する 知識や経験を伝える 新たな知識を吸収する

幼児期

 幼児期における環境保全に関する意識の形成は、その後の環境意識の形成に大きな影響を与えます。幼児期には、大人日常生活の中で環境に配慮した暮らしを教え、子どもたちがそれを習慣として身につけることが大切です。
 とくに屋外において自然に親しむことは環境に対する原体験を形成することから、身近な自然や動植物などとのふれあいを通して生命や環境の尊さを体感するなど自然に親しむ機会を数多く持つことが求められます。

具体的な取組例

  • 水を出しっぱなしにしない、食べ物を残さないなど、基本的な生活習慣のしつけの中で、自然やものを大切にすることを身につけさせる。
  • 親子で近くの公園・野山・小川等で遊ぶなど、日常的に自然体験の機会を設ける。
  • 草木に水を与える、犬にえさを与えるなど家の手伝いを通して、生命を大切にする心を育む

小学校低学年期

 小学校低学年期は、環境に対する意識の基礎づくりの段階にあります。そのため、幼児期に続き、日常生活の中で環境に配慮した暮らし方を教え、それを習慣化させていくことが大切です。
 また、自然にふれ、自然の事物・現象を感受する体験活動の機会を多く持たせ、守るべき自然がどのようなものであるかを学ばせることも重要です。とくに、自然を利用した遊びや動植物とのふれあい・観察など体験を中心とした環境学習を進める中で、美しい自然に対する豊かな感性が、命を大切にする心を育てることが求められます。

具体的な取組例

  • ごみをポイ捨てしない、紙などを必要以上に使わない、ムダな電気は消すなど、基本的生活習慣を身につけさせる中で、自然やものを大切にする気持ちを育てる。
  • 身近な山や川、公園等へ出かけ、昆虫や草木を観察したり、草花や木の葉、木の実、石などを利用した遊びを通して自然に親しみ、自然のすばらしさや不思議さを感じる機会を設ける。
  • 生きものの飼育や植物の栽培を通して、それらが生命を持っていることや成長していることに気づかせ、生き物に親しみを持ち、大切にする心を育む。

小学校中高学年期

 小学校中高学年期は、心身の発達とともに自分に身近な生活環境からより広い範囲の環境についても関心をもって学習を行うことができるようになります。
 この時期は、環境にかかわる実際の体験を通して、何が問題となっている具体的に認識できるようにすることが重要です。
 また、自然体験活動を通して豊かな心を育て自然に対する畏敬の念を深めるとともに、社会体験活動などを通して自分と周りの環境とのかかわりを知り、自然や社会全体のしくみを理解するという点に重点を置いた学習を行うことが必要です。

具体的な取組例

  • 自分の住んでいる地域の環境について学習したり、地域の下水処理場やごみ処理場等を見学して自分たちの出している汚水やごみの処理について理解を深める。
  • 自分が出したごみをリサイクルできるように分別する、節水・節電を心がけるなど、環境に配慮した暮らし方を実践させる。
  • 山や川等の自然環境の素晴らしい中で楽しく過ごすことを通して、子どもに自然の偉大さ・素晴らしさを感じさせるとともに、自然を守る意識を育てる。
  • 地域の自治会等が主催する環境保全活動等に親子で積極的に参加し、自分たちの生活と身近な環境とのかかわりに気づかせる。

中学校期

 中学校期になると、視野や広がり問題に対する意識が高まります。環境学習においては、自然や社会のしくみについて理解を深め、環境問題を考えるための十分や知識を習得するとともに、環境保全やよりよい環境の創造のため、主体的に実践する態度を身につけることが重要です。
 また、実際の体験を通して、環境問題を具体的に認識できるようにするとともに、世界の情報にも関心を向け、因果関係や相互関係を把握する力や、問題を発見し、解決するための能力が育成できるようにしていくことが大切です。

具体的な取組例

  • 日本や世界各国の学習を進める中で、日本が抱えている環境やエネルギーに関する課題を認識するとともに、それが地球規模の環境問題とつながっていることを知り、その解決に向けて積極的に行動する必要性に気づくことができるようにする。
  • 身近な大気の汚染度や河川・湖沼等の水質、地域の動植物の生態等を調べる活動を通して、生態系のバランスと人間との関わりについて考察し、自然環境を保全することの重要性を認識させる。
  • 台所の排水をできるだけ汚さないようにする、ごみをなるべく出さない買い方をするなど、日常生活の中で環境への負荷を減らす工夫を考え実践させる。
  • 地域で開催される環境保全活動に積極的に参加し、環境を守る意識を高める

高等学校期

 高等学校期は、これまでの学習を基礎として、さまざまなことに関心をもち、さらに幅広い視野をもってより深く追求できるようになります。この時期においては、環境問題を理論的に学ぶとともに、現実の社会が抱えている課題にも気づき、自分の考えを持つようになることが重要です。
 また、ボランティア活動への参加等を通して、他者との協働によって環境保全活動を推進する態度や知識・技能を見につけることも大切です。

具体的な取組例

  • 歴史や文化など幅広い知識を習得する過程で、「人と環境」とのかかわりについて理解を深めるとともに、環境問題に対し自分の意見が持てるようにする。
  • 合成物質の利便性と環境への影響や、エネルギー資源の活用とそれに伴って発生する諸問題など、身近な事例を扱いながら総合的に環境問題を考察し、環境に配慮する必要性を認識できるようにする。
  • 環境と暮らしの関係を考え、自ら環境への負荷が少ない行動を実践する。
  • 環境ボランティア活動等に積極的に参加し、多くの人と交流しながら協力して、環境保全のための活動に取り組む。

成年期

 成年期は、各人の個性や経験、立場に応じ、生活全般において主体的に環境に配慮した活動を実践することが求められます。
 家庭においては、子どもたちに環境学習の機会を与える保護者としての役割が、企業や地域社会においては環境に配慮した社会づくりに向け重要な役割を果たすことが期待されます。また、自己啓発を行って環境に対する知識をさらに深めるとともに、それを積極的に広め、伝えることが期待されます。

具体的な取組例

  • 地域や職場において、積極的に環境保全活動を実践する。
  • 継続して自己研さんに努め、地域の環境を保全するための伝統や文化を伝え発展させる。
  • 生活全般において主体的に環境に配慮した活動を実践するとともに、子どもたちに対し環境活動の指導を行う。
  • 豊富な経験を通して培った環境に関する知識や技能を積極的に伝える。

2 さまざまな場における環境学習の推進

 環境学習は、家庭、学校、職場、地域など、あらゆる場を活用して推進する必要があります。今日の環境問題は、私たちの生活や社会経済活動そのものが主な要因といわれており、環境学習のきっかけはあらゆる所にあります。具体的な事象にふれ、生きた環境学習を総合的に推進することが、主体的に考え、行動につなげていくうえで大切な要素となります。

さまざまな場と環境学習推進の視点

家庭

【ねらい】
 環境と暮らしの関係を学び、家族が協力して、環境への負荷が少ない生活を実践する。

【視点】

  • 環境への負荷が少ない生活行動を親が率先して実行する。
  • 「しつけ」を通し、環境に配慮した行動の定着を図る。
  • 家族で話し合い、全員で取り組む。
  • 家族で一緒に自然とふれあう。

学校

【ねらい】
 「人と環境」のかかわりについて総合的かつ科学的な理解を深め、環境問題を解決するための知識、思考力、判断力を養い、主体的に行動する態度を養う。

【視点】

  • 科学的な視点から環境問題を理解し、自ら考えて、行動できるようにする。
  • すべての教科に内在している環境問題に気づき、総合的な理解を深める。
  • 体験を通して主体的に行動する態度を養う。

職場

【ねらい】
 経営理念に環境配慮行動を位置づけるなど、職場全体で環境への負荷が少ない活動を推進する。
 従業員が、各職業分野における専門家として環境保全に関する専門知識を習得し、担当業務に生かす。

【視点】

  • 経営理念や社員教育の中に環境学習を位置づける。
  • 企業活動と環境のかかわりについて理解を深める。
  • 環境の保全に資する企業活動を展開する

地域

【ねらい】
 地域の人材や自然等を生かした参加型の環境学習を推進する。
 環境に配慮した地域づくりの企画・参加を通して、人と環境のかかわりについて実践的な理解を深める。

【視点】

  • 地域の素材を活用した多様な環境学習を展開する。
  • 企画、参加、協働を主体とした環境学習を推進する。
  • 各主体の交流、連携を進める。

家庭

 人間としての基本的な感覚やマナー、ライフスタイルの基盤を形成するのは、家庭でのしつけや習慣です。
 身近な環境について日常の出来事と結びつけながら家族で話し合ったり、日常生活の中で親が手本となって子どもたちと一緒に環境に配慮した行動をしたり、子どもたちが自然に親しむ機会を意識的に持ったりすることを通じて、環境に配慮する心や態度を養い、行動につなげることを習慣化することが大切です。
 また、家庭は世代の異なる人により構成されており、伝統や歴史の継承を行うとともに、新しい発想を得やすい所です。年長者からは昔の環境について学び、子どもたちは学校等で学んだ新しい知識を家庭で生かすなど、家族が一緒に環境について話し合い、理解を深めることが大切です。

具体的な取組例

  • 家族で一緒に、マイ・バッグの利用等、環境に配慮した買い物を実践する。
  • 身近な環境について日常の出来事と結びつけながら家族で話し合う。
  • 日常生活の中で、節水や節電に心がける。
  • 自然とふれあえる自然観察会などに親子で参加する。
  • 科学館など身近な学習拠点を家族で利用し知識を深める。
  • 地域団体やNPO等が主催する環境保全活動に親子で参加する。
  • 子どもたちに日頃の手伝いや遊びを通じて環境に配慮した行動を身につけさせる。
  • 地域の美化活動などに積極的に参加する。

学校

 学校は、子どもたちの成長段階に応じて社会生活の基礎を身につけるための重要な役割を担っています。そのため、子どもたちが暮らしと環境とのかかわりについて総合的・科学的な理解を深め、環境に配慮できる心を育むことができるよう体系的かつ継続的な環境学習の展開が求められます。
 主に、各教科の学習や総合的な学習の時間においては、正しい知識を習得できるようにするとともに、環境に対する思考力や判断力を養うことが大切です。また、自然体験や環境保全活動あんどの体験学習を通して、問題解決に向けて主体的に行動できる態度を身につけさせることが大切です。

具体的な取組

  • 身近な環境について日常の出来事と結びつけながら話し合う。
  • 校庭や学校周辺の身近な環境の観察などを通して、自然に関心を持たせる。
  • 環境関連施設等の見学を通して、環境に関心を持たせる。
  • 子どもたちが楽しみながら環境について学べるように具体的な活動や実験、ゲーム的な要素を取り入れた野外学習や体験活動などを工夫する。
  • 地域の環境を教材として取り上げる。
  • 日常の学校生活の中で、節水や節電、ごみの分別等を心がけさせる。
  • 学校周辺の美化活動を行う。
  • 校舎や校庭を自然や環境を学習する場という視点から整備する。
  • 図書室に環境コーナーを設置したり、空き教室を活用して環境学習室を設けたりするなど、子どもたちが自発的に学べる場を整備する。
  • 学校外の講師等の参加・協力を積極的に得て、効果的に学習を進める。
  • 参観日などに環境学習会を開催して学習の様子を見てもらうなど、学校で習得した知識を家庭や地域で実践できるよう、家庭や地域との連携を図る。
  • 教職員に対する環境教育研修を充実させる。

職場

 職場は、社会人に対する環境学習の場の1つとして重要な役割が期待されています。職場全体で、組織的に環境学習が推進できる体制を整備して取り組むことが大切です。
 とくに、そこで働く人々は、各分野における専門家として豊富な知識を有しており、その知識を生かした高度な環境学習の実施が期待されます。また、法を遵守した環境意識の高い職員を育てるため、経営理念に環境配慮行動を位置づけるなど、環境学習の重要性を全員で確認し、推進するための環境を整備することが大切です。

具体的な取組

  • 職場全体で環境学習を進める体制を整備する。
  • 自らの事業活動と地域や地球規模の環境問題とのかかわりを認識できるような学習会を開催する。
  • 排水処理の徹底や、廃棄物の量を減らす工夫など、環境に配慮した事業活動について組織的に検討を行う。
  • 低公害車の導入やグリーン購入など、循環型社会の形成に資する取組を実践する。
  • 節水、節電、ごみの分別など、職場における環境配慮行動をルール化して全員で取り組む。
  • 環境学習の一環として、地域や学校に職場を開放したり、情報を提供するなど、積極的に会社の取組をPRする。

地域

 私たちは、地域の環境を共有して生活をしています。地域は、私たちが環境に対する認識を共有し、協力して取り組む場として期待されます。
 例えば、自分たちの地域に愛着がもてるような取組、自らの暮らしと地域環境とのかかわりを気づかせる取組、特徴ある自然や伝統文化を生かした取組などが考えられます。こうした地域特性を生かした参加型の環境学習を、住民が協力して企画・実施し、地域の環境は自分たちの力で良くしていくという共通認識を醸成していくことが求められます。
 また、地域のふれあいを通じて、子どもたちの豊かな人間性を育み、人と環境のかかわりの大切さに気づく場としても期待されます。

具体的な取組

  • 地域の人材を活用した学習会を開催する。
  • 地域の学習会等で身近な生活環境や自然環境等について良い点や悪い点などを調べ、どのように改善すればよいかを話し合う。
  • 町内会や子ども会などで美化活動を行う。
  • 行政や企業の出前講座、NPOや地元の人材を活用した研修会などを開催する。
  • 地域の公園などを自然に親しめるように整備する。
  • 町内会のお祭りなどはごみをできるだけ出さない工夫をする。
  • 地域に伝わる歴史や伝統、昔から伝わる環境に配慮した暮らし方の知恵などを地域の高齢者から学ぶ。
  • 子ども会、PTA、老人会などのさまざまな団体間の連携を図り、地域の環境を保全するための活動を企画・実施する。
  • 学校や企業とも連携し、地域が一体となった環境保全活動を展開する。

3 各主体の役割と連携

 県内の環境学習を総合的に推進していくためには、県民、各種団体、事業者、行政など各主体が、積極的に連携・協力して取り組む必要があります。
 環境問題を正しく理解し、行動できる人を育てるためには、各主体がそれぞれの情報やノウハウを生かし、積極的や役割を果たすことが求められています。

各主体の役割等

県民

環境の視点を踏まえた生活や行動を心がける
環境学習会等への参加
地域の環境保全活動への参加

事業者

従業員に対する組織的な環境教育の推進
専門的な情報の提供・環境改善に向けた提案
事業活動における環境への配慮
環境学習の場の提供・支援
地域の環境保全行動への参加・実践
NPO・ボランティア団体 情報の提供
普及啓発
環境保全行動の実践
環境学習の場の提供・支援
指導者の養成
各主体のネットワークづくり・交流を進める

行政

環境学習の計画的・総合的な推進及び検証
情報の提供
普及啓発
環境学習や自主的活動の支援
環境学習・環境活動を推進するための拠点整備
各主体が情報を交換し交流する場の提供
環境学習プログラム等の整備・普及
指導者の養成

県民

 県民は、一人一人が環境に関心を持ち、環境への負荷の少ない生活を実践し、環境と調和した暮らしを普及・定着させる役割が期待されています。県民は、持続可能な社会を構築していくうえで中心的な役割を担っており、環境に関するイベントや学習会に積極的に参加するなど、環境への理解を深めるための不断の取組が期待されています。
 また、これらの活動を通して得た知識や技術を地域や学校、職場等における環境学習事業等に積極的に生かすことが期待されます。

具体的な取組例

  • 普段の買い物を通して、グリーン・コンシューマー(環境に配慮した消費者)活動を実践する。
  • 日常生活の中で、節水や節電に心がける。
  • 地域団体やNPO主催の環境学習会に参加する。
  • 町内会の環境保全活動に参加する。

事業者

 事業者は、自ら環境に配慮した事業活動を推進するとともに、専門的な技術や情報を有する立場から、県民等に対して、適切な環境情報を提供することが期待されています。
 また、事業所の緑化等、地域の環境に配慮した環境整備に努めるとともに、地域社会の一員として、地域における環境学習や環境保全活動に積極的に参加したり、事業者が有する施設や人材を活用して、学校や地域で行われる学習や活動を支援したりすることが期待されます。

具体的な取組

  • 経営理念に環境配慮行動を位置づけ、環境担当部署を設置するなどして、環境に配慮した事業活動を職場全体で進める体制を整備する。また、その取組を積極的にPRする。
  • 職場での環境学習プログラムを作成する。
  • 環境に配慮した商品の開発や製造に努める。
  • 事業活動から得た環境に関する専門的な情報を積極的に提供する。
  • 環境活動の場として施設を開放するなど、学校や地域の環境学習事業に積極的に協力する。
  • 地域の一員として、地域の美化活動に参加する。
  • 学校や地域の環境学習会に、専門家として講師を派遣する。

NPO・ボランティア団体など

 NPO、ボランティア団体などは、率先して環境学習活動を実践するなど、環境保全に対する先導的な役割が期待されています。県民等の参加や、分野を越えた各主体の連携を図り、環境学習の輪を広げることも重要です。また、豊富な知識や経験を生かして、地域や学校での環境学習に協力するほか、指導者の育成に対する役割が期待されています。

具体的な取組

  • 身近な山や森、河川、湖沼、田などを活用した体験型環境学習会を開催する。
  • 環境問題(ごみ、水など)をテーマとした学習会を開催する。
  • 蓄積した、環境に関する情報や知識を生かし、独自の環境学習を企画・実施する。
  • 地域や学校、企業等の要請に応じ、環境学習に必要な講師を派遣する。
  • 住民や関係団体等に広く働きかけ、森林や里山、公園や河川敷、道路などの環境保全活動を積極的に行う。
  • 環境学習に関する指導者の養成講座を開催する。

行政

 行政は、地域の実態に則した環境学習を総合的かつ計画的に推進し、その状況を検証する役割が期待されています。そのためには、環境学習に関する基本的な計画を定め、情報を積極的に提供するほか、環境活動や学習を推進するための拠点やプログラム等を整備し、各主体によって実施される環境活動や学習を支援する必要があります。
 また、各主体間の連携を促進するとともに、指導者の育成を図るなど、実効ある環境学習が推進できる基盤を整備することが求められています。

具体的な取組例

  • 環境に関する情報等を積極的に提供する。
  • 環境学習会や環境保全活動等に関する情報を住民等にわかりやすく伝える。
  • 地域の実態に則した環境学習プログラムを整備し広く提供する。
  • 各主体が連携し、協力して環境学習を推進することができるよう、活動のために拠点等の整備に努める。
  • 環境学習指導者の養成に努める。
  • 各主体が実施する環境学習等を積極的に支援する。
  • 地域で取り組む資源回収活動などを積極的に支援する。