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特定外来生物ツヤハダゴマダラカミキリに注意してください

更新日:2025年1月21日 印刷ページ表示

 ツヤハダゴマダラカミキリはトチノキ属、ニレ属、カエデ属、ヤナギ属、リンゴ属、ナシ属、サクラ属など多種類の樹木を加害することで知られ、海外では植栽樹等に甚大な被害を及ぼしています。

 国内でも近年全国で道路、公園、河川敷、学校、森林等の様々な場所で相次いで生息が確認され、徐々に分布を広げており、令和5年9月1日に環境省により「特定外来生物」に指定されました。

 群馬県内での発生は確認されていませんが、「群馬県生態系等被害防止外来種リスト」では、「侵入警戒種」に区分しており、公園や街路樹、果樹等の農作物への被害や生態系への被害が懸念されています。


1 ツヤハダゴマダラカミキリとは

ツヤハダゴマダラカミキリ成虫の画像

成虫(オス)(福島県提供)

ツヤハダゴマダラカミキリの基本情報

名称(和名)

ツヤハダゴマダラカミキリ

原産地

中国、朝鮮半島北部

体長

17~40ミリメートルで、とくに30ミリメートル前後のものが多い

特徴

  • 成虫の体色は光沢のある黒色をしている。
  • 触角は長く、黒色と淡青色の縞模様をしており、オスは特に長い。
  • 前胸背板の側方に目立つ1対のトゲ状隆起がある。背面には白色の斑紋がある。

生態

  • 1年に1世代で、卵、幼虫、蛹態で越冬する。
  • 成虫は5月下旬~10月に出現。
  • 雌は複数の雄と交尾し、一生産卵を続ける(1雌あたり産卵数は約45~62個)。
  • 雄の寿命は3~50日。雌は14~66日。

被害樹木

カエデ属,トチノキ属,カバノキ属,ハコヤナギ属(ポプラ),ヤナギ属,ハンノキ属,ネムノキ属,ニレ属,グミ属,センダン属,クワ属,スズカケノキ属(プラタナス),リンゴ属,サクラ属,ナシ属,ナナカマド属など多数の樹種。

主な被害

  • 幼虫は生きている木に寄生し、中を食い荒らす。
  • 被害が進行すると、木は弱り、枯死してしまう。
  • 枯死した木は、落枝や倒木が発生するおそれがある。

在来種ゴマダラカミキリとの見分け方

 ツヤハダゴマダラカミキリは、在来種ゴマダラカミキリとよく似た見た目をしています。在来種との見分けるポイントを紹介します。

みわけかたの画像

(福島県提供) 


2 被害樹木の確認方法

 ツヤハダゴマダラカミキリの加害対象樹木で、幹や枝などの全部又は一部が枯れていたり、秋・冬でもないのに葉が変色・落葉したりするなど、樹勢の弱った樹木があれば本虫の被害が疑われます。特に、成虫が木の上方に産卵しやすいため、こずえの先から枝枯れする被害木が多く、下のほうの葉は青々としているのに、枝先がたくさん枯れてしまっている樹木を見かけたら要注意です。


3 駆除方法

 ツヤハダゴマダラカミキリの被害が確認された、もしくは被害の強い疑いがある場合、被害の拡大を防ぐために早急な駆除が必要です。

 ツヤハダゴマダラカミキリの主な防除方法は以下のとおりです。


(1)成虫の駆除

 成虫の拡散による被害拡大を防ぐため、発見した場合は、踏みつぶすなどしてその場で駆除してください。


(2)被害木の伐採駆除

 被害の拡大を防ぐために最も有効な方法は、被害が発生した、もしくは被害の強い疑いのある樹木を全て伐採することです。

  • 伐採する場合は、成虫の発生しない時期(11月~4月頃)に処理してください。
  • 伐採後は速やかに焼却・粉砕等をしてください。伐採した木を放置すると成虫が発生してしまいます。また、伐採木搬出の際はカミキリムシの拡散を防ぐため、虫が逃げ出さないようにシートで覆うなど逸出防止措置も必要です。

(3)薬剤駆除

 伐採ができない場合は、樹木類、カミキリムシ類に登録のある農薬を使用し、駆除をしてください。農薬の使用に当たっては、必ず登録内容を確認してください。

農薬登録情報提供システム<外部リンク>(出典:農林水産省ウェブページ)


4 ツヤハダゴマダラカミキリと疑われる状況を発見した場合

 成虫を発見した場合、被害拡大防止のため、その場で駆除してください。また、成虫を駆除した場合や、被害が疑わしい樹木を発見した場合、可能な範囲で写真等の記録をとり、所在地の市町村か当課まで情報提供をお願いします。


5 参考情報

特定外来生物等一覧 | 日本の外来種対策 | 外来生物法<外部リンク>(環境省ウェブページ)

外来生物法

群馬県生態系等被害防止外来種リスト