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群馬県土砂等による埋立て等の規制に関する条例の概要

更新日:2021年2月26日 印刷ページ表示

群馬県土砂等による埋立て等の規制に関する条例のあらまし

条例についてのリーフレットがページ下部からダウンロードできます。

第1 条例制定の目的

近年、建設工事に伴い排出された土砂等による埋立て等について、周辺地域の住民から有害物質の混入や堆積された土砂等の崩落を心配する声が増えています。
そこで、群馬県では、生活環境を保全するとともに、土砂災害の発生を防止するため、土砂等による埋立て等を規制する条例を制定しました。

第2 条例の概要

1 用語の定義

県条例における用語の定義は以下のとおりです。

  1. 土砂等
    土砂及び土砂に混入し、または付着した物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物を除く。)
  2. 埋立て等
    土地の埋立て、盛土その他の土砂等の堆積(製品の製造または加工のための原材料の埋立て、盛土その他の土砂等の堆積を除く。)
  3. 特定事業
    土砂等埋立等区域(土砂等による埋立て等を行う区域をいう。以下同じ。)以外の場所から排出され、または採取された土砂等による埋立て等を行う事業であって、当該土砂等埋立等区域の面積が3,000平方メートル以上であるもの

2 関係者の責務

県、土砂等の埋立て等を行う者および土砂等を排出する者等の責務は以下のとおりです。


  1. 土砂等による埋立て等に起因する土壌汚染および災害発生を防止するため、土砂等による埋立て等の適正化に関する施策を総合的に推進するとともに、市町村が講ずる施策への技術的助言および協力を行います。
  2. 土砂等の埋立て等を行う者
    土壌の汚染を生じさせるおそれのある埋立て等を行わないよう努め、災害防止に必要な措置を講ずる等、土砂等埋立等区域周辺地域の生活環境保全のための配慮をしなければなりません。
  3. 土砂等を排出する者等
    土壌の汚染を生じさせるおそれのある土砂等の拡散防止に努め、排出する土砂等により埋立て等が行われる際は、土砂等による埋立て等を行う者に適切な施工をさせるよう必要な配慮を求め、また、土地の所有者に対しても同様とします。

3 土壌基準に適合しない土砂等の埋立て等の禁止

土壌基準に適合しない土砂等による埋立て等を行ってはいけません。
なお、「土壌基準」とは、環境基本法で定められている土壌の汚染に係る環境基準であり、29項目の有害物質の濃度の基準です。

4 特定事業にかかる土砂等の埋立て等の許可

特定事業を行おうとする者から申請を受けて、経理的基礎、欠格要件および施工技術の安全基準適合性等を審査します。また、特定事業は、原則3年(1年の延長可)のうちに終了させるものとして、これを超える申請はできません。

5 例外的に許可が不要な行為

特定事業のうち、以下については、許可が不要な行為とします。

  1. 宅地造成その他事業の工程の一部において行う土砂等による埋立て等であって、その事業を行う区域から排出され、または採取された土砂等によるもの
  2. 国、地方公共団体その他規則で定める者が行う土砂等による埋立て等(委託し、または請け負わせて行うものを含む。)
  3. 法令等の規定による許可その他の処分による土砂等による埋立て等であって規則で定めるもの
  4. この条例もしくは法令等またはこれらに基づく命令その他処分による義務の履行に伴う埋立て等
  5. 災害復旧時の応急措置および通常の管理行為として行う土砂等による埋立て等

6 土砂等搬入に当たっての土砂等排出元および土壌基準の確認

特定事業区域周辺住民の不安等を解消するため、許可を受けた者(以下「許可事業者」という。)が当該区域へ土砂等を搬入しようとする際は、予め、土砂等排出現場ならびに土砂等の性状、土質および土壌基準の適合性を確認するための届出を義務付け、特定事業に使用される土砂等の土壌基準等の適合性を担保します。
なお、当該届出内容が規則で定めた土壌基準等に適合しないときは、土砂等の搬入禁止、停止もしくは中止を命ずることがあります。

7 変更許可およびその他届出

許可事業者が事業計画を変更しようとするときは、変更許可を要します。
なお、規則で定める軽微な変更をしようとするときは、届出を行うこととします。また、特定事業を完了、廃止、中止および再開等をするときは、条例で定める時期までに届出を行うこととします。

8 許可事業者の義務

埋立て等の施工に当たっては、許可事業者に以下のことを義務付けます。

  1. 標識の掲示
    公衆の見やすい場所に特定事業である旨の標識を掲示する。
  2. 土砂等の搬入の事前届出
    土砂等を搬入する際は、排出場所ごとに、および同一の排出場所から搬入する量が5,000立方メートルを超えるごとに、搬入しようとする日の10日前までに知事に届け出る。届出には土砂等の排出元証明書および有害物質分析証明書を添付する。
  3. 車両の表示
    土砂等を搬入する車両には、その旨を表示し、または表示させるよう努める。
  4. 帳簿の記載
    搬入した土砂等の量などを毎日帳簿に記載し、3か月ごとに知事に報告する。
  5. 土壌検査・水質検査の実施
    6か月ごとに、または搬入された土砂等の量が5,000立方メートルを超えるごとに土壌検査を実施し、排出水がある場合はその水質検査も実施し、検査実施後1か月以内に知事に検査結果を報告する(検体試料の採取には県の担当職員が立ち会う。)。
  6. 変更許可申請・軽微変更届
    事業内容を変更しようとするときは、軽微な変更を除き、変更許可を申請する。軽微な変更を行ったときは、14日以内に知事に届け出る。

9 特定事業の許可の取消し

知事は、許可事業者が以下の事項に該当するときは、特定事業の許可を取り消すことがあります。

  1. 改善命令、事業停止命令または措置命令に違反した場合
  2. 偽りその他不正の手段により特定事業の許可または変更許可を受けた場合
  3. 許可を受けた事業者が、暴力団関係者など欠格事由に該当した場合
  4. 特定事業の内容を許可を受けずに変更した場合
  5. 搬入禁止命令に違反した場合

10 関係者への協力要請

特定事業区域周辺の生活環境保全および災害防止のため、特定事業を行う者、土砂等を排出する者および土地所有者その他特定事業に関係する者に対して、必要な協力を要請します。

11 報告の徴収及び立入検査

条例施行に必要な限度において、許可事業者の他、土砂による埋立て等に関係する者に対して必要な報告を求め、また、職員に関係箇所への立入検査権を付与します。

12 県と市町村の連携

県と市町村は、連携して土砂等の埋立て等の適正化を図ることとし、市町村が土砂等の埋立て等の規制に関する条例を制定し、または制定しようする場合で、知事が市町村長と協議の上、当該条例が県条例の趣旨に即したものと認めるときは、当該市町村の区域を指定し、県条例の適用から除外します(県条例3条を除く。)。

13 罰則の適用

  1. 刑罰
    措置命令に違反した者、無許可で特定事業に該当する土砂等による埋立て等を行った者等は懲役刑、または罰金刑が科されることがあります。
    また、この条例に定める届出、報告等を拒んだ者等は罰金刑が科されることがあります。
  2. 両罰規定
    法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務に関し、違反行為をしたときは、行為者を罰するほかその法人又は人に対しても、罰金刑が科されることがあります。

14 手数料の徴収

新規の特定事業の許可申請には53,000円の手数料がかかります。特定事業の変更の許可申請には36,000円の手数料がかかります。

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