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令和6年度群馬県社会教育委員会議臨時会 開催結果について

更新日:2025年6月3日 印刷ページ表示

1 日時

 令和7年2月4日(火曜日) 14時00分~16時00分

2 場所

 群馬県庁292会議室

3 出席者

 社会教育委員 7名
 県教育委員会 6名

4 議事

(1)社会教育関係団体への補助金について

【事務局説明】

  • 支援団体への補助の概要について配付資料により事務局から説明を行った。

【A委員】

議事(1)社会教育関係団体への補助金について、何かご質問等はあるか。

【B委員】

会員数と補助金額の関連性はあるのか伺いたい。

【事務局】

会員数というよりも、従来からの団体の活動におけるものである。

【A委員】

他に質問はよろしいか。

 (異議なし)

(2)誰一人取り残さない社会の実現に向けたこれからの生涯学習支援についての事例検討

【A委員】

誰1人取り残さない社会の実現に向けた、これからの生涯学習支援ということで、これまでご議論いただいた。かなり難しいテーマであり、多岐に広範囲に及ぶということで、議論の内容も豊富だったが、今日初めてご参加される委員の方もいて、前回の会議から時間も空いたので、これまでの流れ、今後の予定について、まず事務局の方から説明をいただき、その上でご議論いただくという形で進めて参りたい。

【事務局説明】

  • 上記の議事について、配付資料により事務局から説明を行った。

[委員からの主な意見・発言等]

【A委員】

今日は次第にある事例検討ということで、2項目挙げさせていただいている。学びの場をコーディネートしたり、提供したりする取組、あるいは2つ目の点として、地域の人たちの交流の場、学びの場、学びの循環、つなぐ機能について、委員の皆様に情報提供お願いしたところ、事例として情報がいくつか上がってきている。まずはご準備いただいた委員の皆様からご説明をいただきたい。

【C委員】

私からは中之条大学だよりという資料を用意した。実は昨年も同じ内容のもので紹介させていただいたが、内容が増えていることもあったので、紹介させていただく。中之条町では毎月1回、中之条大学だよりが毎戸配布で配布されている。特に3月号で、1年間こんなことがありましたという内容が特集になっていたので、こちらを提供させていただいた。いろいろな趣味、体力づくりからスマホ教室まで載っている。しかし、ここに載っている活動はほとんどが平日の昼間ということなので、主に対象になっているのは、仕事をリタイアされた方とか、時間に余裕がある方、あと、平日の昼間に時間がとれる方が多いと思う。中之条町の公民館が中心となってこのような活動をしているということでご紹介させていただいた。また、今年度は、中之条大学に子ども学部というものもできて、内容的には3回で、様々な仕事をされてる方にその仕事について語っていただき、子供たちのキャリア形成に関わる内容となっている。世界の問題に立ち会うコンサルタントをされてる方のお話とか、研究者の方のお話もあるようだ。これらの学びをきっかけに交流が広がったり、またさらに深い学びに繋がったりという話を聞いたことがあるので、紹介した。

【A委員】

子ども学部の対象はどのようなものか。

【C委員】

小学校4年生から高校3年生までである。

【A委員】

地区公民館の講座と記載されているので、町内にある様々な講座全部をコーディネートしながら整えて、全体で中之条大学という位置付けなのか。

【C委員】

メインは中央公民館で、それぞれ、地区の公民館の方でも企画をされている。それぞれの公民館でも、主となる活動もある。

【D委員】

私からはNPO法人キッズバレイの事業取組について紹介する。キッズバレイは、桐生市拠点で非常に有名な団体で、東部教育事務所主催の家庭教育の集いというところで、マネージャーの方とお会いして、今回のテーマに沿った取組をされてるなと感じ、実際の活動拠点をお伺いした。ホームページや事業報告書も大変しっかりされているので、詳細についてはそちらをご確認いただければと思う。まず、キッズバレイの取組は様々あるが、その対象となる方は、子供からお年寄りまで、様々な方である。夜ココ事業など、第3の居場所をまず運営しており、桐生市の委託で、移住相談窓口も開設されている。またコミュニティスペースとして、学生、起業家、あとは、お年寄りの方まで利用されている。そのような居場所が1つのビル1ヶ所に集中しているので、そこに様々な用途でいろいろな方が出入りするコミュニティスペースとなっており、老若男女様々な方が受け入れ可能となっている。私が伺った夜ココでは、調理提供があったり、学生が自習したり、またカードゲームをしたり、ある時には腕相撲大会が始まったりするようだ。あとは高齢者の活躍の場、居場所ということで、今話題になっている冥土喫茶をオープンされている。65歳以上の方が、メイドの格好して、朝食を地域の方に提供されている。この取組には、今問い合わせが多いようだ。お仕事を引退された方々が、老後の楽しみや、繋がりを求めて、お客さんとして来る。老人の方が客として利用することもあれば、自分もメイドになれることを目指して集まってくる方も非常に多いと聞いている。また、ご夫婦でご病気とか事故によってパートナーを失った方のグリーフケア事業を行ったり、シングルマザーの方の相談を受ける窓口があったりする。さらに、2階にはシェアオフィスというのもある。例えば起業家の方、個人利用客がそこに登録をして、シェアでそのオフィスを使っていく取組があり、設備としても十分整えられている。この1階と2階は行き来自由いうことなので、学生と、大人の方が自然とコミュニケーションが取れる空間でもあった。さらに運営面では、1時間、300円の利用料金がかかるが、学生のために、大人の方がチケットを購入し、それを無料チケットとして学生が利用している。そこには、ありがとうノートという形での感謝のメッセージを入れて、例えば年配の方がそれを読んで、微笑ましくなったり、そこに対して居心地を良く感じたりする取組となっていた。また、地域の発信の場として、ポスターや様々なチラシがきれいに管理されており、地域の方にトイレを無料開放している。本当に自然に人が集まって、自然と人と人が繋がりをもてるような居場所だと実感した。多くの事業展開がなされているので、ぜひ視察候補として考えていただければと思う。

【A委員】

この取組は、誰1人取り残さない社会を実現するための実践をひとつの団体ですべて網羅してるような、そういうイメージかなと思う。何かご質問等はあるか。

【E委員】

1日当たり、年齢層も含めて、およそ何人くらいがお見えになるのか。

【D委員】

大体平均すると30名ぐらいと聞いている。学生がメインだが、土日とかのイベントもされていて、例えば哲学カフェみたいなものだと、年代の高めの方がお集まりになっている。しかし、ココトモというメインの居場所としては学生が多いと聞いている。

【A委員】

いま紹介のあったキッズバレイの取り組みで注目できるのは、様々な世代の人たちがつながれるということ。もう1つは、支援する、されるという関係性ではなく、むしろ多様な人たちが参加して、自分たちで作り上げている。冥土喫茶もその1つであって、そのあたりをかなり総合的に取り組んでる事例であると思う。昨年日本NPO学会が本学であり、群馬県内にあるどのような事例を紹介すればよいのかということで、キッズバレイが登場されて大きな反響があった。視察に関しては、ぜひ検討していただきたい。続いて、F委員から、資料提供をいただいたのでお願いしたい。

【F委員】

玉村町の多文化共生推進事業について紹介する。本日配布した優しい日本語という資料にある吉開章先生の講演会に参加してきた。午前と午後50名ぐらいずつに分かれて、4人1組のグループに分かれた講義であった。玉村町では、現在外国人が1584人、37カ国の方が住まれていて、町としても何か始めないとということで事業が始められた。やさしい日本語の講演会は、県では3年ほど前から始めているようだが、玉村町でも始めようということで始まった。外国人と話すことは決して難しことではないということ。はさみの法則で、はっきり言うこと、最後まで言うこと、短く言うことが外国の方に通じるキーワードだと教わった。例えば、10時15分前に来てくださいと話せば9時45分に来ると思う。しかし、外国の方は10時15分ちょっと前に来たという例を聞いてなるほどと感じた。次に重田住宅について紹介する。江戸中期からのお医者であるが、初代の先生は姫路城のお抱え医師であった。建物は有形登録指定文化財であり、寄贈されて、現在玉村町の文化財係で管理されている。中には、昭和初期の結核予防のポスターなど公開されている。重田住宅では、お月見の会など様々な催し物をしており、誰1人取り残さないというテーマにある取組をされている。最後に紹介するのはふれあいの居場所についてである。ふれあいの居場所というのが26行政区にあり、いろいろな行事をしている。資料の44号に載っているとおり、居場所の会や青空体操を行っている。YouTubeでも紹介されている。居場所の中では、筋トレやカルタをやったり、卓球をやったり、講師を呼んで健康教室をやったりしている。住民活動センターぱるでは、ぱる祭りを盛大に行っている。

【A委員】

次に桐生市の中間支援センターについて、事務局より情報提供いただいているので、お願いしたい。

【事務局説明】

  • 一般社団法人きりゅう市民活動推進ネットワークについて説明

【A委員】

桐生の話は、最後の相談対応についての一覧が参考になる。どのようにつないだのかが具体的に見える。次に私の方から情報提供をさせていただく。玉村町の紹介にあったぱるの話から始まり、中間支援とか中間支援施設という言葉がこの会議の中で度々出てきている。委員の皆様の認識を共通にするために、事務局から話をしてもらえないかということがあり、資料6を準備した。資料の写真は運動会の様子に見えると思うが、実は小学校の運動会と地域の運動会を一緒にした合同運動会である。さらに高齢化と担い手不足が深刻だということで、住民の話し合いの結果、地域の防災訓練とこの運動会を一緒に行っている様子である。このように、つなぐには様々な意味があり、今まで縦割りだった行事をつなぐのも1つである。今どのようなことが問題の構造としてあるのかということをシンプルに伝えると、やはり問題は高齢化・人口急減に直面しているということである。ここから70年ほどで日本は人口が現在の半分になるとされ、国の見通しでは2100年で6300万と言われている。今小学校の中学年の児童生徒が80歳になる頃、このような人口になっているということになる。人口急減社会の問題構造は社会教育の関連で考えると非常にシンプルで、一人暮らし世帯が増えている、災害が増えている、あるいは空き家が増えていろいろな地域課題が深刻化しているのに、対応すべき地域の資源、例えば地域の団体とか担い手はひたすら縮小していく。具体的に言えばサークルとか地域の団体、婦人会、老人クラブなどの解散が今全国で広がっている。団体が解散し、それから自治会、町内会の加入率が下がっていく。こういったことも含めて解決しなければならない資源は縮小していく一途でありながら、課題は複雑化するわけである。これを解決するには、地域の団体など多様な主体間が連携する、横のつながりをつくるしかないことになる。とにかく様々な団体と横につなぐことが、人口急減社会に向かうにあたって必須課題になっている。したがってコーディネート力とか、あるいは地域を運営する力、マネジメント力などがこれからの地域社会に求められる力、社会教育が培わなければならない力だと思う。今、老人クラブとか自治会、NPO、様々な団体が横につながって支えあっていかなければならない。国の事業では生活支援体制整備事業というが、こうした生活支援、困りごとの支援も、あるいは地域学校協働活動などもそうだが、地域が横に繋がってやっていくことが今課題になっている。資料の三枚目のシートにある地域運営組織という言葉はあまり聞いたこと無いと思うが、リージョンマネジメントオーガニゼーションということで通称Rmoと呼ばれている。イベントや祭りをやることがねらいではなく、地域の暮らしを守ること、暮らしをめぐる課題を解決するということが目的となる。地域にある団体や機関などが横につながり、そして持続的に実践していかないといけない。ここに数字が出ているが、今年度末時点で国のケーピーアイ目標は7000団体だったが、今年度末の予測で8200ぐらいまで全国に広がり、国の見通しよりも遥かに超えた勢いで全国に広がっている。このように近年の地域関連施策には共通要素が三つある。その一つが地域が自立して取り組むべきだということ。しかしながら日本の市町村は、なかなか円滑には進められず苦慮している。答えは簡単で、縦割り行政を越えなければならない。行政内部でもまた横のつながりをもち、部局間連携で進めないと、このようなつながりはつくれない。そしてもう一つ地域の実情で悩ましいのは、このような分野別の組織が重層化していることである。いずれの組織でも役員は同じ顔ぶれで、そうした役職者の負担だけが増えている。そしてどうしても行政からやらされ感が出てしまうため、どのようにしたら地域が自立的に取り組んでいけるのかを考えて行かなければならない。いずれにせよポイントとなるキーワードはつなぐ機能である。今日の事例としても紹介され、いろいろな意味で必要とされている。実はこういうつなぐという役割をする組織、中間支援組織というのは民間の団体である。また、玉村町の事例に見られたように行政が設置しているものの多くが中間支援施設である。有名な所では仙台市市民活動サポートセンターがあるが、ここは桐生市のように公設民営のパターンを日本で初めて設置されたのが仙台市であった。さてこの中間支援がどのような機能をするのかを資料として作ったのでスクリーンをご覧いただきたい。これから市民活動や地域のための取組をやってみたいという個人や団体が相談に来る。それに対して、センタースタッフが直接支援をしているというよりも、中間支援施設というのは、たとえば地域にいる人材、あるいは地域の外にある情報、先進的な事例、あるいは大学との連携をお手伝いしたり、資源をつなぐことによって、相談に来た市民の皆さんが自立した市民活動団体となっていくということ。このようにつなぐという機能のことをインターミディアリー、日本語に訳すと仲介とか媒介となる。こういった機能が今日本社会に求められている。このような施設や組織が始まったのは90年代だが、ここにきてにわかに改めて注目を浴びている。改めてつなぐというがこのような意味合いだという事を、後ほど資料をご覧いただきたい。こうした中間支援のイメージをもっていただきたいということと、もう一つは今日冒頭で申し上げた、つなぐという機能が社会に必要となっていることを共通認識してもちたいということでお伝えした。

これまでの事例含め、何かご感想、ご質問はあるか。

【G委員】

沼田市では、ぬまた未来創造学、沼田大好きふるさと学習という取組を行っている。地域連携という視点では、一番の課題がコロナで地域と学校の距離が少し遠くなった点である。沼田市は、大変小さい学校になってきているので、地域と一緒に色々やっていかない限り活性化しないだろうし、どこの地域も人口減少が大変進んでいる課題があった。そこで、I地区のコミュニティーセンターが明日のI地区を考える会というのをつくり、私も会議に参加している。そして、今年度は、I地区地域づくり計画という素晴らしいものができていている。中学生以上全員からの全員アンケートを実施して、課題など住民かたの意見を吸い上げ、そこからつくられているものである。学校では、これを再編成して郷土に係る学習と絡めて取り組んでいる。地区の推進員さんを学校に呼んで子供たちに地域の課題を考えさせて、地域の方に向けた発表を行った。地域の方から意見を聞くと、大変喜んでくださっている。二年生では社会科の学習で地域課題を解決するという授業を行った。来年三年生になると、さらに地域づくり計画を基に子供たちがいろいろな課題について案を出し合って、何か新しいものを考えたり、つくったりしていくと思う。例えばマスコットを作ってみるなどもあるかもしれない。そして、私は地域の方でも社会教育委員をやっている。この会議で地域との関わりという話をさせてもらった時、地域づくり計画の話をした。すると、やはりほかの地区でも人口減少で、いろいろなことができなくなり、池田地区の取り組みを参考にしてうちの地区でも考えたいという話もいただいている。私もうっすら漠然とできないことではなくて順番を追いながらチャレンジの部分もあるがやってみようと考えている。

【A委員】

今のお話の中でポイントを二つだけ申し上げると、ひとつは全員アンケートの話。どうしても社会教育は制度上も組織や団体を中心に考える。社会教育委員も同じで、基本的には団体から選出された皆さんが委員となる。だから団体に所属しないフリーの個人が参加できるという枠組みが弱い。地域の場合でみても、例えば自治会は世帯で加入する。だから世帯代表しか来ない。そういった意味でも、子どもから高齢者まで一人ひとりが地域に参加できるという全員ンケートは、これからの地域づくりにとってひとつヒントになると思う。もう一つは支える、支えられる、支援する、支援されるというように、お互いの関係をいかに対等にしていくかということ。明らかなことは、処方箋の無い課題に向き合う時にひとは対等になれるということだと思う。すぐに答えの出ない地域課題の解決に向き合っていくという時に、子どもから高齢者までが一人の住民として対等にかかわっていくことができる。誰一人取り残さないというテーマにおいて、この会議で話題になっている支援する、されるという関係をどう乗り越えていくのか、どう対等になっていくのかというヒントがG委員の話の中にあったように思う。この後は、皆さんから一言ずつ意見、感想をいただきたく思う。

【B委員】

人口統計が唯一未来を見ることのできる経済指標だと思う。こういうことが起こることは30年前からわかっていたこと。しかし、そこに着手してこなかったのか、できなかったのかという部分がずっと疑問に思っていることである。私はお寺に関わっているで、今改めて思ったのが寺社って全部で7万ぐらい確かあると思うが、そこが拠点となるような形にこれからできたらいいなと思った。しかし、今寺社に対して敷居が上がってしまったのは残念で、コンビニくらい気楽に寄ってほしいができていない。我々も頑張っていかないといけないと痛感している。

【A委員】

実はカンボジアなど東南アジアの国々でも、社会教育や公民館を広げたいという動きがあるが、その拠点となっている場所にお寺がある。お寺を拠点に公民館にするとみんなが行ける、集えることになるため、そうした場所としての可能性としては大いにあるように思う。

【D委員】

私はNPOで不登校支援、生活支援をやっているが、自分がどうしたいかよりも、どのようなニーズがあって、どのように課題を洗い出して、そこに必要な環境をつくっていけるのかを考える必要があると思う。しっかりと現状把握ができていないと、中間支援だと思っていたことが、当事者の方からすると必要なかったりとか、施設というのがこう有効に活用されなかったりすることもあるのかなと、お話しを伺って感じた。やはり、そのためには正確に課題や、ニーズを把握することが必要で、今回社会教育委員の立場で会議に参加させてもらい、それも私だけの視点ではなくて今回のように全体を俯瞰して客観的に見える機会を頂けたことは私にとって貴重な経験であった。このことを私だけの財産だけにするのではなくて、私でいうと現場や地域でまた一つ違った考えで取り組んでいきたいと思っている。

【E委員】

現実に我々の組織自体も同じであるが、人口減も含めて子供たちが減ってる、同時にそれを支える大人も減っているということ。ボイスカウトも前橋、桐生、太田、高崎の4地区あるが、組織的に高齢になっていて、弱体化している。横の連携、そういうもので組織を運営する大切さを知った。いろいろな形の中で補完するには、横のつながりで盛り上げていこうという策しかないなと思う。県としてこういうことをやれるとよいということを発信し、求めることを考えると、今回の話のように成功事例を示せると良いと思う。取組のビフォーアフターのように、取り組んだ組織ではこれだけの効果がありますよということを訴えると良いのではないか。事例としてうまくいっているところを見学されるということであれば、実際に運営されている中で、ビフォーアフターで示し、このような成果が上がってるからこういう風に取り組めると良いとなるのかなと思う。我々の組織としても勉強になった。

【C委員】

私は今長野原町の学校に勤務してるが、コミュニティ・スクールが今年から始まったところである。長野原町も人口減少で、地区の老人クラブはほとんど解散し、機能を果たせなくなっている。そこで、学校は何ができるのかなというところでコミュニテイ・スクールを進めている。地域、学校が何かをしてもらうということではなくて、学校と地域の人でみんながウィンウィンになれたら良いなと思う。毎年、学校でマラソン大会を実施していて、後走はPTA役員にお願いしていたが、PTAのなり手がないという話になって地域の方にお願いした。これは単に学校が人手不足であるということではなくて、地域の人の健康も考えてのことであった。地域では結構いろいろな人が走ってるのを見かけるので、そういう方が学校に入ってきて、子供たちと一緒に走ってくれたら良いなと考えた。朝マラソンでも走っているので、一緒に子供たちと走ってくれると、子供たちの見守りにもなり、地域の方の健康増進にもなり、コミュニケーションをとるきっかけにもなると思って今年提唱した。集まってくれたのが保護者だけだったが、ボランティアで来てくれた方なので、大変積極的にいろいろしてくださった。始まったばかりの取組であるが、今後広がっていけると良い。小さなきっかけだが、いろいろな場面で地域と学校と互いに良いつながりができたらと思っている。

【F委員】

私のところの地域課題では、例えばAとBの二つの団体があって、その団体がほかの団体とは協力できないというようなことである。そういうのはどうしたらいいのかなと悩んでいるところ。お互い犬猿しあって、なかなか溶け込んでこない。こちらから投げかけてもかえってこない。自分のところは他のところとは違うのだからと一点張りの方もいる。

【A委員】

やはり第三者的なコーディネート力が必要で、強いリーダーシップというよりは、コーディネート機能、俯瞰する役割が必要となる。それはもしかしたら校長先生でいいかもしれないし、公民館職員でも一市民の方でもいいし、お寺さんでもいいし、誰でもやれると思う。みんなが当事者、みんながプレイヤーになると、特に課題は無いというような話でぶつかってしまうことも考えられる。誰かが、少し俯瞰して見ていると上手くいくのかもしれない。

【B委員】

前橋JC、高崎JCが一緒に会議を設けた時に話が全く進まなかったことがる。そこで高崎側からファシリテーターを間に入れようという話があり、その時はファシリテーターとは何という疑問はあったが、まさにその間に調整する役の方に入ってもらった。するとスムーズに話が進むようなった。全く関係のない立場の方が間に入り、関わることで話が進むことがあることを思い出した。時間と場所に関しては今オンラインでできるので結構便利だと思うが、このようにつなぐ、関わる部分が必要ではないかと実感している。

【A委員】

横のつながりを作る意味で今ファシリテーションの話があった。どうしたら横のつながりが団体間でつくれるのかという話に進んできている。会議と話し合いは違って、会議というのはたくさんあるが、会議は何かを決めるために行うので、例えば運動会の実行委員を決めたら会議は終わってしまう。「うち地域の運動会、最近マンネリ化していないか」とか、「もっと高齢者も参加できる競技に変えてみてはどうか」など、そうした本音を言える話し合いにはなかなかもちこめない。話し合いは、決めることも何も決まってなくて、本音で自由にものが言えること。そう考えると会議は豊富にあるが話し合いは意外と少ない。自由にものが言えるこういう場がいいねとなれば、そういうこともまたみんながつながれるきっかけになると思う。先ほど話題になったI地区でも、やはり話し合いに持ち込んでみると、急にみんなが盛り上がり参加者も得られた。最初の会議では見えなかった姿が、話し合いを1回経験するとみんなで手を引っ張って参加してこられて、コロナ禍の厳しかった時期も話し合いが続いた事実もある。会議と話し合いを使い分ける。人びとが繋がるという意味での興味深い方法なのかなと、JCの話を聞いて思った。

【事務局】

今日話を聞いていて、キーワードはつなぐということ。横のつながりで、人と人、組織と組織、または人と組織につなぐっていうのもある。さらには、個々の取り組みを制度とつなげることや、そういう夢を実現につなげていくということもある。A委員の話にあった人材発掘育成も必要であり、そういう中で必要になってくるのはファシリテーターであると感じた。我々教育の関係にいて、最近よく話が出てくるのが学校教育と社会教育の融合っていうふうな言葉が出ている。このこともやはりつなぐというところがキーワードになっていくのかなと思った。

【A委員】

一点目はG委員のお話にあった、地域の課題を共に考えるということ。どうしたら地域の中で人びとが対等になれるかということについて、すぐには解決できない共通の課題に向かうことで対等になれるのではないかということが一つ見えてきた。二点目はその課題は本当に地域の課題なのか、どのようにして本当の課題、ニーズを見出していくのかということである。C委員の老人クラブの話にもあったように、地域の団体の解散が進んでいるということが確かにある。しかし不思議なもので、今の高齢者は大変元気で、スマホをみんな持って情報収集をしたりして、かなり活動的であるとも思える。老人クラブを解散した地域のその後をよく見てみると、解散した人たちがシニアなんとかチームという風に団体名を変えて活動していることがある。つまり老人クラブという組織の従来からの枠組み、例えば市の老人クラブ連合会、県の老人クラブ連合会などの連合組織があるが、そういう会合に出るのが面倒だとか、あるいは補助金の会計報告など、そうしたことが負担に感じられるので解散はするものの、活動はしたいという人たちが多くいる。つまり申し上げたいことは、地域の団体や活動の場が現在のニーズと合っていないということ。活動したくないという人がたくさん増えて、みんなが無関心になってるということは決してないと思う。大災害のあった被災地にあれだけのボランティアが行くというのは、やはり日本社会はまだまだ可能性あると思う。ニーズと既存の団体が合っていない、そういう意味でも本当の課題とか本当のニーズをどうやって明らかにしていくのか、整理していくのかも一つ見えてきたと思う。そして最後はE委員、B委員の話にあった横のつながりについて。どのようにして団体同士が繋がれるのかという話で、一つはファシリテーションという話も伺えた。ファシリテーションは、促すとか促進するという意味であるが、住民同士の話し合いを促してあげるような第三者的な役割が大事ではないかということである。言い方を少し変えると、地域を俯瞰する役割とも言える。みんなが当事者となり、みんながプレイヤーになるのではなくて、ひとつの地域を少し高い空から眺めてくれるような、俯瞰する役割というものも団体間をつなぐ上でも大事だと思う。その他にも話し合いの手法、話し合いの仕方なども当然検討課題に入ってくると思うが、大きく三つほどに整理させていただいた。議事は以上になるので進行を事務局にお返しする。

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