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知事への御質問・御回答(群馬県未来構想フォーラム2025)
「群馬県未来構想フォーラム2025」(高崎会場)での御質問・御回答
令和7年5月15日(木曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム2025」(高崎会場)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【意見】
ゲーム分野に限らず、アニメのデジタル撮影拠点を県内に作ることで、デジタル・クリエイティブ人材の働く場所を提供できるのではないかと思いました。
【回答】
面白いアイデアだと思います。今後創設するデジタルクリエイティブスクールにどのような技術分野を設けるかについても、これから検討したいと思います。
【意見】
群馬県の観光需要を増やすようなアニメを、デジタル技術を用いて発展させていけば、観光業界によい影響を与えられるのではないかと思いました。
【回答】
観光誘致につながるアニメに力を入れるべきというのは、とても良い視点と思いますので、頭に置いておきたいと思います。
【意見】
私は動画クリエイターを目指しています。群馬を舞台にして、クリエイターになりたい人を募集する大規模なオーディション番組を開催すれば、多くの人に興味をもってもらういい機会になるのではないでしょうか。
【回答】
今日の記者会見で発表しましたが、群馬テレビで新しく、群馬県がスポンサーとなって県内で声優を目指す人のオーディション番組を作ります。この番組の流れも見ながら、クリエイターのオーディション番組のことも研究したいと思います。
【意見】
企業と連携し、現場で働きながら学ぶことができるスクールがありますが、知事が先ほど話した国外の仕組みに似ているので、群馬県も参考にできるのではないかと思いました。
また、tsukurunにディレクターを派遣し、学生のクリエイターらと協力して、何か作品を制作するシステムがあったら面白いと思いました。
【回答】
そのスクールの仕組みについては、調べてみたいと思います。
tsukurunも進化させていきたいと思います。
【意見】
デジタル・クリエイティブ産業について、知らない人も多いと思います。高校や中学校で、デジタル・クリエイティブ産業について知ってもらう時間を作るのはどうでしょうか。
【回答】
デジタル教育と非認知能力を結びつけて、色々な形で県立高校で展開してもらおうと思っています。あらゆる産業で非認知能力があって、何かクリエイティブな才能を持った人を育てる流れを作っていく中で、クリエイティブとは何かをしっかり広く、説明して浸透させていければと思っています。
「群馬県未来構想フォーラム2025」(県庁NETSUGEN会場)での御質問・御回答
令和7年6月25日(水曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム2025」(県庁NETSUGEN会場)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
海外でも温泉に近い文化があると思いますが、ユネスコ無形文化遺産登録に向けて、日本独特の温泉文化と海外の温泉文化との比較をお願いしたいです。
【回答】
温泉大国のハンガリーなどに視察へ行った際、海外と日本の温泉文化の違いを見てきました。海外では、例えば女将がいなかったり、家族で水着を着てぬるい温泉に入って1日過ごす楽しみ方が一般的でした。
日本の温泉文化の定義については、「温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けた検討会(有識者検討会)」(主催:(一社)日本温泉協会)で議論していると聞いています。
【意見】
それぞれの温泉が、黄色、茶色、透明ですが黒い湯花がある、とか、温泉によってお湯が全く異なることを群馬の温泉のすばらしさとしてアピールしたら面白いと思います。
また、地元の温泉施設が地域コミュニティの場となっているので、観光だけでなく、地域コミュニティと健康の面で温泉が活用されているところをアピールしたらいいと思います。
【回答】
群馬県には7大温泉をはじめ、宿泊施設のある温泉地だけでも約100箇所あり、温泉地によって泉質も様々です。「重ね湯(温泉ハシゴ)」といったものも取り入れ、群馬県の温泉の泉質をアピールしていければと思います。
また、例えば、何か仕事を終えた後に温泉で疲れをとる、身体を整えるといった行動は、日本人の文化であると考えられます。そうした健康面での温泉の活用もポイントになると思うので、ご意見を参考にしていきたいです。
【質問】
事業承継や人手不足のため、外国人人材を活用すると、日本的と思われるものと違うものがそこに醸し出されてくることもあると思います。
したがってスタートの段階は日本文化にこだわっても、将来的には、インターナショナルな温泉文化に変わらざるをえないと思いますが、それについて知事のお考えをいただきたいです。
【回答】
世の中は多文化共生の方向に進んでおり、長い目で見るとインターナショナルな面も出てくるかもしれません。
しかしながら、温泉文化をユネスコ無形文化遺産に登録するために、まずは、日本の温泉の持つ、文化的な面を磨き上げることに集中し、日本独自の文化として世界へ発信していくことが重要であると考えます。
【質問】
ユネスコ無形文化遺産登録が成功した場合、10年後はどんなふうに夢がある温泉地になると思いますか。
【回答】
ユネスコ無形文化遺産登録が成功すると、温泉文化が、ユネスコに登録されるほど文化的に価値のあるものということが証明され、コロナ禍以降、温泉地や旅館が減っている中で頑張っている人たちが、自身の仕事にプライドややりがいを持つことができると思います。
同時に、旅館やホテルの大小にかかわらず、インバウンドを含めた温泉地の訪問者へ、温泉をアピールすることができ、経済的な効果があると考えます。ほかにも、ユネスコ無形文化遺産のブランドを、様々なクリエイティブに生かすやり方があると考えられます。みんなに愛される日本の文化の中核が、温泉文化のようなものであってほしいです。
【質問】
温泉文化をはじめとする県内の地域資源を活用して、持続可能な観光が実現するために、県は現在どのような方向性を目指していますか。
また、国や市町村とどのように連携・役割分担していきますか。
【回答】
群馬県は、観光消費額の増加に向け、旅行の長期滞在化・高付加価値化につながる観光戦略としてリトリートの聖地を目指しています。
その一つの取組として、地域が取り組むリトリートの拠点化に向けたハード整備に対し補助を行っており、引き続き、地域とともに連携してリトリートを推進していきたいと考えています。
【質問】
ユネスコ無形文化遺産登録に向けて知事の意気込みをお聞かせください。
【回答】
ユネスコの無形文化遺産登録の目的を考えると、世界に誇るべき文化を見つけて磨いて、一番国益にかなうものを仕立てていくのが国家戦略であり、温泉文化を登録させることは、観光戦略を掲げる日本の国益にかなうことであると思います。
新谷先生のような民俗学の権威や、林真理子先生のような方たちも応援してくれているので、温泉地の関係者をはじめ皆さんと力を合わせて、全国にある温泉文化のユネスコ登録を実現したいです。
【質問】
温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けて、署名活動等、日々現場で取り組んでいます。温泉地、宿屋に来る旅客に、もっとこの運動、温泉文化を知ってもらいたいと思いますが、こうしたほうがいいなど知事のお考えがあればお聞かせいただきたいです。
【回答】
これまで群馬県の温泉関係者の方が頑張って登録に向けた取組を進めてきたおかげで、全国に運動が広がってきたと思います。そのほか、民間企業とも協力しながら運動をやっていければいいと思います。
私からも様々な方に登録推進に向けた協力をお願いしたいと思います。ぜひ全旅連の皆さんや、旅館関係者の皆さん、温泉協会の皆さんには、引き続きお力添えをいただければと思います。
「群馬県未来構想フォーラム2025」(渋川会場)での御質問・御回答
令和7年7月1日(火曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム2025」(渋川会場)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
山間部の農道整備をやってもらえれば、農地を保全していけると考えています。農業が撤退してしまった山間部のほ場が、太陽光発電のために盛土されると水害のおそれがあるので、農業で防災を支える今後のプランがあったらお願いしたいです。
【回答】
農業も社会資本整備に関係しています。農道整備の話を頭に置きながら、農道林道はまだまだ需要もあるので、よく県土整備部等と相談し考えていきたいと思います。
【質問】
知事の最優先課題である災害レジリエンスについて、災害対策で被災に遭ったとしても最小限に食いとめるとする県のビジョンの心強さに非常に共感しています。被災したときに、所有者がわからなくなっている土地の境界確認に関して、今現在取り組んでいることや、これからの新たな方策があれば、お知恵をお借りしたいです。
【回答】
震災が起こったときの液状化で、土地の境界がわからなくなって大変ということは聞いていますので、群馬県としてもよく研究をしていきたいです。所有者のわからない土地の話は深刻で、法律的な対応は難しいです。県としても、今の法律の範囲内で、いろいろ努力はしておりますので、知恵があったら担当部まで知恵をいただきたいです。
【質問】
他県の研修で県全体の3Dデータを公開している事例を知り、そういったオープンデータがあれば、現場に行かなくてもいろいろ検討ができたり、または災害発生時の復旧作業にも活用したいと思いますが、どのように考えますか。
【回答】
まち全体のバーチャルデータがあれば、災害対策にも役に立つと思いますが、バーチャルデータのことをあまり聞いたことがないので、担当部に調べさせてほしいです。群馬県として取り入れるような価値があれば、検討したいので、県庁に来ていただき、他県で経験されたことを話していただきたいです。
【質問】
建設重機の燃料として、水素関係のルート確保や、業界全体で水素を化石燃料に代わるエネルギーにしていこうという構想があれば、お伺いしたいです。
【回答】
水素には注目しており、実現していくことになるとまだまだハードルが多いですが、化石燃料でないものに頼るやり方は検討していきたいです。
【質問】
群馬県は温泉県であり、あちこちで地熱発電ができると思いますが、県として補助する考えはありますか。
【回答】
地域の住民が、温泉で生計を立てていこうと考えているのであれば、温泉の源泉に影響がある可能性がある地熱発電はなかなか難しいのではないでしょうか。
地熱発電に対して、国において補助する仕組みはあったと思いますが、全体を見ながら、考えていきたいと思います。
【質問】
建設業界が抱える問題として、若手人材の不足がありますが、建設業に対する若い世代のイメージがよくないことが原因の一つとしてあると思います。業界全体として、イメージアップに取り組んでいますが、群馬県として何かお力をいただけないか、意見をお聞きしたいです。
【回答】
行政でイメージアップを図るにも限界があるので、業界としても努力していただければと思いますが、群馬県の強みであるネット発信力日本一を活かして、建設業の魅力をアピールできるような動画などで、業界の皆さんの努力を応援できるようにしたいです。
「群馬県未来構想フォーラム2025」(太田会場)での御質問・御回答
令和7年7月9日(水曜日)に開催した「群馬県未来構想フォーラム2025」(太田会場)では、知事と参加者の皆様とで、以下のような意見交換が行われました。
【質問】
少子化問題の解決のためには、結婚・育児に対する意識改革や、男性に理由のある不妊への対応を真剣に考えるべきと思いますが、知事は少子化の原因をどう考え、どう解決したらよいと考えていますか。
【回答】
少子化対策の成功例として挙げられるフランスの場合、子育てに関する手当と、保育環境整備を行っていて、これは国策としてありではないかと感じています。
結婚や出産は個々の価値観ですので、行政は、結婚したいこどもが欲しいと思っている方が、経済的理由や社会の状況で諦めるようなことがない環境を作るということ、不妊治療のサポートを、しっかりやっていくことが大事だと感じています。
【意見】
産まない選択を持つ若者が多い中で、少子化対策として、育児は大変なことも多いですが、それ以上にポジティブなことも多くあると思うので、tsulunosで育児の素晴らしさやこどもと触れることのよさを、発信するとよいのではないかと思いました。
【回答】
結婚や出産については個々の価値観であり、行政から1つの方向に対して推奨することはできないので、ちょっと考えてみたいと思います。
【意見】
自己肯定感が低い学生が多いように感じていますが、自己肯定感は生きる力の土台になるものだと思います。小中高の、大人が伴走的に関わるコーチング教育の形の中で、自己肯定感は育まれると思っています。群馬県が全国に先立って、ロールモデルになっていくと、嬉しいと思います。
【回答】
自己肯定感を高めるやり方について、パイロット事業のようなものを立ち上げられないかは、早速担当部と相談してみたいと思います。
【意見】
非認知能力に関して、最近、やっと保育現場にも知られてきたと思いますが、未だその非認知能力を育むための保育でなく、管理的で型にはめてしまうような保育が多くあると感じます。子供たちの指導者でなく、伴走者となる保育が群馬県下の保育現場に広がるようにこれからも知事に、いろいろ協力していけたらと思います。
【回答】
学力や偏差値は大事だと思いますが、様々な人生のプロセスを経た人を社会で受け入れて、評価するような仕組みを作る必要があると考えています。
【質問】
知事は、保育士や幼稚園教諭確保のために、ぐんま保育士就職支援センターの設立など、様々な施策を行っていると思いますが、今後さらにどのような施策をお考えですか。
【回答】
処遇改善を国に合わせて色々な対応をしていくことと、元々国よりも先に行っていた保育士の配置基準を、さらに一歩進めて4対1にするということを中心に、こども施策として色々なことをやっていきたいと思います。
【質問】
ファミリーサポートセンターは、地域で子育てをする取組ですが、県内での活動の認知度を上げるために、県として何か考えていますか。
【回答】
現状はなかなか難しいかもしれませんが、全体としては、地域で支える体制にしてかなければいけないのではないかと思います。大変いいご質問をいただいたので、フォローアップをさせていただければと思います。
(調べた結果の回答)
【回答】
共働き世帯が増加する中、子育てと仕事の両立を支援する取組として、ファミリー・サポート・センター事業はますます重要となっています。群馬県としても、市町村と連携して、認知度を高めるため、一層の周知広報に努めて参ります。
【質問】
自身の子育てで、子どもの部活動や習い事の送迎が大変だと思っています。送迎問題は、群馬県ならではかもしれませんが、どうにかならないかといつも思っています。群馬県で送迎に関する話があれば、教えていただきたいです。
【回答】
送迎の話は、身近な話題で大勢の方が持っている悩みだと思います。送迎をサポートするような仕組みについて、少し確認してみたいと思います。
(調べた結果の回答)
【回答】
市町村が事業主体となる「ファミリー・サポート・センター」は、習い事の送迎に加え、保護者の急病や冠婚葬祭などの急用時にこどもを預かることもできます。生後6ヶ月から高校3年生までのこどもがいる、すべての家庭が利用できるので、お住まいの市町村のファミリー・サポート・センターにお問い合わせください。
【質問】
東京おもちゃ美術館のように、県内の美術館を子供と親子の居場所、地域ボランティアによる地域の子育ての場所として、県内でつくれるようにならないかと、県による木育インストラクターの育成から、どういう広がりを今後考えているのかをお聞きしたいです。
【回答】
今のお話で一番大事なのは、親子の居場所づくりということだと思いますので、少なくとも県有施設では親子の居場所づくりができるよう、どんな政策ができるかをちょっと研究してみたいと思います。
(調べた結果の回答)
【回答】
- 近代美術館
- 小さなお子様連れが気兼ねなく展覧会鑑賞ができる親子優先時間帯としてファミリータイムあり
(開館中の毎月第2、4木曜日 9時30分から12時) - 美術館の無料ゾーンに、絵本コーナー「えほんの森」あり
(美術鑑賞の前や後に、カーペットフロアやソファに座ってゆっくり絵本を楽しめる。開館中はいつでも無料で利用可。)
- 小さなお子様連れが気兼ねなく展覧会鑑賞ができる親子優先時間帯としてファミリータイムあり
- 館林美術館
- 小さなお子さま連れが、美術館の中でくつろいで過ごすことのできるキッズ・コーナーあり
(県産檜のフローリングの床にあがり、棚にある絵本やコルクの積み木を自由に手にとって遊べる。)
- 小さなお子さま連れが、美術館の中でくつろいで過ごすことのできるキッズ・コーナーあり
- 土屋文明記念文学館
- 絵本を中心に子どものための本を1800冊以上集めたコーナーあり
(親子でゆっくり本を読むことができる。)
- 絵本を中心に子どものための本を1800冊以上集めたコーナーあり
【質問】
子供の命を預かる保育現場での事故や事件が減らない原因は何だと思いますか。また改善方法はどのようにしたらよいと考えますか。
【回答】
保育現場での事件・事故がどのぐらい増えているのかを確認して、もし増えているようでしたら、少し研究したいと思います。
(調べた結果の回答)
【回答】
保育現場の事故は、群馬県では年によってばらつきがあり明確な傾向はみられませんが、全国的には増加傾向にあります。
保育施設では、こどもたちの安全に配慮し、業務に取り組んでいます。また、群馬県は今年10月から1歳児の保育士配置を一層充実させ、こどもの健やかな成長を支援しています。事故を少しでも減らせるよう安全確保に取り組んで参ります。