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群馬県森林審議会(森林保全部会)の審議結果

更新日:2020年11月20日 印刷ページ表示

令和3年度第1回群馬県森林審議会

1 日時

 令和3年12月16日(木曜日) 午後2時~午後3時22分

2 場所

 群馬県庁29階 第1特別会議室

3 出席者

 委員12名
 市川委員、鈴木委員、須藤委員、中澤委員、永井委員、萩原委員、平方委員、福田委員、宮嵜委員、森山委員、八木原委員、山田委員
 事務局19名

4 議事

 (1)利根下流地域森林計画の樹立について
 (2)吾妻、西毛、利根上流地域森林計画の変更について
 (3)林地開発許可について

5 意見、質問

(1),(2)について

(委員)
 伐採には路網整備が必要であるため林道を開設されているが、費用対効果も考えると伐採時だけではなく、10年、20年と使用されるのか。
 また、利根下流地域森林計画書に持続的伐採可能量として318千立方メートルと記載があるが、この数値は利根下流地域のみの数値なのか。
 また、県内森林の成長量は年間120万立方メートル程度だが、全県の持続的伐採可能量はどの程度か。
(事務局)
 木材を生産するためには路網の整備が必要となる。林道等の路網を開設するためにはコストも考える必要があり、傾斜の緩い地域を中心に開設を考えている。
 また、既設林道を改良や拡幅により活用するとともに、林道を軸に支線として林業専用道や作業道を開設することにより、伐採等森林整備範囲を拡大し、林道等の路網を継続的に使用していきたいと考えている。
 318千立方メートルは利根下流地域の数値であり、全県の持続的伐採可能量は1,153千立方メートルとなる。
参考までに令和2年次の素材生産量の実績は389千立方メートルで民有林が247千立方メートル、国有林が142千立方メートルとなっている。
(委員)
 目標達成に向けて取り組んでほしい。
(委員)
 利根下流地域森林計画の1の16ページに「保育作業用機械による下刈」とあるが、県内での取組状況はどうなっているか。
(事務局)
 傾斜の緩い場所での活用を研究している。また、傾斜が20度程度の場所では機械化が可能だが、急傾斜地など機械化が難しい場所もあるので別の方法を検討したいと考えている。
(委員)
 現状では従来型の施業が多くなっており、従来型の施業についても引き続き支援をお願いしたい。
(委員)
 10年スパンの計画であり、利根下流地域森林計画が策定された平成29年から5年が経過し、県の施策も変わっているが、デジタルトランスフォーメーション、IT化は計画に取り入れているか。
(事務局)
 航空測量成果による森林資源情報の把握等のデジタル化の取組を進めている。
(委員)
 ドローンによる苗木運搬等の事例もあるので、DXに対する支援も期待している。

(3)について

(委員)
 木質バイオマス発電施設では32,600トンの原料を使用する計画だが、県産材の割合はどの程度か。
(事務局)
 詳細は把握していないが、未利用間伐材、建築廃材を含めて多くを栃木県から調達すると聞いている。
申請者は、太田、桐生、佐野、足利に千ヘクタールの社有林があり社有林の木材を活用する計画となっている。
(委員)
 利根下流地域森林計画における伐採量にも影響するため、県産材が活用されると良いと思う。

6 報告

  1. 群馬県森林・林業基本計画2021-2030推進体制について
  2. 林地開発許可について
  3. 森林保全部会の開催結果について

7 意見、質問

 なし

8 審議結果

 (1)利根下流地域森林計画の樹立について、(2)吾妻、西毛、利根上流地域森林計画の変更について、(3)林地開発許可について、異議ない旨、県に答申する。

9 資料

 資料1 利根下流地域森林計画書(案)
 資料2 吾妻、西毛、利根上流地域森林計画変更計画書(案)
 資料3 林地開発許可について
 資料4 群馬県森林・林業基本計画2021-2030推進体制について
 資料5 林地開発許可について
 資料6 森林保全部会の開催結果について

令和3年度第1回群馬県森林審議会森林保全部会

1 日時

 令和3年7月2日(金曜日) 午後2時~午後2時15分

2 会場

 群馬県庁29階 第2特別会議室

3 出席者

 委員5名
 新井委員、市川委員、平方委員、宮嵜委員、森山委員
 事務局7名

4 議事

 (1)保安林解除について

5 意見、質問

 なし

6 審議結果

 (1)について、異議なしで森林審議会会長に報告、県へ答申する。

7 資料

 資料1-1 保安林解除申請箇所明細
 資料1-2 保安林解除申請箇所説明
 資料1-3 保安林の指定の解除について

令和2年度第2回群馬県森林審議会

1 日時

 令和2年12月17日(木曜日) 午後2時~午後3時25分

2 会場

 群馬県庁7階 審議会室

3 出席者

 委員10名
 市川委員、外山委員、中澤委員、永井委員、萩原委員、平方委員、福田委員、宮嵜委員、森山委員、八木原委員
 事務局20名

4 議事

  1. 利根上流地域森林計画の樹立について
  2. 利根下流、西毛地域森林計画の変更について
  3. 群馬県森林・林業基本計画の素案について

5 意見、質問

(1)(2)について

(委員)
  林道について改良を含めて計画に入っているが、橋梁について危険箇所の調査をしているか。
(事務局)
 林道は完成すると市町村に移管しており、危険箇所は市町村で調査している。調査により危険と判断されれば、補修は必要に応じて改良事業で対応している。
(委員)
 標準伐期齢について、スギは35年からとなっているが、実際には35年生では伐採できず、高齢級の森林が増加している。伐期齢の設定方法はどうなっているか。
(事務局)
 地域森林計画における標準伐期齢は全国森林計画に即して設定している。
 全国森林計画では、幅を持って設定されており、伐期齢により伐採時期も制限されることから、本県では低い伐期齢を設定している。
(委員)
 実際に35年で伐採するということか。
(事務局)
 35年で伐採しなければならないというわけではなく、35年で伐採可能ということである。
 本書の1の12ページに記載があるが、義務づけるものではない。
(委員)
 林道の実行率が低くなっているが、林道が開設されないと森林・木材の利用が進まないので、今後も適正な林道の開設をお願いしたい。
(事務局)
 素材生産の効率化に林道は重要である。
 現在、整備中の基幹林道は吾嬬山線など4路線あり、状況を勘案しながら、引き続きしっかりと取り組んでいきたい。

(3)について

(委員)
 概要2ページの県産木材の需要のグラフについて、「県産木材」の記載が複数あるがそれぞれ何を示しているか。
(事務局)
 需要の内訳に対する県産木材の供給量を示している。
(委員)
 お願いになるが、県内の丸太が余っているような記載になっているが、物によっては余っているが、物によっては不足している。
 14センチメートルから18センチメートルの丸太は不足しており、公園の手すりのような直径10センチメートルの土木用木材も不足している。
 余っているのは30センチメートル以上の丸太であり、製材工場、集成材工場を誘致するにしても、用途を決めて推進することが重要である。
(事務局)
 前計画では供給を重視し、素材生産量の倍増を目標に取り組んできたが、一方で需要が不足していた。
 今後は量を増やすだけではなく、木材をどこに供給してどこで使うのかを明確にして需要重視で取り組んでいきたい。
(委員)
 原木を供給する立場になると、今は太い木しかないため、皆伐を進める必要があるが、1ヘクタール皆伐しても40万円ほどしか手元に残らず再造林に必要な苗木を購入する経費も賄えない。
 間伐を繰り返すことにより、残った木が大きくなり50年後の森林は100年生から120年生の木ばかりになってしまう。
 これを解決するためには製材工場の方々の協力も必要であり、皆伐して植える施策が重要になる。
(事務局)
 しっかりと考え50年後を想定して取り組んでいきたい。
(委員)
 概要2ページの方向性3に「林業経営を通じた森林整備」とあるが、具体的な施策はあるか。
 また、方向性4に「治山・林道事業から林業・木材産業の振興へシフト」とあるが、財源も限られている中で、大幅に変えるのか。
(事務局)
 方向性3については、日本と海外の素材生産経費を比較すると、日本及び群馬県は所有者への還元額が少なくなっている。
 施業の集約化・効率化による素材生産経費の削減により所有者還元額を増加させたいと考えている。
 方向性4について、現在、年間約100億円の予算を執行しているが、財政も厳しく、税収の減少も見込まれる中で、このままの予算を確保できるかも不明である。
 また、公共事業関係の予算と林業振興関係の予算のやり取りが難しい部分もあるが、公共事業予算を削減して、川中・川下にシフトすることで、産業を活性化させて、林業経営により森林整備を進めていく計画である。削減量は、数字的には示していないが、その方向で進めていきたい。一方で、増加している災害にもしっかり対応していきたい。

6 報告

(1)保安林解除及び林地開発許可について

7 意見、質問

(委員)
 東吾妻町のゴルフ場跡地における太陽光発電施設設置箇所について、ゴルフ場だったときは林帯が設けられていたが、太陽光発電施設設置工事の際には伐採されており問題はないのか。
(事務局)
 残された森林の伐採が下流域に影響を与えなければ許可することになる。

8 審議結果

 (1)利根上流地域森林計画の樹立について、(2)利根下流、西毛地域森林計画の変更について、異議ない旨、県に答申し、また、(3)群馬県森林・林業基本計画の素案については、審議会からの意見を参考にして、計画をまとめることとする。

9 資料

 資料1 利根上流地域森林計画書(案)
 資料2 利根下流、西毛地域森林計画変更計画書(案)
 資料3 群馬県森林・林業基本計画素案
 資料4 保安林解除及び林地開発許可について

令和2年度第1回群馬県森林審議会

1 日時

 令和2年8月28日(金曜日) 午後1時55分~午後3時30分

2 会場

 群馬会館1階広間

3 出席者

 委員11名
 新井委員、市川委員、鈴木委員、須藤委員、外山委員、中澤委員、原委員、平方委員、森山委員、八木原委員、山田委員
 事務局18名

4 会長及び会長代行の選任

 八木原会長、平方会長代行

5 森林保全部会委員の指名

 平方部会長、市川部会長代行、新井委員、外山委員、原委員、宮嵜委員、森山委員

6 議事

(1)新・群馬県森林・林業基本計画の検討案について

7 意見、質問

(委員)
 森林を健全な状態にするためには、木材生産が必要である。生産された木材の利用に関し、住宅における県産材使用の推進について、具体的にはどんな方策を考えているのか。

(事務局)
 具体的な施策については今後検討するが、木材の需要対策としては、住宅建設に加えて、非住宅では商業施設や公共施設で積極的に使われるようなことも検討していきたい。森林環境譲与税を活用して、市町村で整備する施設に県産材を使っていただくよう、働きかけもあわせて行っていきたい。

(委員)
 群馬県は森林資源が豊富にありながら、木材加工施設が県内にないのが大きな弱点であると思う。基本方針に基づく取組として説明のあった「木材流通・加工の基盤強化と需要拡大」における加工の部分について、今、具体的なプランがあるのか。

(事務局)
 現在県内には、大きな製材工場、集成材等の加工工場もないので、今後、新しい企業に進出していただくことも検討していかなければならないと考えているが、例えば大型製材工場に来年来てください、というわけにはいかない。
 将来ビジョンを考えた上で、計画期間の10年間で何をすべきかと考えると、必要条件を整えるため、群馬の森林から一定程度の木材が安定的に出てくるよう山側の生産を強化し、群馬はこれだけ実力があるということを示しながら、同時平行で進めていきたい。

(委員)
 森林環境譲与税等も活用して、企業進出の土壌づくりに取り組んでほしい。山本県政が掲げる「5つのゼロ」を森林、林業で達成できる部分は非常に大きいので、思い切った施策に協力して取り組みたい。積極的な今までにないような発想でイノベーションを起こしていかないと、10年経っても変わらないと思う。

(委員)
 計画を実際に実現するための推進役はどこになるのか。

(事務局)
 計画を推進する組織としては、「推進協議会」やプロジェクトチーム、推進本部を設置している。地域には地域の協議会を設置しており、これらを推進体制と考えている。

(委員)
 材木価格が安くなって、木を伐れない状況になっているが、そこを今、県が後押しをして、今以上に木を伐れる状況を作ることが、50年先の目標につながると思っている。
 バイオマス発電所が県内に多くできてきて、C材、D材(低質材)の需要が増えていく中で、C材、D材を出すためには、良い木を伐らなければならないので、建築材の需要が増えなければならない。
 先人がしっかりと山の手入れをして災害を未然に防ぐ群馬の森林にしてきたので、手が入らなくなってこれを損なうことがないように、公共施設の木造化を後押しするなど具体的な施策を組み入れながら、もっと林業県に向かっていく施策も加えて欲しいと思う。

(委員)
 今、1ヘクタール皆伐しても、1ヘクタール再造林するための苗木を買う収益が手元に残らないため、間伐が繰り返される。間伐が繰り返されると太い木ばかりになっていくが、今すでに、オートメーション化された製材機械では、大径材は扱えないということが出てきており、ここを本気で考えていただきたい。
 今は、集成材を使っているので、太い木はいらない。小さな木から板を作って貼り合わせればどんな太いものもできてしまう。そういうところをしっかり見据えたうえで、将来ビジョンを考えて欲しい。

(委員)
 大径材の加工は現実的な問題である。大径材を加工する製材機は絶対に必要なので、常に議論したい。

(事務局)
 皆伐して苗木を植えていかないと、50年後の森林資源が確保できない。作業の効率化を図るための機械を導入していきながら、早急に進めなければならない。
 大径材の取り扱いについても委員ご指摘のとおりであるが、ツーバイフォー材や集成材にも大径材が利用されている現状があるので、大径材もきちんと使っていくことが必要である。

(委員)
 木材産業、林業に携わる人は今疲弊しており、活動する実務者、企業の経済的価値を上げるということは非常に大切であるが、それが非常に弱っている。自立をすればいいことだが、林業関係は他の業界と比べて弱い。
ここに携わる人が元気にならないと、木材という持続可能なすばらしいものが、持続できなくなってしまう。

(事務局)
 木を使うということは非常に重要なことだと思っている。加工したものを県内それから、県外、首都圏で積極的に活用してもらうため、県内の製材工場もしっかり支援していきたい。

(委員)
 政策的に川上(木材生産)対策は充分ではないか。群馬県内産木材を使っていくための川下(木材需要拡大)対策、それを考えてほしい。

(委員)
 きのこの生産の設備投資には、大きなお金がかかる。現在の設備も傷んできていて、良いものに入れ替えたいが、非常に難しい。このあたりが、後継者や従事者の確保を難しくしていると思う。
 また、セシウム(放射性物質)の関係で群馬の木が利用できず、きのこ菌床用の安全安心な良いオガの入手が非常に難しい中で、検査を実施しないときのこを直売所などにも出せないので、悩みとなっている。

(事務局)
 県では計画的にきのこの放射性物質検査を行い、安全性を確認した上で、出荷の体制をとっており、引き続き検査をしっかりやっていきたいと考えている。また、施設の整備についても、県としてはできるかぎり支援を続けていきたいと考えている。

(委員)
 天然林の自然と人との共生のところで、都市住民の移住や多様な活動の場として森林の利用を促進していくというのは、具体的にはどのようなことを思い浮かべればいいのか。

(事務局)
 新・総合計画ビジョンにもある「ウィズコロナ」の社会のニーズをイメージしたもので、自然豊かで、あまり密でないような場所の需要が増えていくと思っており、そういう場所は群馬県の森林の中にも多くある。移住やワーケーション、森林サービス産業など、いろいろな可能性が出てくると感じており、新たな取組を進めたい。

(委員)
 今、大学は遠隔授業をやっており、どこででも授業が受けられて、その場で調査し、研究に結び付け、アカデミックな思考ができるようになったと思う。
 林業や森林環境の分野においても、生態であるとか、地理的なこと、地学的なことなどがきっとあるはずなので、現場やフィールドにいながら、学生たち、若い人たちが、若者的な思考ができる森林空間になっていったらいいなと、夢をみた気がした。

(委員)
 森林は、常に手を入れて森林整備を行っていくことで、防災や公益的機能がより高まっていく。そのために、国では、森林環境譲与税を10年前倒しして力を入れ、また、県もぐんま緑の県民基金事業を行っており、国と県のこの2つの事業をこれからも併用していくことで、防災機能が非常に高まっていくと思っている。

(事務局)
 ぐんま緑の県民基金事業については2期目に入り、しっかり取り組んでいきたい。
 また、森林環境譲与税についても、県で支援をして、市町村をフォローしていきたいと思っている。

(事務局)
 皆さんから貴重なご意見をいただいた。
 今までと同じことをやっていたのではダメだと、それは数字にも現れているし、皆さんの実感もあると思う。
 本当に変えてはいけない部分もあると思うが、打って出なくてはいけない部分も当然あると思っている。そのためには、皆さんから、いろんなアイデアをいただきたいと思っているので、今後ともよろしくお願いする。

8 審議結果

 「新・群馬県森林・林業基本計画の検討案について」は、審議会からの意見を参考にして計画の策定を行うこととした。

9 資料

 資料1 新・群馬県森林・林業基本計画の検討案について

令和元年度第1回群馬県森林審議会

1 日時

 令和元年12月20日(金曜日)午後2時~午後3時35分

2 会場

 群馬県庁7階 審議会室

3 出席者

 委員15名

4 議題

(1)西毛地域森林計画の樹立について
(2)利根上流、利根下流、吾妻地域森林計画の変更について
(3)保安林解除について

5 主な意見等

(1)について

(委員)
 (「群馬県森林・林業基本計画」で)素材生産量40万立方メートルを目標に掲げて取り組んでいると思うが、出口の部分の対策をどうするのか。
(事務局)
 出口対策の例としては、例えば西毛地域では、神流町に「桐生木材ヤード」と同様な施設を整備中であり、町内の材を集めて、安定供給体制の実現を目指しているところである。
 現在、(「群馬県森林・林業基本計画」の目標値の)40万立方メートルに対して、平成30年度実績は36万5千立方メートルとなっている状況である。
 また、今年の「ぐんまの木で家づくり支援事業」では、構造材補助対象を850戸としており、順調に進んでいる。
 さらに、2×4(ツーバイフォー)材に力を入れており、特に外構材としてアメリカへの輸出が伸びている状況であり、平成30年度実績は、約800立方メートル、令和元年度実績は、1,300立方メートルとなる見込みである。
(委員)
 本年4月に「林業県ぐんま県産木材利用促進条例」が制定されたことで(県産木材の振興に)追い風になるかと思うが、「ぐんまの木で家づくり支援事業」に加えて、素材生産量を増やし、出口対策をしっかり行うために、財政的な支援、新しい補助メニューは考えているか。
(事務局)
 同条例は、今年の4月に施行された。条例第10条で「県産木材の利用の促進に関する県の指針」を定めることとしている。
 また、12条では県自らが整備する建築物等を原則として木造とすることと定めており、(県産木材の振興に)追い風になると思う。耐火構造が必要な建物については難しいと思うが、耐火構造が必要ない建物については、原則木造で建設する。
 また、指針の中で、木育や新しい取組も進めていくための項目を設けている。
 木質バイオマス発電についても、「地産地消」型の取組を支援していく。中之条町の「木の駅プロジェクト」などが始まったが、災害に強い地域づくりでは、電力やエネルギーを「地産地消」することが一番だと考えている。
 再生可能エネルギーの推進では、地域内でエネルギーを「地産地消」する仕組みに取り組んでいる。太陽光発電や木質バイオマス発電を組み合わせて、地域でエネルギーを回すような仕組みを検討していることころである。
 さらに、木質バイオマスについては、今後セルロースナノファイバーや改質リグニンでの活用もされていくと思う。
 「県産木材の利用の促進に関する指針」については、まもなくパブリックコメントを実施する予定なので、ご覧いただければと思う。
(委員)
 西毛地域の計画について、立木の伐採が、10年間で40万立方メートル、年間でいうと4万立方メートルになるが、前回の計画だと、29万立方メートルであった。約30万立方メートルとしても、3割近く増やす計画となっているが、(達成するには)労働力の問題が重要になってくる。現在人手不足といわれている中で、機械化だけでは3割増に対応するのは難しく、人を増やさないといけないと思う。そのためには、労働条件の改善も必要となってくると思うが、いかがか。
(事務局)
 皆伐は間伐よりも格段に生産性が上がる。吾妻郡内(の現場)では、一人一日あたりの生産性が14立方メートルであるが、群馬県の生産性の平均は4.6立方メートルであるので、3倍強になる。生産性が上がれば、人手不足に対応できると思う。しかし、これからは、(林業を)辞める方もいらっしゃるので、新しい労働力を確保する必要がある。その対応として、農林大学校内に「林業実践学校」をつくり、社会人の方が学べるようなシステムを作ろうと動き出しているところである。
 今年から始まった、森林環境譲与税については、労働力対策にも用いることができるので、財源にして取り組んでいきたいと考えている。

6 結論

(1)西毛地域森林計画の樹立について、異議無い旨を県に答申する。
(2)利根上流、利根下流、吾妻地域森林計画の変更について、異議無い旨を県に答申する。
(3)保安林解除について、異議無い旨を県に答申する。

平成30年度第1回群馬県森林審議会

1 日時

 平成30年12月21日(金曜日)午後2時~午後3時15分

2 会場

 群馬県庁7階 審議会室

3 出席者

 委員13名

4 議題

諮問事項

(1)西毛、利根上流、利根下流地域森林計画の変更について

報告事項

(1)保安林解除及び林地開発許可について
(2)森林保全部会の開催結果について
(3)ぐんま緑の県民税、森林環境譲与税(仮称)及び森林経営管理制度について

5 主な意見等

報告事項(3)について
(委員)
 森林環境譲与税は、人口割で3割が譲与され、埼玉県や東京都特別区など、かなりの人口を有する自治体にも譲与されるということである。その譲与税を、環境教育をはじめ様々な対策を講じて、少しでも水源県である群馬に還元してもらいたいという気持ちを持っているが、具体的に県として、下流都県に対し森林環境譲与税の群馬県への政策的な誘導策を考えているのか。
(事務局)
 これからの検討課題であり、まずは県内の各市町村にしっかり取り組んでもらうことが肝要かと思う。ご指摘のとおり下流都県に対する働きかけも大事なことと考えている。川場村のように上下流交流、姉妹都市ということで、譲与税をうまく活用しながら村内の森林整備を進めてもらうという動きもあるので、そういう事例も紹介しながら今後誘導できたらと考えている。
(委員)
 川場村は世田谷区と良い関係を築いているが、県内の他の市町村は同じことではないと思うので、そういう手蔓がない市町村に対し、県が広域的な観点からアドバイスや助言をしてもらうとありがたい。

6 結論

(1)西毛、利根上流、利根下流地域森林計画の変更について、異議無い旨を県に答申する。

平成30年度第1回群馬県森林審議会森林保全部会

1 日時

 平成30年5月17日(木曜日)13時55分~14時35分

2 会場

 群馬県庁29階 第2特別会議室

3 出席者

 委員6名

4 議事

(1)高崎市箕郷町松之沢地区 岩石の採取(土石の採掘)・太陽光発電施設設置に係る林地開発変更許可について
(2)桐生市広沢町5丁目地区 岩石の採取(土石の採掘)に係る林地開発変更許可について

5 主な意見等

(2)について
(委員)
 今回の拡張部分に保安林がわずかにあるが、どういう保安林か。
(事務局)
 土砂流出防備保安林が2ヵ所ある。
(委員)
 その場合、特に問題は無いという考え方か。
(事務局)
 今回の開発区域からはこの部分は外している。2ヵ所の保安林を抜いた計画になっている。
(委員)
 当然保安林だから開発には手続きがいると思う。時々現地を見ることがあるが、かなり掘り下げられている。今回の開発するところは同じように削るのかと想像するが、そこに保安林があるので、当然その部分を外すことになり、かなり大変な地形になるのではないかと思うが。
(事務局)
 現在保安林としてあるが、この区域一帯として採石が進んでいる。島状に保安林が残っても最終的に保安林の機能が発揮できるかということもあり、それを含めて林野庁と協議をし、現在2ヵ所の保安林については指定を外す方向で調整が進んでいる。指定が外された場合は、事業者としては一体として開発する旨聞いている。
(委員)
 将来的には外れるということか。
(事務局)
 現在、解除予定告示をしているところである。
(委員)
 民間で植林をして、山に復元するということだが、食害や獣害による被害についてはどういう考えか。
(事務局)
 野生鳥獣が多い地域なので、食害に対しては、植栽したものについて適切に保護していかないと生育しないのが現状であり、獣害対策もあわせて実施するよう指導していく。
(委員)
 斜面がかなり急だが、斜面を緑化するということは可能なのか。
(事務局)
 平らな部分については客土して木を植える。斜面にはツタをはわせたり、牧草の種を蒔くことで、岩石の切れ目から発芽し緑化を期待する計画である。

6 審議結果

 (1)(2)について、異議なしで森林審議会会長に報告、県へ答申する。

平成29年度第2回群馬県森林審議会

1 日時

 平成29年12月20日(水曜日)午後2時~午後3時5分

2 会場

 群馬県庁29階 第1特別会議室

3 出席者

 委員13名

4 議題

(1)吾妻地域森林計画の樹立について
(2)西毛、利根上流、利根下流地域森林計画の変更について

5 主な意見等

(1)について
(委員)
 標準伐期齢が低すぎる感じもするが、国有林も同じか。(同じ)
(委員)
 吾妻地域では、「ぐんま森林GIS」の利用で計画対象森林が10ヘクタール増えているが、どのようにして面積が出るのか。
(事務局)
 精度の高い航空写真を使い、それを森林計画図と重ね、森林でないところが森林と確認できれば修正している。面積を今まで以上に正確に把握するため、GISにより面積の更新をしている。
 また、県ホームページの「マッピングぐんま」は、林小班がわかるシステムであり、航空写真もきめは細かくないが見ることができる。
(委員)
 保安林の指定面積が2.5倍に増えているが、全国計画の割り振り量とどのような関係があるのか。
(事務局)
 保安林だけでなく、造林や間伐についても全国計画で定められ、都道府県別に振り分けられる。保安林の16,278ヘクタールは、水源涵養林その他含めた割り振りである。

6 結論

(1)吾妻地域森林計画の樹立について異議無い旨を県に答申する。
(2)西毛、利根上流、利根下流地域森林計画の変更について異議無い旨を県に答申する。

平成29年度第1回群馬県森林審議会森林保全部会

1 日時

 平成29年6月30日(金曜日)14時00分~15時10分

2 会場

 群馬県庁29階 第2特別会議室

3 出席者

 委員7名、事務局8名

4 議事

(1)みなかみ町新巻字熊窪地内太陽光発電施設設置に係る林地開発許可について
(2)富岡市下高尾字六年地内太陽光発電施設設置に係る林地開発許可について

5 主な意見等

(1)について
(委員)
 写真を見る限りかなり高い位置で、その下には民家、農地あるいは道路など公共施設もある。森林であれば相当な雨量でも吸収できるが、標高や地形的な面から、大きな災害を考えた対策が必要ではないかと感じる。
 ここは谷川連峰の一角で、春から秋にかけてすばらしい景観である。そこに12ヘクタールもの白いパネルが張られたときに、観光的にも景観形成としても果たしてよいのかと。群馬県への良い印象が残らない状況になるのではと感じる。
(事務局)
 災害の関係は、30年に1度あるかないかの雨について、下流の一番小さい断面で、それがのめるような計画としている。森林が持つ機能の代替として、「30年に一度」が適当ということで他県でも使っている。土砂については1年間に300立方メートルが想定され、収容できる調整池としている。
 景観については、標高が高く、しかも盛土の面に設置するので見える可能性もあるが、なるべく周辺に森林を置いて配慮する計画になるよう指導してきたところである。
(委員)
 法面は種子の吹付で緑化を行うとあるが、安定して芽が出るのか。
(事務局)
 盛土の勾配が緩いので大丈夫だと思う。通常公共事業でも2割ぐらいだと種だけふいて、あとは自然に発芽することが多い。

(2)について
(委員)
 ため池としては使われていない、農地としても転用される農地がほとんどということで、最後に書かれてある同意というのは、ため池に係る農地の所有者も売却に同意をしたという理解でよいか。
(事務局)
 区域の中にある農地は30年くらい耕作されていない。ため池についても使われていない。市から事業者に対するため池の払い下げは、下流に農地を持っている人について同意をもらったという経緯になっている。
(委員)
 先ほどの案件と比べると盛土切土の土砂量が桁違いに大きいが、その点大丈夫かということを確認したいのと、排水計画で池の位置が北に下がる斜面で、どのようにソーラーパネルを設置するのか教えてほしい。
(事務局)
 造成後の斜面は約2%の勾配をつけて北に下り、パネルは逆になる。パネルを置く架台の足が長くなり、経費が掛かるが仕方が無いというのが事業者の説明である。
 造成量については先程とは桁違いになり、業者に計画のやり方の順序を示したものを提出させ、仮設の防災対策なども出させて審査をしている。

(議長)
 (1)(2)とも林業災害の防止に十分注意を払うようにと、是非事業者側にお伝え願いたい。

6 審議結果

 (1)(2)について、異議なしで森林審議会会長に報告、県へ答申する。

平成29年度第1回群馬県森林審議会

1 日時

 平成29年4月25日(火曜日)午後2時~午後2時30分

2 会場

 群馬会館1階 広間

3 出席者

 委員11名

4 議題

 保安林の指定の解除について

5 主な意見等

(委員)
 解除申請面積について、公益上の理由によるものと指定理由の消滅によるものがあるが、指定理由の消滅についてが審議会の審議対象になるという理解でよいか。
(事務局)
 本審議会の諮問案件は指定理由の消滅5.7099ヘクタールである。公益上の理由29.2504ヘクタールは本来報告案件だが、一体的なものであり一緒に説明した。
(委員)
 ダムの586メートルラインで公益上の理由と指定理由の消滅に分けた根拠は何か。
(事務局)
 586メートルライン、いわゆる貯水池は河川法の関係、つまり土地収用法に係る河川法や道路法に基づくものは公益上の理由により解除し、指定理由の消滅では受益の対象、例えば田や畑が水没してなくなるので解除するということである。

(1)西毛、利根上流、利根下流地域森林計画の変更について、異議無い旨を県に答申する。

6 結論

 保安林の指定の解除について、異議無い旨を県に答申する。

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