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令和7年度環境審議会第27回環境基本計画部会
更新日:2025年12月2日
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1 日時
令和7年10月24日(金曜日)14時00分~16時20分
2 場所
県庁16階 環境森林部会議室
3 出席者
委員9名(西村部会長、阿久津委員、笛木委員、吉井委員、西薗委員、梅山委員、富岡委員、高木委員、田中委員)
事務局4名(環境政策課)、県関係課4名(グリーンイノベーション推進課長、環境保全課長、廃棄物・リサイクル次長、自然環境課次長)
事業者2名(株式会社環境総合研究所)
4 議題
- 群馬県環境基本計画2021-2030」の中間見直しに係る素案ついて
審議事項1 2040年分野別ビジョンと2030年の中間目標について
審議事項2 施策体系及び横断的要素について
審議事項3 指標について - その他
5 委員の主な意見
1. 2040年分野別ビジョンと2030年の中間目標について(審議事項1)
- 中間見直しについて、県民の行動を起こして、ゴールに結びつけていくという基本的な流れがないと感じる。
- 中間見直しは最終ゴールに向かって何を行うかも重要であるが、この5年間の状況の変化をどう盛り込むかというところも中間見直しの1つの意味であると思う。
- ウェルビーイングは必ずしも、物が溢れている豊かな暮らしということではない。満ち足りた」というと物が溢れている感じになってしまうが、ただ、精神的という言葉を入れるというのもあまりよくない。「満ち足りた」という部分がうまく表現できれば良い。ウェルビーイングという言葉をそのまま使ってもピンとこない。
- 「満ち足りた暮らし」をウェルビーイングという意味と捉えた場合、柱の安心安全で快適な生活環境づくりでは、精神的な、満足といった内容を表現しきれていない。
- 素案54ページの2040年分野別ビジョン(3)でネイチャーポジティブ、(4)でウェルビーイングは説明の中に出てくるが、ネット・ゼロとサーキュラーエコノミーはでてこないので同じようにした方がよい。
- 国がネット・ゼロ、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブとウェルビーイングを使っているため県も使っていると思うが、県は県民に繋ぐ必要があるため、それを噛み砕いてわかりやすく、日本語で示して浸透させたほうがいいと思う。現場に合わせて万人に分かるように説明することが大切である。
- ウェルビーイング/高い生活の質とあるが、国の用語の定義があるのか。高い生活の質と満ち足りた暮らしでは満ち足りた暮らしの方が良い。
- ネット・ゼロ、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブはコラムがあるので、そこにウェルビーイングも入れたらよい。
- ウェルビーイングはWHO憲章における健康の定義であるため、「満ち足りた」という表現は違うと思う。
- ウェルビーイングを限られた文字数の中ですべての人に受け入れられるように表現することは難しい。精神的というのを入れられないのであれば、健康的という当たり障りのない言葉を使っていくしかないと思う。
- 若い世代は、ウェルビーイングいう言葉に触れているので何となく言葉の意味はイメージがつく。ネット・ゼロ、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブは知らない人も多いと思うので、普及するという意味でも、日本語と併記することが良いと思う。
- ウェルビーイングは満ち足りたというよりは、生き生きとした気持ちを持って暮らすというような意味合いがよいと思う。また、満ち足りたという表現は、物が溢れているイメージなので言葉を変えた方がよい。
- ウェルビーイングの定義の中で、幸福感という意味が一番だと思う。
- 国の環境基本計画でウェルビーイングが打ち出されているが、環境の視点で書かれていない。幸福感を感じるために環境をよくするが、環境の考えだけで人の行動は決まらない。県が環境の範囲で計画を作ろうということであれば、環境の視点で考えることが必要である。ウェルビーイングを、環境では安心安全みたいなところに落としていこうということであれば、皆が納得できると思う。
2. 施策体系及び横断的要素について(協議事項2)
- 柱3の林業経営による森林整備と森林の適切な維持・整備の推進の差がわかりにくい。
- 柱3のテーマに生物多様性の保全等の記載があるので中間目標にも保全の記載を入れた方がよいと思う
- 中間目標で絶滅危惧種のことが一切触れていない。絶滅危惧種の保護育成、繁殖、域外保存のように人工的に、確保し繁殖して自然に戻す、そういう事業を積極的にやっていくこともネイチャーポジティブであるため、取り込めるとよい。
- 目標にするということは、検証して評価するというところまで考えないと、項目倒れになってしまう。
- 指標にできるものだけしか目標にしないということでは本筋から外れてしまう。すべてを検証できるということは難しいということが前提で指標を作るしかない。テーマKPIはあくまでも行政の活動の中である程度数字が出せるものということを、部分的な活動であるが、数字が出せるものという前提をどこかに明示できればしたほうがいいかもしれない。
- 目標指標の考え方で、成果につながっていなくても評価すべき内容もあるため、目標、指標の考え方に記載のあるとおり、定量的な評価だけではなく、取組内容を評価する方法も検討が必要である。必ずしもこの数値的なものだけでなくても良いと思う。
3. 指標について(審議事項3)
- 「3 自然との共生と森林(もり)づくり」の「1 生物多様性の保全」のテーマKPIから「良好な自然環境を有する地域学術調査の区域数」をなくす予定であるが、テーマ目標のところで、生物多様性保全の言葉がみな消えてしまう。レッドデータブックの種数や自然度を取り入れてはどうか。
- 「1 地球温暖化対策の推進」の「1 脱炭素社会の実現に向けて」の、テーマKPIで「中高生の通学経路における自転車通行区間の整備延長」があるが、大きな目標としては脱炭素であり、車通勤の人を自転車に転換していきたいという思いがあると思うため、中高生に限らなくていいと思う。
- 「3 自然との共生と森林(もり)づくり」の「1 生物多様性の保全」について、ほとんどの種というのは、人との軋轢の中で、絶滅危惧に追いやられるものが多いので、そういった自然度をはかる1つの指標にはなるとは思う。また、「1 生物多様性の保全」からテーマ目標が、1つしか残らないというのはどうかと思う
- 各部署で上げてきたテーマKPIはなるべく残した方がよい。
- 「3 自然との共生と森林(もり)づくり」について、テーマ目標は人間に関係する自然について、メインに書かれており、人間の生活や経済や暮らしに関係ない自然環境についてはあまり重きが置かれていないイメージである。人間に関係ない自然もめぐりめぐって人間に関わってくることは事実なので、人間に関係ないところの環境保全、生物多様性も、入っているとよい。
- 「3 自然との共生と森林(もり)づくり」の「1 生物多様性の保全」のテーマKPIの「良好な自然環境を有する地域学術調査の区域数」は事業を行っていることを表明する意味でKPIの数値として残しておいたらいいのではないか。
- 「3 自然との共生と森林(もり)づくり」の「3 野生鳥獣対策と外来生物対策への取り組み」からクビアカツヤカミキリの記載が消されているが、クビアカツヤカミキリの被害はだいぶ見えやすく、今7倍もひどくなっている。食い止めないと大変なことになるため、どこかに記載をしてほしい。
- 家畜の排せつ物の適正管理はテーマ目標として挙げられているが、牛のゲップによるメタンの排出等の地球温暖化の部分が挙げられていないのでなんとか目標にできないか
- 中間見直しのテーマKPIについて、今わかる数字の中で指標を作っていくしかない。精神的なことを盛り込むことはできるが、評価は難しい。








