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第40回群馬県行財政改革評価・推進委員会
開催日時
令和8年2月12日(木曜日) 13時30分~15時30分
場所
Web会議
出席者
新井委員、磯田委員、今井委員、佐藤委員、薗田委員、田中委員、中井委員、村上委員(8名)
県側出席者
総務部人事課4名、総務部総務事務管理課3名、知事戦略部戦略企画課1名(オブザーバー)、総務部総務課1名(オブザーバー)、デジタルトランスフォーメーション推進監、知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課6名
次第
- 開会
- 議事
- 委員長の選任について
- 行財政改革大綱実施計画 個別テーマの審議(官民共創スペースNETSUGENを中心とした官民共創、働きやすい職場づくり)
- 閉会
議事概要(主な意見等)
1 委員長の選任について
委員の互選により、佐藤委員を委員長に選任した。
2 (1) 審議テーマ「官民共創スペースNETSUGENを中心とした官民共創」
知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課から資料3により説明。
審議の観点
- NETSUGENの拡張について
- NETSUGENのさらなる価値提供のための運営方法
- 群馬県の官民共創をさらに進めるための方策
主な意見等
(中井委員)
一般的なコワーキングスペースは開設後5年頃までは会員数が伸びていくが、地域の需要には限界があり、会員数を追い続けることで質の低下につながる事例も見られる。
NETSUGENもこれまで順調に会員が増えているが、会員数が減少するタイミングは必ずあるため、月額会費の値上げや利用者が求める価値を提供することも考えていただきたい。
会員数の増加だけを目指していると、コワーキングスペースの席不足などから会員離れが進む可能性がある。会員数や会費収入の最大化ではなく、地域需要に対しての最適な運営を行うことが必要である。
(デジタルトランスフォーメーション課)
イベントの開催件数やコーディネートの相談件数を右肩上がりで増やし続けることは難しいと考えている。
また、コワーキングスペースやイベントスペースの利用に加え、付随するサービスを活用することをメリットと捉えている会員も多い。引き続き会員数の増加も目指したいが、地域の需要も踏まえて最適な運営を考えていきたい。
(今井委員)
アライアンス施設の利用状況を教えてほしい。また、コワークの利用人数約1万4千人(令和6年度実績)は、アライアンス施設の利用人数も含まれているか。
公金に依らない自立運営に向けて会員の拡大を目指しているとのことだが、例えば、有料のスクール、研修、セミナー等で稼ぐ方法もある。会費以外の資金の獲得手法をどう考えているか。
(デジタルトランスフォーメーション課)
コワークの利用人数は、アライアンス施設の利用人数も含まれている。
アライアンス施設は1施設につき会員3名まで同時利用が可能で、人気のある施設では利用枠が埋まることもある。施設の相互利用だけでなく、会員の交流やコミュニティの共有も目的である。アライアンス施設数も右肩上がりで増えているが、会員のニーズを踏まえて方向性を検討していきたい。
会員数によって会費収入が決まってしまうため、新たな価値を提供するとともに他の収益の柱となる仕組みも考えていきたい。
(新井委員)
会員は現状をどのように捉えているか。また、会員の声や要望を定期的に収集する仕組はあるか。収集している場合は、どのような声や要望が来ているか。 例えば、アンケートをする際に抽選でコーヒー券を提供するようなインセンティブがあると回答を得やすいのではないか。
会員数を増やすには、お友達紹介制度があるとよい。口コミで会員の輪が広がる。
(デジタルトランスフォーメーション課)
コワーキングスペースが満席になることもあることから今後NETSUGENの拡張を予定している。
会員の声や要望は、半年ごとの満足度アンケートのほか、イベントやコーディネートに対する個別アンケート、コワーク利用者の要望を日常的に聴取しており、早期に要望の実現や改善につなげている。また、会員の要望に応じ施設の什器等をアップデートしており、会員の満足度も高い。会員の要望を実現した例としては、ウォーターサーバーや会員ニーズに合わせた机・椅子の設置などがある。アンケートへの御礼としては、コーヒーチケットの提供を既に実施している。
現在、アンバサダー制度を設けており、会員が積極的にNETSUGENを紹介する仕組みを行っているが、お友達紹介制度についても検討したい。
(新井委員)
うまくサイクルを回していると思う。アンケートは半年に1回ではなく、月に1回行うことで、より双方向性を高めて満足度の向上につなげていけるのではないか。
(村上委員)
今後、挑戦する人材を育てる場所として打ち出すことで、NETSUGENが人材育成の場になり、ソフト面でも意義のある施設になるのではないか。NETSUGEN主催の起業家育成プログラムや、他事業との連携などにより、若い人たちが群馬で起業する選択肢が増え、県の掲げる始動人にも繋がっていくと思う。群馬県で仕事をしたい人が増え、県外への人材流出も減らせると思う。
(デジタルトランスフォーメーション課)
ソフト面としては、今年度から短期間で集中的に支援するアクセラレーションプログラムを始めたほか、他の起業家育成プログラム等との連携も行っており、県の他部署の事業にも関わりながら人材育成にも取り組んでいきたい。
(佐藤委員長)
NETSUGENの取組は、総合計画及び行財政改革大綱実施計画に位置付けられている。イベントの開催数や利用者の満足度向上など目先の数字に目が向きがちだが、そもそもの取組の目的をどのように認識しているか。
(デジタルトランスフォーメーション課)
NETSUGENの取組の目的は、地域課題の解決を目指すものである。行政だけでは解決できない部分を民間と共創して解決していく。KPIに掲げる会員数などが増加すれば、共創の機会が増えて様々な課題解決を図ることができると考えている。
多様な専門性や知見を持つ民間企業と手を取り合いながら、将来の課題を解決していけるようなスキームを作りたいと考えておりそこにコワークの利用件数やイベントの開催数などの短期的な目標がつながっていくものである。
(佐藤委員長)
行財政改革大綱実施計画では「官民共創による課題解決力の強化」が掲げられており、当該取組が位置付けられている。イベントの開催数やコワークの利用者満足度だけではなく、地域課題の解決にどの程度寄与したか可視化できるとよい。
どのような課題が解決されたのか、あるいは解決途中であるかを示すことで、NETSUGENの政策的な意義が明確になり、今後の方向性も見えてくると考える。
2 (2) 審議テーマ「働きやすい職場環境づくり」
総務部人事課から資料4-1により、総務部総務事務管理課から資料4-2により説明。
審議の観点
- 職員の時間外勤務を縮減するための手法
- ハラスメントを恐れて管理職が必要な注意・指導をためらうことへの対策
- 職員の「働きがい」を高めていくための考え方や取組
- メンタルヘルス相談窓口案内や研修動画の周知方法、若年層職員のメンタルヘルスの特徴及び対策、健康管理情報のDX化
主な意見等
(薗田委員)
時間外勤務の多い、例えば上位10%の部署、人、時期が、どの程度の割合を占めているかを把握したうえで、各々に応じた対応策を行うとよいのではないか。他部署や顧客との調整が必要なものは組織としてのルールを決めることで少し前進すると思う。
ハラスメント研修では禁止事項ばかりを強調すると「何も指導できない」状態になりがちであるため、実際の指導方法と結びつけて行うことが重要と考える。パワハラは軽度の段階で相談するよう促すとともに、相談者の許可を得て相談内容を庁内で共有できるとよい。
一般職がハラスメントと感じるケースの中には、マネジメントの方法の問題であることも多い。ハラスメントではなく適切な指導だということを一般職に理解してもらうためにはどのような方法が望ましいか、フィードバックし合うなどして、管理職が腹落ちする方法で具体的な指導方法を習得することが大切である。
エンゲージメントについては、期末の評価面談だけでなくリアルタイムのフィードバックを行い、一人一人の貢献実感につなげることを意識的に行えるとよい。庁外の関係者からのフィードバックも有効だと思う。自分の仕事が貢献につながっていることを実感できれば、個を尊重する組織につながると思う。
県職員はゼネラリスト的な力が非常に高いので、例えば、県事業の終了後もフォローのような形で県職員が携わり、庁外で自分の力に気づくことで、県庁の仕事の意義・魅力を認識してもらう方法もあるのではないだろうか。
(人事課)
時間外勤務の多い所属や職員について把握しているが、それが具体的に全体の何%を占めているかは集計していないので、確認したい。
ハラスメント対策については、周知・啓発や相談対応だけでなく、組織のマネジメントとしての取組でもある。委員ご指摘のとおり、具体的な指導方法について、管理職の横の連携につなげられるような学び方を模索したい。フィードバックの欠如により成長の機会が失われることは、県庁全体にとっても職員自身にとっても損失なので、指導の方法もセットで考えていきたい。
エンゲージメント調査の結果を踏まえ、職員の目の前の仕事だけでなく県庁全体の仕事に対してもフィードバックを行い、そこに各職員が貢献を実感できるような仕掛けができるとよい。県庁外の関係者からのフィードバックという視点はなかったので、参考にしたい。
(磯田委員)
毎月時間外勤務が45時間を超える職員がいる中で、平均は13時間程度であり、相当偏りがあると思った。時間外勤務時間数は、全職員の平均か、または管理職と一般職を分けた数字か。県職員は3年程度で異動するので、個人の傾向も見ていく必要がある。
また、県職員労働組合とどのように総労働時間縮減を進めているか。民間企業の参考事例として、ノー残業デーに残業をさせる場合には、課長が労働組合に相談し、組合が承認するという仕組もある。代替日の設定や、そもそも残業させないための方策について、労使で話し合っている。
(人事課)
時間外勤務のデータは、管理職員を除く職員のみを対象に集計している。労働組合とは、時間外勤務の縮減について折に触れて協議を行うなどし、協力して取組を進めている。
ノー残業デーを県庁全体に周知しているが、業務の状況によっては残業を認める運用の所属が多い。県では明確な判断基準がないので、委員ご紹介の事例について、ノー残業デーの頻度や、どのような場合に残業が認められているか、参考に伺いたい。
(磯田委員)
ノー残業デーは週1回だが、組合への申請が必要な日は月1回のみである。翌週に絶対に仕事を完成させる必要があるときなどに申請がある。本当に必要な場合には、組合としても認めざるを得ないと考えており、代替日を用意して協議を行っている。ただし、オープンショップ制の県庁でどこまでできるかは検討が必要かもしれない。
(人事課)
ご意見を参考にしながら、通知などで周知していきたい。
(新井委員)
他の委員の意見と同様に、時間外勤務の平均だけでなく分布を見ることが重要と考える。また、時間外勤務の削減自体を目的にするとうまくいかないことが多い。「楽しく継続的に価値を出し続けるために仕事以外の時間が必要」という認識のもと、部署ごとの課題を解決して仕事の成果を上げる仕組みを作ると、時間外労働が減っていくのではないか。
また、通知の別紙の書式がアナログな点も気になった。Excelや紙の様式をKintoneやFormsなどに変え書式のDXを進めることで、職員の負担軽減につながると思う。
ハラスメントに関して、360度フィードバックで部下からもフィードバックがあると、コミュニケーションも促進されると思う。また、ゲーム型研修を通じて、互いの立場を変えて理解を深めたり、無意識の思い込みに気づいてもらう体験も有効ではないか。
また、メンタルヘルスにも関連するが、脳科学的にも十分に睡眠をとることが重要とされている。攻撃的な状態や傷つきやすい状態を避けるためにも勤務間インターバルを活かして少なくとも7時間の睡眠をとっていただきたい。
県職員としての働きがいについては、職員自身がやりがいを語ることが実感に繋がるのではないか。島根県職員のインスタグラムが参考になると思う。
(人事課)
書式のDXについては、元々紙文化であった所属が多く、あまり進んでいないが、変えられる部分からDX課と連携して進めていきたい。
所属長のマネジメントについて意見を聴き、今後のマネジメントの改善につなげてもらう制度である「マネジメントレビュー」を行っている。
(新井委員)
書式のDXを進めていただきたい。
マネジメントレビューは行動変容に使えるが、内容が抽象的ならば改善の余地があるかもしれない。
(中井委員)
私の経験上、県職員は長時間の打合せ時間を設定することが多い。県庁全体で、打合せ時間を原則30分に短縮してはどうか。
ハラスメントについては、注意や指導の腹落ちが必要だと思う。一対一の面談を定期的に行い、上司と部下が目指すべき姿、達成したい数字と現状などの認識を合わせたうえで注意や指導を行うことが大切ではないか。
職員の働きがいについては、庁内の皆が憧れる職員の存在を周知するとよいのではないか。副業制度も必要なものだが、何がやりたいかというより、誰とやりたいかで人は惹きつけられるので、憧れを醸成できるような仕組みがあるとよい。
(人事課)
打合せ時間の設定は、周知の際などに参考にしたい。
ハラスメントは、丁寧なコミュニケーションの仕組みや方法について、管理職だけでなく一般職員に対しても研修などで伝えていきたい。
庁内には非常に優秀で志の高い職員が多数おり、そういった存在への憧れを醸成していくような仕掛けも考えられるとよい。
(今井委員)
当社では、外部のメンタルヘルス相談窓口は、相談のハードルを下げるため、セミナーや講演に来てもらい、会ったことがある、話したことがあるという状態を作るようにしている。
健康管理情報のDXの目的は何か。健康診断の全データを記録しておくのか、配慮すべきデータのみ扱うかなど、利用目的を明確にすることが重要である。
(総務事務管理課)
県では、県職員である保健師へ相談できるほか、外部の精神科医師など複数の相談窓口を設けており、相談者が自分で選べるようになっている。
健康管理情報のDXの目的は、1点目はセルフケアのために職員が自分の結果を見て活用できること、2点目は管理上の必要性である。現在は紙で管理しているため、DXにより参照しやすいようにしながら、個人情報の取扱に万全を期したい。
(磯田委員)
メンタルヘルスに限らず、全庁で安全衛生に関する情報を共有する時間はあるか。
(総務事務管理課)
毎年度、新任の服務担当次長を対象に安全衛生に関する研修を実施しているほか、個別の健康相談の際にも相談窓口を周知している。
(田中委員)
相談窓口は、必要なときに実際に使える必要がある。全員に強制的に利用させるなどして相談窓口の担当者と関係を持っておくことで、使いやすくなると思う。
年長者は結論ファーストの傾向が強く、若年層から見ると、否定されているだけのように感じてしまうことがある。言葉の裏側をもう少し噛み砕いて説明してもらえると、行動に移しやすくなると感じている。
(総務事務管理課)
担当者の顔が分かる関係を持っておくということは重要だと思う。また、世代差を意識したコミュニケーションにおいて、相手に寄り添った対応をしていく点は、ご意見を参考としたい。
(新井委員)
面白くて学びたいと思ってもらえる研修動画を提供することが大切だと思う。
若手はコミュニケーションに対する解像度が高く、自己分析や性格診断を行ったり、相手のタイプに合わせたコミュニケーションを取っている。ベテランも参考にできるのではないか。
DXの一番のメリットは、確実に権限の設定ができることである。見る必要がない人が見られない仕組になっていることは、相談者側の大きな安心材料になるので、積極的に進めていただくとよい。
(総務事務管理課)
寸劇を交えてコミュケーション方法を学ぶ研修動画を作り、周囲の視聴者からは好評であった。口コミで広がるよう感想も含めて周知してみたい。
県の組織は中間層が少なく、世代間の価値観の違いを感じることもある。若者たちの文化や考え方について管理職が勉強する場を設けることも大切だと思った。
現在は、健診の結果や生活指導の受診結果が紙で管理されていて、必要な時に参照しづらいという課題もある。個人情報の管理に十分注意したうえでDX化も進めていきたい。
(新井委員)
研修動画の反響の見える化は重要。例えば、「いいね」ボタン、コメント機能やシェアボタンなどの仕掛を活用している組織もある。
(佐藤委員長)
本日は、委員の皆様から建設的な意見、提言、アイデアを多くいただいた。担当課にはぜひ検討いただき、本委員会に状況を報告していただきたい。
参考:配布資料
【資料2】群馬県行財政改革大綱実施計画(抜粋) (PDF:1.62MB)
【資料4-1】働きやすい職場環境づくり(労働時間、ハラスメント、エンゲージメント) (PDF:915KB)








