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東武桐生線利用促進社会実験のまとめについて
群馬県と東武桐生線沿線市(桐生市・太田市・みどり市)で平成30年11月1日から12月31日まで実施した「東武桐生線利用促進社会実験」のまとめを公表します。
1 社会実験のねらい
東武桐生線(太田駅~赤城駅相互区間)の特急りょうもうの特急料金を県が負担し、実質普通運賃で利用できる列車本数を約2倍(1時間に2本)とすることで、東武桐生線を利用しやすくし、どれだけ利用者が増えるかを検証しました。
また、利用者数が増加し、東武鉄道の普通運賃が増収となれば、特急料金が減収しても、東武鉄道の収益が維持または増大できると仮定し、特急料金の最適化(無料化・低額化)を東武鉄道に提案することもねらいとしました。
2 社会実験の結果
社会実験結果の詳細は、こちら(東武桐生線利用促進社会実験の結果を公表します)をご覧ください。
特急券利用申請
3,111枚(助成件数358件、助成総額1,393,760円)
東武桐生線(太田駅~赤城駅相互区間)利用者数への効果
特急りょうもうの利用者数
一日あたり53人増加(+201%)
※上期(平成30年4月~9月)における対前年実績の伸び率を差し引いたもの。
定期外の利用者数(特急りょうもうの停車相互駅間)
一日あたり47人増加(+14%)
※上期(平成30年4月~9月)における対前年実績の伸び率を差し引いたもの。
※定期外利用者:定期券利用者ではなく、切符、ICカードで乗車した人。
参加者アンケート調査の結果
特急料金が無料の場合には、9割超の方が今後も利用するとしていますが、100円の場合には半数ほど、200円の場合には3割ほどの方が利用するとしています。
3 社会実験の結果に対する考察
特急料金の無料化に伴う、東武鉄道の減収相当額と普通運賃の増収の試算
県の試算では、利用者増による普通運賃の増収が、特急料金を無料にした際の減収を上回ることができない結果であり、特急料金の最適化(無料化・低額化)を提案しても東武鉄道が主体的に特急料金を値下げするメリットがないことがわかりました。
4 まとめ
社会実験の結果に対する考察のとおり、東武鉄道が主体的に特急料金を値下げするメリットがないとの判断に至りました。
また、アンケート調査の結果から、特急料金を低額にする社会実験を継続しても、無料にした場合と同様に東武鉄道の減収が予想されます。
以上のことから、特急料金の最適化(無料化・低額化)を東武鉄道に提案するための社会実験は終了することとしました。