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第2回防災航空体制のあり方検討委員会概要
更新日:2018年11月22日
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1 開催日時
平成30年11月13日(火曜日)15時00分~17時00分
2 開催場所
群馬県庁7階 災害対策本部室
3 出席者(敬称略)
4 内容
事務局から資料1、資料2に基づき説明を行った後、資料2について質疑応答や意見交換を行った。
発言の概要は以下のとおり。
(1)運航・安全管理体制、運航管理担当者について
- 本庁課長が運航責任者として出動の可否を決定し、防災航空隊には安全管理責任者を置いて安全についての助言・指導を実施している。
- 航空センター所長が運航責任者として出動の可否を決定している。
- 運航管理担当者については、受託会社社員が、気象の確認や航空法に基づく飛行計画の通報など、各種業務を行っている。
(2)出動の決定、出動可否の基準、隊の安全確認について
- 出動に際して、機長等が確認報告書に記載されたチェックリストを用いて出動可否判断を行い、本報告書に基づき、航空センター所長が出動確認書を作成して本庁課長へ送付した後、本庁課長が本確認書をチェックして出動決定を行っている。
- 出動内容に応じてどのような危険があるか、それを防ぐためにはどうしたらよいかなどを事前に隊全体で確認する「危険見積もり」を行っている。
- 防災ヘリにそのまま適用はできないが、ドクターヘリは航空法に定められた航空運送事業として、より厳格な規制の中で運航を行っている。
(3)飛行中のヘリへの支援、飛行中止の判断について
- ヘリから基地に対して定時連絡を行い、基地から必要に応じて助言を行っている。
- 基地にて気象情報等を確認し、天候急変が予想される場合には、基地からヘリに対して帰投を指示している。
- 搭乗員のうち一人でも危険と判断した場合には、その意見を尊重し、飛行を中止することができるなど、より安全に配慮した仕組みを構築している。
- ダブルパイロット制については、パイロットの養成に多大な費用と時間がかかり、パイロット確保の難しさを考慮する必要がある。
- 様々な危険性を想定し、飛行の中止について合理的で安全な方向に決定するために、適切なプロセスを検討していく必要があるのではないか。
(4)運航受託者との関係について
- 委託業務については、基本的には運航受託者の責任において行われているが、その業務について県がどこまで踏み込んで管理するべきか、引き続き検討する必要があるのではないか。
(5)隊員の訓練・研修等について
- 安全な運航のためには、航空隊員の救助技術だけでなく操縦士の技能向上も必要であるという観点から、総合運航規程において操縦士の慣熟訓練を定期的に行う旨を定めている。
- HF(ヒューマンファクター)及びCRM(クルーリソースマネジメント)訓練を定期的に実施している。また、CRMの基本的な考え方はクルー同士の円滑なコミュニケーションであり、フライトシミュレーターを使った訓練のほか、カードを使った簡易なCRM訓練も有効である。
- パイロットの養成や技術の向上には、シミュレーターの活用が有効であるが、個別の機関では導入が難しく、国レベルで考えていく必要があるのではないか。
※HF…組織や制度などを安全に運用していくために考慮しなければならない、人間側の要因のこと。人的要因
※CRM…安全な運航のために、利用可能な全てのリソース(人的資源や情報など)を有効活用するという考え方
(6)安全装備品について
- 安全装備品は日々進歩しており、多くの製品がある。搭載にあたっては、優先順位も考慮しながら搭載するのはもちろんだが、搭載したものをどのように運用するかが大切ではないか。
- 他の機関では動態管理システムを大画面に表示してモニターしたり、動態管理システムのメール機能を利用してヘリとの定時連絡を行っている。
5 次回開催日
12月中旬で日程調整することとした。
第2回 防災航空体制のあり方検討委員会 出席者名簿
【委員長】
平本 隆 帝京大学理工学部航空宇宙工学科教授
【委員】
小林 啓二 宇宙航空研究開発機構次世代航空イノベーションハブ主任研究開発員
松永 和昭 本田航空株式会社ヘリコプター部長
加藤 秀治 朝日航洋株式会社安全統括部長
山田 勲 埼玉県防災航空隊防災航空センター所長
鈴木 徳義 岐阜県防災航空隊航空安全管理監
萱津 雅弘 東京消防庁装備部航空隊参事兼航空隊長
清水 岳 前橋市消防局長(代理:桐生市消防本部消防長 不破慶介)
【オブザーバー】
神谷 俊一 総務省消防庁広域応援室長
舘野 智成 陸上自衛隊第12旅団司令部航空運用室長
成田 晃一 群馬県警察航空隊副隊長
町田 浩志 前橋赤十字病院高度救命救急センター集中治療科・救急科副部長
三浦 敏明 多野藤岡広域消防本部消防長
小池 信行 吾妻広域消防本部消防長