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県は「魅力あふれる群馬」の実現を目指し、人口減少社会に対応するため、経済の活性化や若者・女性が活躍できる魅力ある雇用の場の創出など、さまざまな取り組みを行っています。
その一つとして、幅広い経済効果や地域ブランド力の向上などが期待できる、コンベンションの推進に積極的に取り組んでいます。
平成32年春開所予定のコンベンション施設基本設計完成イメージ(28年12月7日公表)
コンベンションとは、知識や情報などの交流を行う人の集まりのことをいいます。
新しい製品や技術が集結する展示会や、企業が商談を行い新たなビジネスチャンスにつなげる見本市、研究者が成果発表や知識・情報の交換を行う学会、アーティストによるコンサート・ライブなどが挙げられます。
コンベンションの開催は、地域に大きな経済効果をもたらすことから、国内外で注目を集めています。
県は総合計画に基づく人口減少対策の一つとして、経済の活性化や若者・女性の雇用の場の創出を図るため、コンベンション誘致や関連産業の振興に力を入れています。また将来の産業経済の維持発展のため「人・モノ・情報」を呼び込む拠点となるコンベンション施設の整備を進めています。
新しい施設は、本県の玄関口であるJR高崎駅東口から約1キロの場所にある高崎競馬場跡地に整備します。
高速交通網の整備などにより首都圏と各地方を結ぶ交通の結節点として本県の拠点性が高まっている中、群馬の将来の発展をけん引する拠点となります。
コンベンションの開催によりビジネスチャンスが拡大し、企業の活性化や新たな産業の創出を促す効果が期待できます。また交流人口の増加により消費が拡大するなど、産業経済の活性化につながります。
展示会や会議などが多く開催されるようになると、企画運営、広報、装飾デザイン、宿泊業、飲食業などの分野で若者・女性にとって魅力ある雇用が生み出されます。
これにより、一度県外に出た人が県内に戻るなど、人口減少に歯止めをかける効果が期待できます。
大規模なイベントなどの開催により交流人口が増加し、群馬の知名度の向上やイメージアップが期待できます。
併せて本県の魅力である世界遺産や温泉、自然、歴史、文化などを活用して各地に人を呼び込み、経済効果を県内全域に波及させることが期待できます。
新しいコンベンション施設の経済波及効果は年間約128億円、これに伴う関連産業などの就業者は約1500人増と見込んでいます。
新しいコンベンション施設は、北関東最大の1万平方メートルの屋内展示場や、約2500人を収容できる会議施設の他、2万平方メートルを超える屋外展示場、2千台以上の駐車場を備えています。そのため、これまで県内で開催できなかった規模のコンベンションにも対応することができます。
29年末頃に工事に着手し、32年春の開所を予定しています。
コンベンション施設の概要や期待される効果について紹介します。