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群馬大学重粒子線医学センターは、22年に県と群馬大学が共同で整備しました。同様の施設は現在国内に5カ所ありますが、大学に設置されるものとしては唯一となります。
30年3月末までに2711人の治療実績があり、疾患部位では泌尿器(前立腺)が1615人と最も多く、全体の約6割を占めています。
日本人の2人に1人はがんになる時代を迎え、重粒子線治療はがん治療法の有力な選択肢として期待されています。
周辺の正常部位にはダメージが少ないため、一般的なエックス線による放射線治療に比べ副作用が少ない。
ダメージを与える効果が高いため、エックス線では治りにくいとされてきたがんにも効果を発揮する。
エックス線治療(6~7週間)と比べ、照射回数を減らすことができるため、短い期間で治療できる。
重粒子線治療について、群馬大学重粒子線医学センターの大野副センター長に伺いました。
大野達也(おおのたつや)さん
「重粒子線治療は、がん治療の一つの選択肢です。一般的には手術、抗がん剤、放射線などの治療方法がありますが、患者さんの病状などにより最適な方法を検討していきます。
患者さんには重粒子線治療による効果だけでなく、起こり得る再発や副作用についても十分に説明し、納得して治療が受けられるように努めています。
看護師をはじめスタッフは、治療に関する不明な点を説明するなど、患者さんに寄り添い支援していきます」
「当センターは大学病院に併設しているため、重粒子線治療と他のがん治療の併用が必要な場合にも対応できることや、がん以外の持病がある人でも専門の医療チームで診療できることが強みです。
重粒子線治療に特化した施設として、専門的な治療をした後は、地元のかかりつけ医と協力して経過観察していきます。
こうした地域との連携体制がさらに充実することで、群馬県全体が一つの大きな病院のようになることが理想ですね」
公的医療保険が適用されない先進医療の場合、群馬大学の重粒子線治療は314万円かかりますが、徐々に保険適用の範囲が広がっています。
◎(二重丸)前立腺がん(転移のないもの)
◎(二重丸)頭頸部悪性腫瘍(口腔・咽喉頭の扁平上皮がんを除く)
※◎(二重丸)は30年4月から新たに適用
公的医療保険が適用される場合は、医療費総額の1~3割が自己負担となり、さらに高額療養費制度が利用できます。
この制度では、事前に「限度額適用認定証」を保険者に発行してもらい窓口に提示すると、ひと月の支払額が一定額を超えた場合、自己負担限度額までを支払うだけで済みます。
県では経済的負担を軽減するため、重粒子線治療費を金融機関から借りた場合の利子の一部を補給するなど、治療を受けやすい環境整備に努めています。
県内に1年以上在住している患者、またはその親族で、治療を受けるために治療費を金融機関などから借りた人
314万円(7年間の返済を限度)
6%を限度として、次の区分により支給
申込先は申込先、問い合わせ先は問い合わせ先、EメールアドレスはEメールアドレスです
6月17日(日曜日)
午後1時30分~3時30分(受け付けは1時から)
群馬会館(前橋市大手町)
重粒子線がん治療装置や治療実績、治療の流れや治療法などを分かりやすく紹介します
無料
400人(先着順)
6月14日(木曜日)
ファクスまたはEメール。件名に「重粒子線講演会」と記入し、代表者の氏名・電話番号、参加人数をお知らせください
※定員に達しない場合は、当日も受け付けます
県庁医務課(電話・ファクス 下記 Eメールアドレスimuka@pref.gunma.lg.jp)
6月22日(金曜日)
午後6時~7時30分
県立心臓血管センター(前橋市亀泉町)
脂質異常症が引き起こす狭心症や心筋梗塞などの発作の予防について医師が、運動の効果について理学療法士が話します
120人(先着順)
無料
6月20日(水曜日)
電話またはファクス。代表者の住所・氏名・電話番号、参加人数をお知らせください
県立心臓血管センター(電話027-269-7455 ファクス027-269-1492)
最新の治療法や、患者を地域で支える仕組みについて学びます。
6月30日(土曜日)
午後1時~4時30分(0時30分開場)
群馬会館(前橋市大手町)
茶話会による交流
無料
当日、直接会場にお越しください
自動車でお越しの場合は、県庁県民駐車場(前橋市大手町)をご利用ください
群馬大学医学部付属病院(電話027-220-7854 ファクス027-220-7832)
県庁医務課 電話027-226-2535 ファクス027-223-0531
県庁病院局総務課 電話027-226-2710 ファクス027-221-8818