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平成27年度当初予算について

更新日:2015年2月4日 印刷ページ表示

1.当初予算の概要

当初予算の詳細(スライド版、主要事業一覧、主要施策)はこちら

一般会計予算額 715,966,000千円
 (平成26年度当初予算比 +34,379,000千円 5.0%の増)

参考
 ※平成26年度年度予算額:681,587,000千円 +2.3%
 ※平成25年度予算額:666,387,000千円 +0.2%
 ※平成24年度予算額:665,388,000千円 -0.7%

(1)歳入関係

  • 県税収入 2,360億円(平成26年度 2,126億円 +11.0%)
  • 地方消費税清算金 703億円(平成26年度 451億円 +55.9%)
  • 地方交付税 1,268億円(平成26年度 1,284億円 -1.2%)
    (うち大雪被害対策分 58億円(平成26年度 -億円 -)
  • 県債発行額 938億円(平成26年度 998億円 -6.0%)
    臨時財政対策債 476億円(平成26年度 599億円 -20.5%)
    通常債 462億円(平成26年度 399億円 +15.8%)
  • 財政調整・減債基金繰入金 168億円(平成26年度 210億円 -20.0%)
  • その他繰入金 156億円(平成26年度 200億円 -22.3%)
  • 県債依存度 13.1%(平成26年度 14.6%)
    (通常債の県債依存度6.5%(平成26年度 5.9%))

(2)歳出関係

  • 人件費 2,284億円(平成26年度 2,263億円 +0.9%)
    退職手当 222億円(平成26年度 206億円 +8.0%)
    退職手当除き 2,062億円(平成26年度 2,057億円 +0.2%)
  • 公債費 1,063億円(平成26年度 1,037億円 +2.5%)
  • 社会保障関係費 896億円(平成26年度 855億円 +4.8%)
  • 地方消費税清算金・交付金 693億円(平成26年度 462億円 +49.9%)
  • 公共事業費 859億円(平成26年度 837億円 +2.6%)
    補助公共 243億円(平成26年度 247億円 -1.9%)
    単独公共 616億円(平成26年度 590億円 +4.5%)
    交付金事業 367億円(平成26年度 360億円 +2.0%)
    純単独事業 249億円(平成26年度 230億円 +8.3%)

(3)県債残高見込(臨時財政対策債除き)

  • 平成27年度末 6,643億円(平成26年度年度末 6,846億円 -203億円)
    ※臨時財政対策債も含む場合
    1兆1,785億円(平成26年度年度末 1兆1,745億円 +40億円)

2.予算編成に当たっての背景

我が国経済の最近の動向

 我が国の景気は、緩やかな回復を続けており、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響も和らいでいる。先行きについても、海外経済の回復を背景に、輸出は持ち直しの動きが見られ、設備投資は、企業収益が改善する中で増加基調にあるなど、緩やかな回復基調が続くと期待されている。しかしながら、海外景気の動向などが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。

本県経済の状況

 県内経済の状況は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動も見られたが、緩やかに回復している。輸出の着実な増加とともに、住宅投資は底堅く推移しており、設備投資も緩やかに増加している。また、個人消費は底堅く推移しており、生産は緩やかに増加している。
 県内の雇用情勢は、緩やかな改善が続いており、平成26年12月の有効求人倍率は、1.23倍で、全国(1.15倍)に比べ0.08ポイント上回っている。

本県の財政状況

 県税収入については、自動車関連企業を中心とした好調な企業業績を反映し、平成26年度は当初予算額の2,126億円を上回る額が確保できる見通しとなっている。現在の経済情勢を踏まえると、今後も、この傾向は続くと予想されること、また、地方消費税率の引上げの影響が平準化することから、平成27年度当初予算における県税収入は、2,360億円を見込んでいる。
 一方で、平成27年度の地方財政対策によれば、地方交付税及び臨時財政対策債が大幅な減額となる見込みである。さらに、財政調整基金などの繰入れ可能な基金の残高見込が、平成26年度当初予算編成時点と比べて大幅に減少していることから、引き続き、慎重な財政運営を強いられている。

3.予算編成に当たっての基本方針

基本的な考え方

 平成27年度は第14次県総合計画『はばたけ群馬プラン』の最終年度となることから、計画の3つの基本目標である、「地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり」、「誰もが安全で安心できる暮らしづくり」、「恵まれた立地条件を活かした産業活力の向上・社会基盤づくり」の実現に向け、15の重点プロジェクトを推進する。また、人口減少対策については、新たに創設された国の交付金も活用し、今後の地方人口ビジョン・総合戦略の策定に先立ち、先行して取り組む事業についても盛り込んだ。
 また、昨年は、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録、「ぐんまちゃん」が「ゆるキャラグランプリ」で1位達成、長年懸案であった東毛広域幹線道路の全線開通など、本県が大きく飛躍した1年となった。
 今年は、こうした昨年からの勢いを加速させ、県内景気の回復をより確かなものとし、本県がさらに大きくはばたけるように平成27年度当初予算「元気飛躍予算」を編成した。

予算編成の柱

(1)地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり

1 次代を担う人材づくり
  • 平成27年度から開始される子ども・子育て支援新制度において、市町村と協働して新制度への円滑な移行を進めるとともに、新制度に移行する私立幼稚園に対しては、これまでの私学助成と同水準となるよう施設型給付に加え県単独の補助を実施する。
  • 子ども・子育て支援新制度において、1歳児に対する保育士配置が改善されなかったため、国の配置基準6:1から5:1への充実を引き続き実施する。また、保育所等における食物アレルギーによる事故を防止するため、調理員配置や組織体制の強化に係る経費に対し補助する。
  • 子育て世帯の経済的負担を軽減し、人口増加に向けた取組を推進するため、県内全ての第3子以降の3歳未満児保育料を無料化する。
  • ぐんま県民マラソンにフルマラソンを導入し、フルマラソン開催を望む県民の要望に応えるとともに、県内外の参加者に本県の魅力をアピールする。
  • いじめや不登校などの未然防止、早期発見・早期対応のため、引き続き全ての小・中学校及び全ての県立高校にスクールカウンセラーを配置し、相談体制の充実を図る。
2 高齢者が活躍できる社会づくり
  • シニア就業支援センターを運営し、中高年齢者に特化した、職業紹介、地域活動などに関する情報提供や相談事業を引き続き推進する。
3 群馬の飛躍を支える産業人材の育成
  • 農地中間管理機構が行う、担い手への農地の集積・集約を支援するなど、農業の担い手を育成するための総合的な施策を実施する。
  • 規模拡大を図る認定農業者や新規就農者など、新分野にチャレンジする農業の担い手を支援する。また、青年の就農意欲の向上と就農後の定着を図るため、新規就農者に給付金を交付する。
  • 中小企業の人材育成や離転職者の就職を支援するため、産業技術専門校が主体となって、女性や正規雇用を目指す若者向けや、人手不足対策が必要な建設や介護などの職業訓練を実施する。
4 地域の安心を支える医療・福祉人材の育成・確保
  • 特定診療科での医師不足や地域間での医師の偏在を解消するため、地域医療支援センターを運営し、地域医療に従事する医師のキャリア形成を支援するほか、医師・看護師向け修学資金の貸与などの対策を引き続き実施する。また、保育サポーターバンクの拡充など女性医師の就労を支援する取組を強化する。
  • 介護人材を安定的に確保するため、介護の仕事を幅広い人々に紹介するための職場体験を実施するなど、人材の新規参入を促進するとともに、質の高い人材を養成するため、県独自の「ぐんま認定介護福祉士」の養成など、専門的・体系的な研修も実施する。
5 人づくりのための仕組みづくり
  • 新たな公共サービスの担い手となり得るNPOやボランティア活動を支援するとともに、担い手となる人材を育成するため、「NPO・ボランティアサロンぐんま」における相談・情報提供のほか、制度融資により金融面からの支援を行う。

(2)誰もが安全で安心できる暮らしづくり

1 「医療先進県ぐんま」の推進
  • 救急医療のさらなる充実を図るため、県内全域の高度急性期医療を担う前橋赤十字病院の新築移転整備に対し補助を行う。
  • 医療介護サービスの総合的な確保を図るため、地域医療介護総合確保基金を活用し、在宅医療の推進、医療・介護人材の確保・養成、介護施設等の整備などを実施する。
  • 県立小児医療センターにおいて障害児歯科外来や整形外科外来の機能拡充を図るため、診察室の増室など外来棟の増改築工事を行うほか、がんセンター及び心臓血管センターにおいてMRIの更新を行うなど、検査・治療精度の向上や診療時間の短縮による患者負担の軽減を図る。
2 誰もが安心して生活できる福祉の充実
  • 平成29年1月の新棟利用開始を目指して、県立障害者リハビリテーションセンターについて、先導的なリハビリ施設として再編するための整備を進める。
  • 関係機関と連携し、障害者の就職先及び実習先の開拓を行うとともに、就職した障害者の職場定着を図る取組を行うなど、障害者雇用の促進に向けた取組を強化する。
3 安全な暮らしの実現
  • 国の被災者生活再建支援制度の対象とならない市町村に住む被災者に対し、国の制度と同様の支援を行えるよう、県と市町村が協力し、新たな支援金制度を創設する。
  • 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターを開設し、被害者に対する相談支援体制を整備する。
  • 危険ドラッグ等の薬物の乱用を防止するため、薬物濫用防止条例を制定するとともに、危険ドラッグなどの広報啓発、規制、監視活動などを強化する。
  • 警察体制を強化するため警察官を20人増員するとともに、振り込め詐欺等の特殊詐欺の防止対策、検挙活動を強化する。また、信号機の新設・LED化、老朽化した信号柱の更新などの交通安全施設整備を推進する。
4 災害に強い県土を築く
  • 耐震改修促進法の改正により、平成27年末までに耐震診断と結果報告が義務づけられた大規模な小売店舗のうち中小企業が所有するものに対し、耐震診断費の補助を行う。
  • 頻発するゲリラ豪雨や大型化する台風による災害の未然防止や被害軽減を図るため、ソフト・ハード両面から治水対策や土砂災害対策を推進する。
  • 「県立学校耐震改修計画」の最終年度である平成27年度において、県立学校の耐震補強工事を実施することにより、耐震化率100%を達成する。
5 誰もが安心して働ける労働・雇用環境づくり
  • 若者就職支援センター(ジョブカフェぐんま)の運営を通じて、カウンセリングから職業紹介、就職後のフォローアップまで、ワンストップによる若者の就職を支援する。
  • 県内へのU・Iターン就職を支援するため、首都圏及び県内大学等で構成するU・Iターン就職支援協力校制度(Gターン倶楽部)を活用し、県内企業訪問バスツアーや合同企業説明会などを実施する。
  • 障害者就労サポートセンターを中心に関係機関と連携し、障害者雇用に関する普及啓発や障害者の職場定着を図る取組を実施するとともに、特別支援学校高等部生徒の一般就労率の向上を図るため、知的特別支援学校への就労支援員の配置を増員するなど、障害者雇用を促進する。
6 優れた群馬の環境を守り、未来へ継承する
  • 「ぐんま緑の県民基金」を活用して、「条件不利地等の森林整備」「ボランティア活動等の推進」「市町村提案型事業への補助」など各種事業に取り組む。
  • 汚水処理人口普及率の向上を目指して、市町村が実施する汚水処理施設整備事業に対する補助を実施するとともに、個人が行う流域関連公共下水道への排水設備工事に対して、新たに市町村と連携して補助を行う。
7 地域住民の生活を支える「地域力」の強化
  • 首都圏から本県への移住・定住を促進するため、都内において移住相談窓口の設置や移住相談会を実施する。

(3)産業活力の向上・社会基盤づくり

1 はばたけ群馬の経済戦略
  • 本県の優れた拠点性を活かして、県内産業のさらなる発展や新たな産業の創出、若者や女性の雇用創出を図るため、高崎競馬場跡地へのコンベンション施設の整備に向け、「コンベンション施設整備基本計画」(平成25年3月公表)の改訂や、埋蔵文化財調査などの事業用地整備、周辺道路の整備に向けた検討を行う。また、引き続き、誘致活動やコンベンション気運醸成を行う。
  • 「林業県ぐんま」への飛躍をめざし、県産木材の供給・流通体制を強化するため、県産材加工処理の地域拠点新設を支援する。
  • イノシシやシカなどの有害鳥獣による農林業被害を軽減するため、鳥獣被害対策支援センターが中心となり、捕獲対策を一層強化し、農林漁業者が効果を実感できる対策を推進する。
  • 本県蚕糸業を産業として継承していくため、県産繭・生糸の流通促進や市場拡大、観光蚕糸業の推進、新たな養蚕担い手の確保対策などを実施する。
  • 農畜産物等の販路拡大を推進するため、地域別品目別輸出アクションプログラムに基づき、各国の輸入規制の動向に応じた輸出拡大策を展開する。
  • 円安による原材料高などにより引き続き厳しい経営環境にある中小企業に対し、制度融資により金融面から支援を行うほか、商工会、商工会議所及び産業支援機構による経営相談など、きめ細かな支援を行う。
2 ぐんまのイメージアップ
  • 世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の4構成資産の保存整備に関係市町と連携し取り組むほか、国の交付金によるプレミアム付宿泊券制度を活用し、世界遺産を核とした県内全体への周遊観光を促進する。また、世界遺産や「ぐんま絹遺産」の価値を県民に再認識してもらえるような取組を実施する。
  • ゆるキャラグランプリ2014で優勝した「ぐんまちゃん」を最大限に活用し、民間事業者のデザイン利用促進も図りながら、本県のイメージアップを推進する。
  • 平成29年のユネスコ世界記憶遺産登録を目指し、上野三碑世界記憶遺産登録推進協議会の運営や普及啓発を行う。
3 はばたけ群馬の社会基盤づくり
  • 北関東自動車道の全線開通による県内高速交通網の効果を最大限に活かすため、高速道路へのアクセス道路となる「7つの交通軸」を、引き続き重点的、計画的に整備する。
  • 本年本体工事に着工した八ッ場ダムについては、政府予算案に計上された本体工事費にあわせ、国直轄事業負担金を予算計上するとともに、生活再建に向けた事業を着実に推進する。
  • 地域の重要な移動手段であるバスや鉄道の維持・活性化を引き続き進める。鉄道利用の促進及び地域活性化を図るため、県、沿線市町、鉄道事業者が協力して、上信電鉄高崎駅のトイレ設置などの駅及び駅周辺整備を推進する。

(4)県政改革の推進

1 県政改革の推進

  • 現総合計画「はばたけ群馬プラン」(平成23~27年度)が終了するため、平成28年度を初年度とする次期総合計画と、群馬の未来創生に向けた「人口ビジョン」及び「総合戦略」を、広く県民の声を聴きながら、一体的に策定する。
  • 群馬の「未来創生」に向けて、部局間連携のもと、全庁をあげて強力に推進するため、企画部に「未来創生室」、健康福祉部に「こども未来局」、産業経済部労働政策課内に「女性・若者就職支援室」を新設する。また、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるように、医療と介護の更なる連携を強化するため、健康福祉部に「医療介護局」を新設する。