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令和5年第3回後期定例県議会 知事提案説明

更新日:2023年11月24日 印刷ページ表示

 令和5年第3回後期定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち、一言申し上げます。

 去る10月25日(水曜日)から29日(日曜日)にかけて、ベトナムを訪問しました。29社の県内企業にも同行していただきました。

 まず、ファム・ミン・チン首相との会談では、私の方から、日越外交関係樹立50周年を記念して、経済、教育、文化の交流を深化させたい旨お伝えしました。また、企業の相互投資の促進についても意見を交わしました。
 チン首相からは、企業団の訪問に対して感謝の言葉をいただくとともに、これまでの群馬県のベトナム関係の取組などについて高く評価していただきました。
 首相のほかにも、グエン・チー・ズン計画投資大臣とも会談を行い、企業進出に関する課題解決のための議論の場を設けることで合意しました。

 また、今回は地方省とも交流を進めるため、ハノイの南方にあるハナム省を訪問しました。
 ハナム省の行政トップであるチョン・コック・フィー人民委員長と会談を行い、人材交流や投資促進、観光分野での交流について意見交換しました。今後、群馬県とハナム省はMOU(基本合意書)締結を目指してまいります。

 更に、ベトナム現地のIT・デジタル関係の企業との意見交換会を行うとともに、ベトナム最大手のソフトウェア会社であるFPT ソフトウェア開発センターを訪問しました。私からは、群馬県へのFPT 社の拠点設置やFPT が設置するデジタル人材育成を目的とした大学との連携を呼びかけました。

 今回の訪問を通じて、ベトナム政府とのハイレベルな人脈構築や、ベトナムと群馬県との経済、教育などの分野における協力の深化といった目的を十分に達成できたと考えております。
 今後、相互投資の促進や高度人材の育成のほか、インバウンドの増加など、具体的な成果に繋げていけるよう、しっかりと取り組んでまいります。

 続いて11月8日(水曜日)から16日(木曜日)にかけて、スコットランド及びアメリカを訪問しました。
 まず、非認知能力を強く意識した独自の教育(SEL)の先進地であるスコットランドに足を運びました。
 今回の訪問では、スコットランド教育庁の幹部と会談したほか、実際に先進的な教育カリキュラムを取り入れている現地の学校も視察しました。
 加えて、OECD 関係者から推薦されたダンディー市とダンディー大学を訪問し、共同研究の実施について協議を行いました。

 この結果、スコットランドと群馬県とで、SEL教育に関する共同研究や、小学校から高校までの各層での人材交流プログラムづくりなど、具体的な取組について合意することができました。
 さらに、スコットランド政府からも、積極的な支援についての確約を得ることができました。

 群馬県では、2027年までに、SELプログラムを完成させ、県内で展開していきたいと考えています。その実現に向けて、早急に具体的なアクションを起こしていきたいと考えています。

 次にアメリカでは、高崎市の富岡市長と合流し、シリコンバレーを視察しました。
 群馬県では高崎市と連携し、堤ヶ岡飛行場跡地において、シリコンバレーを超えるような、デジタルを活用した最先端のまちづくりをスタートしました。今回はこの構想の実現に向けて、自動運転による配車サービスWaymo(ウェイモ)の運行現場やスタンフォード大学、スタートアップ企業などを訪問し、先進的な技術や取組を視察しました。

 その後、ロサンゼルスへ移動し、Netflixでのトップセールスを実施しました。
 「クリエイティブの発信源」を目指す群馬県にとって、世界最大の動画配信サービスを提供するNetflix幹部との会談は、大変貴重な機会であり、知事自ら全身全霊をかけて群馬県の魅力を伝えてまいりました。
 Netflixとはこれまでも連携を図ってきましたが、今回の訪問でその関係をさらに強化するきっかけを作ることができたと考えています。
 引き続き、知事自らが先頭に立ち、独自の地域外交を通じて、群馬県の経済、教育、文化の活性化を図ってまいります。

 それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。
 今回の提出議案は、予算関係9件、事件議案16件の合計25件です。

「予算関係」

 はじめに、予算関係について御説明いたします。
 一般会計の補正予算額は、298億5,576万円です。現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は、8,886億370万円となります。
 その内容ですが、まず、物価高騰対策として、路線バスを自主運行している事業者や貨物運送事業者への支援等を行います。
 また、新型コロナウイルス感染症の発生した介護施設における、施設内での療養体制を確保するための経費等を支援します。
 そして、人事委員会勧告に基づく給与改定に伴う増額を行うほか、GunMaasでのサブスクリプション型サービスの実現に向けたシステムの構築や改修費の支援などを実施します。
 さらに、国の経済対策を活用して、防災・減災など公共事業の増額を行うほか、LPガス利用者負担軽減や、医療・介護・福祉施設への物価高騰対策など、早急に対応が必要な事業を実施します。

 次に、債務負担行為の補正ですが、県立敷島公園における新水泳場の設計・建設・運営維持管理業務をPFI方式で実施するほか、防災ヘリ事故慰霊登山道設置など、来年度以降にわたる契約を締結しようとするものです。

 企業会計については、一般会計と同様に、給与改定に伴う増額を行います。

「事件議案」

 次に、事件議案のうち主なものについて申し上げます。
 第127号及び第134号は、人事委員会の勧告に基づき、職員の給与改定等を行おうとするものです。
 第140号は、県立女子大学及び県立県民健康科学大学の建物について、大規模長寿命化工事が完了したことに伴い、群馬県公立大学法人に出資しようとするものです。

 以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
 何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますよう、お願い申し上げます。