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企業や団体が持続可能な未来に向けて果たす役割はますます重要になっています。その中で注目されているのが、ネイチャーポジティブ(以下「NP」という。)経営です。NP経営は、自社の価値創造プロセスに自然の保全の概念を重要課題として位置付ける経営であり、事業活動を通じて生態系に依存し影響を与える企業・団体が、地域社会や自然環境への貢献を通じて価値を向上させることを目的としています。
ここでは、企業・団体が既存のNP関連の取組の可視化・整理にあたって有用なNP経営の基本アプローチ4種について解説します。
NPの達成に向けては、地域固有の生態系や特性に応じた対応、地域課題に即した実効性のある解決策が不可欠です。また、取組の推進にあたっては、企業単独ではなく、自治体や団体などステークホルダーが連携し、地域全体で取り組むことが重要です。連携に向けては企業・団体自身がこれまでにどのようなNP関連の取組を行ってきたのかという現状について整理することが求められます。
そこで、群馬県及びぐんまネイチャーポジティブ推進プラットフォーム(以下「ぐんまNPPF」という。)事務局が、有識者等との議論を踏まえ整理したフレームワークが“NP経営の基本アプローチ4種”です。当該フレームワークを、どのようなテーマ・領域において、既存取組の高度化や新規取組の検討余地があるかの整理にお役立てください。(後述のマッチングフォームの回答にあたってもお役立てください。)
NP経営の基本アプローチ4種とは、事業活動等と自然資本の関係性をサプライチェーンに沿って分類したフレームワークです。具体的には、企業や団体の取組を下記4つに分類することを想定したものです。
図:NP経営の基本アプローチ4種
アプローチ | 取組例 |
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A:持続可能な調達による自然生態系の保全・維持 |
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B:事業拠点・その周辺における環境負荷削減 |
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C:製品・サービスの開発・販売による自然生態系の保全・再生 |
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D:地域社会と連携した自然生態系の保全・再生(またはそれに対する出費) |
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ぐんまNPPFでは、PF参加メンバー同士の連携を促進するマッチングの仕組みを整備しています。具体的には、マッチングを希望する企業や団体等からお寄せいただくご要望に沿って、メンバー間の連携サポートをさせていただきます。
ご興味・ご関心のある方は以下のマッチング申込フォームからお申込みください。フォーム内にNP経営の基本アプローチ4種に関連する設問がございますので、本記事をお役立ていただきながらご回答いただければ幸いです。