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群馬県公立高校入学者選抜制度の改善方針

はじめに

 令和2年3月の「第2期高校教育改革推進計画」の策定に係る有識者委員会(群馬県高校教育改革検討委員会)からの報告(「今後の県立高校の在り方について」)において、入学者選抜制度について、「より適切な制度の在り方について検討が必要である」とされたことから、令和2年9月に入学者選抜制度検討委員会を設置し、入学者選抜に焦点を絞った検討を行ってきました。同委員会では、入学者選抜制度の変更が中学生や保護者、中学校での指導に与える影響の大きさも考慮し慎重に審議が重ねられました。令和3年3月に「群馬県公立高校入学者選抜制度の在り方について」として、同委員会における審議結果が取りまとめられ、県教育委員会に報告されました。
 この間、本県では、20年後の目指す姿(「ビジョン」)と今後10年間に重点的に取り組む政策体系(「基本計画」)の2つからなる「新・群馬県総合計画」及び今後5年間の本県の教育施策の根本方針を示した「第2期群馬県教育大綱」を策定し、令和3年3月には、県教育委員会として、令和4年度からの10年間を計画期間とする「第2期高校教育改革推進計画」を策定しました。
 「新・群馬県総合計画」では、デジタルと群馬県の固有性を掛け合わせた新たな魅力の創出を掲げるとともに、教育においても、デジタル技術を活用し、子供たち一人一人の個性に応じた個別最適な学びと、多様な人々と関わりながら課題解決を図る協働的な学びを実現する、教育イノベーションの推進が掲げられています。
 価値観が多様化し、課題が複雑化する中、将来予測が困難とされる時代を生きる子供たちには、自ら課題を見いだし解決に向けて考える力や多様な人々と協働する力、新たな価値を生み出す力などが求められます。教育イノベーションの目的は、そうした力を持つ「始動人」を育成、輩出することとされています。
 県教育委員会では、入学者選抜制度検討委員会の報告とともに、こうした県政及び「第2期高校教育改革推進計画」の方向性等も踏まえ、公立高校の入学者選抜制度の改善に係る具体的な検討を進め、新たな制度を取りまとめました。

1 入学者選抜制度の現状と主な課題等

 入学者選抜制度検討委員会では、現行の入学者選抜制度について、次のような課題の指摘がありました。

  1. 前期選抜と後期選抜で異なる選抜尺度を用いることで、多様な観点による選抜を行っているが、一部の学校では、前期、後期双方の選抜で学力検査の結果が重視されている。「生徒一人一人の優れたところを積極的に評価するため、多様な選抜尺度による選抜を行う」との趣旨を踏まえ、より多様な観点からの評価が必要である。
  2. 前期選抜の募集人員を、定員の10%から50%の間で定めていることから、多数の受検者が不合格を経験することになり、心理的な負担が大きくなっている。また、不合格となった受検者の多くが、後期選抜で同じ学校・学科を受検し、合格している。
  3. 2月初旬の前期選抜の出願から3月下旬の再募集まで、受検期間が約2か月間の長期に及ぶため、中学校・高校双方において、3学期の授業時間を十分に確保できない。また、高校においては、採点を含む選抜業務の日程が過密である。
  4. 前期選抜の結果から、後期選抜で受検校を変更する受検者が一定数おり、後期で安易に合格しやすい学校を受検するなど、志願先の変更が不本意入学などの一因となっている。
  5. 現行の日程は過密になっており、3月上旬に後期選抜を行った後、3月下旬の同日に再募集と追検査を実施せざるを得ないことから、追検査の受検者は再募集へ出願できず、受検機会の保障が十分でない。
  6. 学力検査問題について、受検者の「自ら考え、表現する力」をより適切に評価できるよう改善を進める必要がある。
  7. 前期選抜で提出を求めている志願理由書について、受検者の志願理由の明確化につながる一方、負担となる面があるとの意見もある。
  8. 出願に係る書類等の提出は中学校を経由して行っているが、出願手続や選抜業務の効率化の観点から、実態を踏まえたICTの活用を検討する必要がある。
  9. 定時制課程選抜の追加募集が、年度をまたいで4月の実施となっていることから、年度内に受検日程が完了するよう、全日制課程と併せて検討する必要がある。

2 新たな入学者選抜制度の概要

 県教育委員会では、入学者選抜制度の現状を改善し課題の解消を図り、多様な観点から、受検者の優れた点をより積極的に評価する制度とするため、別紙のとおり新たな公立高校入学者選抜制度を取りまとめました。その概要は次のとおりです。

  1. 前期選抜と後期選抜で定員を分割している現行の制度を見直し、1回の本検査で全ての定員を選抜する新たな制度を導入する。
  2. 新たな制度では、意欲や中学校での活動実績、学校外での活動など受検者の優れた点を多様な観点から積極的に評価する。
  3. 全日制課程及びフレックススクールにおいて、全ての受検者に学力検査と面接を課すこととし、1回の本検査で、面接等を重視して多面的な観点で評価を行う特色型及び学力検査を重視して総合的な評価を行う総合型の、2つの観点による段階選抜を実施する。
  4. 新学習指導要領に示された資質・能力、学習評価の考え方を踏まえ、思考力、判断力、表現力をより適切に評価できるよう、検査問題の改善を図る。
  5. 従来の志願理由書を高校生活のビジョンや学校内外の活動歴を記載する「エントリーシート(仮称)」として位置付け、全ての受検者に提出を求めるとともに、面接等で活用することを明確化する。
  6. 年度を越え4月に実施している定時制課程の追加募集を、年度内に終了させる。

3 実施時期

 入学者選抜制度の変更に伴う受検者への周知期間及び中学校・高校の準備期間を考慮し、令和5年度末に実施する令和6年度入学者選抜(現在の中学1年生が対象)から実施する。

4 その他

  1. 今後は、中学校、高校の関係者の意見等を聞きながら、本検査及び追検査の日程や、具体的な選抜実施方法等について、引き続き検討する。
  2. 新しい入学者選抜制度の円滑な実施に向け、検討内容に関する決定事項については、中学生、保護者及び県民等に、適時に広く周知する。

本文は以下からダウンロードできます

「群馬県公立高校入学者選抜制度の改善方針」(PDF:147KB)

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