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9 ガソリンベーパー対策の推進について

更新日:2014年12月12日 印刷ページ表示

 健康影響のおそれがあるとされ、中国での深刻な大気汚染発生の報道等を契機に国民の関心が高まっているPM2.5(微小粒子状物質)の主要な原因物質は、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)、VOC(揮発性有機化合物)、PM(粒子状物質)の4つである。また、健康被害が届出されている光化学オキシダントの原因物質はNOx、VOCであり共通している。
 このうち、NOx、SOx、PMについては、自動車排ガス規制等により、大幅な低減が図られているが、平成24年度の全国の環境基準達成率はPM2.5が40.5%、光化学オキシダントが0.3%と極めて低く厳しい状況である。
 このような状況の中、既存の対策だけでは、更なる改善が見込めないことから、新たな対策として、VOCの一種であるガソリンベーパー(ガソリンが蒸発して気化した蒸気)の発生抑制が必要である。
 ガソリンベーパーは、自動車の給油時のほか、走行時や駐車時にも大気に放出されており、我が国では平成14年に国の中央環境審議会でこの問題について「早期に結論を出すことが適当」とされたが、現在、法律による規制は行われていない。
 一方、欧米では、このガソリンベーパーの大気への放出について既に規制による抑制がされている。この放出抑制対策の中でも、給油時、走行時、駐車時のあらゆる場面でガソリンベーパーを回収し、車の燃料として再利用できる大型回収装置を装着した車(ORVR車[※注])の導入が効果的である。実際、米国では規制により、大型回収装置の装着が義務付けられているため、ORVR車しか走行できない。
 また、米国向けの輸出車は国内でも生産されているが、これらはORVR車であり、技術的には直ちに対応可能である。
 ついては、国内でも早期に義務付け(ORVR車の早期義務付け)をするため、道路運送車両法に基づく保安基準など法令の改正を実施されたい。

[※注]ORVR:Onboard Refueling Vapor Recovery(車搭載型燃料供給時蒸気回収装置)

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