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野生鳥獣による森林被害の状況
令和5年度 野生鳥獣による森林被害調査結果(民有林)
獣種別被害の概要
令和5年度の野生鳥獣による民有林の森林被害については、実損面積88ヘクタール、前年比107.1%、被害額222,952千円で、前年比100.4%と実損面積、被害額ともに増加しました。獣種別では、ニホンジカ、カモシカ、ツキノワグマ、ノウサギの4種による被害があり、被害のほとんどをニホンジカ、カモシカ、ツキノワグマの3種が占めています。
ニホンジカによる食害
ニホンジカによる角研ぎ
ニホンジカやカモシカの被害は、スギやヒノキの植林して間もない幼齢林での食害・角研ぎや、植栽後数十年経過した壮齢林での剥皮被害です。
令和5年度の被害は、例年と同様にニホンジカが多い結果でした。依然としてニホンジカの推定生息頭数は高い水準ですが、造林地を中心に獣害対策等を継続的取り組んでいることから、被害は横ばいに推移しています。
ツキノワグマによる剥皮被害
ツキノワグマの被害は、利用時期をむかえた壮齢林での剥皮被害(樹皮の皮剥ぎ)です。
令和5年度の被害は、例年と同様な傾向であり、利根沼田地域、桐生地域で多く、西毛地域でも被害が確認されているため深刻な状況が続いています。
なお、剥皮被害(樹皮の皮剥ぎ)を受けた樹木は、材が変色するなどして商品価値が著しく低下するとともに、大きく皮剥ぎをされた場合には樹木が枯死し材木として利用できなくなったり、倒木等によって災害が発生する恐れもあります。
野生動物による森林被害については、被害を受けたことによる経済的損失に加え、森林所有者の経営意欲の低下により、森林管理の放棄にもつながりかねず、森林の持つ公益的機能への影響が懸念されます。
種類別被害割合
動物の種類別被害金額の割合は、ニホンジカ(57.7%)、ツキノワグマ(23.4%)、カモシカ(18.8%)、ノウサギ(0.1%)の4種となっています。
森林被害額の推移
被害額単位:(千円)
被害原因 | 被害内容 | 令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
ニホンジカ | 発生市町村数 | 14 | 17 | 18 | 20 | 20 |
被害額 | 121,862千円 | 136,424千円 | 127,365千円 | 121,272千円 | 128,636千円 | |
カモシカ | 発生市町村数 | 9 | 11 | 12 | 13 | 12 |
被害額 | 46,395千円 | 46,389千円 | 49,305千円 | 51,553千円 | 41,927千円 | |
ツキノワグマ | 発生市町村数 | 9 | 7 | 7 | 8 | 6 |
被害額 | 53,326千円 | 50,766千円 | 51,129千円 | 49,223千円 | 52,163千円 | |
イノシシ | 発生市町村数 | 1 | 1 | 2 | 0 | 0 |
被害額 | 76千円 | 62千円 | 166千円 | 0 | 0 | |
ノウサギ | 発生市町村数 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
被害額 | 0 | 0 | 0 | 0 | 226千円 | |
ノネズミ | 発生市町村数 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
被害額 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
サル | 発生市町村数 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
被害額 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
計 | 発生市町村数 | 17 | 19 | 20 | 20 | 20 |
被害額 | 221,659千円 | 233,641千円 | 227,965千円 | 222,048千円 | 222,952千円 |