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令和7年第2回定例県議会 知事提案説明

更新日:2025年5月22日 印刷ページ表示

 令和7年第2回定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち、一言申し上げます。
 先月、アメリカ・トランプ政権が打ち出した関税政策は、全世界に強い衝撃を与えています。
 群馬県経済に対しても、自動車関連産業をはじめとする製造業だけでなく、幅広い産業に非常に大きな影響を与える可能性があります。
 そのため、群馬県では、関税政策の発表後、直ちに「群馬県米国関税総合対策本部」を立ち上げ、全庁体制で関税対策に取り組むこととしました。
 対策本部では、資金繰り支援などの短期的な影響を最小限にとどめる取組と、相互関税という大きなピンチを、社会構造を変えるチャンスと捉え、デジタル・クリエイティブ産業の振興など、将来に渡って成長するための前向きな取組を進めて参ります。
 次に、豚熱に関して申し上げます。
 去る5月9日、県内13例目となる豚熱の患畜が確認されました。
 防疫措置については、前橋市、JA前橋市、建設業協会、農村整備建設協会、トラック協会、バス事業協同組合など、関係の皆様の尾ご協力をいただき、既に完了しております。
 この場をお借りして、関係の皆様には感謝申し上げます。
 豚熱対策に関しては、これまでも飼養衛生管理の徹底、ワクチン接種、野生イノシシ対策の3本柱による手厚い対策を実施し、発生予防に全力を尽くしてきた結果、令和4年9月から、約2年3ヶ月にわたり豚熱の発生を防ぐことが出来ていました。
 しかし、令和7年1月以降、4例の次案が立て続けに発生してしまい、知事としても強い危機感を抱いています。
 そのため、発生要因の分析を踏まえて、飼養衛生管理水準の向上や野生イノシシ対策強化のための、緊急的な対策を実施することとしました。
 群馬県としては、農家の皆様が、安心して養豚業を営むことができるよう、国や市町村、関係機関としっかりと連携を図りながら、再発防止に全力で取り組んで参ります。
 養豚農家の皆様には、これまで以上に、飼養衛生管理基準の遵守徹底をお願い申し上げます。
 さて、私は、去る5月1日から5月8日にかけアメリカのネブラスカ州とインディアナ州を訪問して参りました。
 今回の訪問では、今年1月にインディアナ州知事に就任したマイク・ブローン知事と、日本の都道府県知事として初めて会談しました。
 ブローン知事とは、群馬県とインディアナ州の関係強化について意見交換し、トランプ政権下における関税措置を踏まえ、現地に進出している群馬県企業の現状などをしっかりと理解していただきました。
 ネブラスカ州では、一昨年の日米中西部会で関係構築が出来たジム・ピレン知事と再会し、群馬県とネブラスカ州との更なる関係構築と新たな連携の可能性を見いだすことができました。
 このほか「ネブラスカ州立大学」の3つのイノベーション拠点である「リンカーン校イノベーションキャンパス」、「メディカルセンター・イノベーションハブ・カタリスト」、そして「ビジネス開発センター」の各関係者と意見交換を行い、州立大学と群馬県との今後の連携の可能性について議論しました。
 これらの議論を踏まえ、具体的な連携方策などについて、早速、検討を進めて参ります。
 インディアナ州では、ブローン知事との会談に先立ち、トランプ政権下における関税措置について、群馬県企業の現地操業の状況や課題を把握するため、SUBARUの現地法人であるSIAや現地に進出している群馬県企業の代表者などとの対策会議を行いました。
 その後の会談では、ブローン知事がSUBARUのインディアナ州への貢献を日頃から大変評価してくれていることや、インディアナ州に進出している群馬県企業に大きな関心と期待を寄せていることが分かりました。
 また、会談を通じて、ブローン知事との間においても、群馬県とインディアナ州との友好関係を更に発展させることが出来ると確信しました。
 さらに、IEDC(インディアナ経済開発機構)関連機関の関係者と会談し、州の主要産業である製造業の振興戦略や、教育現場におけるデジタルクリエイティブ人材育成の新たな取組について、ヒントを得ることができました。
 この議論を踏まえ、インディアナ州と群馬県との新たな連携策について具体的な検討を進めて参ります。
 そして、最後の訪問先である、インディアナポリス子ども博物館で開催された歓迎レセプションでは、熱烈な要望に応じてギターパフォーマンスを披露させていただき、会場から大きな拍手をいただきました。
 州政府をはじめとする多くの方々からの心温まる大きな歓迎に、大変感動するとともに、これまで積み重ねてきた関係構築が、実を結んだことを実感しました。
 今後も、 知事自らが先頭に立ち、自治体独自の地域外交を進め、群馬県の取組を世界に発信し、群馬県の新たな飛躍につなげて参ります。
 それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。
 今回の提出議案は、予算関係2件、事件議案20件の合計22件です。

「予算関係」

 はじめに、予算関係について御説明いたします。
 一般会計の補正予算額は、13億7,797万円であり、現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は8,091億8,901万円となります。
 主な内容ですが、まず、県内の公立・私立高等学校等に通学する、年収約910万円以上の世帯の高校生等を対象に、新たに授業料支援を行うため、予算額を増額しようとするものです。
 また、上毛電気鉄道の交通系ICカード対応に向けて、国や沿線市、上毛電気鉄道と連携し、必要な経費の一部を負担しようとするものです。
 このほか、群馬県民会館エリアの利活用を幅広に検討するための基礎調査や、豚熱発生予防緊急対策を実施します。
 なお、企業会計については、電気事業会計において、所要の補正を行います。

「事件議案」

 次に、事件議案のうち、主なものについて申し上げます。
 第106号及び第107号議案は、それぞれ、法令に基づく行政代執行に要した費用を徴収する際の、督促期限及び延滞金について定めようとするものです。
 第114号議案は、群馬県民会館の廃止に伴い、当該設置及び管理に関する条例を廃止しようとするものです。
 以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
 何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますよう、お願い申し上げます。
 なお、第123号及び第124号議案の監査委員の選任につきましては、事案の性質上、早急に御議決くださいますよう、お願い申し上げます。