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令和7年第3回後期定例県議会の開会に当たり、提案説明に先立ち、一言申し上げます。
去る10月18日から22日にかけて、ベトナムを訪問しました。23社の県内企業団に加え、群馬県議会から大和県議、金沢県議、秋山県議、追川県議にも同行していただきました。
ファム・ミン・チン首相とは4回目の会談となります。その中でチン首相から、毎年企業団とともにベトナムを訪問していることへの感謝の言葉をいただきました。そして、経済分野における企業間の連携拡大や人的交流などについて提案があり、お互いに連携をさらに深めていくことで合意しました。
また、海外からの投資等を担当する、ベトナム財務省のチャン・クオック・フオン副大臣とも会談を行いました。フオン副大臣からは、群馬県からの企業投資を促進してほしいとの話がありました。今後も、相互投資の促進について、さらに連携していきたいと思います。
次に、企業団とともに、ニンビン省を訪問し、ニンビン省のトップであるダン・スアン・フォン党書記、行政部門のトップであるファム・クアン・ゴック人民委員会委員長と会談を行いました。会談後には、更なる相互投資の促進や、様々な人的交流を明記した、新たな覚書に調印しました。
また、ベトナム最大手のIT企業であるFPTソフトウェアを訪問しました。FPT社は、昨年12月に、太田市に「FPT群馬モビリティDXハブ」を設立し、群馬県企業との連携も始まっています。群馬県の多様な産業基盤とFPTの高度な技術力・人材育成力が結びつくことで、群馬県とベトナム両地域の経済発展に大きく貢献できると考えています。
次に、ベトナム国家宇宙センターを訪問しました。センター長と意見交換を行う中で、科学技術分野における協力について提案をいただきました。今後どのような連携ができるか、県内企業と共同して検討してまいります。
今回の訪問により、チン首相をはじめ、多くの政府要人や関係機関の幹部の皆様とお会いし、群馬県とベトナムの関係をより一層深めることができたと考えています。
また、今回の訪越中に、チン首相から直接招待を受け、第1回日越地方協力フォーラム参加のため、23日から改めてベトナムを訪問いたします。
チン首相自身が議長を務めるこのフォーラムで、群馬県の魅力や県政ビジョンのPRを行います。
今後も、知事自らが先頭に立ち、自治体独自の地域外交を進め、群馬県の取組を世界に発信し、群馬県の新たな飛躍につなげて参ります。
さて、先日、高市内閣が発足しました。憲政史上初となる女性総理の誕生を、心からお祝い申し上げます。
群馬県の進める取組は、国とのしっかりとした連携が必要です。既に多くの閣僚を訪問し、様々な要望を行っているところですが、今後も、新内閣に対して知事自ら直接訪問し、関係構築を進めていきたいと思います。
それでは、本日提出いたしました議案の大要について、御説明申し上げます。
今回の提出議案は、予算関係8件、事件議案19件の合計27件です。
はじめに、予算関係について御説明いたします。
一般会計の補正予算額は、68億8,854万円です。現計予算額と合算いたしますと、補正後の予算額は、8,238億7,010万円となります。
その主な内容ですが、人事委員会勧告に基づく給与改定に伴う増額を行うほか、市街地へのクマ出没抑制のための緊急的措置として、河川伐木による緩衝帯の整備を実施します。
次に、債務負担行為の補正ですが、県有施設の指定管理に関する協定など、来年度以降にわたる契約を締結しようとするものです。
企業会計については、一般会計と同様に、給与改定に伴う増額などを行います。
次に、事件議案のうち、主なものについて申し上げます。
第170号及び第178号は、人事委員会の勧告に基づき、職員の給与改定等を行おうとするものです。
第171号は、国家公務員等の旅費に関する法律の改正に伴い、群馬県の旅費制度の見直しを行おうとするものです。
以上、提出議案の大要について御説明申し上げました。
何とぞ、慎重御審議の上、御議決くださいますよう、お願い申し上げます。