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令和8年度第5回群馬県環境影響評価技術審査会

更新日:2026年9月29日 印刷ページ表示

開催日時

令和8年9月15日(火曜日)14時00分~16時40分

開催場所

群馬県昭和庁舎3階35会議室

出席者の状況

技術審査会委員:9名(永井会長、片野副会長、高橋委員、坪井委員、寺内委員、西田委員、森委員、森田委員、谷畑委員)

​事務局(県):3名

環境影響評価実務担当連絡会:5名

事業者:10名

傍聴人:0名

審議の概要

1 開会

略

2 議題

「美野原カントリークラブ特別高圧太陽光発電所計画 計画段階環境配慮書」について

  • 現在の手続状況について -事務局より説明-
  • 計画段階配慮書概要及び技術審査会意見に対する事業者見解-事業者より説明-
  • 質疑

【委員の主な意見】

  • 事業の目的として「他者への貢献」「社会への還元」「長期的な安定供給」といった内容を掲げるのであれば、その後の事業計画、事業手法、環境保全措置及び環境影響評価の考え方にも具体的に反映されるべきものであると考える。そのため、方法書以降の手続においては、これらの内容をどのように事業へ反映していくのかを具体的に示すとともに、事業期間中はもとより、将来的な事業終了時まで含めて責任を持った適切な事業運営を行うこと。
  • 環境影響評価制度上、自然災害そのものに対する環境影響評価は基本的な評価項目として位置づけられていないが、本事業を地域住民や地域社会との関係の中で進めるものであり、地域への貢献が期待される事業として位置づけるのであれば、災害リスクが結果として周辺地域に影響を及ぼす可能性についても検討すべき事項であると考える。地域は本事業によるプラスの効果を期待している。一方で、事業に起因して周辺地域へマイナスの影響が生じるのであれば問題であるため、事業目的との整合を踏まえ、豪雨や土砂災害等の自然災害発生時においても地域に負の影響を及ぼさないよう防災対策を検討するとともに、災害時の周辺地域への影響についても評価すること。
  • 全国で既に多くの太陽光発電施設が整備されていることから、近年発生した豪雨、台風、土砂災害等の自然災害において、他地域でどのような問題が発生したのか、また、それに対してどのような対策や改善策が講じられてきたのかについて情報収集を行い、本計画における災害リスクの評価や防災対策の妥当性を検討すること。
  • 水環境について、「必要な配慮を行えば影響の低減が可能であるため、配慮事項の対象外である」としているが、豪雨時に開発区域外への出水等を発生させないことを前提とした計画として周辺への環境配慮を検討しているのであれば、豪雨時にも「外部への影響が低減可能であること」に関する見積りの根拠を示す必要があると考える。想定される自然災害リスクに対して、どの程度の規模の調整池が必要となるのかを示した上で、その施設が実際に配置可能であるかどうかについても、少なくとも配慮事項として検討する必要がある。
  • 計画地の地形と流域との関係、水の流れとの関係について整理し、その結果を示すこと。計画地において桃瀬川が伏流水化しているのであれば、土質条件や洪水時にどの程度の保水・貯留機能を発揮するのかと密接に関係していることから、それを前提として排水計画や調整池計画を検討すること。
  • ナラ枯れやニホンジカの食害によって林床植生が著しく衰退し、場所によってはほとんど消失している箇所も見受けられる。このような状況では、森林が本来有している降雨の遮断機能や保水機能、浸透機能が低下している可能性があり、降雨時の水収支や流出特性は従来の森林を前提とした条件とは大きく異なることが考えられる。そのため、調整池等の設計に当たっては、単に貯留容量を確保するだけでなく、降雨時の流出速度についても十分に考慮すること。
  • 現在計画されている自営線ルートは、道路幅員が狭い区間も多く、車両のすれ違いが困難な箇所がある。また、計画ルート周辺には地すべり地が存在することに加え、近年ニホンジカの侵入が進んでいることから、将来的にニホンジカの食害が進行した場合、降雨による大規模な崩壊につながる可能性もある。そのため、ルート設定の妥当性について再検討すること。
  • 自営線の設置方法については、災害リスクの観点から、地中埋設方式に限定することなく、架空線方式についても比較検討すること。
  • 自営線ルートが中之条町のほか、みなかみ町も通過するのであれば、方法書以降の手続において、みなかみ町に関する記述も追記し、環境への影響を整理すること。
  • 事業地は周辺よりやや高い位置にあり、その下方に道路、さらにその下方に中之条病院が位置している。中之条病院には避難が容易でない入院患者もいることから、影響が生じないよう防災対策を検討すること。併せて、騒音については、一般的な騒音基準を満たしていても、低周波音は数百メートル程度伝播することがあるため、変電設備等については可能な限り病院から離れた場所に配置するなどの対策を検討すること。
  • 計画地の土量の把握や造成図面との比較を行うため、ゴルフ場造成以前の地形や土地利用状況について、特に切土・盛土の状況を確認し、方法書で示すこと。
  • 地形及び地質について、「事業実施想定区域内に重要な地質が存在しないため影響はない」と整理されているが、「影響はない」と言い切ってしまうことで、設計そのものが当初から安全であることを前提として進められてしまうことを懸念している。今後の手続においては、具体的な数値や解析結果に基づいて説明すること。
  • 植生調査を実施する際には、客観的な評価のため、Braun-Blanquet(1964)の植物社会学的方法に基づいた植生調査を実施し、調査後は群落組成表を作成して標徴種や区分種を明らかにすること。
  • 太陽光発電が温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーとして意義を有することは理解しているが、本事業では脱炭素だけでなく、地域環境や自然との共生等の複数の目的を掲げている。そのため、例えばパネルを設置しない区域で植樹を行い森林を再生する、あるいはゴルフ場内の池の一部を残して生物の生息環境として保全するといった形で、事業地の一部を多様な生物が利用できる環境として活用することも検討すること。
  • 事業計画地周辺には歴史的資源や地域資源が集積しているため、景観や防災に配慮した計画とすること。
  • 文化財への影響を判断する上で重要なのは、事業に伴う掘削及び盛土の規模や範囲を具体的に把握することである。そのため、パネル設置区域や関連施設の配置図だけでなく、各施設の施工方法が分かる図面等を方法書で示すこと。自営線の設置については、架空線・地中埋設線のいずれの場合であっても、支柱基礎工事や埋設工事等に伴う掘削が発生することから、工事に伴う掘削及び盛土の内容が把握できる図面や現況図等を方法書で示すこと。
  • カモシカについては、国の特別天然記念物である極めて重要な文化財であるため、方法書以降は指定文化財の一覧表に記載すること。また、移動する文化財であり、種指定であることを踏まえ、「地域は定めず」という文言を記載すること。その上で、カモシカに遭遇した際の留意事項について、事前調査関係者及び工事関係者に周知徹底すること。
  • ゴルフ場造成地のような平坦化された土地は、過去に産業廃棄物の仮置場等となっていた可能性もあるため、掘削調査等を検討すること。
  • 周辺住民への十分な説明と意見聴取を行うこと。また、住民説明会の開催に当たっては、様々な方法で広報を行うこと。
  • 国道145号から湯川原線を経由する工事車両の走行ルートについては、中之条町役場周辺や沿線に幼稚園等が立地しているほか、道路幅員が狭く、実質的に1車線程度となる区間もあることから、交通安全対策について十分な検討を行うこと。また、通学時間帯を避けた運行等の配慮が計画されているが、その具体的な内容については地域住民へ丁寧に周知するとともに、工事車両の運行時間帯や運行方法についても十分に配慮すること。さらに、中之条ビエンナーレの開催期間中など、土日だけでなく平日にも多くの観光客が訪れる時期があることから、地域の交通状況や観光活動への影響を考慮し、必要に応じて運行計画の見直しや追加的な安全対策を検討すること。

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