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令和4年10月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2023年1月19日 印刷ページ表示

1 期日

 令和4年10月20日(木曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、竹内健教育長職務代理者、代田秋子委員、沼田翔二朗委員、河添和子委員、日置英彰委員

4 事務局出席者

 新井徹教育次長、鈴木佳子教育次長(指導担当)、黒澤英樹総合教育センター所長、柿沼輝信総務課長、高林和彦管理課長、小林謙五福利課長、栗本郁夫学校人事課長、春田晋義務教育課長、天野正明高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、鯉登基生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、清水義博総務課デジタル教育推進室長、角田毅弘総務課次長、齊藤克博総務課補佐(行政係長)、佐俣瑞穂総務課主幹

5 開会

 午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

 傍聴人は2名、取材者は3名であることを報告。

6 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に河添委員を指名。

7 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第38号議案及び第39号議案は教育委員会の表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

8 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

9 教育長事務報告

(平田教育長)

 始めに私から一言申し上げる。

 まず、新型コロナウイルス感染症に係る学校の対応状況について報告する。10月12日に県の「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」が開催され、県の「社会経済活動再開に向けたガイドライン」について、感染状況より医療提供体制を重視する改訂が行われた。改訂後のガイドラインに基づき、10月15日から当面の間、警戒レベルを「1」に引き下げることとなった。これに伴う県立学校の対応については、現行のとおり通常活動を継続することとした。

 次に、9月20日に開会した第3回前期定例県議会関係について報告する。一般質問では、知事答弁も含め、県内小中学校のICT教育についての質疑をはじめ、県立高校入試の新制度概要と今後のスケジュールや、県立高校の男女共学化、部活動の地域移行、県立学校のエアコン設置状況、小中学校の給食費無料化及び学校給食主食の事業者支援についてなどの質疑があった。

 また、10月4日に開催された文教警察常任委員会では、夜間中学や教職員の定年引き上げ、教職員の人手不足、免許更新制廃止に伴う新たな研修制度、県立高校における期日前投票の実施、性教育についてなどの質問があった。

 前回の教育委員会会議以降の主な行事についてであるが、10月1日の玉村高校創立百周年記念式典に、竹内委員に出席いただいた。また、13日に実施された群馬大学共同教育学部附属中学校の公開研究会に河添委員に参会いただいた。

 私からは以上である。続いて、教育委員から意見や報告をお願いする。

(竹内委員)

 玉村高校は歴史のある学校であり、卒業生も幅広い分野で活躍している。卒業生がおよそ一万名とのことであるが、町から一万名もの卒業生が巣立っていくことは素晴らしいと感じた。

(河添委員)

 私は、13日に群馬大学共同教育学部附属中学校の公開研究会に参加した。中学校の参観をする機会が少なかったので、よい経験をさせていただいた。特に、コロナ禍、働き方改革、主体的・対話的な学び、ICTの活用など、大変な苦労の中で使命感を持って行われている今の状況を知りたいと思い、参加した。

 「生徒一人一人の学びを最大限に引き出す授業の創造」を研究主題とし、また、「ICTを活用した『個別最適な学び』と『協働的な学び』の充実に向けた実践を通して」を副題として、まさに、今、先生方が共有したい実践の公開であったと思う。この研究を通して、子どもたちが、多面的、多角的に、よりよい未来をつくることができるようにと考え、しかも研修を効率化、かつ効果的に行っていこうとしている取組を感じ取ることができた。中でも、勤務時間内の業務の見直しと、教育活動の質の向上の両面を視野に入れて学校改革を大きく進めていることに、校長先生の高いリーダーシップを感じた。

 授業は、中学2年の理科「心臓のつくりと血液の循環」という単元を参観した。生徒と参加者を合わせると、久しぶりに人が多いと感じたが、感染症対策もしっかりとされていた。「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に進めるためのICTの活用ということを、参加者がうなずきながら参観していた。特に、主体的・対話的な学びに向けてのマイテーマの設定が、非常に効果があると感じた。

 最後になるが、各教育委員会の指導主事の皆さんや、初任研の担当の先生方のほか、他県から参加している方もいた。私も、研究会の小グループに参加したが、短い時間ではあったが充実していた。県教委の指導主事の先生と益田前委員、文部科学省の方からの的確な助言を皆で共有できた。参加させていただき、感謝する。

(沼田委員)

 河添委員に質問したい。附属中学校の公開研究会の副題が「個別最適な学び」という話があったが、例えば、理科の授業で、何をもって個別最適な学びを実現しているのか、具体的に感じ取れたことがあれば、教えてもらいたい。

(河添委員)

 「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体化するというところが今回の要の部分であった。ロイロノートも使いながら、ICTを活用して、自分の思いをまとめたものを共有するということで有効に活用していた。共有したことを、自分の深まりにつなげるというところまでは、時間が取れなかったという話も伺った。

(代田委員)

 県立高校における期日前投票の実施について、どのような話であったのか、方向性などを教えてもらいたい。

(高校教育課長)

 薬丸県議からの高校生の投票率向上のために高校を期日前投票の会場にしてはどうかという意見に対して、選挙管理委員会とよく話し合って検討していきたいと答えた。

(代田委員)

 平日は学校があり、休日もプライベートな用事があるなどして、当日に投票ができないという話も聞くので、学校で期日前投票ができると、投票率が上がってよいと思う。

(高校教育課長)

 県教委からは、校長会等で、生徒が投票する時間を確保するように指示している。

 また、期日前投票の会場は市町村選挙管理委員会が設置するため、すぐに対応することは難しいが、県選挙管理委員会と連携しながら、どういう対応ができるか検討していきたい。

(平田教育長)

 生徒の目線から意見をいただき、ありがたい。

 それでは、関係所属長から順次報告をお願いする。

(1)「県出資法人の経営状況等報告書」の議会報告について

 総務課長、県出資法人である(公財)群馬県育英会及び(公財)群馬県青少年育成事業団の経営状況を県議会に報告を行ったことについて報告。

 管理課長、(公財)群馬県育英会の経営状況について、資料1により報告。

 生涯学習課長、(公財)群馬県青少年育成事業団の経営状況について、資料1により報告。

(2)指定管理者による公の施設(群馬県青少年会館)の管理運営状況(令和3年度分)について (PDF:156KB)

 生涯学習課長、群馬県青少年会館の管理運営状況(令和3年度分)について、資料2により報告。

(3)令和5年度採用群馬県公立学校教員選考試験合格者状況 (PDF:177KB)

 学校人事課長、令和5年度採用群馬県公立学校教員選考試験の実施状況及び合格者の状況について、資料3により報告。

(4)令和4年度第1回中学校等卒業見込者進路希望調査結果 (PDF:455KB)

 高校教育課長、令和5年3月に県内の国公私立中学校及び特別支援学校中学部を卒業する見込みである者の進路希望調査結果(令和4年10月1日現在)について、資料4により報告。

(5)第28回群馬県高等学校総合文化祭 (PDF:336KB)

 高校教育課長、第28回群馬県高等学校総合文化祭の開催について、資料5により報告。

(6)令和4年度群馬県読み聞かせボランティア顕彰について (PDF:191KB)

 生涯学習課長、令和4年度群馬県読み聞かせボランティア顕彰の顕彰団体の決定について、資料6により報告。

(平田教育長)

 ただいまの報告について、委員から質問等があるか。

(代田委員)

 資料5の群馬県高等学校総合文化祭について、YouTube配信をするということであるが、昨年、通信が安定せず、途切れてしまう部分があったようなので、配慮をお願いしたい。

(高校教育課長)

 確認して、しっかり準備したい。

(平田教育長)

 子どもたちが頑張っているので、よろしくお願いしたい。

(沼田委員)

 資料4の第1回中学校等卒業見込者進路希望調査結果について質問したい。2ページ(3)の入学希望者が募集定員以上の学校数が、昨年同時期の調査時から6校減っている。これは、他の公立高校への希望者数が増えたためなのか、それとも公立高校以外の進路希望者数が増えたためなのか、どう捉えているか。

(高校教育課長)

 両方である。公立高校の倍率が下がったことについては、全体の中学校卒業者の数が減っていることと、昨年もお話ししたが、中学生の進路の選択肢が多様になってきたことが考えられる。学校ごとに見ると、都市部と中山間部でも差がついている。

(平田教育長)

 1ページの表の増減を見ると、その他希望者が大きく増えており、次が県外の国公私立高校となっている。県内の私立高校、特別支援学校も多くなっている。

 特に、県外に出てしまうというところが、県としてはとても残念だと思っている。県立高校は、生徒が自分の未来を考えたときに、生徒にとって魅力あるものでなければならない。今後、高校教育課を中心として検討しなければならないと強く思っている。

(沼田委員)

 県外を希望している生徒たちは、どのような傾向を持っていると捉えているか。例えば、住んでいる地域によっては、群馬県の高校より埼玉県の高校の方が近いから行きたいと思ったり、高崎市辺りに住んでいて、群馬県の高校の中では選択肢がないから、新幹線で県外の高校に通おうと思ったり、様々な事情があると思うが、どのような傾向があるのか。

(高校教育課長)

 個別の中学生の希望は把握していないが、地区別に見ると、東毛地区では栃木県や埼玉県、中毛・西毛地区では埼玉県、というように、県境に近い地域に住んでいる生徒は、県の区分というより、その地域一帯の中で、進路を選択している傾向がある。群馬県に行きたい高校がないからということではないと思う。

(平田教育長)

 その辺りをきちんと見極めていかなくてはならない。群馬県の公立高校がどのような高校になっていくべきか、中学生にとってどういう高校が魅力あるのかというところを、きちんと考えていかなくてはならない。もう少し詳細に調査をして、子どもたちにとって魅力ある高校に変えていかなくてはならないと考えている。非常に貴重な意見をいただき、感謝する。高校教育課、義務教育課、今後ともよろしくお願いする。

(河添委員)

 資料2の青少年会館の管理運営状況について、少ない人数で、利用者に喜ばれるように工夫していることがよくわかった。「また利用したい」という回答が99パーセントあることは素晴らしいと思う。

 5ページの管理運営状況の評価に、「今一度、青少年会館という施設に求められる役割・ニーズに立ち戻り、さらなる経営改善・利用者確保に努めていただきたい」とあるが、ニーズに立ち戻ると、何かが大きく変わってしまうのか、それとも変えていこうという方向にあるのか、教えてもらいたい。

(生涯学習課長)

 評価委員からは、言葉としては非常に厳しい評価をいただいているが、どちらかというと応援したいという気持ちで、厳しい言葉をかけていただいた。

 青少年教育施設については、当課で所管している北毛青少年自然の家、東毛青少年自然の家の他に、国立赤城青少年交流の家があるが、自然体験を目的として設置されている施設が多い中で、市街地に設置されている青少年教育施設は貴重な存在であり、頑張って欲しいという気持ちがあるようだ。

 令和2年度は、コロナの関係で休館していた時期があったが、令和3年度は通年開館していたにもかかわらず、利用者数が少し減ってしまった。その理由について、各委員からいろいろと分析していただいたところ、コロナの感染状況を踏まえて、日帰りのプログラムを新たに用意しなくてはならなかったり、SNSの活用など、様々な工夫をして広報をしなければならなかったりということがあるが、従来通りの方法で行ったためではないかということであった。今後、その辺りを工夫して、今までと同じように、皆に利用してもらえる施設になって欲しいというコメントをいただいた。事業団ともよく協議をしながら、見直すべきところは見直して、運営していくよう取り組んでいるところである。

(日置委員)

 資料3に関連して教えていただきたい。全国的に教員の志望者が少ないことが課題となっているが、その中でも群馬県はかなり倍率が確保されていて、素晴らしいと思う。今年は、小中学校の採用予定人数が300人から330人と多くなったが、受験者数が減ったため、倍率もかなり下がった。これから教員の定年延長や少子化の中で、受験者数の確保についての見通しを教えてもらいたい。

(学校人事課長)

 おっしゃる通り、群馬県では、他県に比べ、ある程度確保できているが、この数値を見ると、手を打たなくてはならない状況であると認識している。

 一つに、やはり教員の魅力をきちんと学生や受験者に伝えていくことがある。例えば、大学の説明会の回数を増やしたり、説明会の対象の学年を下げたりしている。今、取り組もうとしているのが、学校の魅力を伝える動画の配信である。これから採用試験全体の改善にも取り組んでいきたいと考えている。今後も大学と連携しながら、採用数の確保をしていきたい。

(平田教育長)

 働き方改革ともセットになっている話だと思う。学校人事課も働き方改革について取り組んでいるが、その辺りはいかがか。

(学校人事課長)

 業務の廃止、縮小やICT化を進めており、数字的にも教員の時間外勤務が年々減ってきている状況である。そういった学校の取組、現状等を社会全般に周知しながら、安心して教員になれるということを紹介したいと考えている。

(日置委員)

 最近はネガティブな部分が報道されることが多いが、本当は素晴らしい仕事なので、是非それがわかるような形で伝えてもらいたい。

(平田教育長)

 現場の先生にとって、多忙化が少しずつ改善されていくという実感を持ってもらうことが、非常に大切だと思う。予算にも限りがあるため、できることは限られているが、できるところを時間を置かずにやっていくということを示して、現場の先生方に、やる気とプライドを持って仕事をしてもらえる環境を整えていくことと、これから先生になろうと思っている教職課程の学生たちにきちんと伝わるように話していくことが、セットになって成り立っていくことだと思う。やる気のある優秀な方々がたくさん志願してくれるように、今後とも努力をしていきたい。

 他に何かあるか。なければ、以上で教育長事務報告を終了する。

​10 議案審議

第33号議案 群馬県教育職員免許状に関する規則の一部を改正する規則について (PDF:38KB)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第34号議案 群馬県公立学校職員の給与の支給に関する規則の一部を改正する規則について (PDF:76KB)

 学校人事課長、原案について説明

(沼田委員)

 このような制度の改正について、教員にはどのように知らせるのか。

(学校人事課長)

 育児・介護休業法の改正について改めて周知をしたり、今回の規則改正についても一覧表等で示して周知する。

(沼田委員)

 学校現場の話ではなく民間の話であるが、中小企業にも男性の育児休業が取れる制度があるが、正しい認識がなく「うちは育児休業が全然取れない。制度がそもそもない。」と言う人がいるというのはよくある話である。

 もしかしたら、学校の先生の中にも制度が存在しているという認識を持っていない人もいると思うし、制度を知らないために苦労したということもあると思う。先生方が、自分を守るためにも、利用できる制度について情報を得られるようになっていることも大切だと思う。

(平田教育長)

 先生方を守るための整備をしても、知らない人がいるというのは、非常に残念なことである。今までも周知に努めているが、忙しいと後で見ようと思ってしまうこともあるので、こうした制度の改正を先生方が自分事として捉えることができるような周知のあり方について、今後も考えていければと思う。

 以上の審議の後、原案のとおり決定

第35号議案 群馬県公立学校等会計年度任用職員の給与等に関する規則の一部を改正する規則について (PDF:77KB)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第36号議案 群馬県学校職員の勤務時間、休暇等に関する規則の一部を改正する規則について (PDF:73KB)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第37号議案 群馬県公立学校等会計年度任用職員の勤務時間、休暇等の基準に関する規則の一部を改正する規則について (PDF:77KB)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

11 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第38号議案 令和4年度市町村教育行政功労者表彰について

 総務課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第39号議案 令和4年度優良図書館群馬県教育委員会表彰について

 生涯学習課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

​12 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

13 閉会

 午後2時15分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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