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令和4年度第2回産業教育審議会議事概要

更新日:2023年2月14日 印刷ページ表示

1 日時

 令和4年11月9日(水曜日)13時30分から16時00分

2 場所

 群馬県立伊勢崎工業高等学校

3 出席委員

 9名(加藤委員(会長)、鷲澤委員、山口委員、細谷委員、大嶋委員、茂木創委員、簑輪委員、田中委員、井野委員)
 ※欠席委員 3名(小林委員(副会長)、飯野委員、茂木三委員)

4 次第

  1. 開会
  2. 群馬県産業教育審議会長挨拶
  3. 群馬県教育委員会教育長挨拶
  4. 学校概要説明(群馬県立大泉高等学校長)
  5. 生徒活動発表
    「特定外来生物からサクラを守る~サクラの普及と新しい地域貢献について~」
    「新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」
    「邑楽館林のゴーヤ消費拡大」ラを守る~サクラの普及と新しい地域貢献について~」
  6. 授業・施設・設備等視察
  7. 審議
    「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について
    ~新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」
  8. 閉会

5 議事概要

会長

 「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について~新しい時代のニーズを踏まえた専門教育の充実に向けて~」というテーマでの審議となる。専門高校の教育内容に必要なこと、産業界として協力や連携できること、インターンシップ、外部講師の派遣、コロナ禍において育成を目指す資質・能力、激変する社会や技術の変化への対応、職業教育の推進に係るICTの活用や実験・実習のための環境整備などの視点から、本日の学校紹介、施設・設備等を踏まえて、各委員の皆様方の御意見をいただきたい。

委員

  • 本日は校長先生をはじめ、先生方の御指導の下、生徒たちの生き生きとした姿を見せていただき、本当にありがとうございました。
  • 専門高校では、これまで以上に、地域を支えるリーダー、地域の担い手の育成を目指して、教育活動を行う必要があると思う。
  • 学校概要説明の中で、現段階で就農を希望する生徒が8%ということであったが、高校卒業後農業関係以外の職種に就職したとしても、いずれ就農しようという考えを持った生徒がいるという事実もある。これらのことからも、就農に当たっての様々な教育計画を立てていくことは、群馬県の農業の担い手の増加につながるのではないかと感じた。
  • これからの地域を支える人材育成のためには、地域と協働して、地域課題解決学習に力を入れていく必要があると思う。生徒活動発表の中にもあった「特定外来生物からサクラを守る地域貢献」や「茂林寺沼湿原における保全活動」等、活動フィールドを地域に設定することで、地域の課題が明確となるとともに、継続して研究に取り組むことで地域課題の解決につながると思う。生徒が自分たちを取り巻く様々な地域課題に向き合い、解決しようとする力を育む重要な活動になっていると感じた。
  • 地域の方々と連携することは、生徒の将来モデルである人材や社会人の方とコミュニケーションをとることになり、生徒が社会人の方の姿から様々なことを学び、活動に主体的に取り組むことができ、生徒個々の学びの変容につながっていくのではないかと感じた。そのためには、人的ネットワークの構築やコンソーシアムの役割が重要であり、地域の核となる地域人材の確保と協力体制の整備がこれまで以上に欠かせないものではないかと思う。
  • また、他の専門学科や普通科との連携を図って、「大泉高校ならではのカリキュラム」を生み出し、専門高校の魅力を高める活動を継続的に機能する体制を構築していただきたい。
  • 「地域とともにある大泉高校」そして、専門高校として現在の活動をさらに効果あるものに発展させていただきたいと感じた。
  • 本当に良い授業や施設の内容を見せていただいた。

委員

  • 生徒の研究するテーマの1つとして、持続可能性というキーワードがあったように思う。発表されたそれぞれのテーマは、本来自分たちのような現在の大人の世代が考え、行動を起こしてこなければならなかった問題であるが、それに十分な対応をしてこなかったがゆえに、今日の惨状が生まれたとも言える。生徒の発表を聞いて、どこかのタイミングで手を打たなければならなかった問題だったのかもしれないなと痛感し、反省した。そして、それらについて、生徒一人一人が真摯に向き合ってくれていることに感謝したい。
  • こうした生徒の取組に対して、可能な限りの支援をしていくことは、我々大人世代の責務である。そういう認識を強くした。
  • 大泉高校だけでなく、群馬県下でも、持続可能な社会の実現に向けた取組について、様々あると思う。それらについてわかりやすい形で、取りまとめ、全国に発信していくということは、極めて重要だと感じた。

委員

  • 生徒の発表を拝見し、高校での学びを学校内だけで止めず、地域の課題解決に向けて活用しようとしているところが素晴らしいと思った。生徒のやる気や意欲が目に見えて感じられた。高校入学後の3年間で様々なことを学ぶ機会を設け、卒業時に専門的な職業能力を身に付けるまでに成長させるためには、先生方の御苦労もあると思う。専門高校での学習の機会は、大切にしていただきたいし、今後、もっと情報発信してもらいたいというのが私の希望である。新学習指導要領で重視されている探究学習にもつながっていると感じている。
  • 大泉高校は専門学科だけでなく、普通科もあると思うが、探究学習について普通科の生徒がどのように関わっているのか、後ほど時間があれば説明いただきたい。

委員

  • 自分としては、「若い子に置いていかれている」というような時間を体験したと感じている。他の委員とほぼ同じ感想であるが、本校の生徒は、将来的に大きな成長力を持った大人になるのだろうと思った。生徒には「科学者になれる」と声をかけたが、データを基に、根拠を数値化して示すことは、とても大事だと常々思っている。それを全ての生徒が行っているということは、将来的に非常に有望だと思う反面、受け皿となる大人はどうしていけばよいのか、その場所をどうやって創ればよいのか、考えさせられた一日であった。
  • また、プレゼン力も非常に素晴らしく、生徒を褒めてもよいのではないかと思った。

委員

  • サクラの木が害虫の被害で伐採されているとか、ゴーヤを接ぎ木する研究など、初めて見聞きすることが多くあった。こういった活動について、さらにPRをしていただけるとありがたい。
  • 校長先生の話によると、今年度の就職希望者はほぼ内定しているようである。社会がいろいろと変化をしている中で、地域のニーズに応じた教育活動ができている証の一つであると思う。教育目標にあるチャレンジ精神をさらに伸ばしていただけるとありがたい。最後に、校長先生をはじめ大泉高校の先生方には審議会のために準備をしていただき、ありがとうございました。

委員

  • 今回はいろいろなことを勉強させていただいた。こちらが学ばせていただくことが多かった。今の学生の就農率は低く、この3年間の学生生活の中でいろいろなことを学ぶ中で、就職となると農業は大変だというのがあると思う。その状況を作ってしまったのは私たち先人であったと思うので、これからは大いに応援させていただきたい。
  • 地域の方と連携しながら、最終的に商品になるものを作られており、人の役に立つことや人が喜ぶことについて、課題解決をしながら学んでいる。進学をしたとしても、進学の後に仕事をするとしても、高校3年間で学んだことを思い出して、戻ってきてもらいたい。私たちも応援していかなければならないとつくづく感じた。

委員

  • 農家という立場から取組を見せていただいた。今、現役の農家にとっても厳しい状況であるが、私も農家7年目となり、今が楽しくて仕方がない。ぜひ、農業の楽しさや未来へ向けたエネルギーなど若い農業者が持っている思いを、これから生きていく高校生の皆さんに聞いてもらいたいと思った。私自身の経験もあり、高校を卒業してすぐに就農する必要性はないのかと思う。様々な経験をする中で、農家になった時にその経験が生かされる。もちろん、すぐに就農しても、それは経験値が上がるのでよいと思うが、ぜひ、世界に飛び出して、そこから得た技や学びを群馬に持ち帰り、就農してもらうという流れを、私たち農家が示していければよいと、高校生の取組を見ながら感じた。3点お話ししたい。
  • 1点目は、交流についてである。地域との交流が盛んに行われており、とても素晴らしいと感じた。連携が密であるとのことだが、学校としてどのような働きかけをしているのかということを伺いたい。ぜひ、東毛地域を超えた交流を中心になって働きかけをしてみることを提案したい。同じ農業高校と言っても、施設が異なっていたり、雰囲気が違っていたりするので、農業高校間の生徒の交流や施設等の視察などにより、学びも深まるのではないかと思う。また、一般の方に向けた専門高校等の活動発表会のようなものがあればよいと思う。若い高校生たちの、プレゼン力、まとめる力、課題意識の持ち方などを大人たちに見てもらいたい。
  • 2点目は意識についてである。30代から40代くらいの農業者との交流や、特に、本校には60%ほど女子生徒がいるとのことなので、ぜひ、県内の女性農業者が女子生徒と交流を図る機会をもってもらいたい。生徒の発表に「栽培するだけが農業ではなく、生産物を活用し、商品開発をする」といった内容があったが、まさにそのとおりだと思う。実際に、栽培している女性農業者はもちろんであるが経営者としてのマインドセットを持っている方にも話を聞く機会があればよいと思う。
  • 3点目は、これから高校生になる子供たちに、高校生から学ぶ喜びを伝える場を作ってもらいたい。特に、社会情勢やコロナ禍などの影響で、生きづらさを感じている子供が増えてきていると聞く。その受け皿として、土を触ったり、自然の中で汗を流したり、また、規則的な生活をしたりする中で、生きる喜びなどを得られるということで、私たち農家に声をかけていただくことがよくある。高校でもいろいろな学びがあるということを、様々な状況下にある子供たちに発信して、何か一つでも手に職をつけるような生きがいを見つけてもらう場として、この産業教育が素晴らしいのではないかと思う。
  • 学校そのもののブランド化がすばらしい。自分が地域の中でどのように存在していくか、また大切さなどを実感できるよう、ぜひ、生徒一人ひとりをブランディングしていくという視点で、生徒たちの成長を見守ってもらえればと思う。

委員

  • 素晴らしい施設・設備を使った授業などを拝見して、イメージが変わった。また、生徒の発表も初めて知ることばかりで、大変勉強になった。そのような学びの中で、いろいろな知識を身に付けたり、社会に出る準備ができているのだと感じた。
  • 実際に、企業側からすると、就職してからの2~3年の若年層の離職が課題となっているが、高校時代に社会に出る準備ができている生徒はそのようなことにならないのだろう感じた。そういった意味でも、企業や地域の方々との連携などの取組を進める中で、更にコミュニケーション能力等を養ってもらえればと思う。
  • また、私自身も城之内公園の桜をよく見に行くが、発表にあった環境整備の取組を知らなかった。ぜひ、町と高校とで町全体に発信してもらい、一般の方にもボランティアで整備してもらうなどの提案をしてもらえたらと思う。

会長

  • それでは私の方からも、3点、気が付いたことを述べたい。
  • 1つ目は、大泉高校では特に農業の関係で活動しているということで、六次産業化というのがキーワードであると改めて認識した。食は自分の体を作る一番の元であり、今は海外から輸入しているものも多いので、自分の体のためになるものは自分たちで作り、それを一次産業が連携するというのは理想だと思う。私どもの商工会議所も地域の活性化の一つとして、六次産業化というのはあるが、全く動いていない。今日、勉強させていただき、担当の委員に、このような学校と話し合ってみたり、一緒に課題解決したりする必要があるのではないかということを申し上げたい。
  • 2つ目は、食べ物は美味しくて、栄養のあるものが良いとされているので、ゴーヤの接ぎ木についての発表のように、あまり苦くないものに作り上げていくなど、より消費者から好まれる食材を開発し、ブランド化していくというのは非常に可能性があると思う。ちなみに太田では、マンゴー農家があり、そのマンゴーはとても人気があり、普通に手に入らない。引く手あまたで、あっという間に売り切れてしまう状況である。バナナにおいても食感を変えたものは、通常一本100円のものが、今300円で売っていて、値段が3倍になっても売れる。この例のように、今日授業を見学した中で、もっとブランド化できるようなものがあるのではないかと感じた。
  • 3つ目は、デジタル技術の活用である。これは県に申し上げたいが、業務の効率化だけでなく、デジタル技術にも、もっと予算を割き、活発にしていただけるとよりよいものができるのではないかと思う。
  • 以上3点である。
  • 学校に関する質問があったので、そのことについて述べていただきたい。

校長

  • 普通科の生徒について御質問いただいた内容についてお答えする。普通科の生徒についても農業科の生徒の活動や発表等を見て、自分たちにも何かできるのではないかと考え、地域と連携して活動を行っている。
  • 海なし県ではあるが「海洋動物を守ろう」ということをテーマに、プラスチックゴミの問題を取り上げ、自分たちに何かできないか。そのためにはどうしたらよいのか考え、まず自分のクラスのゴミの分別をしっかり行い、先生方と交渉し学校全体の取組となった。更に、授業で学習したことや家庭等での様々な経験を生かして探究活動を進め、焼却場を見学に行くなど、地域と連携して活動を進め、その活動の様子をまとめ、様々な分野の方々から監修を受け、広報活動を行っている。
  • 普通科の生徒も、総合的な探究の時間を活用して、身に付けた力を活用し、どうしたら社会の役に立つかという視点で学習を展開しており、農業科と普通科とは切磋琢磨しながら、学習活動を行っている。校長として、地域社会を支えるリーダー育成や、環境の発展に貢献できる人材育成に努めてまいりたいと考えている。

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