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令和5年1月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2023年3月27日 印刷ページ表示

1 期日

 令和5年1月16日(月曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、代田秋子教育長職務代理者、沼田翔二朗委員、河添和子委員、日置英彰委員、小島秀薫委員

4 事務局出席者

 新井徹教育次長、鈴木佳子教育次長(指導担当)、黒澤英樹総合教育センター所長、柿沼輝信総務課長、高林和彦管理課長、小林謙五福利課長、栗本郁夫学校人事課長、春田晋義務教育課長、天野正明高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、鯉登基生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、清水義博総務課デジタル教育推進室長、角田毅弘総務課次長、齊藤克博総務課補佐(行政係長)、佐俣瑞穂総務課主幹

5 開会

 午後1時02分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

 傍聴人は2名、取材者は2名であることを報告。

6 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に沼田委員を指名。

7 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

8 教育長事務報告

(平田教育長)

 始めに私から一言申し上げる。

 まず、新型コロナウイルス感染症に関する学校の対応状況等について報告する。1月12日に県の「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」が書面開催され、直近の病床使用率の状況等を踏まえ、警戒レベル等についての検討が行われた。その結果、1月14日から27日までの2週間、県ガイドラインに基づく警戒レベル「2」を継続することとなった。これに伴う県立学校の対応については、現状の対応を継続することとした。

 次に、来年度政府予算案について報告する。令和5年度政府予算案が、昨年12月23日に閣議決定された。文部科学省関係では、文教関係で前年より129億円増の4兆216億円が計上された。

 主な内容として、義務教育費国庫負担金では、教職員定数について、小学校における35人学級の計画的な整備等を図るとともに、小学校高学年における教科担任制の推進等のため、

 4,808人増の定数改善措置がなされたが、一方で、教職員定数の自然減や配置の見直し等により6,482人が減員となった。

 また、スクールサポートスタッフを2,300人増員し12,950人、学習指導員等を今年度と同じ11,000人配置するなどの経費として、7億円増の91億円が計上された。

 さらに、部活動の地域移行等に関して、実証事業の実施のほか、中学校における部活動指導員の配置支援、公立中学校の施設整備や改修支援など、地域における新たなスポーツ環境の構築等に要する経費などとして28億円が計上された。

 今後も、情報収集を積極的に進め、制度の中身をしっかりと見極めた上で、県の施策にどのように活かせるか検討して参りたい。

 前回の教育委員会会議以降の主な行事については、昨年12月27日に、私と鈴木教育次長、義務教育課長及びデジタル教育推進室長とで、横浜市にある横浜創英中学・高等学校を訪問し、SSESの非認知スキルに関する取組について、情報収集や意見交換を行った。また、1月6日に開催された県議会新春交流会に、私と小島委員が参加した。

 私からは以上である。続いて、教育委員から意見や報告をお願いする。

(沼田委員)

 教育委員としての活動ではないが、昨日、みどり市唯一の高校である県立大間々高等学校の探究成果発表会に参加した。地域の方々も60名くらい参加されていて、高校生たちが取り組んでいる探究の成果の発表と、みどり市長と高校生がパネリストとなり、これから地域と学校がどういった協働関係を築いていけばよいかということについて、ディスカッションが行われた。

 高校生たちの学びも素晴らしかったが、それ以上に、地域の方々がうなずきながら話を聞いていて、みどり市の未来をより良くしていこうとする高校生の姿に、地域の方々が元気づけられている様子が印象に残った。これからの時代、社会と学校の連携がますます重要になってくる。こういった高校の取組が推進されていることこそが、地域社会の未来を作っていくと思うと、この大間々高等学校の取組は非常に注目すべきだと思う。

(小島委員)

 教育長からも話があった通り、1月6日に県議会新春交流会に出席した。見知った人がたくさんいたが、まだ教育委員として認識されていないと感じた。

(平田教育長)

 続いて、関係所属長から順次報告をお願いする。

(1)教職員の多忙化解消に向けた協議会からの「提言R5」について

 資料1-1 学校向け提言 (PDF:1.21MB)

 資料1-2 教育委員会向け提言 (PDF:959KB)

 資料1-3 保護者・地域・関係団体向け提言 (PDF:1.04MB)

 学校人事課長、昨年12月、教職員の多忙化解消に向けた協議会から「学校向け提言」「教育委員会向け提言」「保護者・地域・関係団体向け提言」の3種類の「提言R5」がとりまとめられたことを、資料1により報告。

(2)市町村立学校の廃止について(安中市)(PDF:47KB)

 義務教育課長、安中市教育委員会教育長から、公立中学校の廃止について届出があったことを、資料2により報告。

(3)市町村立学校の位置の変更について(みなかみ町)(PDF:56KB)

 義務教育課長、みなかみ町教育委員会教育長から、公立小学校の所在地変更について届出があったことを、資料3により報告。

(4)市町村立学校の廃止及び設置について(長野原町)(PDF:60KB)

 義務教育課長、長野原町教育委員会教育長から、公立中学校の廃止及び設置について届出があったことを、資料4により報告。

(5)令和4年度いじめ防止ポスターコンクール結果及び表彰式について(PDF:2.48MB)

 義務教育課長、令和4年度いじめ防止ポスターコンクールの結果及び表彰式の開催について、資料5により報告

(6)第20回ぐんま教育賞 杉の子賞 表彰について(PDF:153KB)

 総合教育センター所長、第20回ぐんま教育賞表彰の選考結果及び表彰式について、資料6により報告。

(平田教育長)

 ただいまの報告について、委員から質問等があるか。

(代田委員)

 教職員の多忙化解消に向けた協議会から、「保護者・地域・関係団体向け提言」が出されたことについて、今まで学校と関わりたいと思っていた部分が、このように掲げることで見えてきたので、保護者や地域の方々が、これからもっと学校に参加しやすくなって、先生にも協力できるようになると思う。

(平田教育長)

 先生たちが、子どもともっと向き合う時間、それから新しい教育を自分の頭で考える時間を増やしたいという観点から、「廃止・縮小・ICT化」に協力をお願いしたいという気持ちで発出したものたが、むしろ見えやすくなるという意見をいただき、とても勇気づけられた。先生たちに時間を与えないと、良い教育はできないので、保護者・地域の皆様方と今以上に連携ができればと思う。

(沼田委員)

 2点質問したい。1点目は、多忙化解消に向けた協議会からの提言について、市町村教育委員会の反響を伺いたい。

(学校人事課長)

 データを元に具体的に例示をしたので、今まで進めたくても進められなかったことが、一気に進められるという意見があった。

 また、保護者や地域との関わりの部分について、今後、保護者や地域の方々とどのように協働していくかが新たな課題になるだろうという話を聞いている。

(沼田委員)

 この提言については年末に報道され、ネットニュースでも取り上げられていた。ネットニュースのコメントやSNSを見ると、当然全てではないが、現職の教員の皆さんは、この提言に対してポジティブなコメントを出していた。今までどっちつかずだった部分を明確にして、削減してよいという姿勢を、群馬県教育委員会として示していることに対して、前向きなコメントが多いように、私には見受けられた。これに勇気づけられている他の自治体の方、現場の先生たちや保護者もいると思う。

(平田教育長)

 これは本当に覚悟を持って発出したものである。やはり学校に任せているだけでは、なかなか進んでこなかった。教育委員会が発出することにはリスクがあったが、思い切ってやらなくてはならないと思い、教育委員さんにご指導いただきながら発出した。そのような反応があったことは、とてもありがたい。しかし、これからが大事であるので、今後ともご指導をお願いしたい。

(沼田委員)

 2点目の質問である。杉の子賞について、今回、最優秀賞や優秀賞になった方々の実践例については、一般公開されるのか。

(総合教育センター所長)

 総合教育センターのホームページに、これから論文を掲載する予定である。

(沼田委員)

 太田高校の伏島先生の取組である学習のポータルサイトについては、子どもたちを主語にした学習環境をどう先生が作るのかという視点で、授業改善をされているのではないかと思う。子どもたちが自分で学びを獲得しようと思ったときに、教科書を使い、資料を使い、このポータルサイトで情報を得るというような形で、子どもを主語にした学びづくりをしていると理解している。興味深く、公開されたら拝見したい。

(河添委員)

 「提言R5」について、自分もホームページを見たが、群馬県がこうした形で示し、教職員や保護者、地域、関係団体の皆さんが共通したものを一つ持てたことの意味は非常に大きい。これを手がかりとして、市町村教育委員会、県立学校、それから関係団体、保護者の皆さんが、同じ土俵で話し合いを進めることができる、非常に計画的で実践的で具体的な手立てを示していただいた。教育長は覚悟を持って示したとおっしゃったが、それが感じ取れるような、細かいところにも目が行き届く内容になっていたと思う。何よりも先生方が、子どもたちの前に健康で明るく立ち続けるために、また、全ての提言にも書かれている通り、「子どもたちに豊かな学びを届けるために」ということが共通認識であると思う。教職を目指す人たちが、これを見たときに、こういったことに取り組んでいる群馬県を受けてみたいと思ってもらえるような内容になっていると思う。これからは教育委員会がリーダーシップをとって、学校差、地域差がなく進めていく段階にあり、この提言が必要だったと思う。

 1点質問したい。先ほどの説明で、市町村教育委員会や校長会に説明をしたという話であったが、その際、どのような投げかけをしたのか教えていただきたい。

(学校人事課長)

 12月に発出した際、教育事務所を通じて市町村教育委員会に周知した。年初めに市町村の校長会があるので、校長先生方に共通認識を持っていただきたいこと、また、教育委員会が関わっていかないと難しい部分があるので、各教育委員会の状況もあると思うが、できる範囲のことをお願いしたいことを周知した。県立学校については、私が直接校長会で説明し、担当からも説明をしている。また、教育研究団体である小中学校の校長会や校長協会にも話し、具体的に進めていきたい。

(河添委員)

 これから地域や保護者の皆さんがどう受け取って、協働できるかというところにかかっていると思う。ホームページにも掲載されているので、発出の仕方も有効だと思う。時期を見て振り返り、さらに進めていただきたい。

(日置委員)

 「提言R5」について、今回、保護者に向けても提言されたことが素晴らしい。今までも文科省から、必ずしも教員が担う必要がない業務が示され、ホームページにも掲載されていたが、なかなか保護者に認識されず、どうしても学校に対する過度な期待があった。これからは地域の教育力も高めながら、一緒に子どもを育てようというところが出ていて、素晴らしいと思う。これをいかに保護者に届けるかが大事だと思うが、ホームページへの掲載以外に何かあれば、教えていただきたい。

(学校人事課長)

 方法については、学校や市町村教育委員会に任せている。保護者への連絡が電子化されているところは、そういったものに掲載したり、学校のホームページに掲載したりといった方法が考えられる。いずれにしても保護者にもしっかり周知してほしいとお願いしているので、市町村教育委員会でそれぞれ工夫しているところである。

(小島委員)

 私も「提言R5」に非常に興味がある。20日に、教育委員研究協議会に参加するが、分科会のテーマが「学校における働き方改革」である。

 企業を経営している側から見ると、教員の仕事は、どこまでが責務である労働なのか、非常に曖昧でわかりにくい。ここまでは義務でやっていて、ここからは義務ではなく自分の意思でやっているという、線引きが明確になっていないと、何でも引き受けざるを得なくなってしまう。経営という観点から見ると、この辺りが気になるところである。

(学校人事課長)

 教員業務全体の中で曖昧な部分が非常に多いことが原因となり、仕事が増えてしまっている。ここで示したことが一つのラインになってくると思うので、これを元に教員の多忙化解消を進めていきたい。

(平田教育長)

 他に何かあるか。なければ、以上で教育長事務報告を終了する。

9 議案審議

第61号議案 県立夜間中学の校名決定について(PDF:80KB)

 義務教育課長、令和6年度に開校する県立夜間中学の校名については、資料に示された3つの案(「1 みらい共創中学校」「2 ぐんま学びの森中学校」「3 ぐんま未来中学校」)の中から、協議の上、決定いただきたい旨を説明。

 続いて、3つの案の選定理由を説明。

 案2は、昨年12月22日に鳥取県が公表した夜間中学校名に酷似している旨を補足。

(沼田委員)

 257名の方から応募があったということで、とてもありがたく、地域の方々の関心が高いと思った。

 校名については、先ほど事務局から説明いただいた通り、案2については、鳥取県と酷似しているということなので、回避した方がいいと思う。案1の「みらい共創」は、非常に新しいワーディングだと感じる。「共創」という言葉は、一般的にまだ馴染みのない言葉かもしれないが、これが体現しようとしている名前であると思っている。案3に関しては、非常に親しみがあり、馴染みのある言葉で、多くの方に受け入れやすい表現であると思う。私は、案1か案3のどちらかが良いと思う。

(河添委員)

 どれも良い名前だと思う。案1については、「みらい共創中学校」と聞いたとき、「キョウソウ」という響きが、やや「競い合う」という意味に感じ取れる気がした。案3の「ぐんま未来中学校」は、非常にわかりやすく、親しみのある校名になると思う。ただし、コンセプトという点で考えると、「共創中学校」の「共創」の意味は何だろうと思ったときに、調べてもらえることによって、伝わっていくのかもしれないと思う。

(日置委員)

 沼田委員の意見にもあった通り、案2については、最近、他の県で決められた校名に似ているということであるので、案1か案3のどちらかだと思う。

 県立夜間中学の建学の精神を考えたときに、「多文化共生・共創社会」を目指すということであるならば、どちらかというと案1が良いと感じた。

(小島委員)

 私も、案1に賛成したい。事前に学校の内容を伺ったところ、外国籍の従業員の方が入学する場合が多いということであった。

 企業で従業員として働いている外国籍の方々が、日本で教育を受けられるということであるので、群馬県と企業が、従業員の未来を共に創るという意味で、「みらい共創」という言葉が良いと思った。

(代田委員)

 私も、他の委員と同じように、案1か案3が良いと思う。両方とも「みらい」という言葉が入っていて、とても良いと思う。私は、案1の選定理由にある「共につくってほしいという願い」、皆でつくりあげていくところに関心を持ったので、案1が良いと思う。

(平田教育長)

 先ほど沼田委員がおっしゃったように、案2については、鳥取県で先に決まってしまったことから除外ということでよいか。

 続いて、案1とするか案3とするかであるが、考え方は二通りある。どのような中学を目指すのかをはっきり示すということと、もう一つは、親しみやすさということである。

 今回の場合、案1については、「みらい共創」という言葉が「共に未来をつくっていく」という夜間中学の理念に即した名前であること、「共創」という聞き慣れない言葉であること、「競う」ことと同じ響きであることから「ぐんま未来」の方が親しみやすくて良いという3つの意見に集約される。コンセプトから選ぶ考え方か、親しみやすさから選ぶ考え方かであると思うが、どちらかというとコンセプトを主に考えるという意見が多かったと思う。これからずっと使っていく名前であるため、何を目指すかを示すことが必要であるという意見、企業や様々な団体に協力を募っていくときに、理念がはっきりわかるようにするという意見、「つくる」というところが多文化共生・共創社会に繋がるという意見があった。どちらかというと、案1の方が良いという意見が多かったように思う。ただ、親しみやすさという意見もあったので、義務教育課長、校名を伝えるときの工夫など、何か考えられることはあるか。

(義務教育課長)

 「みらい共創中学校」となれば、「共創」については、丁寧な言葉を使いながら、様々なところで説明をして、この言葉が定着していくように周知していきたい。

(平田教育長)

 それでは第61号議案についてお諮りする。

 県立夜間中学の校名については、「みらい共創中学校」に決定してよいか。

(全委員)

 異議なし

(平田教育長)

 それでは、第61号議案については、「みらい共創中学校」に決定する。

第62号議案 群馬県立学校の課程、学科、生徒定員等に関する規則の一部を改正する規則について(PDF:40KB)

 特別支援教育課長、原案について説明

(代田委員)

 入学者選抜で提出する書類に性別を記入する欄はあるか。

(特別支援教育課長)

 令和5年度入学者選抜においては、施行日前であるため、願書等に性別欄が設けられているが、それ以降は削除される。

(代田委員)

 検査にあたっては、性別による配慮が必要な部分もあるため、できれば何らかの形で性別がわかっていた方がいいと思う。

(特別支援教育課長)

 ご指摘いただいた点については、入学者選抜の際、配慮が可能になるように、学校にも周知をしていきたい。

(平田教育長)

 ただいまの指摘は大事なところで、もちろん合否については、性別に関係なく決めるものであるが、検査の実施など配慮すべき点については、配慮していくということである。例えば、控え室で着替えをするというようなことが考えられるか。

(代田委員)

 そういったこともあるし、入学後の身体のケアなどにも関与してくるので、知ってもらいたいと思う。

(特別支援教育課長)

 検査の折には各学校で事前相談を受けている。また、合格後も保護者と十分打合せをした上で対応していきたい。

(平田教育長)

 身体と心の性が異なる場合についても、保護者等ときちんと相談していくということでよいか。

(特別支援教育課長)

 そのように対応していく。

(沼田委員)

 今回の改正は、入学者選抜において性別を撤廃することによって、性にかかわらず、誰もが入学できるようになるという変更である。一方で、教育活動や検査をするときには、性別は重要であるため、しっかり確認しながら行っていく。全てにおいて性別を撤廃するということではなく、入り口の部分では、どんな性別も受け入れる状態とし、実際に教育活動をしていく中では確認していくという認識でよいか。

(特別支援教育課長)

 おっしゃる通りである。

 以上の審議の後、異議なく原案のとおり決定

10 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

11 閉会

 午後1時57分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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