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令和5年3月16日(木曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
平田郁美教育長、沼田翔二朗委員、河添和子委員、日置英彰委員、小島秀薫委員
新井徹教育次長、鈴木佳子教育次長(指導担当)、黒澤英樹総合教育センター所長、柿沼輝信総務課長、高林和彦管理課長、小林謙五福利課長、栗本郁夫学校人事課長、春田晋義務教育課長、天野正明高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、鯉登基生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、清水義博総務課デジタル教育推進室長、角田毅弘総務課次長、齊藤克博総務課補佐(行政係長)、佐俣瑞穂総務課主幹
午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は1名、取材者は2名であることを報告。
平田教育長が、代田委員から欠席の届出があったことを報告。
平田教育長が今回の会議の会議録署名人に日置委員を指名。
議案審議に先立ち、平田教育長から、第88号議案は職員の表彰に関する案件であるため、第89号議案及び第90号議案は教職員の人事に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。
(平田教育長)
始めに私から一言申し上げる。
まず、新型コロナウイルス感染症に関する学校の対応状況等について報告する。3月3日に県の「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」が開催され、県のガイドラインに基づく警戒レベルが、3月4日から当面の間「1」に引き下げられた。警戒レベル「1」は、昨年11月11日以来とのことである。県立学校の対応については、これまでと変更は無く、通常登校を継続する。
次に、2月15日に開会し、3月10日に閉会した令和5年第1回定例県議会について、教育委員会関係の質疑の状況を報告する。
本会議の一般質問では、コミュニティ・スクールについての質疑を始め、県立夜間中学開校準備、県立学校の教育環境の向上、沼田・利根地区新高校、教師不足・多忙化解消、学校給食費の無料化についてなどの質疑があった。
また、文教警察常任委員会では、教員の確保、特別支援学校の介助担当員、芸術教育についてなどの質疑がなされた。
前回の教育委員会会議以降の主な行事についてであるが、3月1日に開催された県立学校卒業式に委員の皆様に出席いただいた。
私からは以上である。続いて、教育委員から意見や報告をお願いする。
(沼田委員)
私は、3月1日に、渋川高校の卒業式に出席した。3年生の5クラス200名の皆さんが卒業し、社会に巣立つということで、とても素晴らしい卒業式であった。同窓会長や校長先生にお聞きした話では、校歌が非常に愛されているとのことであった。何十年か前、当時の生徒たちが、作詞をお願いする方に直談判して作ったものだそうで、思い入れがある校歌であり、それを皆さんが歌っていたのが印象に残った。
(河添委員)
私は、西邑楽高校の卒業式に出席した。武藤校長先生をはじめ、職員の皆さんが高い志をもって世界に挑戦するという、公立高校としては県内唯一の普通科・スポーツ科・芸術科の3つの科からなる男女共学全日制高校という非常に特色のある素晴らしい高校である。
卒業式も大変落ち着いた雰囲気のもとに行われ、感動した。マスクをして臨む、外して臨む、どちらも自分の意思で決めていた。
特に印象に残ったのは、感謝溢れる在校生送辞と卒業生答辞である。どちらもコロナ禍の3年間で不自由な面は数知れずあったにせよ、子どもたち自身は、ご家族、先生方や地域の皆さんの思いを受け取り、みずからの頭で考え、クラスメイトとしっかり関わったり、部活動や体育祭を通して、先輩後輩として大切な絆を結んできた学校生活の様子が溢れるほど伝わってきた。これからの活動に生かしてもらいたいと思う。
(日置委員)
私は、富岡特別支援学校高等部の卒業式に参加した。先ほどの河添委員の話にもあったが、この学年はコロナ元年の入学であり、3年間ずっとコロナと向き合ってきた。自宅学習があったり、就業体験も難しかったりする中で、生徒も先生方もかなり努力をして、充実した学校生活を送れたという話が答辞にもあった。子どもたち自身も成長を実感しているようであった。卒業生は11名であったが、先生方の努力もあり、全員が希望するところに就職し、社会人としてスタートするとのことである。
校長先生の式辞では、一人ひとりの生徒の名前を挙げ、3年間での具体的な事例を挙げながら、どんなところが成長したのかということを一つ一つ丁寧に、はなむけの言葉として投げかけていたのが非常に印象に残った。
(小島委員)
私は、前橋清陵高校の卒業式に出席した。卒業生は200名弱であるが、通信制ということもあり、出席した生徒は70名弱であった。同窓会長やPTA会長もおらず、学校側と、それから私と高校教育課の指導主事が出席しただけであった。考えてみると自分は大学入試の関係で高校の卒業式に出席しなかったので、50数年ぶりに卒業式に出たような次第で、非常に厳かな雰囲気で卒業式がなされて良かったと思う。
前橋清陵高校は通信制と定時制の課程であり、普通高校と性格が違うところである。自分の高校卒業時には何も考えていなかった気がするが、看護学科の学生など、既に実社会に出た上で卒業式に出席している方もいて、いろいろと深く考えているのだろうということが感じられる卒業式であった。
(平田教育長)
続いて、関係所属長から順次報告をお願いする。
学校人事課長、令和5年度に実施する令和6年度採用群馬県公立学校教員募集の概要について、資料1により報告。
高校教育課長、宇宙を素材とした教材を教科横断的に取り入れ、学ぶ意欲の向上を図る、群馬ならではの宇宙教育について、資料2により報告。また、3月中に公開するWebページについて、モニターを使用して説明。
義務教育課長、桐生市教育委員会教育長から、公立幼稚園の廃止について届出があったことを、資料3により報告。
高校教育課長、平成27年度から県立下仁田高校で実践してきた「高等学校の地域拠点化等に関する研究(ぐんまコミュニティー・ハイスクール)」事業を継続して実施することについて、資料4により報告。
高校教育課長、令和5年度の県立高等学校、県立中等教育学校、県立特別支援学校の入学式の期日について、資料5により報告。
高校教育課長、「群馬県立高等学校のスクール・ミッション」を策定したことについて、資料6により報告。
高校教育課長、本日発表された令和5年度群馬県公立高等学校入学者選抜全日制課程・フレックススクール後期選抜及び定時制課程選抜の合格状況と再募集実施校等について、資料7により報告。
総合教育センター所長、不登校児童生徒に対してオンラインによる社会とつながる場を提供し、個々の状況に応じた学びを支援する事業について、令和5年度に試行を行うことについて、資料8により報告。
(平田教育長)
ただいまの報告について、委員から質問等があるか。
宇宙教育については、県が主体的に、JAXAとの共同で研究を行っているということで、高く評価いただいたものである。
(河添委員)
今、教育長からも話があった資料2の「ぐんま宇宙教育プロジェクト」について伺いたい。わかりやすく説明をしていただき、自分でも利用したいと思ったので、今後、各学校にどのような形で伝わっていくのか教えてもらいたい。
もう一つ、これによってぐんま天文台などの施設の利用促進になっていくと思うが、群馬が誇る、館林市にある向井千秋記念子ども科学館とどうリンクさせていくのか、わかる範囲でよいので教えてほしい。県立の施設ではないが、群馬の子どもたち、館林市の子どもたちからすると、「宇宙といえば向井千秋さん」というように、誇りに思っていると思う。
(義務教育課長)
周知については、来年度、JAXAと共同で、先生方を対象にした研修会を検討している。具体的に先生方に使っていただき、意見をもらってブラッシュアップしていく形を考えている。
また、向井千秋記念子ども科学館については、もちろん素晴らしい施設であるので、まずは県の施設の中でということで、今年は動いてきたが、今後は一歩進めて検討していきたい。
(日置委員)
「宇宙を学ぶ」ではなく「宇宙で学ぶ」ということが、素晴らしいと思う。先ほどの話では、理科以外は指導案があるが、理科はまだできていないということであったが、何かオリジナルなものを作ろうと考えているのか。
(義務教育課長)
理科については「宇宙を学ぶ」ということで、直接関わってくる内容であるので、総合教育センターの長期研修員の協力を得て、単元計画等を作り、まとめているところである。年度内には、しっかり入れ込んで、お伝えできる。
(日置委員)
承知した。
(沼田委員)
資料7について質問したい。群馬県内の中学校の卒業生がどのくらいいて、そのうち公立高校を志望した生徒は、どのくらいいたのか改めて教えてもらいたい。
(高校教育課長)
12月に実施した中学校等卒業見込者進路希望調査結果では、卒業見込み者数は17,416人である。実際の卒業者数は把握していない。
(沼田委員)
約17,000人の卒業生に対し、令和5年度は11,838人の募集があり、充足率92.95%で、11,003人が公立高校に合格されたということである
地域性もあるため、充足率をすべて100%にするのは難しい問題だと思うが、充足していない学校について、県ではどのように捉えているのか教えてもらいたい。
(高校教育課長)
おっしゃった通り地域的に中学生が少ないところもあるし、また、学科等で、年によっては、なかなか生徒が集まらないことがあるため、今年度はこういう結果であったということである。
(日置委員)
資料4の下仁田高校のコミュニティー・ハイスクールについて、小規模校が地域の力を借り、また地域の方にも貢献することは非常に素晴らしく、いいことづくしだと思うが、もし問題となっていることがあれば、教えてもらいたい。
(高校教育課長)
今後の課題としては、かなり生徒数が減少してきている中で、オンラインを活用しながら、地域に寄り添った活動を行うことができればということを考えている。また、「総合的な探究の時間」の課題研究とコミュニティー・ハイスクールの取組を系統的に整備するよう進めているところであるが、さらにしっかり探究の時間に位置付けていくことが課題であると聞いている。
(河添委員)
資料7の高校の再募集について、この再募集の人数が全員入ると、充足率が100%になるのかということと、例年、再募集でどのくらい充足されるのかということを教えてもらいたい。
(高校教育課長)
全員入ってくれれば、充足率は100%になる。今回は全日制課程・フレックススクールの再募集人員が837人のところ、受検する人数は年によって大分差があるが、近年では大体100名程度であり、それほど増えないというのが実態である。また、選抜であるため、全員受かるということではない。
(日置委員)
資料6のスクール・ミッションについて伺いたい。他県では学校ごとに名称が決まっているところが多いが、群馬県ではスクール・ミッションを教育委員会がカテゴライズし、スクール・ポリシーは各学校に任せるという形ということか。
(高校教育課長)
どういう形がいいか、かなり長い時間をかけ検討した。おっしゃったように、県によって、それぞれの学校に対して、教育委員会がスクール・ミッションを定めるというところもあるし、あるいは、今ある計画をスクール・ミッションとして示したところもある。本県としては、改革の推進計画を基にカテゴライズし、学校に示して、スクール・ポリシーを作ってもらうことにした。この方が、一般の方が見てもわかりやすいと思う。
(日置委員)
信念がどういうものになるのかというのはカテゴリ化していた方がいいと思う。学校の特色については3ポリシーの方で出していけばよい。
(高校教育課長)
1年間かけてしっかり策定していく。
(日置委員)
資料8のカタリバのroom-Kについては、とても良いものだと思う。令和5年度は無料で20名ということだが、どのように選抜するのか。また、試行が終わった後、成果と課題が出てくると思うが、最終的な見通しとして、群馬県としてこれを一つの不登校児童生徒支援の大きな柱として考えているのか、教えてもらいたい。
(総合教育センター所長)
人数については、3市の子どもの人数により、あらかじめ割り振っている。5名分はセンターで持っていて、増えそうなところに足していく。人選についても各市に任せているところである。
今後の見通しについては、令和6年度になると予算が必要になる部分もあると思われるので、来年度の子どもたちの取組状況や成果を見ながら、検討していく。
(平田教育長)
他に何かあるか。なければ、以上で教育長事務報告を終了する。
総務課長、原案について説明
(河添委員)
教育委員会運営方針については、教育委員の意見も取り入れながら、まとめていただき感謝する。運営方針であるとともに、これを読んだ現場で頑張っている先生方や関係機関の皆さんが、これに基づいていることだ、ここに書かれていることだと、そういう思いを持てるような内容になっていると思う。
(平田教育長)
丁寧に見ていただき、また、様々なご意見をいただき感謝する。
以上の審議の後、異議なく原案のとおり決定
特別支援教育課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
総務課長、原案について説明
(平田教育長)
学びのイノベーション戦略室では、教育振興基本計画を作っていく。新しいものが増えてきているが、それを先導しながら各課を調整し、意見を吸い上げながら教育委員会全体として力が発揮できるようにしていきたい。
夜間中学については、あと一年で開校であるため、準備室を設置するものである。
(沼田委員)
学びのイノベーション戦略室について、感想を述べたい。私が今から表現することは、言葉遊びになってしまって恐縮であるが、「学ぶ」ということは、子どもたちが主体である表現だと思う。「教育」はどちらかというと、周りの大人たちが教育するものである。「学び」は、子どもたちが主体であることが言葉として表れていて、素晴らしいと思うことが1点目である。
2点目は、「学びのイノベーション」なので、どういうものが従来の学びであり、これからどういう学びを目指していくのかという変化が、学びのイノベーション戦略室から示されていくと、「そういう学び方が、これからの時代に必要なんだ」ということや、保護者の皆さんからすると「学校ではこういう学びが当たり前になっているのか」というメッセージになっていくと思って、強く期待している。
3点目は、以前、長野県の教育委員会の方々に「長野県教育委員会としては、幼小中高が一貫して学びの連続性であるという認識を持ちながら、教育委員会の運営をしている」という話を聞いたことがある。子どもたちにとって「学び」という営みが、自分の成長をもたらしていくものであり、人生を豊かにしていくものであり、それを支えていくことが教育委員会の事務局であり教育委員会であるという強いメッセージだと、私は受け取った。この学びのイノベーション戦略室も、そういうことを狙っているようなイメージがあるので、私自身期待している。
(平田教育長)
来年度新しく二室ができるが、中核となる施策のそれぞれ一つであると思う。新しい室がうまく機能していくように頑張っていきたい。
また、「教育のイノベーション」ではなく「学びのイノベーション」だということは、子どもの学び自体が変わっていくこと、これから教室の風景も変わっていくかもしれないこと、そういうメッセージを生徒はもちろん先生方、保護者、地域の皆様に対して発信していくべきだというご意見である。
(沼田委員)
以前、一般の方に、「「学ぶ」ということは、自分で発見したり、考えていくものである」と説明したとき、「学びとはそういうものだったのか」と言われた。ということは、その方は「学び」とは、誰かから教わるものだと思っていたということである。
このような経験から、もしかすると、一般の方々は、学ぶイコール誰かから教わるものである、先生から教わるものが学びのすべてであるという認識を持っているのかもしれないと思った。「学ぶ」という行為は、一人ひとりのものであり、その人が発見して、考えて、取り組んでいくものであるということを、教育委員会として発信していくことは、非常に重要である。
(平田教育長)
大変貴重な提言である。そのようにしていきたい。
(河添委員)
夜間中学準備室は、夜間中学が軌道に乗るまで、準備が終わった後も室として残るのか。
(総務課長)
来年度、形式的には中学校も設立され、例えば夜間中学の校長は、夜間中学準備室の職員と兼務という形になる。実際に、生徒が入学してくる状況になれば、準備室は中学校に吸収される。
(平田教育長)
令和5年度の一年間限りということである。
以上の審議の後、異議なく原案のとおり決定
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
管理課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
学校人事課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
義務教育課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
義務教育課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
高校教育課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
生涯学習課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり決定
ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者並びに関係課長以外の課長等は退室した。
総務課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく、原案のとおり承認
教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。
ここで、新井教育次長、鈴木教育次長、黒澤総合教育センター所長から退職の挨拶が行われた。
(平田教育長)
最後になるが、3月31日付けで退職される職員から一言ご挨拶をいただきたい。
(新井教育次長)
ご挨拶させていただく機会をいただき、ありがとうございます。私は昭和60年に県庁に入り、最後の年に初めての経験で教育委員会に赴任して参りました。この一年慣れないこともあり、皆様にご迷惑をかけたかなという気がしております。そのような中、教育委員の皆様に非常に温かくご指導いただき、また、周りの職員のサポートもあり、何とか一年やってこられたと思っております。改めて感謝申し上げたいと思います。
私が感じているのは、やはり教育が今大きな変革期にあるということでございます。もちろん高校あるいは小中学校の現場、それぞれ課題を抱えていますけれども、さらに新しい流れというか、午前中の議論の中でもありましたけれども、教育振興基本計画の中に盛り込むべきことや、今年から動き出した非認知の部分の調査研究というようなことも始まってまいります。そういった中で、ますます教育を取り巻く環境は大変になってくると思いますが、教育委員の皆様には、引き続き教育体制あるいは教育委員会、我々職員に対して、温かくご支援ご指導賜れればありがたいと思っております。本当にこの一年お世話になりました。
(鈴木教育次長)
私も、おかげさまで、あと2週間程で38年間の勤務を終えることができます。本当にありがとうございます。
私は、もともと学校の先生でして、結局38年のうち19年が学校、19年が教育委員会勤務となりました。そのうち15年が県庁の23階で勤務してきたという状況でございます。ただ、この教育委員会会議は、課長にならないと出られないので、初めてこの会議に参加させていただいたのは、平成29年に義務教育課長を拝命して、その4月が初めてだったと思います。その時には、群馬大学の小池先生が職務代理者で、その後藤原委員さん、平田委員さん、武居委員さん、益田委員さん、竹内委員さん、そして今の代田委員さんと、大変長くたくさんの方にお世話になりまして、ありがとうございました。
今も覚えていますけれど、4月の教育委員会会議のときに、予算についての議案が提出されていて、「なぜスクールカウンセラーの予算を減額したのですか」と委員さんに質問され、上手に答えられなかったことや、その後の記者会見で、ちょうど学校の教職員が教科書会社から謝金をもらっているという話が話題になっていた時で、それを記者さんから質問されて、こちらの予定とは関係ないところで質問されるということも経験しました。その後は改めて自覚を持って6年間勤めさせていただきました。
新しい学習指導要領が始まって、何年か経ちました。学習指導要領は10年に一度改訂されていますが、なぜ改訂されるのかということが文部科学省のホームページに書いてあります。その中に、「学校は、社会と切り離された存在ではなく、社会の中にあります。社会が変わるから、必要となる力も変わり、学習指導要領も変えるのです。」とあります。そういうことを考えると、この事務局は、教職出身者と知事部局の行政職からできていますが、やはり視野が狭くなってしまうこともあります。こうして、教育委員の皆様に、いろいろな視点からご質問をいただいたり、大変示唆に富んだご意見をいただいたり、時には、大変素晴らしいと言っていただいたりすると、本当に励みになって、また頑張ろうという気持ちになりました。本当にありがとうございました。
新井教育次長もお話しされましたけれど、これからますます大変な時代になってくると思いますが、いろいろなお立場からのご意見を頂戴することが、大変重要になってくると思います。これまでの委員さんもそうでしたけれど、事務局の立場をご理解いただきながらご質問いただいたり、意見を言っていただいたりするので、本当にありがたかったと思っております。
是非これからも、ますます良い関係で教育委員会が続いていって、イマドキの言葉で言うと、子どもたちも先生方も、そして事務局の職員も、もちろん委員の皆様方も、ウェルビーイングが向上できるようになっていくといいなと、遠くからお祈りをしております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。本当にお世話になりまして、ありがとうございました。
(黒澤総合教育センター長)
一年間大変お世話になりました。私は通算37年で、教育行政が18年、学校が19年で、辛うじて学校が一年長いというところでございます。18年のうち市教委が7年、事務所が3年、義務教育課が7年、最後に総合教育センターが1年ということでございました。その一年はこちらの方でもお世話になりました。
こちらに来て、やはり県の教育委員会はレベルが高いと思いました。この会議の進め方もそうですし、委員の皆様方のご意見は大変勉強になりました。本当にありがとうございました。
宿題をいくつか残したと思っていますが、先ほどのカタリバや、これからお話しする教職員の相談窓口、それから新しい研修制度の履歴について国のシステムを使うかどうかということも途中でございます。新所長にしっかり引き継ぎますので、今後ともセンターのご支援をよろしくお願いしたいと思っております。本当に一年間お世話になりまして、ありがとうございました。以上でございます。
午後2時49分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。