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第3回第2期群馬県教育振興基本計画策定懇談会会議録

更新日:2013年9月18日 印刷ページ表示

1 期日

平成25年9月9日(月曜日)午前10時00分~午後12時00分

2 場所

県庁7階 審議会室

3 出席者

委員13名(2名欠席)
今井委員、荻原委員、金澤委員、河本委員、樽井委員、寺澤委員、豊泉委員、長澤委員、野口委員、羽鳥委員、花田委員、藤井委員、布施川委員

事務局19名
教育長、教育次長、教育次長(指導担当)、総合教育センター所長ほか教育委員会事務局各課室長、総務課担当職員

4 あいさつ

座長が開会のあいさつを行った。

5 議事

(1)第2期計画の素案について

1 骨子部分の修正について

(事務局)
(資料1(I総論 第1、第3)について説明)

(委員)
 基本目標を具体化するための視点2では、「一人ひとりの自己実現を~再認識された」となっているが、「群馬県の教育を取り巻く状況」の「2 東日本大震災の教訓」と整合がとれていないように思える。

(事務局)
「群馬県の教育を取り巻く状況」に記載している内容と同様の趣旨を、基本目標を具体化するための視点2に改めて記載したものであるが、具体的に違和感を感じているのはどのような点か。

(委員)
 例えば、状況の記述には「困難に向かって諦めることなく」という文言があるが、視点にはそれがない。こういった状況だからこそ、立ち向かっていく力という部分は大事だと思う。

(委員)
 計画のイメージ図に違和感を覚える。本来、家庭で行うようなことについても学校に任せきりになってしまうような状況も見られる。もう少し、地域の教育力「7 地域の教育力の向上と生涯学習社会の構築」の部分は大きくしてよいと思う。

2 群馬県の教育を取り巻く環境について

(事務局)
(資料1(I総論 第2、III資料編)について説明)

(委員)
「5 厳しい経済状況」について、確かに厳しい状況は続いているが、デフレ脱却の方針が明確に示されたり、東京オリンピック開催が決定するなど良い知らせもあるので、今後5年間で経済も上向くのではないか。そうしたニュアンスを含めてはどうか。

(委員)
「6(4)特別支援教育の状況」について、「今後も障害のある」という表現があるが、発達障害の傾向がある子どもに対しては、現場では「障害」という言葉ではなく、「特別な支援を必要とする子ども」という言葉を使っているので、誤解を招かないか不安がある。

(委員)
 私の本では、「障害」という表現は「障がい」とした。

3 具体的な取組の項目について

(事務局)
(資料2(資料1 II各論)について説明)

「基本施策1 時代を切り拓く力の育成」

(委員)
 取組3(障害のある子への就労支援等の充実)について、特別支援学校を卒業した子どもの就労支援を中心に書いているようである。しかし、普通学校の卒業生や、中学校を卒業して引きこもりになってしまった子など特別支援教育の枠組みから外れているが発達障害傾向にある子どもたちが就労できていないという現実があるので、そういう子たちへの支援も盛り込んでもらいたい。

「基本施策2 確かな学力の育成」

(委員)
 取組8(思考力や表現力、学ぶ意欲や知識・技能等、確かな学力の向上)では、公立高校の内容が4行で終わっている。また、取組9(しっかりとした学習習慣・生活習慣の定着)の内容は「知」を論ずる部分であるが取組9の柱立てが生活習慣の定着となっていることから、高校の記述が徳育の部分で述べられる内容となってしまっているため焦点がずれている。
 柱立て自体には賛成であるが、取組8・9については、学習習慣や生活習慣というものは高校レベルでは書きにくいので、小中学校と高校で分けた方がよいのではないか。それは、進学指導について、まったく触れていないことへの対応にもなる。高校において大学進学は、学習意欲の観点から考えても重要なテーマである。中学における高校進学についても同様である。
 また、中途退学・不登校についても、「10 教員の資質向上」の取組23(児童生徒の心のケアができる力等、新たな課題に対応した教員の資質向上)で触れているが、中途退学・不登校は一義的には生徒の立場で論ずるべきで、その部分に盛り込むのは無理があるのではないか。例えば、高校の通信制は学び直しの場(セーフティーネット)としても位置づけており、そうした観点から見れば基本施策2の中で柱立てすることもできるのではないか。

「基本施策3 豊かな人間性の育成」

(委員)
 取組14(命の教育や心の教育等、道徳教育の充実)について、「命の教育」、「心の教育」と並列で環境教育という視点も必要だと思う。

(事務局)
 環境教育を単独の取組としては出していないが、尾瀬学校やボランティア活動の部分などで体系的に触れるつもりでいる。

(委員)
 取組16(いじめの早期発見・早期解決)について、いじめ問題をいじめる側といじめられる側という簡単な図式で捉えてよいのか疑問に思う。いじめられている子への対応にまったく触れていない。困難に立ち向かう力をつけるようないじめ対策も必要ではないか。いじめられている子がいじめを切り抜けるテクニックといった視点も必要だと思う。
 また、いじめや体罰は人権にも関わってくるのでその部分も念頭に計画を作っていくべきである。

(委員)
 取組16の現状を記載している部分には、「パソコンや携帯電話等を使ったいじめについては、認知件数は少ないが、SNSの普及等により発見しにくい状況にある。」と書いてあるが、取組の部分でも、学校教育の中でのインターネット教育などを盛り込んでよいのではないか。

(委員)
 委員の意見に同意である。今の子どもたちは、将来仕事をしていくためにはパソコン等の活用能力を育成していくことが不可欠だが、利便性が先行してしまっていてセキュリティ面については保護者も含めてあまり考えていない。このことがいじめにも関わってきているので、学校教育・家庭教育の中で教えていくことが必要である。

(委員)
 いじめの現代的な特徴として、自分がいじめる側・いじめられる側のどちらにも簡単になり得るということと、情報機器によって文字での表現となることでいじめる側の意識以上にいじめられる側にとって非常に大きなダメージとなるということが挙げられる。

「基本施策4 健やかな体の育成」

(委員)
 先ほども述べたが、2020年にオリンピックが開催されるので、それに向けて「健やかな体の育成」の部分で取組を盛り込めるとよいのではないか。

(委員)
 同意見であるが、県内で育った選手を県外に流出させずに県内でさらに伸ばすということと指導者の育成ということを盛り込めればよい。

「基本施策5 信頼される学校づくり」

(委員)
 取組25のタイトルについて、「障害のある子とない子の交流」という文言が先に来ていることで、交流教育が特別支援教育のメインだと取られてしまうと思う。現在の特別支援教育の中心は、障害の重度・重複化、多様化であり主従が逆転してしまっているので、表記について一工夫が必要と感じる。
 取組28(高校教育改革の推進)については、書いてあるとおりだと思うが、定時制・通信制への配慮も盛り込んでほしい。

(委員)
 取組29(私立学校の振興)について、現状の記述には現在どれくらいの割合で児童生徒が私立学校に通っているかというデータが載っているが、本県の教育に対する私学の貢献についてもっと記載してほしい。

(委員)
 発達障害傾向のある生徒が普通高校に通わなければならない現実があると思うが、その問題について触れるべきだと思うがどうか。

(事務局)
 柱11(障害のある児童生徒の教育を充実する)の「障害」の捉え方について、特別な支援が必要な子どもを含んで広く考えている。取組25のタイトルに「多様化」という言葉があるが、特別な支援が必要な子どもについては、この中で施策として具体化していくことを考えている。

(委員)
 取組28について、学校の統廃合は、地元と協議したり難しい局面があると思うが、より特色のある学校を造っていくため、より具体的な数値を盛り込んでいく必要があるのではないか。

(事務局)
 学校の統廃合等については、この計画に連なる個別計画として高校教育改革推進計画を策定して進めており、その内容を本計画にどう盛り込んでいけるか検討したい。

「基本施策6 安全・安心な学びの場づくりと防災・危機対応能力の育成」

(各委員)
(意見なし)

「基本施策7 地域の教育力の向上と生涯学習社会の構築」

(委員)
 生涯学習について、「群馬県の教育を取り巻く状況」では、「自らを磨き高め、自己実現を図るための生涯学習が重要となっている。」と書かれており、その下の部分で「生涯学習で修得した知識や学習成果等を地域社会の中で生かす環境整備が課題となっています。」とも示されているが、基本施策7の取組のどこに反映されているか。

(事務局)
 取組39(多様な課題に対応した学習機会等の充実)の課題として挙げている。

(委員)
 具体的な形になって出てくることを期待したい。
 また、取組36(学校支援センター等の充実)について、社会教育の推進には地域づくりが必要になってくるが、そこに一番貢献しているのは公民館であり、学校支援センターを社会教育の中心に持ってくることに違和感がある。

(事務局)
 学校支援センターについては、現行の計画でも触れられていた施策であり、重点施策の一つとして挙げていく必要があると考えている。

(委員)
 取組38・39の読書活動や学習機会の充実は個人に対する取組であると思う。個人で学んだものを他の人や地域の人に関わらせるような取組がそれらと並んであるとよい。

(委員)
「不易と流行」という言葉があるが、この計画は「不易」の部分より「流行」の部分が強いまとめ方になっているという印象がある。当面する課題への観点からそれは当然であるが、「不易」を踏まえて表現してほしい。

(委員)
 取組22(教員の指導力の向上と大量退職に対応したミドルリーダー等の育成)の中で教員の大量退職に触れているが、そうした退職者を取組35(市町村や民間団体等と連携した家庭教育支援の推進)にある放課後子ども教室で活用できないか。

(委員)
 どの部分に入るか分からないが、各学校を卒業した生徒を受け入れる企業が、人間を大事にしている会社経営をしている企業であればよいのだが、そうした企業ばかりではないので、経営者の理念も地域力の中に入れてほしい。
 私の所属する読み聞かせグループ連絡協議会は、家で読み聞かせをする活動もしているので参考にしてほしい。
 東日本大震災の被災地にも行き、支援をしているが、東北の復興はまだまだである。経済は少し上向いているが、そうした文言を盛り込んでほしい。

「全体を通して」

(委員)
 基本目標について、「自ら学び、自ら考える力を身に付け、自己実現が図れるようにする」という表現は、もう一歩踏み込めないか。「問題を解決する能力」といった趣旨の言葉を入れてもらいたい。いじめの問題もあるが、他のことについても、強調する必要があると思う。

(委員)
「不易と流行」という言葉が出たが、教育は繰り返しである。一時の強い意見で流されず、不易の部分を踏まえながら、流行の部分を盛り込んでいってほしい。

(委員)
 取組13(ボランティア活動や体験的な活動の充実)について、青少年赤十字活動に触れてもらいたい。

(2)今後の検討スケジュールについて

(事務局)
(資料3について説明)
 今後、具体的な取組の内容、数値目標等について検討し、次回懇談会までに原案としてまとめていきたい。

(3)その他

次回は、11月中旬に開催することとした。

以上

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