ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 教育委員会 > 教育委員会の点検・評価について(平成25年度対象)

本文

教育委員会の点検・評価について(平成25年度対象)

更新日:2014年9月22日 印刷ページ表示

群馬県教育委員会では、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条の規定に基づき、平成25年度の教育委員会の事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果について取りまとめましたので、お知らせします。

なお、点検・評価結果の全文をご覧になりたい方は、こちらのファイルをダウンロードしてください。

※21ページについては、白紙のため省略


個別の取組等の点検・評価をご覧になりたい方は、こちらのファイルをダウンロードしてください。

点検・評価の概要

1 趣旨

「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき、すべての教育委員会は、毎年、その教育行政事務の管理執行状況について自己点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を議会に提出するとともに、公表することとされています。
 そこで、群馬県教育委員会では、効果的な教育行政の推進に資するとともに、県民への説明責任を果たすため、「教育委員会の点検・評価」(以下、「点検・評価」という。)を実施し、報告書にまとめました。

2 点検・評価の対象

 点検・評価の対象は、「群馬県教育振興基本計画」(以下、「基本計画」という。)に基づき実施した主な施策・取組と平成25年度の教育委員会の活動としました。

3 点検・評価の方法

  1. 平成25年度に群馬県教育委員会が管理及び執行した事務の点検・評価に当たっては、「基本計画」に基づく8本の施策と「教育委員会の活動」に関して、取組結果と成果・課題を明らかにして施策評価を行いました。
  2. 個別の取組等については、以下の観点(基準)により評価を行いました。
    A:「主な評価項目(指標)」を達成し、中長期的な目標に向けた事務(取組)についても、期待する成果があったもの
    B:「主な評価項目(指標)」を達成し、当該年度に期待される成果が得られたが、中長期的には、なお解決すべき課題が多いもの
    C:「主な評価項目(指標)」を達成できなかったもの

4 第3者の知見の活用

 点検・評価の客観性を確保するため、教育に関し学識経験を有する外部の方々の御意見をお聞きする機会を設け、御意見、御助言をいただきました。御意見をいただいた方々のお名前は次のとおりです。(五十音順、敬称略)

氏名一覧
氏名 所属等
佐々木 尚毅 群馬県立女子大学教授
矢端 義直 東京福祉大学教授

5 その他

 群馬県教育振興基本計画のうち、他部局の権限に属する取組については、他部局の担当所属がその取組状況等の自己点検・評価を実施しました。また、教育委員会が点検・評価した取組の中でも、他部局の関連事業の状況を明らかにしています。
 それらの取組等は、教育委員会の点検・評価の対象外ですが、「個別の取組等の点検・評価」(上記ダウンロードファイル「施策1~8」)に参考添付しています。

群馬県教育振興基本計画(計画期間 平成21年度から25年度)

1 基本目標

 10年後の社会を見通すと、少子・高齢化、情報化、国際化・グローバル化、環境問題の深刻化、雇用の多様化や社会意識の変化などが一層進行し、我が国は多くの課題に直面していくと思われます。
 このため、これからの教育には、一人ひとりの個性や能力を伸ばし、自ら学び考える力を身につけることで、困難を乗り越えてたくましく生きる力をはぐくむことが求められています。
 このような状況を踏まえて、本県教育の基本目標を次のとおりとします。

たくましく生きる力をはぐくむ ~ 自ら学び、自ら考える力を ~

2 施策の方向

 学校教育では、基礎学力の定着や健康な体と豊かな心の育成、児童生徒一人ひとりの個性や能力を伸ばして夢をはぐくむ取組を推進します。
 家庭や地域では、児童生徒の健全な育成をめざし、社会全体で家庭教育や子育てを支援します。また、生涯学習や文化・スポーツの振興を通して、健康で心豊かな社会づくりに取り組みます。

3 8つの基本施策

 本県がめざす教育を実現するため、8つの基本施策に取り組みます。

  1. 基礎学力の定着を図る
     小中学校での学習指導の充実と教員配置の工夫・改善を進め、児童生徒の授業理解度を高めます。
     また、小中学校現場の事務負担軽減、教員の資質向上等を進めて、教員が一人ひとりの児童生徒と向き合う時間を確保し、わかりやすい授業で基礎・基本の確実な定着を図ります。
  2. 健康な体と豊かな心を育てる
     学校体育と運動部活動を振興することにより、健康な体をつくり、体力・運動能力の向上を図るとともに、集団の中でコミュニケーション能力を育てます。
     また、命を大切にする教育、道徳教育及び人権教育等を通して、マナーやルールを守る意識を持ち、自分や他人を大切にすることのできる豊かな心を育てます。
  3. 個性や能力を伸ばし、一人ひとりの夢をはぐくむ
     キャリア教育や魅力ある高校づくりを通して、児童生徒の夢をはぐくみ、一人ひとりの夢の実現を支援します。
     また、少子化に伴い入学者の大幅な減少が見込まれる県立高校について、入学希望者の進路希望に合わせた再編を進めます。
     さらに、特別支援教育を充実して、すべての児童生徒の自立に必要な支援を行います。
  4. 社会の変化に対応し、社会に貢献する人材を育てる
     国際化・グローバル化、情報化、環境問題の深刻化に対応した教育と社会や地域が求める職業教育を推進して、社会に貢献する人材を育てます。
  5. 安全で充実した学習環境を整備する
     県立学校施設の耐震化や実習設備等を整備して学習環境の維持向上を図るとともに、いじめや不登校等に適切に対応できる安全で安心な学校をつくります。
     また、経済的な理由で修学が困難な児童生徒を支援します。
  6. 学校・家庭・地域の連携を推進する
     幼児教育や子育て支援を通して、家庭の教育力を高めます。
     また、学校・家庭・地域が連携して児童生徒等の健全な成長を支援することで、地域の大人と子どものつながりを強化し、子どもの社会性をはぐくみます。
  7. 多様なニーズに応える生涯学習・社会教育を推進する
     県民の多様な学習ニーズに応える生涯学習を推進します。
     また、公共の精神のかん養や公共的な課題について主体的に学ぶ社会教育を推進します。
  8. 生きる喜びと創造性をはぐくむ文化・スポーツを振興する
     文化・芸術活動の振興や文化財の保護・活用を通して、人々の創造性や感性をはぐくみます。
     また、県民が生涯を通してスポーツに親しむことにより、健康の保持や明るく活力に満ちた社会をつくります。

点検・評価結果の概要

施策1 基礎学力の定着を図る

目標

  1. 児童生徒がわかる授業で基礎・基本を確実に習得する
  2. 教員の資質向上と児童生徒と向き合う時間を確保する

取組項目

  1. 基礎・基本の確実な習得
  2. 基本的な生活・学習習慣の定着
  3. 効果的な授業や指導の推進
  4. 教員の資質向上
  5. 小中学校現場の事務負担軽減

取組結果

  1. 基礎・基本の確実な習得
    • 「はばたく群馬の指導プラン」に基づく授業の具体化を図るため、「はばたく群馬の指導プラン:実践の手引き」を作成し、全教職員に配布した。
    • 第2回「ぐんまの子どもの基礎・基本習得状況調査」(平成25年2月実施)の結果を分析して、社会、理科、音楽、図工・美術、体育・保健体育、技術・家庭、英語における成果と課題を明らかにするとともに、課題を解決するための指導例や指導のポイント等を課題ごとにまとめた「結果分析資料」を作成し、各市町村教育委員会や学校等へ示した。
  2. 基本的な生活・学習習慣の定着
    • 「はばたく群馬の指導プラン」に示した「向上する心」、「やりぬく心」、「大切にする心」の育成とその育成に向けて伸ばしたい資質・能力、3つの健康的な習慣である「規則正しい生活習慣」、「進んで運動する習慣」、「望ましい食習慣」とその育成に向けて伸ばしたい資質・能力について、啓発を図った。
    • 「まちかど子育て会議」を6箇所で開催し、「ぐんまの子どものためのルールブック50」を活用して、子育て中の保護者に対する啓発を行った。
  3. 効果的な授業や指導の推進
    • 県内13の中学校で「はばたく群馬の指導プラン」に基づく実践研究を実施し、公開授業を通して、その手立てを全県に普及した。
    • 特色ある学校づくりや授業の充実、業務の効率化のため、カリキュラムセンターでは県内各学校への教育関係資料の提供、貸出等を行うとともに、学校において効果的に資料を活用できるように提供資料のデジタル化を進め、Webページによる情報提供や学習指導案のダウンロードサービスなど、機能の充実を図った。
    • 総合教育センターの指導主事が学校へ出向く研修支援隊事業では、教科指導などの教員向けの研修や授業に必要な教材・資料の提供、教育活動上の相談を実施した。
    • 全ての公立小学校において、低学年の学習習慣や基本的な生活習慣の確立を図るため、第1・2学年で30人学級編制ができるように教員を配置した。また、学力差のつきやすい中学年の学習指導の充実を図り、高学年へのスムーズな移行を実現するため、第3・4学年で35人学級編制ができるように教員を配置している。【さくらプラン】
    • 全ての公立中学校の第1学年では、常勤による35人学級編制ができるように教員を配置し、全教科で少人数指導をするとともに、いじめや不登校、問題行動への早期対応など中学校生活への適応や中1ギャップ解消に向けた支援体制を進めている。【わかばプラン】
  4. 教員の資質向上
    • 平成26年度教員採用選考では、一般教養・教職に関する科目での教職に関する内容の増加、小・中学校第2次選考の体育実技試験の廃止、模擬授業のテーマ面接への変更、「身体障害者特別選考」採用予定数の拡大を行った。
    • 教員の研修を体系化した「ぐんま教職員ステージアップシステム」に基づき各種研修講座を実施することによって、教職員の資質向上を図った。
    • 学習指導や生徒指導、児童生徒や保護者への対応等に課題を有する指導が不適切な教員に対し、その課題解決のための研修を実施し、教員としての使命感や資質能力を高め、指導力の向上を図った。
  5. 小中学校現場の事務負担軽減
    • 校務の効率化・IT化について、市町村教育委員会事務局の情報担当者による協議会を2回開催し、導入方法や運用上の課題などについて協議するとともに、システムの視察を行った。
    • 部活動の適正化について、中学校高等学校運動部活動指導資料の中で取り上げるとともに、群馬県中学校体育連盟等での会議などで、申し合わせ事項の遵守などに関する説明を行った。
    • 校務の効率化に向けての意識を高めるためのリーフレットを作成し、全教職員に配布した。

成果

  1. 平成22年度の小学校第6学年の児童が平成25年度に中学校第3学年となり、それぞれの時期における「全国学力・学習状況調査」において、本県と国との平均正答率は小学校第6学年時に比べ中学校第3学年時は全ての結果がプラスとなっている。《上記ダウンロードファイル「施策1 基礎学力の定着を図る」24ページを参照》
  2. 「はばたく群馬の指導プラン」を各種研修会等で積極的に活用したことにより、各学校が本県の児童生徒の課題や伸ばすべき資質・能力に基づいた実践を進めることができた。
  3. 研修支援隊により、小学校を中心に、様々な校種の学校等に対して、各校の課題に応じた支援を行い、また、市町村教育委員会等と連携・協力することで、複数の学校の教職員を対象に研修を実施することができた。
  4. 小、中、高、特別支援学校の教職員を対象に、「3年目経験者研修」を新設し、初任から5年目の研修に連続性をもたせて、若手教員研修の充実を図ることができた。
  5. 校務支援ソフトウェアの導入率(全小中学校に占める割合)は、平成20年度の24%から平成25年度の61%となり、教員業務の標準化や効率化について成果を上げた。

課題と対応

  1. 活用に関する問題では、小学校で全国平均正答率との差が広がっている。また、中学校で平均正答率は上回っているが、差が縮まっている。知識・技能を活用し課題を解決していく力の育成が必要である。
  2. 全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、「ぐんま方式」の学級編制を継続する中で、課題を明らかにしていく必要がある。
  3. 長期研修では、調査研究や教材開発研究を充実させ、研究成果を各学校へ広めていくことが必要である。
  4. 教員の公務員としての倫理意識を徹底させるため、引き続き服務規律に関する校内委員会や研修会を充実させる必要がある。

基本施策1:5年間の総括

 確かな学力の定着については、活用する力が乏しいことから、基礎的・基本的な知識や技能を身に付けさせ、それらを活用し課題解決できる思考力・判断力・表現力等を育成するとともに、教科及び教育活動全体に係る教員の指導力の向上を図ることが引き続き必要である。

学識者の意見

  • 全国学力・学習状況調査は全国的に平均と下位との差が縮まりつつある。群馬県の場合も施策(取組)の成果が基礎学力の底上げにつながっていると考えられる。しかし、小学生の活用する力が特に弱いことが昨年度の結果で明らかになった。活用する力の育成は学習指導要領の総則にある「生きる力」の中にも含まれていることから、県教育委員会全体で課題対応に一層積極的な取組を期待したい。
  • 基礎的な生活習慣、学習習慣については、学力向上と密接に関連するところである。問題や課題を抱える家庭も増えつつあることを踏まえ、関係部局との連携を図りながら、学校は家庭と協力し、特に家庭学習においては、質を高める取組を進めてほしい。
  • 教員の配置については、量的充実は継続できたことから一定の評価はできる。しかし、全国学力・学習状況調査における小学生の正答率が全国平均を大きく下回ったことから、その少人数学級編制の下で、学習指導の更なる質的充実が必要となってきた。教員の指導力の一層の向上を図ることが必要と考える。
  • 教員の服務規律に反する事案が多数あったことから、学校に対する信頼が損なわれつつある。コンプライアンス等を含めた教員の一層の資質向上が必要である。
  • 教員の事務負担軽減については、校務の効率化に向けての意識を高めるためのリーフレットを作成し、全教職員へ配布し普及したことは評価できる。今後は各教員が業務の効率化への意識を高めるとともに、管理職もそれを促すことに取り組んでもらいたい。
  • 「基礎学力の定着」では、少人数学級編制の充実が成されたことが教育環境における大きな進捗と思われる。学級規模が20人以下になると学習効果が高くなることが実証されていることから、今後はより一層の量的な充実を図るとともに、質的充実も図っていくことが求められる。全ての教科一律に同じ学級編制をしくのではなく、教科の持つ性質、また各学校のもつ課題に応じた学級編制が必要と考える。

施策2 健康な体と豊かな心を育てる

目標

  1. 健康な体をつくる
  2. 豊かな心を育てる
  3. ふるさとを愛する心を育てる

取組項目

  1. 児童生徒の体力の向上
  2. 健康教育・食育の推進
  3. 命を大切にする教育・人権教育・道徳教育の推進
  4. マナーやルールを守る意識を育てる
  5. ふるさとの歴史や先人の歩み、文化、自然を学ぶ

取組結果

  1. 児童生徒の体力の向上
    • 地域の専門的指導力を有する人材を授業に派遣し、指導者の資質向上を図るとともに、授業や部活動を充実させた。(授業:60人、部活動:50人)
    • 体力優良証の授与により、児童生徒の体力向上への意欲を高めることを図った。
    • 授業モデルの作成・活用を通して、体育指導の苦手な教員の指導力の向上を図るとともに、中学校保健体育科の授業公開により、体育指導者の指導力の向上を図った。
  2. 健康教育・食育の推進
    • 薬物乱用防止や性教育の講習会や研修会を開催し、教職員に知識と指導方法等を伝えることができた。(研修会等の教員参加者数:薬物乱用防止:182人、性教育:492人)
    • 県立学校の生徒の健康診断を実施し、疾病の予防措置・治療指示等を行った。(健康診断受診率:99.2%)
    • 県内農産物を積極的に使用した学校給食を実施するとともに、本県の伝統食である「おっきりこみ」を給食として提供し、本県の食文化を紹介する指導を行った。
    • 群馬県医師会監修のもと、各学校において食物アレルギーに対応するためのマニュアルを作成しWebページで公開するとともに、研修会を開催し具体的な活用について周知を図った。
    • 各教育事務所に設置済みの放射性物質のスクリーニング検査用機器を活用し、検査を希望する市町村等の支援を実施した。更に検査を希望する9市町村が提供した学校給食(1献体は1週間分)について、放射性物質の有無や量を把握するため検査機関に依頼し、高精度検査を実施した。
  3. 命を大切にする教育・人権教育・道徳教育の推進
    • 総合教育センタ-では初任者研修や経験者研修等をはじめとした研修講座において、命を大切にし児童生徒の心のケアを図るための実践的な研修を進めた。
    • 学校や地域での人権教育指導者を養成するため、研修会等を実施した。
      (人権感覚育成実技研修会:教職員 2,062人【平成19年からの累計】、人権教育指導者研修:県民 1,004人)
    • 幼稚園・保育所や小学校の保護者を対象とした人権に関する啓発資料を作成し配付した。
      (幼稚園・保育所「めぶき」:36,000部、小学校「みんなの願い」:22,000部)
    • 新任道徳主任研修講座の中で、国や県の道徳教育推進の動向と、道徳主任(道徳教育推進教師)の役割について、理解を深めるとともに、道徳の時間の授業構想力の向上を図った。
  4. マナーやルールを守る意識を育てる
    • 問題を抱える中学校25校、県立高校4校に生徒指導担当嘱託員を配置した。
    • 県警察本部と連携し、小学校267校において万引き防止教室(中学年向け)を実施した。
  5. ふるさとの歴史や先人の歩み、文化、自然を学ぶ
    • テレビ放送されている生涯学習課所管の「~地域が支える小中学校~ みんなの時間」の中で、「ぐんまスクール・オブ・ザ・イヤー」の優秀賞以上の学校をはじめ、県内各地域で地域と学校が一体となって取り組んでいる学校を県内に広く紹介した。
    • 「学校支援センター」や「未来を拓く特別授業」を推進し、83%の学校が総合的な学習の時間に地域の人材を活用するとともに、キャリア教育や食育、職場体験等様々な場面においても地域の人材を活用した授業を実施した。

成果

  1. 体育・保健体育や運動部活動の指導者の資質向上を図ることにより、授業や部活動の質的向上が図られた。
  2. 薬物乱用防止教室や性教育講演会等を開催した学校の割合は、小中高全ての学校種で目標値を大きく上回った。
  3. 食物アレルギー対応マニュアルを作成するとともに、研修会を開催しその活用について周知を図った。
  4. 問題行動発生件数は小学校で110件、中学校で232件、高校で230件減少した。《上記ダウンロードファイル「施策2 健康な体と豊かな心を育てる」37ページを参照》

課題と対応

  1. 地域や家庭との連携を図った健康や体力の向上のための取組を、一層充実させ、運動好きな児童生徒への育成につなげていくことが必要である。
  2. 学校給食における地場産物利用促進に向け、関係課と連携した県内ブロック別協議会を開催する。
  3. 自殺予防に関わる講義を取り入れ、命を大切にする研修の充実を図る。
  4. 小学校の問題行動の中で万引の占める割合は41.0%と高いことから、保護者や地域と連携した「毅然とした粘り強い指導」を継続する必要がある。

基本施策2:5年間の総括

 この5年間で豊かな心を育てる教育活動は充実したが、児童生徒の体力については課題が浮き彫りとなった。体力向上は学校のみならず地域社会との連携、家庭の理解を踏まえて対応していく必要がある。

学識者の意見

  • 群馬県の小学生の体力低下に歯止めがかからない状況にある。中でも肥満児割合が高いことからは将来的に成人病発症の危険性が高まることなども考えられる。学校は、家庭や地域を巻き込んで抜本的な体力向上策を講じることが必要と考える。
  • 健康教育について、研修会等は多くの学校で実施され、教職員の意識は高まったと思えるが、児童生徒が健康教育を通じて正しい知識や判断力を身につけられたかどうか不明な点もある。社会では様々な危険ドラッグや薬物乱用による犯罪や被害が出てきているが、こうした犯罪や被害の増加に予防的に対応するためにも、薬剤師をはじめとした専門的な識見を有する外部人材を活用し、身近にそうした危険な薬物があることを児童生徒に教えていくことも必要と考える。
  • 昨今全国で児童生徒が命を粗末にする事案が多く見受けられることから、児童生徒への命を大切にする教育を一層充実することが必要である。
  • 人権問題については、いじめなど身近な人権問題を児童生徒が自分のこととして考え、自らの行動につなげることができる人権教育を推進することが必要である。
  • 食育の推進については、栄養教諭の計画的な配置等により進められていることは評価できる。昨年度初めて食の文化財として選択された「オキリコミ」を活用するなど学校における食文化を活用した食育の取組は、郷土教育推進の観点からも更に広げていってほしい。
  • 道徳教育は自尊感情、他者への思いやり、規範意識等、児童生徒がよりよく生きていくための基盤を育成する教育であることから、引き続き教育活動全体の中で充実させていくことが必要である。
  • 問題行動件数等は全体的に減少していることから、生徒指導担当嘱託員の指導や家庭・地域との連携による問題行動の未然防止及び早期対応が効果として現れてきていると考えられる。引き続き未然防止・早期対応に取り組んでいくことが必要である。また、マナーやルールを守る意識の育成を体験活動等の充実により図ることも必要である。
  • 「健康な体と豊かな心を育てる」では、児童生徒の体力向上が大きな課題として残っていると思われる。今後も重点施策として取り上げていく必要がある。心の教育の部分については、体験活動やボランティア活動等を充実させ、自他の生命の尊重、他者への思いやり、規範意識等を育んでいくことを継続して行う必要がある。
  • 食物アレルギーへの対応では、対応マニュアルの作成や研修会の開催など充実が図られつつあることは評価できる。

施策3 個性や能力を伸ばし、一人ひとりの夢をはぐくむ

目標

  1. 児童生徒の夢の実現に向け魅力ある学校をつくる
  2. 障がいのある児童生徒の自立や社会参加を推進する

取組項目

  1. キャリア教育と進路指導の充実
  2. 新しいタイプの高校づくり
  3. 県立高校の再編
  4. 高校と大学の連携
  5. 特別支援教育の推進
  6. 障がいのある子どもの教育相談

取組結果

  1. キャリア教育と進路指導の充実
    • 学校教育の指針にある「キャリア教育」により、児童生徒の発達段階に応じた体系的なキャリア教育を一層推進するよう努めてきた。
    • 社会の仕組みや経済の構造、職業・職種、仕事内容等を理解させるとともに、望ましい勤労観・職業観を育成し、進路選択や将来設計に主体的に取り組むことができるようにするため、各学校で講師を招き、講演・講話、進路相談を実施した。
    • 県立高校の生徒を対象にして、企業等に2週間程度の長期インターンシップ(就業体験)を行い、勤労観・職業観の育成を図った。【インターンシップの生徒の参加率(公立高校《全日制》、専門学科):26.1%】
  2. 新しいタイプの高校づくり
    • 本県総合学科の充実と広く県民に総合学科への理解と関心を深めてもらうことを目的として、総合学科の学習成果合同発表会を、太田市、高崎市の2会場で開催した。
    • 連携型中高一貫教育校及び県立中央中等教育学校の教育課程及び学校運営に係る教育実践を支援し、中高一貫教育の推進を図った。
    • 文部科学省指定のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)において、平成19年度から28年度で桐生高校が、平成25年度から29年度において前橋女子高校が指定を受け教育活動の推進を図っている。
  3. 県立高校の再編
    • 「高校教育改革推進計画」に基づき、富岡・甘楽地区をはじめとして地区別に懇談会等を開催し、意見交換を実施した。
    • 生徒が自信をもち、自分のキャリアを高められるよう、効果的な教育課程を編成するなど、先進的な取組を行う新しいタイプの高校として、板倉高校、玉村高校、榛名高校の3校をぐんまチャレンジ・ハイスクールに指定している。
  4. 高校と大学の連携
    • 県内の高等学校等の高大連携の取組が円滑に推進できるように、群馬県内外の大学、短期大学における、平成25年度の高大連携に関する取組予定についてまとめ、Webページに掲載した。
    • 専門高校(農業、工業、商業、福祉)の各部会ごとに、高大連携に関する実施可能な取組について検討する各部会会議を開催し、各部会・委員会で実施可能な高大連携の取組を検討し、実施した。
  5. 特別支援教育の推進
    • 「群馬県特別支援学校の配置及び整備計画」(計画期間:平成24~26度)を策定し、未設置地域に特別支援学校を設置するため、富岡甘楽地域、藤岡多野地域、吾妻地域での整備を計画的に進めた。
    • 就労支援員(非常勤嘱託員)4名を県立の知的特別支援学校に配置し、就業体験先や新たな職種の開拓等を行った。
  6. 障がいのある子どもの教育相談
    • 各教育事務所に配置した特別支援教育専門相談員及び県立特別支援学校の特別支援教育コーディネーターが、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校等に在籍し、特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒への指導等について、教員等の相談に応じて、助言や援助を行った。

成果

  1. 研究協議会や各校の研修会を通じて、キャリア教育に対する具体的な取組方法について、周知を図ることで、群馬県のキャリア教育の推進に関わる事項の共通理解を得ることができた。
  2. インターンシップの重要性が認識され、全日制高校全体での実施率も100%となっている。
  3. SSHの活動を通して、理数教育に重点を置いた教育活動の研究が行われ、先進的な特色ある取組が実践された。
  4. 「高校教育改革推進計画」に基づき、高校教育の特色化及び県立高校の再編整備等を推進しており、概ね計画どおりの進捗状況にある。
  5. 特別支援学校未設置地域の多野藤岡地域に、平成26年4月にみやま養護学校藤岡分校(小・中学部)を開校し、当該地域の知的障がいのある児童生徒の通学負担の軽減を図った。

課題と対応

  1. キャリア教育について、小・中学校などの学校種間における縦の連携や教育委員会、学校、地域、企業などの横の連携を充実させ、計画的・組織的に実施していく必要がある。
  2. 吾妻地区及び富岡・甘楽地区については、それぞれの再編整備計画に基づき、平成26年度中に新高校開設準備会を設置し、新高校(平成30年度開校予定)設置に向けた具体的な検討に入ることが必要である。
  3. 県立高等学校等の高大連携の取組が、より効果が高く実行性のある取組となっているか検証する必要がある。
  4. 特別支援学校高等部生徒の就労のため、新たな職域の開拓や研修、職業教育の充実に努めているが、今後も一層の新たな職域に係る実習を中心とした研修の機会を生徒や教職員に設ける必要がある。
  5. 発達障がい等に関する相談件数の増加とともに、相談内容の多様化も見られる。特に対象となる幼児児童生徒の指導に関することだけでなく、保護者や家庭の理解を得て、協働で取り組む必要があるケースが増えている。その改善に向けて、教育機関だけでなく、保健や福祉関係機関等と連携し、早期からの相談支援体制作りが必要である。

基本施策3:5年間の総括

 特別支援教育を含め社会への円滑な接続の支援について、一定の効果はあったと考えられる。今後は、学校の教育活動全体の中で、社会的・職業的自立に向けた基盤を形成することを重要視し、職業観・勤労観の育成に結び付くよう、効果的に取り組んでいくことが必要である。

学識者の意見

  • 学校の教育活動全体を通じて、社会的・職業的自立の基礎となる勤労観や職業観を育成することが必要であることから、引き続きキャリア教育の一層の充実が求められる。また、高大連携により生徒が将来目指したいことと大学の学部学科の内容が合致しているかどうかを生徒自身が確認する機会の提供や職場体験、インターンシップ等により社会を感じる場面を数多く提供するなど、将来的な目標(目的)を持つことを促す取組を充実させる必要があると思われる。
  • 新しいタイプの高校づくりの中で、スーパーグローバルハイスクールの導入や国際バカロレアの導入検討等も必要と考えられるが、同時に高校教育の質の保証の視点から、学び直し学習の面も各高校では充実させることが必要である。
  • 県立高校の再編では、吾妻地区及び富岡・甘楽地区における方向性を示したことは評価できる。今後はこれら地区における個別具体的な計画を示すとともに、他の検討地区における方向性を示すことが必要である。
  • みやま養護学校藤岡分校が開校したことにより未設置地域が解消されたこと、また、就労支援員等の支援により高等部生徒の一般就労率が40%台となったことは、特別支援教育の一層の充実がなされたこととして評価できる。今後は特別支援学校のセンター的機能の強化、新しい職域の開拓や就労支援の充実が必要である。
  • 文部科学省の発表した「通常の学級に在籍する発達障がいの可能性のある特別な教育的支援を必要としている児童生徒に関する調査」では、そうした児童生徒が約6.5%程度の割合で通常の学級に在籍している可能性が示されている。そうした中で、普通学級から県立高校へ進学する生徒も多くなっている。県立高校における発達障がい等のある生徒に対する支援を充実させていくことが求められる。
  • 「個性や能力を伸ばし、一人ひとりの夢をはぐくむ」について、特別支援学校の未設置地域の解消をはじめとして、大きく進捗した。今後は次のステップとして、地域バランスを踏まえた特別支援学校高等部の設置が必要と推察されるので設置を強く求めたい。また、キャリア教育については、次代を担う人づくりの重要施策として捉え、県教育委員会だけではなく、群馬県全体で推進する施策として、他部局へ一層の理解を求めていくことが必要と考えられる。

施策4 社会の変化に対応し、社会に貢献する人材を育てる

目標

  1. 国際化や情報化に対応する教育を推進する
  2. 社会が求める資質をはぐくみ、社会に貢献する人材を育てる

取組項目

  1. 英語教育の推進
  2. 国際理解教育の推進
  3. 外国人児童生徒への教育
  4. ICT(情報通信技術)活用能力の育成
  5. 社会を学ぶ体験活動・ボランティア活動
  6. 環境教育の推進
  7. 県立高校における職業教育

取組結果

  1. 英語教育の推進
    • ALT(外国語指導助手)アドバイザーが学校を訪問し、TT(ティームティーチング)の指導法やALTの活用の仕方について指導助言を行った。また、県内ALTへの指導方法や教材についての助言、各種研修会の講師等を行った。
    • 語学指導等を行う外国語青年招致事業により、教育の国際化への対応と中学生・高校生の外国語でのコミュニケーション能力の育成を図る目的で、外国青年を招致し、活用を図っ た。
    • 英語で授業を進める際の留意点と活動例を通して、教師の英語力、指導力の向上を図るとともに、コミュニケーション能力育成のための指導方法を共有した。
  2. 国際理解教育の推進
    • 小学校では「外国語活動」の導入に伴い、全小学校において体験的な学習活動を実施した。
    • 中学校ではALTを有効活用し、コミュニケーション能力や異文化理解の育成に結び付くような中学校英語科授業の充実を図った。
    • 公立高校において、生徒海外研修、姉妹校交流の実施及び海外からの留学生の受入れを行った。【外国人留学生等との交流実施校(公立高校):15校】
  3. 外国人児童生徒への教育
    • 外国人児童生徒対応のための特配(通常配置される教員定数以上に教員を配置すること)を伊勢崎市、玉村町、桐生市、太田市、館林市、大泉町で実施している。
  4. ICT(情報通信技術)活用能力の育成
    • 群馬県警と連携し、生徒・保護者向けに情報モラル講習会を実施した。また、ボランティア団体やNPO法人と連携し、教職員向けに携帯インターネット問題講習会を実施した。
    • コンピュータや提示装置を活用したICT活用授業の実践研修や、デジタル教材の作成・収集・共有化等の指導力向上のための研修に努めた。
  5. 社会を学ぶ体験活動・ボランティア活動
    • 平成25年度の教育課程実施状況調査から、約62%の小学校で2泊3日以上の宿泊体験活動が実施された。
    • 中学校の教員を対象としたキャリア教育研究協議会で職場体験活動を充実するための協議や班別研修を実施した。
    • 青少年の地域におけるボランティア活動を通した健全育成のため、ボランティア活動に興味関心のある青少年や地域で活動している青少年を対象に、ボランティアや指導者の養成を行うとともに、ボランティア活動の実践の場を提供した。(青少年ボランティア体験活動参加:595人)
  6. 環境教育の推進
    • 各教科や総合的な学習の時間等における環境教育を総合的に推進するために、学校教育の指針の中で、環境保全に配慮して主体的に考え行動する実践力が育つよう、環境教育全体計画に基づき、家庭や地域と連携しながら教科・領域の指導を充実させることを取り上げた。
    • 各県立高校の環境学習に関する特色ある優秀な取組を総合教育センターのホームページに掲載し、広く紹介した。
  7. 県立高校における職業教育
    • 農業高校2校、工業高校4校及び商業高校1校が地域の企業や農業生産者等と連携したカリキュラムの研究開発を行い、地域の産業界が必要とする人材育成に努めた。
    • 地元企業・研究機関等から、豊かな経験と知識を持つ人材を講師として招へいし、生徒に 優れた技術や知識などを学ぶ機会を与えるとともに、望ましい勤労観・職業観の育成に努めた。

成果

  1. 英語教育について、小中の連携、中高の連携について、参加者が授業中の実際の活動を想定して、ワークショップ形式で研修したことで、小中高の連携の重要性について理解を深めることができた。
  2. 英語圏の文化だけでなく、広く世界の様々な国々や地域の文化を取り上げた体験活動をし、また、児童が授業外でも、日常的にALT(外国語指導助手)とふれ合う機会がもてるようになっている。
  3. 平成26年度より施行される「日本語指導が必要な児童生徒を対象とした『特別の教育課程』」について、『特別の教育課程』の編成・実施に係る説明会を通して、制度の概要や導入による効果について周知を図り、活用の促進に寄与することができた。
  4. 尾瀬学校実施校数は、平成24年度154校、平成25年度は157校であり、平成20年度の108校から比べると増加している。
  5. 高校内外において専門的技術者等から指導を受けることにより、優れた技術や知識を体得することができた。また、望ましい勤労観・職業観の育成や資格習得推進に役立てることができた。

課題と対応

  1. 小学校外国語活動における成果を踏まえた中学校英語科の指導法について、実践的な研修をしていく必要がある。また、高校では、生徒の外国語コミュニケーション能力を高めるため、授業内容の更なる充実を図ることが必要である。
  2. 総合的な学習の時間における国際理解をテーマにした学習を効果的に進めていくための取組を、一層充実していく必要がある。
  3. 「日本語指導が必要な児童生徒を対象とした『特別の教育課程』」に係る日本語指導にあたる教員の研修を充実させていく必要がある。
  4. 各教科、特別活動、総合的な学習の時間等に、生活に生かすことができ、体験活動や環境保全に対する自分の考え方がもてる話合いの活動を取り入れ、学校の創意工夫による環境学習が行われるようにしていく必要がある。

基本施策4:5年間の総括

 地域社会が求める人材育成に関し、英語教育をはじめとした授業改善や就労体験等の充実を図り、教育環境を整えてきたところであるが、情報リテラシーの面では教員のICT活用能力が全国比較で中位程度であることをはじめとした課題はある。社会の進展に伴った教育環境を継続して整えていく必要がある。

学識者の意見

  • グローバル化が叫ばれる中で、外国語活動をはじめとした英語教育の充実が学校種ごとに求められている。国の動向を踏まえ、県として示す施策の準備を進めてもらいたい。しかし、こうしたことにより、日本語教育が疎かになってしまうと本末転倒である。群馬県の歴史文化を学び、群馬県民としてのアイデンティディ-や文化芸術に対する理解を深めさせた上で、外国語教育の充実を図ることが望まれる。
  • 外国人児童生徒の教育について、平成26年度より日本語指導が必要な児童生徒に対する日本語教育が「特別な教育課程」として導入されることとなった。群馬県の場合、こうした日本語指導が必要な児童生徒は多く、その教育ニーズは高いと推察される。国の動向を踏まえ、外国人児童生徒が多い群馬県だからこそ、現在実施されている日本語指導担当教員の研修にとどまらない、より積極的な活用を図る方向で検討することを期待したい。また、外国人児童生徒への教育をより充実するとともに、引き続き外国人児童生徒の保護者へのカウンセリング等を通じて日本の教育への理解を進めていくことが必要である。
  • ICT(情報通信技術)活用では、教員のICT活用能力を高めるため、引き続き研修を充実させるとともに、可能な限り各学校においても受講を促すことが必要である。
  • 各学校では宿泊体験や職場体験などを学校の実情に応じ推進している。専門高校においても長期インターンシップ実施学科率が100%となり、社会を学ぶための体験活動等は充実してきている。今後は学校における活動だけでなく、学校外における地域活動等への参加を働きかけることも必要である。
  • 「社会の変化に対応し、社会に貢献する人材を育てる力」において、社会や地域が求める職業教育等は一定の進捗を図れたと思われるが、グローバル教育については、国の動き等もあり対応すべき課題も大きい。今後は群馬県らしいグローバル教育の展開に期待する。

施策5 安全で充実した学習環境を整備する

目標

  1. 学習環境を整備する
  2. 児童生徒の安全と安心を確保する

取組項目

  1. 県立学校の施設設備の整備
  2. 修学の支援
  3. 学校の安全確保と安全教育
  4. いじめ・不登校対策の推進
  5. 問題行動への対応と中途退学の防止

取組結果

  1. 県立学校の施設設備の整備
    • 市町村の避難場所に指定されている県立学校の耐震改修工事を実施した。(実施棟数19)
    • 特別支援学校未設置地域の藤岡多野地域に、平成26年4月開校に向け、みやま養護学校藤岡分校(小・中学部)を整備し、未設置地域解消に向けた環境整備が進捗した。
    • 専門高校等における実験実習に必要な設備等を整備した。
    • 教育用・校務用コンピュータを整備した。(教育用 1,270台、校務用 489台)
  2. 修学の支援
    • 幼児・児童・生徒等の修学を支援するため、各校種段階で各種事業を実施した。
    • (主な事業・実績)
    • 幼稚園就園奨励費補助(国庫補助事業)13,238人(335,630千円)
    • 要保護・準要保護児童生徒就学援助(国庫補助事業ほか)学用品等:9月以降公表予定
    • 群馬県教育文化事業団高等学校等奨学金貸与 206人(58,444千円)
  3. 学校の安全確保と安全教育
    • 学校の安全管理の取組状況調査を実施し、各学校における安全管理の実態把握に努めた。
    • 各教育事務所ごとにスクールセイフティ-推進事業を実施し、学校、家庭、警察、地域等との連携協力の必要性について引き続き周知した。
    • 県立学校に対し、学校安全巡回点検を実施し、危機管理マニュアルの作成と定期的な見直しを図るよう指導した。
  4. いじめ・不登校対策の推進
    • 中学校(168校)は平成19年度からスクールカウンセラーを全校配置し、小学校は平成25年度から全校(322校)配置し拡充した。また、5教育事務所にスクールカウンセラースーパーバイザーを配置した。県立高校では、引き続き全校(64校)にスクールカウンセラーを配置した。
    • 県内12地区で各校代表の中高生及び中学校区内代表小学校の児童がいじめ防止活動について実践発表や情報交換を行った「いじめ防止フォーラム」をはじめとした「いじめ問題対策推進事業」(児童生徒によるいじめ防止活動)により、県内全ての学校における児童生徒による自主的ないじめ防止活動を支援した。
  5. 問題行動への対応と中途退学の防止
    • 問題や悩みを抱える児童生徒に対しては、スクールカウンセラーや生徒指導担当嘱託員が教職員と連携して、生徒指導体制を強化し、組織的に対応した。
    • 「群馬県非行防止プログラム」の活用を、機会あるごとに推進するとともに、問題行動発生時は、事案によって警察と連携し、問題行動の早期対応・早期解決を図っている。
    • 生徒指導上の課題を抱える学校(中学校25校、県立高校4校)に生徒指導担当嘱託員を配置し、学校生活への適応を指導した。
      ※ 4と5の取組は密接な関係にあり、スクールカウンセラーや生徒指導担当嘱託員の配置は、個別の取組に限定的ではない。

成果

  1. 地域防災拠点校のうち耐震性の低い施設については、耐震改修工事が順調に進んでいる。また、産業教育設備の整備により、社会の変化に対応した教育展開を可能とする環境づくりが進んだ。
  2. 経済・雇用情勢の変化等に応じ、適宜適切に修学支援制度の見直しを図りつつ、周知による制度利用の促進を図り、就修学(園)の機会の確保に努めた。
  3. 学校安全計画については、作成を求めるとともに、小中高それぞれの学校安全担当者を対象とした学校安全研究協議会や、県立学校への学校安全巡回点検において、内容や活用等について指導を行ったため、各学校の実態に応じた適切な学校安全計画の作成が行われつつある。
  4. 公立小中学校・県立高校全校にスクールカウンセラーを配置することで、教育相談体制・ カウンセリング機能が充実し、その結果として不登校の未然防止、早期対応の充実が図られ、 小・中学校における不登校児童生徒が減少した。

課題と対応

  1. 県立学校の耐震化率は、95.6%(平成26年4月1日現在)であり、平成27年度末の耐震化率100%を目指し進めている。また、産業教育設備については全体的に老朽化が進んでおり、計画的な整備更新が必要である。更に、学校施設全体の長寿命化を図るため、長寿命化改修工事を計画的に進めていくことも必要である。
  2. 経済的に就学(園)が困難な学齢児童生徒・幼児に対して適切な就学(園)援助が実施されるよう、引き続き保護者に対しできるだけ多くの広報手段等を通じ、就学援助の趣旨及び申請手続について周知徹底を図る必要がある。
  3. 東日本大震災の課題等を踏まえ、県教育委員会で作成した学校災害対応マニュアルを活用し、各学校のマニュアルの内容の充実についても指導する必要がある。
  4. 直接的なカウンセリングのほか、校内研修等における教職員への助言により、教職員の相談技能向上につながるようなスクールカウンセラーの活用を重視する必要がある。

基本施策5:5年間の総括

 学校における教育環境の安全・安心について、校舎の耐震化の推進、学校災害対応マニュアル作成に伴う教職員の危機管理への意識の高まり等、一定の環境整備は整いつつある。なお、通学路の安全確保、いじめの起きにくい学級運営等、引き続き安全・安心の確保に努めていくことが必要である。

学識者の意見

  • 県立学校の耐震化は完遂の見込みが立つ状況になった。今後は地域防災拠点であることに併せ、大震災の教訓を生かした広域防災拠点としての役割をもたせていくための具体策の検討も必要である。また、高校教育改革との整合性を図り、高校施設の老朽化に対応した長寿命化を進めていく必要がある。
  • 学校安全研究協議会等により教職員の危機管理意識は高まりつつあり、さらに自然災害を想定した「落雷・竜巻等突風編」の策定も進められており、災害対応マニュアルの充実を図っていることは評価できる。そのマニュアルに実効性をもたせるため、避難訓練等を学校に促していくことが必要である。
  • スクールカウンセラーは小中高全校配置となり、相談体制やカウンセリング機能を充実させることができた。また、県全体で児童生徒にいじめを許さない気持ちや態度を育てるために、児童生徒によるいじめ防止活動の取組を始めた。これらは県としていじめをなくすことへの宣言であり、非常に評価できる。今後も継続してもらいたい。
  • 「安全で充実した学習環境を整備する」について、県立学校の耐震化やスクールカウンセラーの配置等をはじめこの5年間で大きく進捗したと思われる。なお、施設の長寿命化をはじめとした新たな課題もあることから、新たな課題への方向性を示し、よりよい学習環境の提供に期待したい。

施策6 学校・家庭・地域の連携を推進する

目標

  1. 幼児教育や家庭教育を支援する
  2. 子育てを支援し、地域の教育力を高める

取組項目

  1. 幼児教育の推進
  2. 家庭教育を支える教育相談
  3. 企業やNPO等と連携した家庭教育の推進
  4. 地域の人材や学校支援センターの活用
  5. 学校評価と学校評議員制度の推進

取組結果

  1. 幼児教育の推進
    • ・「ぐんま幼児教育プラン」推進会議やワーキング会議をもち、新しい冊子「就学前のぐんまの子どもはぐくみガイド2014」の作成に取り組んだ。
    • ・保育アドバイザーにより、地域や園、各団体の要望に応じ、子育てセミナーや園内研修に役立つ出前講座を県内82カ所で開催したところ、3,819人の参加があり、幅広く幼児教育や家庭教育の向上をサポートすることができた。
    • ・家庭教育に役立つ情報提供や保護者同士の相互交流の場として、子育て中の保護者を対象とした「まちかど子育て会議」を県内6箇所で開催し、延べ220人の参加があった。
  2. 家庭教育を支える教育相談
    • ・相談窓口を設けて悩みを抱える子どもや保護者等からの教育相談を実施した。
      (主な相談窓口・実績)
       総合教育センター(子ども教育支援センター等)来所・電話・訪問相談(延べ)1,617件
       生涯学習センター 家庭教育電話相談「よい子のダイヤル」(延べ)1,319件
  3. 企業やNPO等と連携した家庭教育の推進
    • ・「ぐんま家庭教育応援企業登録制度」により従業員の家庭教育を応援する企業登録を推進し、取組内容等を広く紹介していくことにより、地域での家庭教育の関心を高め、その充実を図った。
    • ・家庭教育カウンセリング専門講座により、地域における家庭教育・子育て支援のための人材の育成に資するため、市町村教育委員会等で開催された家庭教育カウンセリング初級講座等の修了者を対象に実施した。(平成25年度講座修了者:47人)
  4. 地域の人材や学校支援センターの活用
    • ・学校で活動するボランティアに対し、ボランティア傷害保険の加入を行っており、学校支援センターの活動を支援した。(保険加入者数 13,498人、活動の延べ人数658,313人)
    • ・学校支援センター運営の中核となる人材(コーディネーター・ボランティアリーダー)の資質向上等のため、各教育事務所ごとに研修を実施し、センターのより効果的な運営を目指した。(参加人数合計 634人)
    • ・総合的な放課後対策を講じるため、学校等を利用しながら子どもたちの居場所を整備する「放課後子ども教室推進事業」を実施した。(18市町村、54教室)※中核市を含めると19市町村、97教室
  5. 学校評価と学校評議員制度の推進
    • ・学校評価について、全ての小中高特別支援学校において自己評価及び学校関係者評価を実施し、学校経営の改善・充実に取り組んだ。また、県立高校・中等教育学校ではその評価結果をWebページや保護者会等を通して公表した。県立特別支援学校では、評価結果を学校便りや学年・学級通信を通じて知らせたり、Webページに掲載するなどして公表した。
    • ・学校評議員制度では、90.8%の公立小中学校が、学校評議員を学校関係者評価者として委嘱し、学校経営の改善・充実に取り組んだ。また、県立高校・中等教育学校において、5名程度の評議員を委嘱し、会議を2~3回開催した。特別支援学校では、社会福祉関係者、自治会等関係者、学識経験者等、多岐にわたる職種の人材が学校評議員を務めており、その理解や協力を得ながら学校経営の改善を図った。

成果

  1. 保育アドバイザーによる子育てセミナーや出前講座は、保育所(園)、幼稚園、子育てセンター、小学校での保護者向け講話や教職員研修に幅広く活用され、派遣箇所数もこの3年間増加している。
  2. いじめ相談では、県いじめ問題対策推進事業の趣旨を踏まえ、迅速・的確な対応に心掛け、教育事務所等関係機関との連絡・連携を密にすることにより、問題の早期解決につながった。
  3. 「ぐんま家庭教育応援企業登録制度」は事業開始から7年で408社となり、多くの企業の登録を得ることができた。
  4. 学校支援センター等を通じて授業支援、環境整備、安全パトロール等、多くの学校支援ボランティアの協力のもと、地域の教育力を生かし、充実した学校の教育活動が行われている。
  5. 県立高校では、自己評価及び学校関係者評価の結果と今後の改善策について公表した割合は100%、学校評議員の意見等を学校経営の改善・充実に反映した学校の割合は100%であった。

課題と対応

  1. 市町村主体の「まちかど子育て会議」が徐々に実施されるようになってきているが、今後、市町村が主体となった家庭教育支援を推進するため、県としては「広域的ネットワークの構築と人材養成等」に重点をおき、家庭教育支援の充実に努めることが必要である。
  2. 児童生徒や保護者からの様々なニーズに対応するため、相談に関わる職員の専門性の向上が求められている。
  3. 学校と地域を有効につなぐための役割を果たす「コーディネーター、ボランティアリーダー」等の人材の育成を進めるとともに、学校支援センターの機能が十分に活用されるよう、各学校の状況等に合わせて、コーディネーター等への支援等を行っていくことが必要である。
  4. 学校・家庭・地域の連携協力による学校運営の改善・充実に、学校評価・学校評議員制度をより一層生かしていくことが必要である。

基本施策6:5年間の総括

 家庭の役割の重要性、家族との絆、社会的自立に向けた適切な人間関係を築くために、引き続き家庭教育への支援は必要である。また、地域の教育力を活用した学校教育の充実、学校評議委員制度の機能の充実等を図り、開かれた学校づくりに向けて引き続き取り組んでいく必要がある。

学識者の意見

  • 幼児教育の推進において、小学校への円滑な接続や特別な支援を必要とする子どもの保育等の取組内容に充実を図った「就学前の ぐんまの子ども はぐくみガイド2014」が策定された。今後はこの広報啓発を進め、周知することが必要である。
  • 家庭教育に関する取組について、家庭教育指導者養成に関するものは推進しているが、家庭教育の役割が重要であるとの機運を醸成することが必要であることから、NPO等をはじめとした関係機関との連携を図り、家庭教育を推進することが必要である。
  • 学校支援センタ-に関する取組では、その活用について地域の温度差は少なくなりつつあるが、まだ十分に機能していない面もある。特に学校ボランティアを調整するコーディネーターやボランティアリーダーの確保及び人材育成については大きな課題であることから、県教育委員会が積極的に支援を進める必要がある。
  • 学校評価や学校評議員制度について、開かれた学校づくりを推進する上で、中心的な役割が期待されることから、形骸化することなく、引き続き評価項目等を検討改善し、運営方法の工夫を行っていく必要がある。
  • 「学校・家庭・地域の連携を推進する」では、教育基本法第13条の中で、学校、家庭及び地域等の相互連携や協力が示されているが、中々地域社会に浸透しきれていない状況にある。今後も学校支援センターの活用や学校評議員制度の充実等を図り、学校・家庭・地域が連携した開かれた学校づくりに向け、さらなる推進を期待したい。

施策7 多様なニーズに応える生涯学習・社会教育を推進する

目標

  1. 多様な学習機会を提供する
  2. 社会教育を推進する

取組項目

  1. 生涯学習活動の推進
  2. 読書活動の推進
  3. 社会教育の推進

取組結果

  1. 生涯学習活動の推進
    • 県、市町村、大学、高校、専修学校、博物館、放送大学等様々な機関と連携しながら、学習サービスを体系的、総合的かつ広域的に提供する「ぐんま県民カレッジ」を運営した。(新規入学者 239人、連携機関数 538機関・施設、講座提供数 7,458講座)
    • 専門的かつ県民のニーズに応えるため、各地域において大学等高等教育機関及び社会教育関連施設の連携・協力による大学等出前講座と県立学校において学校の特色・専門性を生かした学習講座を実施した。
    • 県民カレッジの各講座情報を入手する手段の一つである「まなびねっとぐんま」において、より見やすくなるようにトップ画面のデザインを変更した。
    • 県立の生涯学習施設では教育普及活動等を実施した。(4施設入館者合計:667,071人)
  2. 読書活動の推進
    • 県立図書館の図書資料の充実を図り、特に幼児を対象とした絵本、小中学生が読むのに適した児童図書を整備した。また、図書だけでなく、小中学生向けのものを含む新聞雑誌、マイクロフィルム、電子出版物、外国語書籍、商用データベース等及びCD、DVD等の購入や整備を行った。更に、調査研究のための辞書・辞典、統計、白書、年鑑などの資料を重点的に収集した。
    • 県立図書館では、読み聞かせグループ連絡協議会などの団体との連携を図ったほか、「知るを楽しむ」推進事業として年3回の講座と年1回の講演会の開催、図書館支援隊(ボランティア)の運営、群馬県図書館大会の開催などを通して、県民に親しまれる図書館づくりを推進した。
    • 「群馬県子ども読書活動推進計画(第二次)」に基づき、県内図書館の児童図書の充実を図った。また、県立図書館では、子どもの読書や図書館に対する理解と関心を高める「図書館こどもフェスティバル」を開催した。
  3. 社会教育の推進
    • 県社会教育主事等職員研修は、県の教育行政の当面する諸課題と対応策等について研修を行い、生涯学習・社会教育の推進について一層の理解を深めることを目的として実施した。(参加者:531人)
    • 新任社会教育委員研修会では、県・市町村の新任社会教育委員を対象に、その職務の遂行に必要な知識や技術等について研修を行った。
    • 各青少年自然の家等においては、県内の小中学校が自然体験活動・集団宿泊活動を実施する施設としての役割とともに、異年齢、異世代交流等の様々な活動の場を提供した。また、様々な要因で社会とうまく関われない青少年を対象に、自然体験活動や集団宿泊体験活動を通した事業を実施し、青少年の自立を支援した。

成果

  1. 「まなびねっとぐんま」の利便性向上により、自らに合った利用価値の高い情報を入手でき、学習意欲の向上が図られている。
  2. 県立図書館では、図書資料の充実と情報提供システムの運営に努めた結果、県民はインターネットを通じた横断検索機能を活用して県内公立図書館・大学図書館等の蔵書約900万冊の情報を入手し、最寄りの図書館での貸出サービスを受けることができるようになっている。
  3. 地区別社会教育主事等研修において、平成24年度からは学校長が推薦する教職員を対象とする等、研修対象者を広げ、県全体で社会教育の推進に資することができた。
  4. 青少年が自然体験や生活体験等の様々な体験活動を通して、感性豊かな人間性、規範意識や協調性を養っている。特に、学校利用の場合は、通常の学校生活では行うことができない体験をすることにより、望ましい人間関係を築く態度の形成などの教育的な意義が一層深まるとともに、高い教育効果が認められている。

課題と対応

  1. 県民の多様化・高度化する学習ニーズに対応するとともに、学習成果を社会参加活動等に結びつけていく仕組みづくりを検討する必要がある。
  2. 県立図書館の運営については、「群馬県公共図書館等の振興方策について」等に沿って、市町村図書館との差別化(資料の差別化、調査相談機能の強化など)、市町村支援の充実、郷土関係資料の充実などが求められている。
  3. 社会教育委員及び社会教育主事数は減少傾向にあるが、社会教育を推進するため、地区別社会教育主事等研修を通じて、今後も、広く社会教育指導者育成に努めていく必要がある。
  4. 自然体験活動等への県民のニーズは高く、募集定員に対する倍率も高い、平成25年1月の中央教育審議会の答申「今後の青少年の体験活動の推進について」を踏まえ、効果的な体験活動を推進するために、プログラムの改善や運営方法の創意工夫に努めていく必要がある。

基本施策7:5年間の総括

 個人や社会が直面する様々な課題に対応できる生涯学習社会の実現を目指し、多様な学習機会等を充実させるために、県民が学習した成果が社会に適切に評価され、地域活動等で活用されていく環境を整えていくことが必要である。

学識者の意見

  • 群馬県民カレッジ「県民企画型講座」がなくなってしまったことは非常に残念なことである。生涯学習の推進では、県民が学んだ成果が社会において適正に評価され、地域活動等に活用されていくことにある。財政的な縛りがある中で、新しい取組を構築することは難しいと思われるが、生涯学習社会実現のために取り組んでほしい。発展性が期待できた事業だけに残念である。
  • 県立の生涯学習施設の入館者が減少してきている。教育普及事業へのてこ入れが必要と思われる。
  • 県立図書館と市町村立図書館との役割分担を明確にし、連携を強化していくことが必要である。また、県立図書館では県民の課題解決につながるレファレンスサービスを一層充実していくことが必要と考えられる。
  • 社会教育主事については、法律と各市町村教育委員会の実態の乖離があることから、その必要性を明確にした上で、計画的な養成及び適正な配置を支援する必要があると思われる。
  • 「多様なニーズに応える生涯学習・社会教育を推進する」は、ここ5年間で弱くなりつつある施策であったと思われる。今後は予算ありきでなく、関係機関や団体、大学・専門学校、NPO等との連携・協働により実施していくネットワーク行政に一層取り組んでいくことが必要と考えられる。

施策8 生きる喜びと創造性をはぐくむ文化・スポーツを振興する

目標

  1. 文化・芸術活動を振興する
  2. スポーツを振興する

取組項目

  1. 芸術教育の推進
  2. 文化財の保護と活用
  3. 生涯スポーツの振興
  4. 競技スポーツの振興

取組結果

  1. 芸術教育の推進
    • 各学校の音楽や図画工作・美術の授業の質的向上を目指し、「はばたく群馬の指導プラン」を解説する資料として、「はばたく群馬の指導プラン:実践の手引き」を作成・配布した。
    • 移動音楽教室では、群馬県の公立小中学校に通う児童生徒は、中学校を卒業するまでに、小学校で2回、中学校で1回、生の交響楽団の演奏を聴くことができるように、平成25年度は年間57公演行った。
    • 高校音楽教室では、県内公私立高等学校等の約3分の1に相当する学校(在学中に1回鑑賞)を対象として毎年度実施し、平成25年度は年間24公演行った。
    • 平成25年度第19回群馬県高等学校総合文化祭を開催し、本県高校教育における芸術・文化活動の総合的・象徴的なイベントを行った。
  2. 文化財の保護と活用
    • 国・県指定文化財への新規指定を促進するとともに、県文化財保護審議会で「記録作成等の措置を講ずべき無形の民族文化財」として「群馬の粉食文化・オキリコミ」を選択し、県として初めて「食」を文化財として保護の措置をした。
    • 県内古墳の現状を把握し、古墳の保護・活用策を検討する基礎資料とするため、古墳総合調査を実施した。
    • 金井東裏遺跡出土甲着装人骨等の詳細調査を実施し、随時報道に資料提供をして成果を公表した。
    • 古代東国文化サミットでの古代体験広場や古墳に関する展示会、古墳の絵のコンクール等を開催した。

成果

  1. 「はばたく群馬の指導プラン:実践の手引き」を作成・配布したことにより、伸ばしたい資質・能力を明確にした題材構想や授業改善のポイント等を周知することができた。
  2. 平成25年度の全国高等学校総合文化祭長崎大会では、小倉百人一種かるた部門で群馬県チームがベスト8、自然科学部門(研究発表:物理)で前橋女子高校が優秀賞、新聞部門でも高崎高校が優良賞、弁論部門で優秀賞(総合5位)を得るなど活躍がみられた。
  3. 古墳総合調査や金井東裏遺跡出土甲着装人骨等をはじめとして、群馬の文化財に触れる様々な機会を一般県民に提供し、郷土群馬に対する関心や愛着をもつきっかけを作ることができた。
  4. 文化財の保存・修理事業に対する支援や文化財パトロール・史跡等の公開活用を実施することにより、文化財の適正な保存管理を図ることができた。

課題と対応

  1. 基礎・基本習得のための実践研究事業によって得られた授業改善の成果・課題について分析し、結果を音楽、図画工作・美術の授業改善に役立てることが必要である。
  2. 芸術・文化に対する理解や基盤作りに資するため、群馬県高等学校総合文化祭等について、より充実させていくことが必要である。
  3. 金井東裏遺跡出土甲着装人骨等の詳細評価や、古墳総合調査の成果を、県民文化の向上や県のイメージアップにつなげていくため、効果的な情報発信や活用方法を検討することが必要である。
  4. 史跡上野国分寺跡について、文化庁や整備委員会の指導のもと、発掘調査を進め、調査成果を集めた後、整備事業のための基本計画や基本設計を策定していく必要がある。

基本施策8:5年間の総括

 美術や音楽等の芸術教育のための授業時間の増は難しくなっている状況であることから、教育活動全体の中で児童生徒に文化芸術に触れる機会の提供を充実させることが必要である。また、引き続き本県の歴史的価値ある文化財に関する学びを推進し、児童生徒に対し郷土に誇りをもたせることが必要である。

学識者の意見

  • 文化芸術活動については、学校内における授業時間が少ないことから、文化活動の活性化を維持させることは難しいと思われるが、県高等学校総合文化祭や移動音楽教室等との連携を強化し、より充実した取組となることに期待する。また、児童生徒に対し学校外での文化芸術に触れる場への促しも進めてもらいたい。
  • 古代東国文化については、古代東国文化サミット等を通し、県民が身近に文化財に触れる機会を促しており、郷土に誇りをもたせ関心を高めたことは評価できる。「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界の宝に認められ、群馬県も世界に発信する大きな機会を設けた。他にも歴史的価値ある文化遺産があることから、これらも県外へ発信する絶好の機会となると思われるので、従来にも増して、関係機関等との連携を図りながら、積極的に取り組んでほしい。
  • 文化振興行政やスポーツ振興行政が知事部局に移管はされているが、引き続き緊密な連携を図りながら芸術教育や学校体育活動のさらなる推進に期待したい。
  • 「生きる喜びと創造性をはぐくむ文化・スポーツを振興する」では文化財の活用が進んだと思われる。今後、保存と活用をバランスよく取り入れ、県民に身近な文化財として、学校教育とも連携して取組を進めてほしい。

教育委員会の活動

目標

  1. 開かれた教育委員会
    • 教育行政の安定的かつ適正な執行を確保する
    • 教育現場の課題を把握する
    • 広報・広聴を通じた県民との双方向の教育行政を推進する

取組項目

  1. 教育委員会及び教育委員の活動
  2. 広報・広聴活動
  3. 教育行政の総合的・計画的推進

取組結果

  1. 教育委員会及び教育委員の活動
    • 教育委員会会議を13回(定例12回、臨時1回)開催し、県教育行政の基本方針や執行に係る重要事項(議案数88件)の決定を行った。
    • 地区別教育行政懇談会(中部地区・企業関係者)や学校訪問(3回、8校)等、調査研究活動を実施し、学校現場の現状把握・課題把握を行った。
    • 学校の入学式・卒業式や節目行事(創立周年記念等)へ出席した。また、合否判定委員や任用候補者判定会議委員などを務め、教員人事(教員採用選考試験・管理職選考等)に参画した。
    • 知事や人事委員会との意見交換会を各1回ずつ実施した。
  2. 広報・広聴活動
    • ホームページに教育情報を適時適切に掲載するとともに、保護者等への広報紙「教育ぐんま」の配付(年5回)や報道機関への情報提供(記者会見 97件、資料提供 205件)を行った。
    • 教育委員会へのメールや電話、投書等による照会や相談に対応した。(教育委員会へのメール 404件)
  3. 教育行政の総合的・計画的推進
    • 第2期群馬県教育振興基本計画について、平成25年1月から検討を進め、平成25年6月に策定された国の第2期教育振興基本計画を参酌するとともに、知事部局を含む庁内関係課室19所属による策定委員会、外部有識者15名からなる策定懇談会、教育委員協議会、群馬県議会においてそれぞれ意見を反映させ、2回のパブリックコメントを実施した上で、原案を作成した。その後、群馬県議会平成26年第1回定例会の議決を経て、平成26年3月末に群馬県知事の決定をもって策定した。

成果

  1. 特別支援学校の未設置地域解消に向けた事業の推進、県立学校の耐震化、「偲ぶ毛の国」発掘・発信事業の推進など、教育環境の充実を図る取組が大きく進捗した。
  2. 地方教育行政の課題を把握するため、市町村教育委員会委員長及び企業関係者との「地区別教育行政懇談会」を開催した。また、校長等から説明を受け授業内容を視察する「学校訪問」などを引き続き行い、教育行政の円滑な執行に努めた。特に学校訪問では、年2回から年3回に回数を増やしたほか、従来の方面別の実施だけでなく、特定テーマを定めた訪問数の選定など、内容充実に取り組んだ。
  3. 保護者や一般県民からの教育に関する照会や相談のメールについて、迅速に対応した。
  4. 第2期群馬県教育振興基本計画を策定し、今後5年間の本県の教育行政の大きな方向性を県民に示すことができた。

課題と対応

  1. 教育委員会制度の見直しについては、改正法の趣旨や文部科学省の通達等を踏まえつつ、地方の主体性、創意工夫が活かされる教育行政体制を検討する必要がある。
  2. 各所管課の更なる広報意識啓発を行うとともに、ホームーページや「教育ぐんま」を充実させ、効果の確認や改善を図る必要がある。
  3. 第2期群馬県教育振興基本計画の着実な推進を図るために、PDCAサイクルの一環として、第2期計画の枠組みに沿った教育委員会の点検・評価の方法を構築する必要がある。

5年間の総括

 開かれた教育委員会を意識し、学校訪問等により充実させてきた。また、教育基本法や地方教育行政法の改正による教育振興基本計画の策定や教育委員会の点検・評価についても、実施してきた。

学識者の意見

  • 特別支援学校の未設置地域解消への着実な推進、金井東裏遺跡出土甲着装人骨をはじめとした歴史的価値ある文化財の活用・発信等、教育行政の取組が大きく進捗したことは評価できる。
  • 学校訪問については、回数を増やす等、現場における教育課題に対する現状把握に努めるなど、教育委員会の活動について評価できる。今後も現状把握を継続的に行うとともに、新しい課題への把握にも努めていただきたい。
  • 教育委員会制度については、国の動向を踏まえ、地方の主体性や創意工夫が生かされる教育行政体制の検討を進めていただきたい。
  • 広報紙「教育ぐんま」については、県教育委員会の施策を保護者等に知らせる有効な媒体であることから、効果的な広報につながる広報媒体であってもらいたい。こうした視点から、紙媒体に限らず電子媒体等も含めて、たえず効果的な方法を検討していただきたい。
  • 第2期群馬県教育振興基本計画の策定が成された。これにより今後の中長期的な群馬県の教育行政の大きな方向性を示したこととなる。今後は同計画の広報啓発により県民への周知を図るとともに、この計画の着実な推進につながるためのPDCAサイクルの構築に期待したい。
  • この5年間の「教員委員会の活動」として、様々な教育課題に対し創意工夫が成され対応してきたと思われる。今後も国から新たな教育施策が次々と提供されることが予想されるが、必要施策を取捨選択するなどし、本県教育の更なる発展に努めていただきたい。

新型コロナウイルス感染症関連情報
報道提供資料
相談窓口