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平成28年7月22日(金曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
笠原寛教育長、眞保智子教育長職務代理者、坂本壽枝委員、小池啓一委員、藤原重紀委員
佐藤喜治教育次長、小笠原祐治教育次長(指導担当)、岡島美智子総合教育センター所長、荒井進総務課長、田谷昌也管理課長、小野良之福利課長、野村晃男学校人事課長、三好賢治義務教育課長、山口政夫高校教育課長、上原篤彦特別支援教育課長、下田明英生涯学習課長、羽鳥尚之文化財保護課長、高田勉健康体育課長、柴野敦雄総務課次長、根岸政彦総務課行政係長、田中さやか総務課主任
午後1時00分、教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は2名、取材者は2名であることを報告。
教育長が天田委員から欠席の届出があったことを報告。
教育長が今回の会議の会議録署名人に小池委員を指名。
事務局から傍聴人に対し、傍聴資料を配付した。
次に、教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。
(教育長)
まず、私から報告する。
前回の教育委員会会議以降の主な行事について報告する。
6月23日に、今年度1回目の地区別教育行政懇談会を開催した。眞保委員、坂本委員、小池委員、藤原委員にご出席いただいた。今回は、東部教育事務所管内市町村の小・中学校の先生方と「学校と地域の連携について」をテーマに、学校支援センター等の取組について、意見交換した。
7月7日には、教育委員による第1回学校訪問を実施した。眞保委員、坂本委員、小池委員に、長野原町立長野原東中学校と県立長野原高校を訪問いただき、キャリア教育の推進に係る取組や地域と連携した学校づくりについて、学校関係者との意見交換や授業視察等を行った。
7月11日、12日には、全国都道府県教育委員会連合会の総会が、茨城県の水戸市で開催され、眞保委員と私が出席した。
1日目の総会では、平成27年度歳入歳出決算の認定や事業報告等がなされ、文部科学省から「今後の初等中等教育施策について」の説明があった。
2日目の分科会では、眞保委員が教育委員の共通テーマ「キャリア教育について」と選択テーマ「グローバル人材の育成について」、私が教育長の共通テーマ「学校業務改善の推進について」と選択テーマ「政治的教養の教育について」に関して、各都道府県の教育委員・教育長と意見交換をした。
また、この間、6月16日の伊勢崎・佐波地区を皮切りに、10月14日まで、県内12地区でいじめ防止フォーラムが開催されており、今年も各委員に適宜出席いただいている。既に藤原委員にご出席いただいた。
次に、先日、新聞等でも報道された、県立伊勢崎工業高等学校での火災について報告する。
委員の皆様には速報という形で既にお知らせしたが、7月12日、昼の12時12分頃、伊勢崎工業高校ボクシング部の練習用の建物で火災が発生した。
この火災による被害の状況だが、建物は全焼したものの、幸いにも人的な被害はなかった。現在、火災の原因については、学校を中心に調査中ということで、まとまったら報告させていただく。
なお、県教育委員会では、学校からの知らせを受け、現地へ4名の職員を直ちに派遣し対応した。関係している管理課、学校人事課、高校教育課の職員を派遣した。
委員の皆様にご心配をおかけし、申し訳ございませんでした。
私からの報告は以上である。
それでは、それぞれの行事等に出席いただいた委員の 皆様からコメントをいただきたい。
最初に、地区別教育行政懇談会について、お願いする。
(委員)
太田方面に行った。今回は今までと違う取組をさせていただき、学校の先生から、普段、地域とどの様な連携をしているかを伺うという、いつもとはちょっと違う試みでさせていただき、こちらもいろいろと勉強をさせていただいた。
(教育長)
今回は委員の皆さんに沢山の行事にご参加いただいたので、全員の方にそれぞれコメントをいただくのは時間の関係で難しい。地区別教育行政懇談会の関係で、他の委員の皆さんから何かご意見等があればお願いしたい。よろしいか。
それでは、今年度第1回学校訪問について、お願いしたい。
(委員)
当日は長野原町立東中学校と長野原高校の2校を訪問させていただいた。東中学校では、大きな校舎の中に子どもたちが80人という、本当に少ない生徒が学んでいた。生徒数の減少が余りに顕著であって、本当に人口減少、子どもが少なくなっていると現実の厳しさを目の当たりにした。その中であっても町長のお考えで、小規模校でも統合せずに、その良さを生かした教育をしていくのだということで、子どもたちが生き生きのびのび学んでいたので、とても素晴らしいと思った。
(教育長)
ちょうど八ッ場ダムの水没地域が中学校区ということで、まさに非常に人口減少の影響を受け、児童・生徒が少なくなっているところであり、地域との連携ということを中心にお話しいただいた。
その関係で、他の委員はいかがか。よろしいか。
それでは、茨城県の水戸市で行われた全国都道府県教育委員会連合会の総会の関係について、いかがか。
(委員)
今回「グローバル人材の育成」と「キャリア教育」がテーマであったが、特に「グローバル人材の育成」について、たまたま前の週に長野原町立東中学校を訪問し、とても少ない人数の中で、本当に最先端の英語教育をされていたので、その様子をお話しして、また、そういった教育環境に魅力を感じて東京から移住されている方もいらっしゃるということで、地域おこしも含めた形の事例もあるという話をした。
学校訪問については、長野原高校の教育が非常に素晴らしく、少人数の中でアクティブラーニングを大変よくやっていて、数学も習熟度別教室にして、かつ、生徒同士が教え合うということが、とても盛んに行われていて、本当にインクルーシブな教育がされていた。これにも非常に感銘を受けた。
ホテルレイクビュー水戸で行われた全国都道府県教育委員会連合会の会議には、いろいろな地域から、もちろん全国から来ていたが、熊本の取組がとても面白かった。どこも郷土の教育に絡めた英語教育をしていて、それは群馬県も目指すところであるが、群馬県では上毛カルタの英語版もあるので、そういうものを教育的に使っていけばよいのではないかと思う。熊本県では、くまモンが英語教育に使われていて、大変な予算もかかると思うが、非常に楽しい教材とDVDを作成していた。小学校から高校まで発達段階に合わせた熊本の郷土の歴史や来ていただいたお客様にどう説明するかということも含めて作成していて、大変参考になった。郷土の教育に絡めて何を語るかが英語では大切なので、群馬県としても何かがきちんと、しっかりと語れる英語教育ができたらよいと思った。
(教育長)
この関係では私も出席させていただいた。私は教育委員会の教育長あるいは教育委員の集まる会議は初めて経験させていただいたが、分科会では非常に活発な議論がされた。朝の8時45分から会議がスタートしたが、県庁生活の中で8時45分から全国会議の会議が始まるのは初めてだった。本当に様々な角度から学校の業務改善の推進について議論があった。やはり部活の関係や日常のいろいろな業務の効率化というところで、各都道府県の皆さんも悩んでいると改めて感じた。そうした中でICTの活用や、いろいろな問題が生じた場合に法律的な面を弁護士と相談する仕組みを考えて運用されていたりして、参考になる話もあった。ただやはり、部活の関係は非常にどこも悩ましい課題だと改めて感じた。休養日等の取組なども県によってだいぶ違うので、詳しく情報を収集させていただきながら、教育委員の皆さんと議論をさせていただいて、今後取組をさせていただければと改めて感じた。
次に、いじめ防止フォーラム前橋地区に出席いただいたが、いかがか。
(委員)
私はこの会議に初めて参加した。そもそもこの会議でどのような事を話し合うのかと思っていた。小学生、中学生、高校生、7名程度がグループになって話し合いをしていて、高校生が司会をしている。中学生が書記で、出た意見を板書していた。驚いたのは、一言で言えば、非常に活発な意見が出ていたこと。例えば、その会議の中で、お互いの気持ち、他人の気持ちを思いやることが大切だ、と意見が出た。そうしたら司会をしている高校生の男子生徒が、それは普通のことだ、それではこの会議をやっている意味がないと言う。この会議をやる前提として、発言をする小学生、中学生、高校生は、それぞれの在籍する学校において意見を取りまとめて、このフォーラムに臨んできている。その中でも、そうした意見が出る時に、それをまとめている司会の高校生が、それは普通だと、それではこのフォーラムを開催した意味がない、だからもう少し具体的な話をしなければダメだと言って、その会議をリードしている姿があった。前回の教育委員会会議でも申し上げたが、このフォーラムをする時に、全くいじめと関係のない子どもたちが集まって空想的な話をするのではないかと危惧される、と話をし、やはりいじめと関係のない人もいたようだが、その子どもたちも真剣に話している。中には子どもたちでないと出ない意見もあった。いじめが出るのは、男と女が別々に遊んでいるからだ、とか、子どもたちはそう考えているのだな、という意見が相当の数出ていた。それが10班に分かれてやっていた。その他に、あと1班、教師と保護者が話し合いをしていて、教師の方は自分の学校におけるいじめ対策の取組について話していた。その中での保護者の話が大変に興味深かった。保護者の方は家庭においても親子のコミュニケーションが上手く通じない、例えば、親が子どもに何かをしなさいと言う、子どもがしない、そうすると親がしなくていいよと言う、すると子どもが本当にしなくなる、しかし親がしなくていいよと言うのは、本当にしなくていいということではなくて、しなければ大変なことになるぞという意味を込めて、しなくてもいいと伝えている。そういう中で、そのコミュニケーションが取れない。だからいじめという問題についても、コミュニケーションが不足していることが一つの原因ではないか、だから学校もそういう点についてよく見守って、そしてまたコミュニケーション能力が発達するように教育してください、ということも言っていた。そんなことが学校の先生と保護者との間で話し合われていた。最後に感想だが、ここでは子どもたちからのいろいろな意見がずいぶん出たし、その保護者や学校の先生からも意見が出た。こういったことが広く共有されるのだと思うが、出た言葉の一つ一つについて、各学校の先生方にも情報共有してもらいたいと思った。
(教育長)
次に、委員、お願いする。
(委員)
長野原高校は訪問する前から興味があり、訪問を大変楽しみにしていた。外には定員割れの話しか出てこないが、長野原高校では先生方があそこまで頑張って、個々の生徒一人ひとりの違いをよく把握して対応してくださっている。あれは本当に教育の原点を見る思いであったので、大変興味深かった。ただ是非そういうノウハウをちゃんとまとめて組織的に次に新しく来る先生方にも伝えていって、より効率的な教育ができるようにしてほしい。今のところは、まだなんとなく個人のレベルで頑張っているのが気になったところである。やはり県内の高校にも、なるほどこういうことをやってきちんと対応している高校があるということを、ある意味ではもっと外に情報を出してもいいと思う。大変面白く思った。
(教育長)
それでは続いて各所属長から報告をお願いする。
(管理課長)
公益財団法人群馬県育英会の学生寮上毛学舎が平成28年度入寮者の追加募集をすることについて、資料1により報告。
(健康体育課長)
平成28年度第51回群馬県中学校総合体育大会の概要について、資料2により報告。
(総合教育センター所長)
第14回ぐんま教育賞の募集について、資料3により報告。
議案審議に先立ち、教育長から第23号議案については附属機関の委員の委嘱に係る案件であることから、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
ここで、教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人は退室した。
健康体育課長、原案について説明
異議なく原案のとおり決定
教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。
午後1時31分、教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。