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令和元年9月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2020年1月22日 印刷ページ表示

1 期日

 令和元年9月13日(金曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 笠原寛教育長、平田郁美委員、青木章子委員、武居朋子委員、益田裕充委員

4 事務局出席者

 飯塚裕之教育次長、山口政夫教育次長、上原篤彦総合教育センター所長、山崎浩通総務課長、柿沼輝信管理課長、塩谷聡福利課長、上原永次学校人事課長、鈴木佳子義務教育課長、村山義久高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、福田芳美生涯学習課長、柴野敦雄文化財保護課長、矢島貢健康体育課長、小林謙五総務課次長、羽鳥正総務課補佐(行政係長)、宇津木牧子総務課主幹

5 開会

 午後1時00分、笠原教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
 傍聴人は2名、取材者は1名であることを報告。

6 委員の欠席届について

 笠原教育長が、藤原教育長職務代理者から欠席の届出があったことを報告。

7 会議録署名人の指名

 笠原教育長が、今回の会議の会議録署名人に益田委員を指名。

8 議案審議の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、笠原教育長から、第33号議案から第37号議案は議会に提出する案件であるため、第38号議案及び第39号議案は教育委員会表彰に関する案件であるため、第40号議案並びに第41号議案は教職員の人事に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

9 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

10 教育長事務報告

(笠原教育長)

 最初に私から報告する。
 まず、群馬県いじめ問題等対策委員会の関係である。県立高校生徒の自殺が疑われている案件だが、先月開催された第5回委員会で決定した調査計画に基づいて、現在、教員など学校関係者並びに学校以外の関係者に対して聞き取り調査を実施しているところである。アンケート調査についても、聞き取り調査等の結果を踏まえた上で、調査項目について対策委員会の委員で検討し、今後実施する予定である。今年度末を目途に何らかの形で報告を行えるよう調査審議が進められているところだが、教育委員会としても、引き続き対策委員会の調査審議が円滑に行われるよう全面的に協力する考えである。
 次に、前回会議以降の主な行事について報告する。
 8月24日に第3回関東地区高校生介護技術コンテストが開催をされ、青木委員と武居委員が出席した。
 8月27日から29日まで、県議会の文教警察常任委員会の県外調査が実施され、私と義務教育課長、高校教育課長が、大阪府と京都府を訪問した。大阪については、今年7月に「百舌鳥・古市古墳群」が大阪府として初めて世界文化遺産に登録された。古墳時代から飛鳥時代の古墳等の資料を集めた専門館「大阪府立近つ飛鳥博物館」を視察した。また大阪市の国家戦略特区制度を活用した全国初の公設民営の中高一貫校を訪問し、学校法人大阪YMCAによる民間の知見を活用した学校運営の取組について視察した。また、箕面市のインターナショナルスクールとキャンパスを共有するなど国際性豊かな特色ある教育を行っている私立学校も併せて視察した。
 8月29日から30日には、1都9県の教育委員会教育委員協議会が茨城県で開催され平田委員が出席した。高等学校等におけるICTを活用した教育をテーマに活発な意見交換が行われたと報告を受けている。
 それでは各委員から出席した行事等について報告をお願いしたい。

(平田委員)

 8月29日から30日まで、1都9県教育委員会教育委員協議会に出席した。各都県の教育委員と『高等学校におけるICTを活用した教育について』をメインテーマに話合いを行った。また、次年度の開催県の決定が大きな議題であったが、群馬県で開催することが決定された。
 この協議会に参加した感想として大きく3つある。1つ目は、ICTを中心としたIoTやAI、ビックデータなどの言葉をよく耳にするが、世の中がどんどん動いていく中で、群馬県を含め、各都道府県がそれぞれ工夫していると感じた。2つ目は、茨城県がすごかったということ。これまで茨城県のことはあまり知らなかったが、水戸徳川家の城下町というだけあって、弘道館を核に、昔から素晴らしい教育が行われていた。来年、群馬県に来ていただくとになるが、ある意味、群馬県をアピールする機会であると思った。3つ目は、この協議会を準備するのは大変だということである。
 内容については、まず最初に、文部科学省初等中等教育局情報教育・外国語教育課情報教育推進室の小林室長補佐から行政説明があった。テーマは「高等学校におけるICTを活用した教育について」である。Society5.0を政府が発信しているが、人口が急速に減少していくなか、IoTやAI、ビックデータなどを使っていかに生産性を上げるかという議論が進んでいる。政府が教育の場に求めることとして、公正に個別最適化された学びの推進、読解力をはじめとする基盤的な学力の向上、全ての生徒の情報活用能力の育成がある。特に高等学校においては、文系・理系に分断されている実態からの脱却が強く求められている。その背景として、ICTの環境整備、あるいは、教育の場におけるICTの活用の状況が、OECD国際教員指導環境調査2018報告書の「中学校で生徒に課題や学級での活動にICTを活用させる割合」を国際比較した結果、日本が最下位の一つ上に位置していることがある。文部科学省が策定した「教育のICTに向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)」が既にスタートしている。計画では、小中高で現状5.6人に対して1台としているパソコンを、少なくとも、3人に1台にすることや、超高速インターネット回線や無線LAN、総合型校務支援システムなどを100%配置することを目標としている。このために必要な経費について、単年度の予算で1805億円の地方財政措置を講じることとしている。同時に、BYOD(Bring your own device)で、子どもたちにコンピューターを持ってきてもらうことも検討しているとのことであった。その他、過疎化が進んでいることを受けて、遠隔教育にICTを活用することや、教育のビックデータを、個々の子どもたちの状況に応じた的確な指導や、ベテラン教師の経験を可視化して若手教師に引き継ぐことなどに活用する方針が説明された。
 この行政説明を受けた後、茨城県からテーマの提案理由の説明があり、続いて参加する各都県が現状を報告した。群馬県の整備状況は、全国平均5.6台/人に対し、6.5台/人であり、参加都県の中では平均かやや下であった。今後、整備を急いでいかなければならない。また、これは協議終了後ではあるが、多数の委員から、高校教育課の「ステップアップサポート事業」に対し、「主体的で対話的な深い学びの実現にICTを活用する取組こそ実効性が高い」「派手な政策ではないが素晴らしい」という肯定的な意見をいただいた。他県の取組では、特に長野県が進んでいると感じた。長野県では、地方創生推進交付金を活用し、RESAS(地域経済分析システム)を使用した地域課題解決型探求授業や、学習支援システムClassiを導入した個別学習支援などを行うほか、経済産業省が行っている「未来の教室」実証事業に参加するなど、積極的に国の補助金を活用して先駆的な取組を行っていた。文部科学省は1805億円を投じてICTの導入を進める計画であるが、各都県の委員からは「これは初期費用であり、今後もメンテナンスに莫大な費用が掛かるのではないか」「本当に子どものことを考えた計画なのか」など、厳しい意見が多く寄せられた。
 2日目に教育施設視察を行い「弘道館」を見学した。弘道館は徳川斉昭公が創立した水戸藩の藩校である。文武だけでなく、医学や天文学などの学問も取り入れた、いわば総合大学である。職員の説明を聞き、当時の教育の考え方が、今の茨城県の教育の中に生きていることを感じ、とても素晴らしいと思った。
 次年度は本県開催になるが、今回の話し合いに参加してテーマの設定はとても大切であると感じた。深い話合いができるよう、早めに設定するようしたい。また、せっかくの機会なので、群馬県の良さもアピールできる協議会にできるよう準備を進めたいと考えている。

(青木委員)

 8月24日(土曜日)に伊勢崎市役所東館で、第3回関東地区高校生介護技術コンテストが開催された。平成29年度から開催されるようになり、介護を学ぶ高校生の技術向上と学生間交流を行うことが目的である。今年度は群馬県を会場に、全国大会に向けた技術の競い合いが繰り広げられた。開会式において、主催者として関東地区福祉高等学校長会会長から挨拶があり、「福祉を学ぶ皆さんは、学校ではもちろんのこと介護ボランティアや施設実習を通して、言葉では表すことのできない素晴らしい瞬間を何度も体験した方も多いと思う。介護は、ケアすることを通じて相手の自己実現を促し、また、それと同時に自分の自己実現になる。」と、ミルトン・メイヤロフ著『ケアの本質』を引用しながら、ケアを行う上でとても大切なことを学生に伝えてくれた。
 大会の概要だが、予選を勝ち抜いた7校が参加し、本県からは伊勢崎興陽高校、新田暁高等学校、吾妻中央高等学校が出場した。最優秀賞校には、伊勢崎興陽高校が選ばれた。また優秀校には吾妻中央高校と、栃木県立真岡北陵高校が選ばれた。伊勢崎興陽高校は、第8回全国高校生介護技術コンテストに代表校として出場する予定である。伊勢崎興陽高校はとてもレベルが高いので、全国大会でも活躍されることを期待したい。

(武居委員)

 関東地区高校生介護技術コンテストに私も参加した。コンテストの競技内容は、3人1組で、介護老人保健施設に入所中の方を介護するという設定の中で、ベッドから車いすに移りホールに移動するといった介護技術を7分、その説明を2分間で行うという流れだった。介護される立場の方に関する情報として、マヒはあるか、食事は取れるか、家族構成など、様々な設定がされている中で、生徒たちがその一つずつを考慮しながら、相手の為になる介護を試行錯誤してコンテストに挑んでいる様子が見て取れた。7校が参加したが、その7校全てが、介護される方の気持ちをよく考えた素晴らしい技術を見せてくれた。結果は青木委員から報告のあったとおりである。夏休みの間、この大会に向けて、介護技術の向上に毎日頑張っていた高校生がいるということを、もっと大勢の人に知ってもらいたいと思った。

(笠原教育長)

 最初に平田委員から報告のあった1都9県教育委員会教育委員協議会だが、来年の本県開催に向けて、テーマ設定やおもてなしについて、しっかり準備していきたい。実り多い会議となるように、委員ともよく相談しながら進めたいと考えているので、よろしくお願いしたい。
 また、ICT教育の関係だが、群馬県の県立学校の整備状況について御指摘があったが、令和4年度の高校の新学習指導要領の全面実施に向けて、今年度からICT環境整備の予算を確保するなど対応を進めているところである。実際にどう活用していくのかも、しっかりと考えながら整備を進めていきたいと考えている。
 それでは、各所属長から報告をお願いする。

(1)「はばたく群馬の指導プラン2」の配布について(PDFファイル:45KB)

 ※2はローマ数字

 平成29年3月の学習指導要領の改訂に対応した指導資料について、改訂の概要、教員等への配布、活用に向けた取組等について、資料1により説明

(笠原教育長)

 作成にあたり、益田委員には教育の専門家として中核の役割を担っていただいた。他にも多くの学校現場の先生や指導主事にも参加いただいたところである。教育の現場で活用されるよう、教育委員会としても後押ししていきたいと考えている。

(益田委員)

 義務教育課長をはじめ、課員の皆さんには大変御尽力いただいた。先生方の教育力を結集して、ひとつにできたと思っている。これを全教員、それも新規採用の教員も含めて、全員に配布するというのは、なかなかできることではない。次の改訂はまた10年ほど先になると思うが、それまでの間、幅広く浸透させ、活用していってほしい。

(笠原教育長)

 この「はばたく群馬の指導プラン2」をしっかり活用し、子どもたちの学びにつながるようにしてほしい。

 それでは、教育長事務報告は以上とする。

11 議案審議

第30号議案 県立聾学校高等部本科・専攻科理容科の廃科について(PDFファイル:19KB)

 特別支援教育課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

第31号議案 群馬県立学校の課程、学科、生徒定員等に関する規則の一部を改正する規則について(PDFファイル:77KB)

 特別支援教育課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

第32号議案 令和2年度群馬県立特別支援学校高等部生徒募集定員について(PDFファイル:38KB)

 特別支援教育課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

12 議案審議(非公開)

 ここで、笠原教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第33号議案 臨時代理の承認について(令和元年度群馬県一般会計補正予算(教育委員会関係)について)

 総務課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり承認

第34号議案 臨時代理の承認について(地方公務員法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例について)

 福利課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり承認

第35号議案 臨時代理の承認について(群馬県公立学校等会計年度任用職員の給与、旅費及び費用弁償に関する条例について)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり承認

第36号議案 臨時代理の承認について(群馬県立学校設置条例の一部を改正する条例について)

 特別支援教育課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり承認

第37号議案 臨時代理の承認について(和解及び損害賠償の額を定めることについて)

 健康体育課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり承認

第38号議案 令和元年度優良公民館群馬県教育委員会表彰について

 生涯学習課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

第39号議案 令和元年度社会教育功労者群馬県教育委員会表彰について

 生涯学習課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

 ここで、笠原教育長から、これからの審議は人事に関する案件である旨の発言があり、関係課長以外の課長は退室した。

第40号議案 教職員の人事について

 人事課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

第41号議案 教職員の人事について

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく原案のとおり決定

13 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明

14 閉会

 午後2時24分、笠原教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。

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