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令和元年11月22日(金曜日)
県庁24階 教育委員会会議室
笠原寛教育長、平田郁美委員、青木章子委員、武居朋子委員、益田裕充委員、竹内健委員
飯塚裕之教育次長、山口政夫教育次長、上原篤彦教育センター所長、山崎浩通総務課長、柿沼輝信管理課長、塩谷聡福利課長、上原永次学校人事課長、鈴木佳子義務教育課長、村山義久高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、福田芳美生涯学習課長、福田一也文化財保護課次長、矢島貢健康体育課長、小林謙五総務課次長、羽鳥正総務課補佐(行政係長)、宇津木牧子総務課主幹
午前10時00分、笠原教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
傍聴人は1名であることを報告。
笠原教育長が今回の会議の会議録署名人に青木委員を指名。
議案審議に先立ち、笠原教育長から、第48号議案から第50号議案は議会に提出する案件であるため、第51号議案及び第52号議案は教育委員会の表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。
教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。
(笠原教育長)
最初に私から報告する。
まず、群馬県いじめ問題等対策委員会についてである。2月に発生した県立高校生の死亡事案について、群馬県いじめ問題等対策委員会の第7回委員会が10月23日に、そして第8回委員会が11月14日に開催された。前回の教育委員会会議で臨時委員に任命した池末委員が、第8回委員会から出席している。これにより委員6人体制で調査することとなった。調査計画により実施を予定している聴取調査について、第8回委員会以降、学校関係者並びに学校以外の関係者を対象に調査を実施しているところである。また、亡くなった生徒が在籍していた県立高校の生徒へのアンケート調査について、11月6日に調査内容を御遺族に説明し、御了解をいただいた。これを受けて11月12日にアンケート調査を実施したところである。このアンケート調査の結果を踏まえ、今後の更なる聴き取り調査の必要性などを判断するとのことである。今後、聴き取り調査の結果などを整理した上で、内容の審議を行うと報告を受けている。引き続き、第三者委員会の調査審議が円滑に進むよう、全面的に協力したいと考えている。
次に、前回の会議以降の主な行事について報告する。
10月28日に群馬県功労者表彰式が開催され、私が出席した。教育委員会関係では、文化財保護指導委員の藤井茂樹氏が受賞された。
10月31日には、はばたく群馬の指導プラン2公開授業に、益田委員が出席した。
県立学校記念式典の関係では、11月1日に桐生西高等学校創立40周年記念式典に青木委員、前橋東高等学校創立40周年記念式典に益田委員、利根実業高等学校創立100周年記念式典に平田委員がそれぞれ出席された。また、11月19日には、二葉高等特別支援学校創立20周年記念式典に竹内委員がした。
11月7日に、令和元年度第2回県市町村教育長協議会を開催した。県内35市町村の教育長にお集まりいただき、外国人の子ども等の就学に関する検討会に係る経過報告や予定について、また小学校教育と中学校教育の連携の推進について、群馬高校生LINE相談の対象者拡大について、部活動状況調査の結果について、それぞれ協議を行ったところである。また、高校教育改革の推進等についても情報共有を図ったところである。
11月8日には、教育委員と教育事務所長との意見交換に平田委員、青木委員、武居委員、益田委員に御出席いただき、外国人の教育の現状について意見交換を行った。
11月15日には、令和元年度第2回学校訪問を実施し、平田委員、青木委員、武居委員が出席した。外国人児童生徒の現状をテーマに、大泉町立西小学校と大泉町立西中学校を訪問し、日本語学級の授業の様子などを視察するとともに、学校関係者と意見交換を行った。
私からの報告は以上である。各委員から、出席した行事について報告をお願いする。
(平田委員)
利根実業高等学校創立100周年記念式典に出席した。感想は見事の一言につきる。生徒やたくさんの卒業生の方々、教職員も、学校に誇りを持ち、大切に思っていることが伝わってくる良い式典であった。
教育事務所長との意見交換会では、外国籍の児童生徒に関する現状と課題をテーマとした。外国籍の方々との共生を通して地域の活力の向上を図ろうというのは、国や県にとって重要な課題である。その中でも、外国籍の児童生徒の教育を今後どうしていくかというのは、群馬の未来にとってもとても大切であるという認識を改めて深めることができた。各地域が工夫をして教育にあたっているが、その中でも集住地域と散在地域ではそれぞれの課題があり、解決の仕方は別なのだということが理解できた。県内外の学校が持っている様々な知見を集めてデータ化し、できるならシステム化して、先生方がより指導しやすい体制を整えることが、外国籍の児童生徒の教育のみならず、日本人の児童生徒にとっても、教育を豊かにする大きな助けになると思う。
11月15日には、同じテーマで大泉町の西小学校と西中学校を訪問した。この2校についても本当に見事な教育が行われていた。既に外国籍の児童生徒が在籍することが当たり前になっている中、日本人の児童生徒が外国籍の児童生徒を手助けする場面があり、また、英語やダンスなど、外国人の児童生徒が得意とする分野では彼らが中心となって引っ張っていく様子もあった。多文化共生の理想とする未来の社会を表しているようであった。両校の知見を、他の学校に広げていってほしいと思った。
(青木委員)
桐生西高等学校創立40周年記念式典が、11月1日に桐生市市民文化会館で盛大に行われた。今回の式典を最後に桐生西高等学校は桐生南高等学校と統合する。最後の式典ということもあり、とても素晴らしい式典となった。オープニングでは、全国大会に出場した和太鼓部による演奏が行われた。生徒たちの息づかいまで伝わるような素晴らしい演奏でとても感動した。式典には歴代校長、桐生市長、みどり市長、地元県議会議員など、これまで桐生西高校を支えてきてくれた方々から御挨拶があり、歴史に触れたお話を聞くことができた。
次に、学校訪問についてだが、西小学校では楽しそうに日本語を学ぶ児童の様子をみてとても嬉しくなった。西中学校では、漢字を学ぶ様子を見せてもらったが、書き順は違うもののスラスラと書いており、意味もきちんと理解していることに驚かされた。先生方が苦労されている様子がひしひしと伝わり、外国籍児童生徒の教育の大変さを改めて感じたところである。
(武居委員)
教育事務所長との意見交換会と、大泉西小学校と西中学校の学校訪問に参加した。一連の流れの中で、外国籍児童生徒の教育について考える機会を持つことができ、実態を把握する上でとても参考になった。外国籍児童生徒の突然の転出入への対応や、言葉が通じない中での基本的な生活習慣を含めた教育指導など、きめ細かな指導に救われる児童生徒がいる一方で、現場の先生方の大変さを感じた。また、外国人のお友だちを当たり前のように受け入れている日本人の子どもたちがたくさんいることが、とても素晴らしい事だと思った。日本社会の中で外国人が暮らすことは、文化の違いから生じる問題も多いと聞いている。しかし、小学校で見た子どもたちは、非常に屈託なく、明るく、伸び伸びとしていた。中学生になると人間関係も複雑になってくるものだが、視察した2年生の教室では、英語のペア学習に楽しそうに取り組んでいた。クラス全体に活気があって、仲良く学んでいた。高等学校に進学できる生徒も増えつつあると聞いたが、残念ながら、その高校に留まることが難しくなる生徒もいるという話もあった。非常に残念なことだと思う。日本に定住することを考える生徒も増えてきているので、社会の構成員としてしっかり生活していける力を身に付けさせる教育の機会を保証することを考えていく必要があると思った。今後、義務教育を終えた後の県の教育の在り方について、さらに考えていく必要がある。
(益田委員)
はばたく群馬の指導プラン2の公開授業のうち、沼田市立沼田東小学校で行われた石井先生の道徳の授業に参加した。授業を参観した後、指導プランの解説も行われた。利根教育事務所や吾妻教育事務所の指導主事が解説を行うなど、教育事務所も義務教育課と一丸となり、県を挙げて指導プランの普及に努めている様子がよく分かった。
次に、前橋東高等学校創立40周年記念式典について報告する。前橋市長や地元県議会議員を来賓に迎え、非常に厳粛な雰囲気の式典であった。よりよい伝統を作り上げようという、高橋校長先生をはじめ、関係者の皆様の努力を感じることができた。
教育事務所長との意見交換会では、県内の各校に少人数で散在している外国籍の児童の教育が、今後のひとつの大きな課題になってくるということを改めて認識した。
(竹内委員)
二葉高等特別支援学校創立20周年記念式典に出席し、祝辞を述べさせていただいた。委員としてはじめての行事出席であったので緊張した。簡素だが、手作り感のあるよい雰囲気の式典であった。廊下はチリひとつ無く、ピカピカに磨き上げられており、行き届いた教育をされているのだなと感じた。また、保護者の皆様がとても明るかった。苦労もされていると思うが、皆で助け合って乗り越えて、この日を迎えているのだなと思った。後半、生徒のアトラクション演奏や代表から御礼の言葉があった。頼もしい姿に、大きな拍手が起きた。式典の後に、学校の企画と思うが、パーカッションの演奏があった。途中から奏者が会場内を周りながら、生徒に楽器を触らせたり、一緒に演奏したりして盛り上がった。音楽というのは障害に関係なく、教育に効果があるものだなと感じた。最後に、不慣れな自分に対して、校長先生をはじめ先生方には丁重に対応いただいたことに感謝申し上げる。
(笠原教育長)
教育事務所長との意見交換会と学校訪問を、外国人児童生徒の教育という一貫したテーマで実施した。外国人児童生徒への教育的な課題についての対応が求められている。入管法(出入国管理及び難民認定法)の改定を受け、本県でもさまざまな分野で外国人との共生を図りながら、活躍の場を設けていこうというのが、県政全体の課題である。活躍する外国人にとっても、子どもの教育は大きなテーマである。これまで集住地域として注目を浴びてきたのは太田市、大泉町、伊勢崎市等があるが、今後は、それ以外の地域でも多くの外国人が散在することになる。すでに相当の市町村で、少人数ながらも外国籍の児童生徒が学んでいる。今後、継続した課題となっていくこの問題に対し、教育委員会としてどう対応していくか、県と市町村が一緒に考えて、しっかりと進めていく必要がある。これまで、県では日本語指導教諭の特配、市町村では集住地域でのプレスクールの実施などを進めてきたが、更なる施策が必要になってくると考えている。委員とも議論を深めながら対応したい。
本日は、各所属からの報告はないため、教育長事務報告は以上とする。
福利課長、原案について説明
異議なく原案のとおり決定
ここで、笠原教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人は退室した。
総務課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
学校人事課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
生涯学習課長、原案について説明
異議なく原案のとおり承認
生涯学習課長、原案について説明
異議なく原案のとおり決定
健康体育課長、原案について説明
異議なく原案のとおり決定
教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。
午前10時51分、笠原教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。