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教育関連情報(令和4年1月配信)

更新日:2022年1月31日 印刷ページ表示

自転車事故から生徒の命を守るために

1 県内中高生の自転車事故件数は全国ワースト上位

 群馬県の中高生1万人当たりの自転車事故発生件数は、高校生が7年連続で全国ワースト1位、中学生も7年連続で全国ワースト上位(民間団体「自転車の安全利用促進委員会」調査による)と、全国的にみても、本県の状況は非常に深刻です。これは、通学時に自転車を使う生徒が多いことや、交通手段として自家用車の利用が非常に盛んな地域であることから、自転車事故が発生しやすい環境であることなどが影響していると考えられます。

人口10万人当たりの自転車の関係する交通人身事故発生状況グラフ画像
人口10万人当たりの自転車の関係する交通人身事故発生状況(出典:県警の事故統計を基に道路管理課が作成)

年齢層別自転車事故の構成率(令和元年)グラフ画像
年齢層別自転車事故の構成率(令和元年)(出典:県警の事故統計を基に道路管理課が作成)

2 令和3年4月1日よりヘルメット着用が努力義務化

 県では、皆さんに安心して安全に自転車を利用していただくため、令和3年4月に群馬県交通安全条例を以下の2点について改正しました。

(1)自転車保険加入の義務化

 全国的に自転車が加害者となる高額賠償事案が発生しています。手軽に利用できる自転車だからこそ、安全に利用できるよう、自転車保険の加入を義務化しました。
 自転車を利用するときは自転車保険に加入しなければならず、未成年者が利用する時は、保護者が加入しなければなりません。

(2)ヘルメット着用の努力義務化

 条例改正により、自転車利用者はヘルメットの着用が努力義務化されました。自転車事故における致命傷の6割は頭部損傷によるものです。死亡・重傷事故を防ぐためには、頭部を守ることが非常に重要です。ヘルメット着用により致死率が3分の1以下になったとの統計もあります。自転車に乗るときは、大人も子どももヘルメットを着用するように努めましょう。

ヘルメット着用で実際に命が助かったケース

 本県において、自転車で通学中だった高校生が車と衝突し、十数メートルはね飛ばされるという痛ましい事故が発生しました。生徒は身体の複数部を骨折する大けがを負い、ヘルメットも大きく陥没してしまうほどの重大事故でしたが、ヘルメットを着用していたおかげで大事には至らずに済みました。

 県交通安全条例改正について、詳しくは群馬県交通安全条例の一部改正についてをご覧ください。

ヘルメット着用状況別致死率(令和2年)出典:警視庁グラフ画像

自転車乗用中の死者の致死傷部位(令和2年)出典:警視庁グラフ画像

3 高校生のヘルメット着用定着化に向けて

(1)モデル校を選定し啓発活動を実施

 県教育委員会では、これまで着用の習慣があまりなかった高校生のヘルメット着用定着化を推進するため、高崎高等学校と伊勢崎興陽高等学校をモデル校として選定しました。両校では、県内高校生の先導役として、全校生徒にヘルメット着用を原則義務付け、クラウドファンディングで集めた寄附金によりヘルメットを全校生徒に無償配布しました。
 また、ヘルメット着用の動きを県内全ての高校生に広げるため、生徒会が中心となり啓発活動にも取り組んでいます。生徒が自ら作成したヘルメット着用の動画を県内全ての高校に周知・公開したり、近隣の高校とオンライン会議を開いてヘルメット着用促進に向けて意見交換をしたりするなど、ヘルメット着用の大切さを呼び掛けています。

(2)県内高校生のヘルメット着用率100%を目指して

 こうしたモデル校の取組に加え、2学期から全ての県立高校で着用指導を本格的に開始したところ、1学期には約6%だった県内の高校生のヘルメット着用率が2学期には約30%となるなど、多くの学校で生徒主体によるヘルメット着用が広がってきています。
 例えば、県立太田工業高校では登校時のヘルメット着用率が9割を超え、ほとんどの生徒がヘルメットを着用しています。県警と協力して交通安全教室やマナーアップ運動を実施した他、生徒会が中心となり登校時の検温に合わせて着用を呼び掛けたり、保護者にもお便りやメール等で着用の重要性を伝えたりするなどして、学校を挙げてヘルメット着用定着化に向けて取り組んでいます。
 県教育委員会では、「ヘルメットを被らないと恥ずかしい県」の実現に向けて、引き続きヘルメット着用定着化の推進・指導の強化に取り組んでいきます。

ヘルメットを着用して安全走行する生徒の写真
ヘルメットを着用して安全走行する生徒

伊勢崎興陽高校生徒主体による啓発活動の写真
伊勢崎興陽高校生徒主体による啓発活動

4 自転車のマナーやルールを再確認しよう

 交通事故に遭わないようにし、安全に自転車に乗るためには、自転車の交通ルールやマナーを守ることが大切です。
 中高生の自転車事故の約6割は「出会い頭事故」です。自転車は車と同じ車両であることを再認識し、一時停止のある交差点では必ず一時停止しましょう。また中高生の自転車事故は、朝の通学時間帯に集中しています。時間にゆとりをもって登校するようにしましょう。

 自転車のマナーやルールについては「自転車の安全利用のために(群馬県警察ホームページ)」をご覧ください。

5 その他の取組を紹介します

(1)中学生への自転車交通安全教室

 県教育委員会では、中学校を対象に、参加・体験型の自転車交通安全教室を実施しています。自転車に乗るときのマナーやルールについて映像を見ながら学んだり、実際に道路を再現したコースを自転車で運転して安全運転を学んだりします。

(2)高校生自転車交通安全動画コンテスト

 高校生自身が、動画作成を通じて自転車の交通安全について考える機会とするため、「高校生自転車交通安全動画コンテスト」を実施しています。高校生から応募があった作品の中から、今年度入賞した6作品は「高校生自転車交通安全動画コンテスト入賞作品(YouTube)」<外部リンク>から視聴できますので、ぜひご覧ください。

6 問い合わせ先

  • 高校生のヘルメット着用定着化の取組、中学生への自転車交通安全教室について:県教育委員会健康体育課(電話 027-226-4709 Fax027-243-3211)
  • 交通安全条例改正、高校生自転車交通安全動画コンテスト等について:県道路管理課(電話 027-226-2388 Fax 027-243-7285)

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