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令和3年8月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2022年2月21日 印刷ページ表示

1 期日

 令和3年8月20日(金曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、武居朋子教育長職務代理者、竹内健委員、代田秋子委員、沼田翔二朗委員

4 事務局出席者

 加藤隆志教育次長、村山義久教育次長(指導担当)、竹之内篤総合教育センター所長、内田善規総務課長、堀和行管理課次長、塩谷聡福利課長、渡辺昭彦学校人事課人事主監、吉野勝浩義務教育課次長、天野正明高校教育課長、町田英之特別支援教育課長、侭田浩一生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、吉澤隆雄総務課次長、齊藤克博総務課補佐(行政係長)、佐俣瑞穂総務課主幹

5 開会

 午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。
 傍聴人は3名、取材者は2名であることを報告。

6 委員の欠席届について

 平田教育長が、益田委員から欠席の届出があったことを報告。

7 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に竹内委員を指名。

8 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第24号議案は議会に提出する案件であるため、第25号議案は教育委員会の表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

9 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

10 教育長事務報告

(平田教育長)

 始めに私から一言申し上げる。
 まず新型コロナウイルス感染症に関する学校の対応状況等について報告する。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、本県では、今月4日(水曜日)から、全県において、県のガイドラインに基づく警戒度を「3」から「4」に引き上げた。また、8日(日曜日)からは、本県にまん延防止等重点措置が適用され、全12市及び榛東村、吉岡町、玉村町、板倉町、明和町、千代田町、大泉町、邑楽町の計20市町村が措置の対象区域とされた。さらに、本日20日(金曜日)からは緊急事態宣言の実施区域に本県が追加され、9月12日(日曜日)まで措置期間とされている。
 これによる県立学校の対応については、始業式当日から9月12日まで分散登校を実施する。9月13日からは原則として通常登校とするが、感染状況によっては分散登校又は休校等の検討を行う。また、分散登校等が実施されている間についても、1人1台パソコンを活用した生活・学習支援を継続的に行うこととする。
 部活動については、8月20日から9月12日の間は休止とする。部活動の再開については、通常登校に移行後、感染状況を見極めた上で、慎重に判断することとする。全国大会、関東大会及びその予選会等については、感染防止対策を徹底した上で、参加を可とする。
 市町村の教育委員会に対しても、県の取組を周知し、9月12日までの間、これまで以上に感染防止対策の徹底に努めていただくよう通知した。
 次に、「沼田・利根地区の高等学校の在り方に関する懇談会」について報告する。7月27日に知事が出席して開催された「沼田・利根地区の高等学校の在り方に関する懇談会」では、知事から、沼田・利根地区の高校の再編整備について、地域の中核校として沼田高校と沼田女子高校を統合した高いレベルの進学を目指す魅力ある新高校の整備についての考えが示され、地元関係者から新高校への期待や要望などの意見を伺った。
 今後、新たな地区の中核校の設置に向けて、新高校の教育方針や学級規模、開校時期等について検討し、秋頃に再度懇談会を開催し、地元の了承を得られるよう努めて参りたい。
 次に、特別支援教育課「作業学習充実」クラウドファンディングについて報告する。このプロジェクトは、県立特別支援学校高等部で学ぶ生徒たちが、将来の社会自立を目指して取り組んでいる作業学習について多くの方に知っていただくとともに、作業学習をより充実させるため、材料や道具等を購入する費用について、寄附による支援をいただく取組である。372万3千円を目標金額に開始した。受付期間は10月13日までとしている。
 次に、主な出席行事についてであるが、8月6日にオンラインで地区別教育行政懇談会を実施した。武居教育長職務代理者、竹内委員、代田委員及び沼田委員に出席いただき、調査研究活動に取り組んでいただいた。この後、各委員から報告をいただくので、よろしくお願いする。

(武居委員)

 地区別教育行政懇談会においては、各学校がコロナに直面し、具体的にどのように対応してきたのかということを詳しく報告いただいた。特に、陽性者が確認されたみなかみ町の小中学校は、臨時休業中の対応を丁寧におこなっていたということがわかった。個人情報保護と説明責任との間で大きな葛藤があったということを感じたが、一つ一つ悩みながら町の教育委員会と一緒になって進んできたという貴重な体験は、非常に参考になった。
 また、沼田市の小中学校からコロナ禍の学校行事の取組について報告いただいた。成長過程にある子どもにとっては、「今」が大事であり、この時期にしか学ぶことができないことがたくさんある。感染予防の観点から学校行事を中止にせざるを得ないことが多く、苦悩されている様子が伝わってきた。感染予防をした上で、子どもたちにとって大切な、体験的な学びを復活させられないものかという切実な思いや現場の努力を知ることができた。
 今、群馬県内の学校のどこでも同じようなことが起こっているか、起こり得る状況にあると思うので、今回の懇談会は非常に参考になった。

(竹内委員)

 みなかみ町の場合は観光地ということもあり、都会の人混みを逃れて温泉地に来る人がいるが、その中にウイルスの保菌者がいる場合もある。観光地としては観光客が来てくれるのはありがたいが、ウイルスがまん延したり、子どもたちにうつったりしたら困るので、注意をお願いしたいということを申し上げた。
 また、ウェブ会議であったため、接続がうまくいかないということもあったが、徐々に精度を高めていけばいいと思う。

(代田委員)

 このコロナ禍で、校長先生はじめ先生方によるきめ細かな対応や配慮、また、1人1台端末を活用した学習支援や保護者や子どもたちの不安の解消などの対応により、子どもたちの教育の場が守られていると感じ、本当にありがたいと思う。
 まだまだ様々な制約を求められることが多いと思う。特に二学期は学校行事が多く、子どもたちの思い出づくりのためにも、慎重に配慮しながら、少しでも行事が行えることを願いたい。子どもたちのために、学校や地域、家庭、行政が連携と協働の推進などに取り組んでもらいたい。

(沼田委員)

 初めてオンラインで開催したということに対し、学校長や教育事務所長の方々そして事務局の皆さんに感謝している。オンラインで開催することに不安があったが、当日は不安なく御一緒でき、ありがたく感じた。
 みなかみ町の先生から休校中の対応について話を聞いたが、速やかに、そしてスムーズに対応されたと感じた。答えがない中で判断することは難しかったと思うが、子どもたちにとってどうか、保護者にとってどうか、地域にとってどうかということをしっかりと判断して、速やかに対応されたことは素晴らしいと感じた。
 その中で、私たちが受け取っていかなければならないと思うことが二つある。
 一つ目は、沼田・利根地区の休校対応という知見が、おそらくこれから県全体にとって、非常に重要なものになってくると思う。緊急事態宣言が発令されたが、デルタ株の影響は、私たちが想像するよりも強く、学校内で感染が起きた場合に速やかに対応しなければならないという事案が増えていくのではないかと予想される。よって、沼田・利根地区の対応から学ぶべきものがあると思う。
 二つ目は、ICTツールの1人1台端末についてである。各校長先生も、DX推進のサポートがもっと必要であるとおっしゃっていた。まさに今、学校が望んでいるが手が届かないところであり、サポートして欲しいと思っているところだと思う。人的なリソースについては予算の関係で難しいと思うが、その知見は展開することができると思う。
 今後、コロナの感染症の対応と、ICTツールの活用については、知見として広げていく必要があると思う。

(平田教育長)

 地区別教育行政懇談会においては、武居委員に進行をお願いしたが、委員と校長先生方はじめ皆様方と自由に意見交換をしていただいた。私は残念ながら議会対応で出席できなかったが、後で動画を拝見した。本当に豊かな話し合いが行われていたと思う。委員の皆様が、各学校の優れた知見の部分を上手に聞いていただき、また、意見を言っていただいたことに対して感謝を申しあげる。
 また、今後もオンライン会議が続いていくのではないかと思う。オンラインだから、やりやすいということもあると思う。また機会を作りたいと思うので、御協力をよろしくお願いする。
 各所属長からの報告事項はないが、委員から何か意見はあるか。

(代田委員)

 感染拡大をさせないためにも、分散登校は仕方ないことだと思う。家庭での不安もあると思うので、学校側も大変だと思うが、フォローをお願いしたい。
 また、先程も伝えたが、子どもたちの思い出づくりのために慎重に配慮いただき、笑顔が見られるようにしてもらえると助かる。

(平田教育長)

 子どもたちにとっては、その時その時が一生に一度のことなので、子どもたちに対して本当に申し訳ない気持ちである。

(沼田委員)

 まず分散登校等のことに関してお話しする。この一週間で、関わりのある現場の先生方とやりとりをさせていただいた。
 各高等学校の先生方は、今週月曜から水曜の辺りで運営委員会を開き、学校の方針を決めていた。
 その中には、リモート授業を行う場合の負担を考え、分散登校のみという対応をとる学校もある。これが最終結論になっているかわからないが、登校している生徒に授業を行い、登校していない生徒には課題を出すという形で対応を考えている学校もある。
 一方で、分散登校かつリモート授業を行う学校もある。これは二種類に分かれている。一つは、例えば一学年6クラスあった場合、月曜には1組から3組までの生徒が登校し、1クラスの生徒を二つの教室に分けて授業を行う。ある教室には先生がいて、半分の生徒が授業を受け、別の教室にいる半分の生徒にその授業を配信する。課題をする場合には、先生が教室を行き来してサポートできるというパターンである。二つ目のパターンは、1クラスの中で分散させるという形である。その場合は、先生が1クラスの半分の生徒を直接教えながら、その様子を自宅にいる生徒に配信する形である。
 各学校によって様々な工夫があり、どれがいいとか悪いとかではないが、おそらく先生方からすると、他の学校は今どういうような対応をしているのか、何が最善なのか、ということを模索しながら、学校としての意思決定をしている状況にあるので、そういった知見を出していくということも、これから必要になってくると感じている。

(平田教育長)

 感染状況がどうなっていくか先が読めない中で、分散登校の取組についても知見を共有して進んでいくことが非常に大事なことである。

(沼田委員)

 自宅にWi-Fi環境がない生徒については、基本的に登校させるという対応をとる学校も見受けられる。
 2点目は沼田・利根地区の高校再編の話である。ここまで様々な議論があり、これから新高校設立に向けての話し合いをしていくという準備段階であると思うが、今後ますます議論が重要になってくるのではないか。
 市場原理で考えれば、人口減少社会において、人がいなくなれば高校がなくなるというのは当然の議論として出るものである。沼田・利根地区の新しい高校に向けては、より活発に、高校をどう見直していくのかという議論をしていかなければならないのではないか。
 例えば、富岡地区については、富岡東高校と富岡高校が統合して4~5年だと思うが、今は定員割れの状況が起き始めている。子どもたちや保護者、地域の方々の立場とすると、「統合したのに定員割れとなるのか」、「魅力がないからなのか」と思っていくことにつながる可能性がある。魅力をどう創っていくのかということについては、新しい高校設立に向けて真剣に考えていかなければならないと感じる。

(平田教育長)

 高校に限らず、一つの学校が持っている重みというのは、たくさんの思いとたくさんの知見が詰まっていて、本当に重いものであると思う。高校を統合して終わりという話ではなく、いかに地域が誇りを感じることができ、子どもたちが通いたいと思う学校をつくっていくかということと、いかに地域を巻き込んで、そういう学校をつくっていくかということだと思う。
 懇談会では、自分たちは今まではサポーターとして頑張ってきたが、もっと積極的に支援をしていきたいという発言もあった。地域がとても熱心であると感じた。
 沼田高校と沼田女子高校が一つになって、新しい高校をつくっていくということが、県教育委員会にとって、今後の方向性を指し示す大事なことであると考えている。
 委員の皆様も様々な知見をお持ちであるので、今後も御意見や情報をいただきたい。
 以上で、教育長事務報告を終了する。

11 議案審議

第22号議案 群馬県教育委員会会議規則の一部を改正する規則について(PDFファイル:183KB)

 総務課長、原案について説明

(武居委員)

 準備をしておくことは非常に大切なことだと思う。オンラインで地区別教育行政懇談会を行った際、双方の環境が整備されていないと会議が成立しないということを感じた。実際にオンラインで教育委員会会議を行うことになったとき、教育委員の側も、ある程度レベルアップをしておかないと難しいと思った。

(総務課長)

 地区別教育行政懇談会では、最初、操作上の問題で、うまくいかなかったところもあったが、最終的には意思疎通が図れた。こういった機会を何回か設けていけば、だんだんスムーズにできると思う。

(武居委員)

 何回も練習しておくことが大事である。

 以上の審議の後、原案のとおり決定

第23号議案「群馬県公立高校入学者選抜制度の改善方針」について(PDFファイル:519KB)

 高校教育課長、原案について説明

(平田教育長)

 入試制度を変えるということは、高校の教育が変わることであり、また中学校の教育が変わることであり、小学校の教育も変わるというように、未来に対して大きな効果を持つものである。
 教育委員会会議や協議会で意見をいただき、また、パブリックコメントで県民の皆様の意見をいただいたり、議会の方の意見をいただいたりしながら、最終的にまとめたものである。
 いかに多様な人材を公平・公正な視点で選抜をするかということと、いかに子どもたちにとってわかりやすい制度であるか、納得のできる制度であるかということが大事であるということを指摘いただいた。特に子どもたちに、また中学校の先生方、保護者にわかりやすいように説明をしていくことが大事である。

(武居委員)

 3ページの2(1)ウの選抜方法に具体的に書かれており、4ページの選抜のイメージのところも、第1段階、第2段階という言葉になっており、段階を踏んで選ばれるということが、子どもたち自身もわかるようになったと思う。前回のものよりわかりやすくなった。
 また、今回よくわかったのは、学校毎に「特色型」と「総合型」の募集人数の割合が違ってくるということである。子どもたちはそこをよく見て、判断して選んでいくことになる。

(代田委員)

 この制度は子どもたちの可能性をひろげ、見せ場が増えるのではないかということを私は感じた。中学校の先生方も、この内容をしっかり把握し、子どもたちをよく見て、子どもたちが納得できるような進路を決められると良いと思う。

(竹内委員)

 企業の立場から言うと、会社に通わずに仕事をする時代に入ってきている。コロナの影響がなくなっても、元に戻らない部分もあると考えられ、家にいながら仕事をすることが増えてくる。そうなると、学校にも波及してくるのではないか。学校に行かなくても学ぶ、というような世の中になりつつあることを根底において考える必要があると思う。時代が変わろうとしていることを感じている。いずれ教育の現場にもその波が押し寄せてくると思う。

(平田教育長)

 世の中が変わっていく中、教育は、変わらなくてはならない部分と変わってはいけない部分がある。それを見極めなくてはならない。

(沼田委員)

 この新しい制度に関して、様々な立場からの意見があったにもかかわらず、最終的にこのようにまとめていただき、御尽力に感謝する。
 実際にこの制度を周知していくときに、多くの人はどこが変わったのかというところが一番気になると思うので、その部分をしっかり周知していくことは重要である。一方で、入試制度を改革するということは前提となる部分がある。群馬県においては「始動人」を育成していくというビジョンや理念があり、それを実現していくための入試制度改革であるということを、しっかりと周知していくことも非常に重要である。

(平田教育長)

 どういう人材を育てたいのか、それにはどういうカリキュラムが必要なのか、そのカリキュラムを学びたいと思う子どもたちをどういう試験で選んでいくのか、いずれも関連している。沼田委員がおっしゃったのは、どういう子どもを育てようとしているかという視点を決して忘れてはいけないという指摘であった。

 以上の審議の後、原案のとおり決定

12 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第24号議案 教育委員会の点検・評価について

 総務課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

第25号議案 令和3年度社会教育功労者群馬県教育委員会表彰について

 生涯学習課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定

13 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

14 閉会

 午後1時58分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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