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令和6年4月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2024年6月28日 印刷ページ表示

1 期日

 令和6年4月19日(金曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、沼田翔二朗教育長職務代理者、代田秋子委員、河添和子委員、日置英彰委員、小島秀薫委員

4 事務局出席者

 高橋正也教育次長、栗本郁夫教育次長(指導担当)、古市功総合教育センター所長、小林謙五総務課長、高林和彦管理課長、酒井隆福利課長、西村琢巳学校人事課長、酒井暁彦義務教育課長、高橋章高校教育課長、近藤千香子特別支援教育課長、星野 貴俊生涯学習課長、橋憲市健康体育課長、角田毅弘総務課学びのイノベーション戦略室長、羽鳥正総務課次長、井澤悟志総務課補佐(行政係長)、丸山裕美総務課副主幹

5 開会

 午前10時45分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

6 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に代田委員を指名。

7 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第1号議案は事務局等職員の人事に関する案件であるため、第2号議案は表彰に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

8 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があった。また、人事及び表彰に係る案件であるため、審議は関係課長以外退室により行われた。

第1号議案 臨時代理の承認について(事務局等職員の人事について)

 総務課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第2号議案 臨時代理の承認について(令和5年度群馬県教育委員会退職者表彰について)

 総務課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

9 審議の終了

 午前10時52分、平田教育長、教育委員会会議(審議)の終了を宣す。

10 再開

 午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の再開を宣す。

 傍聴人は1名、取材者は3名であることを報告。

11 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第6号議案は附属機関の委員の委嘱に関する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

12 教育委員会の行事日程

 教育委員会の主要行事日程及び次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

13 教育長事務報告

(平田教育長)

 始めに私から一言申し上げる。年度末人事異動について、まず報告させていただく。事務局人事については、群馬県教育ビジョンの実現に向けた取組を進めるために、学校現場との連携強化を図りつつ、職員の適性や意欲を生かし、能力を最大限発揮できるように、「適材適所」の観点から人事配置を行った。

 学校人事についても、今年度から教育ビジョンの計画期間となるため、全県で、一人一人の子どもたちが伸びようと自ら持っている力、エージェンシーを発揮して、自分で考えて、自分で決めて、そして自分から行動できる、自立して生きる力を育成していく、このために、各学校がその力を十分発揮できるよう、また教職員がそれぞれの力を十分発揮できるように、適材適所の観点から、人事配置を行った。

 全体の異動規模は前年度より287件減の3,875件で、うち事務局の異動件数は前年度より18件増の315件、県立学校は前年度より177件減の658件、市町村立学校は前年度より128件減の1,902件であり、異動比率は27.0%だった。また、全県的な立場から広域人事の交流にも努めたところである。

 次に、小学生の踏切事故についてお話させていただく。4月6日、高崎市吉井町の上信電鉄の踏切で、小学4年生の児童が列車に接触して亡くなるという、大変痛ましい事故が起こった。まずは亡くなられた児童のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に対して心よりお悔やみを申し上げる。

 県教育委員会としては、まず児童の心のケアを第一に考え、事故の一報を受け、すぐに県教育委員会で任用している臨床心理士を派遣する準備を行い、始業式のあった4月8日から児童のカウンセリングを実施し、児童の気持ちに寄り添うように努めた。

 また、児童生徒の安全について、文部科学省・スポーツ庁から年度の初めにあたり、「通学路における交通安全の確保の徹底について」との通知が発出されていることから、改めて市町村教育委員会や県立学校に対し、児童生徒の安全確保の徹底をお願いした。

 さらに、LINEを活用した「県デジタル窓口」の「教育関連情報」において、県民に向けて、児童生徒の安全確保の協力についてお願いする情報発信を行った。

 次に、本県生徒の活躍について2件ご報告させていただく。

 まず、高崎健康福祉大学高崎高校が、甲子園で行われた「第96回選抜高等学校野球大会」において、群馬県勢として初めてセンバツで優勝した。特に決勝戦では、前回大会の初戦で敗れた相手、兵庫・報徳学園に勝利し、見事に紫紺の優勝旗を手にした。

 また、3月24日から広島県で行われた第43回全国高等学校空手道選抜大会において、県立前橋工業高校3年の生徒が女子個人の形の部で優勝した。昨年度、鹿児島県で行われた特別国体でも準優勝するなど、目覚ましい活躍をしている。昨日、生徒が優勝の報告に来てくれたが、周りの人々への感謝がまず言葉に出ていて、人々への感謝を忘れずに、いろいろな困難があったとしても前向きに取り組んでいる、とてもすてきな生徒であった。今後の活躍を期待している。

 次に、前回の教育委員会会議以降の出席行事等について、3点ご報告させていただく。

 まず、県立みらい共創中学校開校式等について申し上げる。4月11日に県内で初めての夜間中学となる県立みらい共創中学校が開校し、各教育委員にも出席いただいた。

 国籍も年齢も様々な生徒たちが、一人一人名前を呼ばれて起立し、それぞれ決意とやる気に満ちた、何か希望に満ちた表情をしていて、とても感動した。新入生代表の生徒の挨拶も、自身の経験に照らして、なぜここで学びたいと思ったのか、どういうふうに学んでいきたいと思ったのかということについて、生徒自身の言葉で語られていて、大変印象に残ったところである。この新しい学校が、生徒たち、先生方、そして地域の方々とともに作っていく学校であること、それから、子どもたちの、そして地域の、群馬県の新しい未来を作っていく、まさにみらい共創中学校としてふさわしい式典であったと思う。次はぜひ、授業の様子を見に行きたい。

 そのほか、4月8日及び9日の「県立学校入学式」、15日の「公立高等学校長・公立中等教育学校長・県立特別支援学校長会議」に、各委員にご出席いただいた。

 また、先ほどの報告について、一点加えて申し上げたい。

 先日、文部科学省のDXハイスクールの採択について報告があり、本県から17校の県立高校が採択となった。非常にうれしかったのは、いずれの学校も自ら手を挙げて、自分たちで何を目指すかを考えて、忙しい中、計画書を作り、採択された。教育ビジョンや非認知能力育成プロジェクトで謳っている主体性が象徴的に表れた出来事であり、とてもうれしく思う。

 長くなったが私からは以上である。次に、各教育委員より、意見や報告があればお願いしたい。

(沼田委員)

 私からは3点報告させていただく。

 まず、4月8日に行われた県立吾妻特別支援学校小・中学部の入学式に出席した。今年度は小学部に3名、中学部に6名が入学し、中学部の入学生は6年間小学部で育った子どもたちであるが、先生たちからは、「少し大人になった表情が見受けられた」という話があった。

 印象的だったことは、控え室でPTA役員の方と校長先生と話していた際、PTA役員の方が「コロナ禍で保護者同士の繋がりがほとんどなく、子育ての悩みについて情報共有したり相談し合ったりすることが難しく、それがとても苦しかった。ようやく最近になって、保護者同士の繋がりが持てるようになり、立ち話などができるようになり、安心できるようになった。」と話していたことである。コロナの話はもう過去のことかもしれないが、保護者の皆さんにとっては、やはり保護者同士の繋がりの中で子どもたちを見ていくということが非常に重要なのだと思う。校長先生も話していたが、保護者同士の繋がりを作っていくきっかけを学校が作っていくような動きも、ますます必要な時代であることを認識させていただいた。

 二つ目は、4月11日に県立みらい共創中学校開校式・入学式に出席した。

 35名の生徒の皆さんが入学されたとのことだが、入学式に参加して、大きく2点感じたことがある。1点目は、様々な事情があってもなくても、学ぼうと思う生徒の皆さんにとって学びの権利を保障する夜間中学校が、群馬にもたらす大きな役割への期待である。

 2点目は、代表あいさつを行った生徒の方が、同じく入学した生徒たちに対して、「友達になりたい」とメッセージを言っていたことである。この「友達になりたい」という言葉は、多文化共生、共創の実現を目指す群馬県にとって、非常に本質的な言葉なのではないかと思った。「自分とバックグラウンドや年齢が違う人たちと友達になり関係を築くことを、これからの3年間に期待して夜間中学校に入学してきたのだ」というそのメッセージは、生徒の皆さんの今後の学校生活を後押しするものになるのではないかと心からうれしく思ったところである。

 加えて、外国籍の方々も多く入学してきた。群馬県における外国籍の方々の人数は、昨年12月末の時点で7万人を超えており、一昨年から1万人増えている。この社会的な状況を見ると、これから外国籍の方々が、労働者という立場だけではなくて、群馬でしっかりと生活をしていく生活者になっていくフェーズになるのだと思う。その生活者というフェーズになっていくにあたり、夜間中学校を選び、通う外国ルーツの方々はますます増加し、その役割が夜間中学校には求められていくのではないかと感じた。

 最後三つ目は、先ほど教育長からも話があった高崎健康福祉大学高崎高校野球部の生徒のことである。私は現在、同校の総合的な探究の時間の取組に携わっているが、その際、野球部の3年生の生徒が、「高崎健康福祉大学高崎高校には4つのコースがあり、それぞれ別のカリキュラムで動いている。コースを超えた生徒同士の交流がなく、互いに何を学んでいるのかがわからない。このため、コースを横断して学べるような学びの機会を作りたいと先生に提案したところ、学校全体を巻き込んで、コースを超え、かつ学年を超えた学びの機会を近日実現することになった。」と話していた。これは、生徒自身が、普段の生活を通じて、自分で考え、自分たちでよりよくしていくという力を付けてきた表れなのだと感じる。野球でも、野球以外でも、普段から、自分たちで考え、自分たちでよりよくしていこうという、そういう日常もあることを、彼らの活躍や提案から改めて学んだこともご報告する。

(代田委員)

 私も3点報告させていただく。

 まず、4月9日に行われた県立太田高等学校の入学式に出席した。保護者や来賓も出席する中、281名の新入生を迎えた。同校は明治30年に創立されて126年目を迎え、卒業生は3万名を超えるという話を校長先生から聞き、とても歴史を感じた。

 校歌を合唱部の生徒が斉唱していたことがとても印象深かった。今までは先生方や同窓会の方々が歌っていた印象だったので、このような方法により、生徒の主体性や合唱部としてのアピールができたのではないかと思った。

 また、同窓会長さんと少し話す機会があり、「県内でも共学化が進んでいることは承知しているが、できるなら男子校を残して欲しい。」と熱い思いを語っておられた。

 2点目は、私も県立みらい共創中学校の開校式・入学式に出席した。意欲がある人にとって、夜間中学校という学びの場ができたことは、一から勉強する場所としても、行きやすいと感じた。

 入学した皆さんには、1期生として自信を持って楽しく学校生活を送っていただけたらと思う。

 どんな人が入学できるのか、どんな学びを受けられるのか、もっと県民の皆さんに知ってもらいたいと思った。

 開校に至るまでの、たくさんの方々の尽力に感謝申し上げる。

 3点目は、4月15日の校長会議に出席した。

 私は保護者の立場として、4回目の話をさせてもらったが、やはり4回目も、子どもの可能性を引き出してもらうためにも、先生方の共通の目的に向かって欲しいこと、また、子どもはもちろん、保護者が困ったときにも寄り添ってもらえたらということをお話させていただいた。

(河添委員)

 私の方からも、3点ご報告をさせていただく。

 4月9日には、県立館林女子高校の入学式に参加した。今年は177名が入学した。

 式はとても落ち着いた中で執り行われ、その中でとても印象的だったのは、校長先生の思い、同窓会長さんの思い、PTA会長さんの思いが、本当に生徒や保護者の皆さんに大変よく伝わったのではないかいうことである。

 特に、校長先生の式辞の中で、お寺の鐘をつく音に例えた話があったが、本当にすばらしい内容で、歴史と伝統のある館林女子高校での3年間を、よりよいものにしていくための決意を一人一人が持つことができ、まさに、自分事として動き始めようとする意欲をさらに刺激してくれる話であり、本当に感動的だった。

 私も市内の小学校に勤めた時期があり、館林女子高校の女性学等にとても興味を持っていた。そんな中で、館林女子高校が取り組んでいる、学ぶ方向性が伝わってくるように感じ、大変うれしく思った。

 この日は、校長先生をはじめ、館林の教育関係の皆さんといろいろな情報交換をさせていただくことができ、大変参考になった。

 次に、4月11日に県立みらい共創中学校の開校式・入学式に参加した。

 希望された思いも、国籍も年齢も様々な中、自ら学びたいという意欲に満ちた、これは皆さん同じにお持ちで、すばらしいスタートができて本当によかったと思う。

 一期生の皆さんにとって、この日は歴史に残る1日であり、この先長く、この学校に学ぶ機会として入ってみようと思う皆さんにとっても、本当に貴重なスタートだったと強く感じた。

 県の事務局の皆さん、そして校長先生をはじめ先生方皆さんが、この日に向けた準備を丁寧にしてきたことが、形になって本当に素晴らしく思う。今後も期待して、応援して参りたい。

 最後に、4月15日の校長会議に参加した。

 校長先生方が一堂に会して、今、そしてこれまでも大切である教育のあり方やアプローチの方法について、みんなでわかりやすく確認しながら進んでいくための1歩となる、大変貴重な時間だと感じている。3月、4月と本当に怒濤の中で大変だったかもしれないが、その分、みんなで共有し合う機会となり、有意義だったと思う。これからの1年の歩みを、私も応援し続けて参りたいと思う。

(日置委員)

 私も三つの行事に出席した。

 一つは4月9日に行われた県立富岡実業高校の入学式である。創立98年の伝統があり、卒業生は1万人を超えており、同窓会長さんのお話では、これから100周年の記念行事に向けて、ちょうど今まさにこれから動くところだという話であった。

 校長先生に特色をいろいろ伺ったが、一番印象的だったのが、令和3年からいろいろな産業で使われているドローンの操作の仕方について、1年生全員に3時間の座学と10時間の実習で講習を行っているという話である。

 2年ほど前に国家資格の免許制度ができてからは、多くの生徒が手を挙げて受験するようになり、昨年は第1号の合格者が出たようである。ドローンはいろいろな産業で使われ始めているので、子どもたちが自発的に資格をどんどん取っていこうという動きが出ているという話があった。

 入学式でとにかく驚いたのが、ステージがたくさんの花で飾られていたことである。花は学校の農場で育てられたものだそうである。卒業式は入学式以上にステージが花で溢れて飾られるとのことだが、式が終わった後は保護者の方などが持ち帰るとのことであった。非常に華やかな中で入学式に参加させてもらった。

 二つ目は、県立みらい共創中学校の開校式・入学式である。入学される人は背景も違い、そこで何を学びたいかという願いも違うが、それぞれが個別最適で共通的な学びを通して、それぞれの思いを実現されていくことになる。これはインクルーシブ教育にも共通することなので、この中学校で得られる知見はほかの教育現場でも大いに参考になるのではないかと思って見ていた。

 最後に、私も校長会議に参加したが、私は深刻な教員のなり手不足の話をさせていただいた。教員不足の解消には、まずは先生方が生き生きと働いていることが大事であり、そうなることで、それを目の当たりにする高校生も先生になりたいと思うし、教育実習生もこのようないい職場で働きたいと思ってくれるようになるのではないかというような話をさせていただいた。

(小島委員)

 私も同じように三つの報告をさせていただく。

 最初に4月9日に太田工業高校の入学式に出席した。

 控室で、同窓会の副会長さん、PTA会長さんと一緒に話をしていたが、皆さん、そこが母校のようで、和気あいあいと話をされていて、実にアットホームな雰囲気のいい学校だなと思った。

 入学式もアットホームなもので、地域的なことなのかもしれないが、結構、国際色豊かで、生徒代表で挨拶された方も、国籍は日本なのかもしれないが外国の方だったので、すごいことになっているのだなという印象を持った。

 それから、4月11日に県立みらい共創中学校の開校式・入学式に出席させていただいた。

 こちらも、同じように国際色豊かなところで、非常に印象深かったが、帰りに知り合いのレストランに寄った際に、後からご夫妻が入って来られて、食事を終えて出ようと思ったら、私が入学式に出席していたことは多分分からないと思うが、略礼服にご祝儀用のネクタイという格好をしていたので、話し掛けてこられて、ご夫妻のところで働いてる人が入学されたらしく、「大変いい学校を作っていただきありがとうございました」と言っていただき、大変よかったなと思った。

 それから、4月15日の校長会議に出席した。2回目の出席で、前回も思ったところではあるが、いわゆる教師不足の中、いろいろ問題はあるが、私も経営者の1人として、組織を運営することの大変さを実感していて、今の状況下でいくと、校長のなり手がいなくなってしまうのではないかということが非常に心配である。負担をできるだけ軽くするための努力がやっぱり要るのではないかという思いをいつも抱いており、特に新任で校長になられた先生方に、肩の力を抜いて務めてもらえればというふうに思っている。

(平田教育長)

 ご報告いただき、感謝申し上げる。

 それでは、関係所属長から報告をお願いする。

(1)教育委員会懲戒処分指針の一部改正について (PDF:80KB)

 総務課長、資料1により報告。

(2)令和6年度公立高等学校入学者選抜結果について (PDF:490KB)

 高校教育課長、資料2により報告。

(3)令和7年度群馬県立高等学校及び特別支援学校入学者選抜日程について (PDF:599KB)

 高校教育課長、資料3により報告。

(4)ぐんまDXハイスクールについて (PDF:134KB)

 高校教育課長、資料4により報告。

(5)令和6年度県立特別支援学校高等部入学者選抜等結果について (PDF:58KB)

 特別支援教育課長、資料5により報告。

(平田教育長)

 ただいまの報告について、委員から質問等があるか。意見などもあったら、ぜひお願いしたい。

(日置委員)

 今年から高校入試の制度がかなり大きく変わったんじゃないかと思う。丁寧に保護者や生徒さんにアンケートを取り、見てみると非常に好意的にポジティブな意見が多かったが、試験を行うにあたって、中学校あるいは受け入れる高校、そのほか保護者の方や生徒から、何か課題や問題等がもしあったら、これから調べるところもあると思うが、教えていただきたい。

(高校教育課長)

 入学者選抜の日程、あるいは志願先変更が2回であったこと等について、中学校長、高等学校長、生徒、保護者に対して意見を伺った。

 中学校長、高等学校長については、概ね日程等については好意的な意見であったが、やはり合格者発表が卒業式の前になるということで、我々も子どもの様子を非常に心配し、その辺りについては、学校に通知を出させていただき、本当に生徒の心に寄り添った指導をするということで対応させていただいた。現時点では、大きな問題等の報告は受けていない。

(平田教育長)

 より考えて答えるような試験に変更したと思うが、それについても、何か生徒から戸惑った等の意見があったりしたか。

(高校教育課長)

 この度、試験問題の出題方針について、知識、技能ももちろんだが、それに加えて、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力を問うような問題を全教科にわたりコンセプトとして打ち出した。

 それに対する反応は、概ね好評であり、中学校からも「このような問題を踏まえて授業をやっていきたい。」という声が聞かれ、特段戸惑いなどの意見は今のところ聞いていない。

(沼田委員)

 3点質問したい。

 1点目は懲戒処分の指針についてである。厳罰化になり、群馬の教職員の皆さんは普段からそんなことをしているわけでは決してないが、その部分の周知については、しっかりと教職員の皆さんにも伝えていただけたらありがたいと思ったところである。

 2点目は、高等学校の入学者選抜結果についてである。資料では、出題傾向等について、それぞれ教科ごとに評価していただいている。

 今回の入試問題の中では、記載にもあるように、複数の技能を統合して活用するとか、関連してどうかとか、グラフを読み取ってどうかという、そういうところをかなり出題されたと理解している。

 この内容そのものがなぜ変わったかというところについては、学校の先生であればよくご承知だと思うが、一つの専門性だけでは解決できない社会課題がたくさん溢れている時代において、例えば農業と福祉の「農福連携」のように、今まで関連してこなかった部分が、それぞれの専門分野で関連していくことで、いい価値を出していくことや課題を解決していこうとする必要性が増している。そのような社会の動きを見据えた形で、子どもたちが幸せに生きていくための力を問う意味での入試問題である前提を、関連付けて学んでいったり、複合的な技能を統合して、答えていけるようなところを問うていくものであるという認識を、私たちは忘れずに取り組んでいきたくことが大切なのかなと思った次第である。

 3点目、ぐんまDXハイスクールについてである。

 先週、文科省から採択結果が出され、個人的にそれをレビューしていたが、他の都道府県に比べて、群馬県は校数でいえば全国15位だったという話があったが、おそらく高校の数の割合で考えればトップくらいなんじゃないかと思うくらい、群馬が目立っていたように、資料を見て思った次第である。

 教育長も先ほどおっしゃっていたが、各学校が、あるいは各先生たちが、今の目の前の子どもたちに必要な取組を推進していくための後押しとして手を挙げたことなんだなと理解して、とても嬉しい気持ちになった。

(平田教育長)

 今のご質問の改正の周知の点、それから入試が変わったこと、なぜ変わったか。世の中が一つの専門ではなくて、複数のものを組み合わせて課題を解決していくんだと、そういう力を問われているんだと。子どもたちが幸せに生きていくためにはその力が必要であり、だから入試の形が変わったんだということを、子どもたち自身にも伝えていく必要がある、そういうご提案だと思う。

 高校教育課はもちろんだが、義務教育課も、ぜひそういう風に、どのような形でというのは大事だと思うが、ちょっと工夫してもらえたらいいと思う。よろしくお願いしたい。

 DXハイスクールについても、専門性がいろいろ混ざった高校であるということ、普通科だけではなくて、専門高校でもいろんな科が混ざっているところも、とても素敵だったなというふうに思っている。

(河添委員)

 入学者選抜について大きく変わった。心配されていた卒業式の前に合格発表ということで、インタビューシートや、中学校へ共有するような働きかけや、子どもたちを第一に見ていこうとする様々な対応によって、大きく大変な思いをされているお子さんがあまりいらっしゃらなかったということで、心配していた分安心した。

 ただ、やはりこれからも周知、それから対応について十分な配慮が大切だと感じている。なぜこういった形に変更した方がよかったのかということを、しっかり周知していただくと、さらにいいと思う。

 今後、本結果が伝わっていき、さらによりよい周知のための方策や方向性があるのか、あるいはここには出てこないが、現場の声、困ったことや以前よりよかったという声もあったら教えていただきたい。

(義務教育課長)

 とても大事なことだと思う。全員の校長先生に聞いたわけではないため、おそらく委員がおっしゃったように、実はこういう苦労があったという声はこれから出てくるかと思うので、それはこちらでも検証したいと思うが、いろいろな学校の管理職の先生方に聞くと、卒業前のこの期間がすごく有意義だったという声が多かった。

 一番はゆとりが生まれた。先生方と生徒にゆとりが生まれて、関係が良くなって卒業式を迎えられたという声がすごく私は嬉しかった。校舎に感謝をするようないろいろな作業ができたり、保護者に感謝をするような集いの場を設けたり、そんな学校もあったと聞いている。

 これまではできなかったような、ゆっくり行うような実習、例えば保育実習を取り入れた学校があったり、とにかく入試まではとても忙しいカリキュラムでやっているため、その分、今までだったらもうぎりぎりまでやっていたのが、少しゆとりがあって、ここのゆとりから卒業前の最後のまとめのいい時間が増えたという声を聞けたのは、とてもよかったと思う。

(平田教育長)

 今の義務教育課長の話、よかったなと思う。アンケートも、これは答えてくれた生徒の答えなので、もちろん全員出ていなかったり、それから学校の方もこれから課題が出てきたり、いいところが出てきたりすると思うので、よく注意をして、また検証してよりよい入試にしていくようにしたいと思う。

(小島委員)

 DXハイスクールの関係だが、特に専門学校、私の会社は建設会社のため工業系の専門学校だが、建築ではCADとか、それからBIMとかという形でコンピューター化がかなりされていて、多分それは学校自体もよくわかっていて、やっているのだろうと思うが、実は土木では、もう随分前から測量系はほとんどドローンで測量していて、そういう点でいくと、測量会社に就職すると、いきなりドローンの操作が出てくる可能性もあるため大事なところがある。最も一般の人に知られてない部分は、土木の建設機械だが、国土交通省の建設工事などは、建設機械のかなりの部分がコンピューターで動いている。法面の整備とか、建設機械が動いていて、大体人が乗っていて外から見ると人間が操作してるように見えるが、操作していない。ただ単に機械がちゃんと動いているかを見ているだけで、法面の角度とか、切り土の操作とか、そういうものも全部事前にコンピューターの中にデータが入っていて、機械が自動的に動いている。

 例えば、土木工学科を卒業して、いわゆる建設機械を動かすつもりで会社に入ってきたとしても、今、県や市はまだあまりなっていないが、国土交通省の建設工事の担当となると、機械の動かし方ではなくコンピューターの動かし方をやらないと作業にならない。なので、その辺のところを、ある程度、工業系の学校の先生方もよく理解をした上で、こういうところに応募するかどうかを考えた方が、生徒のためになるような気がする。見ている限りはあまりよくわからないが、実態はもうすでにそういうことになっている。実態の方が先に進んでいる部分もあるので、そこを追いかけた方がいいのではないかという気はする。

(高校教育課長)

 委員ご指摘のとおり、今回DXハイスクールで、各学校当たり1,000万円とかなり多くの補助金が出ることになる。ハイスペックパソコンや3Dプリンター、ドローンなど、それらを学校で購入して環境整備を進めていく。ただその一方で、それを指導する教員のスキルアップも同時に図っていかなければならない。これは課題だと認識しており、いろいろ対応を考えていきたい。

(沼田委員)

 今の話と関連して、このDXハイスクールに採択された学校同士が、今年度、例えば中間報告会や勉強会のようなものをするかもしれないが、互いにそれぞれ学び合っていく形があると、よりよいのかなと思う。

(平田教育長)

 例えば、SSHも発表の場があり、SAHは義務校も含めてになるが、事例を発表することが何回もあり、その成果が見えるようにしてやっている。同じようにこのDXハイスクールも、互いの情報共有を密にして、まだ初めての取組ということもあるが、社会がどういうところを求めているかということも含めて、情報共有に努めていく必要がある。

 高校教育課は、ぜひいただいたご意見について検討をよろしくお願いしたい。

(日置委員)

 特別支援学校の入学者選抜について教えていただきたい。

 全体としては、定員が383人で余裕がある中で、一部のところはすごい定員オーバーしている。送迎があるのでなかなか難しいと思うが、恒常的にいくつかの学校だけに人気があるとするならば、もしかしたら先生にちょっと負担が掛かっていたりとか、少し何か対応が必要なのかと思うが、これは一時的なものなのかどうかを教えていただきたい。

(特別支援教育課長)

 確かに今回も偏りがある。地域性とか人口によるところや学校の特色も関係するかと思うが、これが一時的なものかどうかということは一概には言えないため差し控えたい。

 ただ、先生方の負担増や施設整備の課題もあるため、そこについては今後とも検討を進めていきたいと思う。

(平田教育長)

 以上で、教育長事務報告を終了する。

14 議案審議

第3号議案 臨時代理の承認について(群馬県学校職員の勤務時間、休暇等に関する規則の一部を改正する規則について) (PDF:213KB)

 学校人事課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第4号議案 臨時代理の承認について(令和7年度使用義務教育諸学校の教科用図書の採択に関する諮問について) (PDF:123KB)

 義務教育課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第5号議案 令和7年度使用義務教育諸学校教科用図書採択基準について (PDF:435KB)

 義務教育課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり決定​

15 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第6号議案 臨時代理の承認について(令和6年度群馬県教科用図書選定審議会委員の委嘱及び任命について)

 義務教育課長、原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

16 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

17 閉会

 午後2時13分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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