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令和8年5月教育委員会会議定例会の会議録

更新日:2026年6月30日 印刷ページ表示

1 期日

 令和8年5月19日(火曜日)

2 場所

 県庁24階 教育委員会会議室

3 出席者

 平田郁美教育長、日置英彰教育長職務代理者、小島秀薫委員、中澤由梨委員、宮坂あつこ委員、都丸千寿子委員

4 事務局出席者

 齊藤教育次長、古市教育次長(指導担当)、春田総合教育センター所長、酒井総務課長、角田管理課長、関根福利課長、角田学校人事課長、佐野義務教育課長、高橋高校教育課長、池田特別支援教育課長、長谷生涯学習課長、山藤健康体育課長、鈴木総務課学びのイノベーション戦略室長、須田高校教育課高校未来づくり室長、箱田生涯学習課社会教育主監、高井総務課次長、平田行政係長、高田総務課主幹

5 開会

 午後1時00分、平田教育長、教育委員会会議の開会を宣す。

 傍聴人は1名、取材者は2名であることを報告。

6 会議録署名人の指名

 平田教育長が今回の会議の会議録署名人に小島委員を指名。

7 議案審議等の一部を非公開で行うことについて

 議案審議に先立ち、平田教育長から、第14号議案及び第15号議案は県議会に提出する案件であるため、審議は非公開で行いたい旨の発議があり、全員賛成で議決した。

8 教育委員会の行事日程

 教育委員会の次回定例会議の日程について、総務課長が説明。

9 教育長事務報告

(平田教育長)

 はじめに私から一言申し上げる。

 まず、児童生徒が関係する交通事故についてである。

 先日、部活動の県外遠征において、福島県の磐越自動車道でマイクロバスがガードレールに衝突し、新潟県の高校生1名が亡くなる大変痛ましい交通事故が発生した。亡くなられた生徒のご冥福を心より祈るとともに、けがをされた生徒に心よりお見舞い申し上げる。大変恐ろしい思いをされたことと察すると、誠にいたたまれない思いである。

 報道によれば、遠征にはレンタカーが使用されていたとのことであるが、本県の県立高校ではレンタカーを使用した生徒引率は認めていない。また、学校所有のバス等の管理・使用に当たっての要領を県教育委員会が定め、状況に応じて改定を重ねながら厳格に運用してきた。この要領では運転者は学校職員に限ることとし、心身の状態等を校長が確認の上、使用許可を承認する仕組みとしている。

 さらに、各校には、行き先が県外の場合には県教育委員会への届出を義務付けており、県教委で内容の確認・審査を行っている。加えて、管理職等を対象とした会議においては、運行前点検の確実な実施や無理のない運行計画、法令を遵守した運転など日頃から交通安全に十分留意し、事故を起こさないよう注意喚起を行っているところである。

 現時点では、今回の事故における問題点が整理されていないところですが、文部科学省からも本件に関する指針等が示される見込みであるため、それらが明らかになり次第、的確に注意喚起を行い、必要に応じて要領等の改定を行っていく考えである。

 次に、「ぐんま昆虫の森」の視察についてである。

 4月24日に県議会の文教警察常任委員会による「ぐんま昆虫の森」の視察が実施され、私も参加した。昆虫の森は、令和7年8月に開館20年を迎え老朽化等が進んでおり、現在、外部有識者の意見も参考にしながら、リニューアル整備に向けた検討を進めている。昨年度末にはリニューアルに向けた基本構想を策定・公表した。

 今回の視察では、県議の皆様から、来園者数を増やすための提案や、入園料を含む持続可能な運営資金の確保など、さまざまな観点から意見を頂いた。引き続き検討を進めていく考えである。

 次に、県市町村教育長協議会についてである。

 5月11日に、市町村の教育長に出席いただき、例年、年3回開催している県市町村教育長協議会を開催した。今回は、今年度第1回目の会議であり、令和8年4月1日付で新たに就任した5名の市町村教育長の紹介を行った。

 また、県からは「非認知能力の育成に係るこれまでの成果と課題」のほか、今年度から17市町村で開始予定の県域校務システム、総合教育センターで実施予定の様々な研修や教育研究等について紹介させていただいた。市町村教育長からも多くの情報提供や意見があり、有意義な会議となった。

 続いて、その他の行事についてである。

 全国都道府県教育長協議会が昨日東京で開催され、出席した。全体会議では、文部科学省から「初等中等教育政策の動向について」と題し、幅広い議題の説明があり、その後、4つのテーマの分科会に分かれて意見交換が行われた。

 私は「遠隔授業の取組」に関する部会に参加し、ICTを活用した小規模校等に対する遠隔授業の様々な事例や課題について伺ってきた。引き続き、文科省や他県と連携の上、今後の検討の参考とさせていただこうと考えている。また、その後の情報交換をはじめ、全国の教育長との貴重な意見交換の機会となった。

 その他として、4月23日および24日には埼玉県において1都9県教育委員会全教育委員協議会が開催された。各委員には多忙の中出席いただき、感謝申し上げる。初日は文部科学省から「教育DXの推進に関する取組」に係る説明があり、その後、5つの分科会に分かれて意見交換が実施されたと伺っている。

 2日目は、貨幣の製造や歴史、偽造防止技術等が紹介されている国立の博物館である「造幣さいたま博物館」と「埼玉県立近代美術館」を視察されたと報告を受けている。多忙の中、2日間にわたり参加いただき誠に感謝する。今後、各委員からの報告や意見を共有いただければ幸いである。

 私からは以上である。続いて、教育委員からの報告および意見を伺いたい。

(日置委員)

 今、教育長から紹介があったように、私たち5名で4月23日と24日に1都9県教育委員会全委員協議会に出席した。

 全体会では、文部科学省の教育DX推進室長から、子ども達の情報モラル・デジタルリテラシーの育成、教員のICT活用指導力の向上、教育データの利活用、生成AIの活用という4つの観点から、現状の説明と推進の取組について説明があった。

 一部の内容を紹介すると、子どものデジタルリテラシーの育成については、現状では内容が不十分であり、小・中・高を通じた体系的な育成も不十分であることが大きな課題とされている。このため、次期学習指導要領では情報教育の充実を図り、体系的かつ抜本的な改善を進めていくとのことであった。

 ICTの活用場面については、生徒が自ら調べる活動では広く活用されている一方で、生徒同士のやり取りなど、主体的・対話的で深い学びにつながる活用は不十分であるとの指摘があった。また、文部科学省では「StuDX Style(スタディーエックススタイル)」というウェブサイトを立ち上げており、対話的な学びの実践例が多数掲載されているため、その活用を促しているとのことであった。

 帰宅後、そのサイトを見てみたところ、ICT活用のポイントや事例は多く整理されているが、実際の授業等で活用する際には、もう少し詳細な情報があるとより使いやすいと感じた。

 後半は、生成AIの利活用に関する分科会に参加した。各県とも、独自に策定したAI利活用ガイドラインや文部科学省のガイドラインを各校に通知し、生成AIの安全かつ適切な利活用の推進に取り組んでいる状況であった。

 議論は主に、教職員の「校務での利用」と「授業での利活用」の二点に分けて行われた。校務での利用については、ポスター作成、外国籍保護者向け文書の多言語化、学校行事の挨拶文作成、面談記録の文字起こしと要約、特別支援学校における個別の指導計画作成など、すでに幅広い場面で活用が進んでいることが分かった。

 一方で、授業での利活用については、どの県においても望ましい活用方法について模索が続いており、子ども達の思考を阻害しない効果的な使い方を探っている段階であると感じた。今後は、情報活用能力の育成や個別最適な学びの実現に資する効果的な実践事例を蓄積し、学校へ周知していく方針が示された。

 また、生成AIの利活用に関する特設ウェブサイトも文部科学省により整備されており、こちらも帰宅後に確認したところ、研修動画など内容が充実しており、授業活用のヒントとなるものが多いと感じた。

 2日目は、教育長からも紹介があったとおり、「造幣さいたま博物館」と「埼玉県立近代美術館」を視察した。近代美術館では「コレクションの舞台裏」という特別展が開催されていた。学芸員がそれぞれの視点で収蔵品を選び、7つのテーマで研究成果とともに展示するという内容であった。

 限られた時間での視察であったため、個々の研究内容を十分に把握するには至らなかったが、学芸員が日常的にどのような研究を行い、それをどのように来館者へ伝えているかが分かる、特色ある展示であると感じた。

 また、この美術館では、月に2〜3回、小中学生を対象としたアート体験ワークショップを開催している。美術館ならではの鑑賞や制作活動を体験できる取組であり、非常に意義深いものと感じた。以上である。

(小島委員)

 私も4月23日と24日に、1都9県教育委員会全委員協議会に参加した。全体の内容および2日目の視察については、先ほど日置委員から説明があったため、ここでは割愛する。協議会は分科会形式で実施されたため、私が参加した分科会について報告する。

 今回の協議事項は、埼玉県から提示された「教育DXの推進に関する取組」であり、全体テーマの下に4つの分野に分かれて分科会が開催された。先ほど説明のあった生成AIの活用に関する分科会もその一つであるが、私が参加したのは「児童生徒の情報モラルおよびデジタルリテラシーの育成に関する取組」に関する分科会である。

 当該分科会は、1都9県の参加者7名で構成されており、そのうち4名は企業経営者出身の教育委員であった。そのため、議論全体としては、教育の視点という以上に、企業的な観点からの意見が多く見られた。

 各県の取組や資料内容については大きな差異はなく、情報モラルやデジタルリテラシーの育成に関しては、おおむね共通した課題認識が共有されていた。主な意見としては、情報の流通速度が非常に速く、個々の情報を逐一検証することが難しい現状にあるため、最終的には個人の判断力や倫理観を育成する必要があるのではないかという指摘があった。また、単に危険性を強調するのではなく、適切な活用方法を考えるべきであるといった意見も多く出された。群馬県が提出した資料も、全体としては倫理観の育成を重視した内容となっていた。

 そのような中で、山梨県から参加していた委員で、企業経営者として海外の動向にも精通している方の発言が特に印象に残った。その委員は、リテラシーを単なる倫理や危険回避のマイナスの観点で捉えるのでは不十分であり、本来はイノベーションにつながる情報収集や判断などプラスの観点で活用されるべきものであると指摘していた。デジタルリテラシーを倫理観と同一視するのではなく、両者を区別して考える必要があること。倫理観の育成は当然重要であるが、それはデジタルに限らず、教育全体を通じて行うべきものであり、リテラシーとは別の次元で取り組むべき課題であるという考えであり、非常に印象に残った。

 以上のように、本分科会は、従来の枠組みにとどまらない視点を得ることができ、大変勉強になった。

(中澤委員)

 私も分科会について報告する。私が参加した分科会は「教育データの利活用」をテーマとするものであった。

 群馬県ではこれまで、ライフログ(心の状態や生活状況に関するデータ)やスタディログ(学習履歴)の取組がモデル事業として進められてきたが、利活用の具体的な在り方については現在も検討段階にあると認識している。そのような背景のもとで参加したが、かつてのこれらの取組に対して他県から非常に高い関心が寄せられ、多くの質問が出され、それが議論の切り口となって検討が進んだ。

 現在、学校においては、生徒の学びに加え、心理的な状態や心の状況を重視して把握していくことが求められている。そのような中で、これらをデータとして可視化していくことは、大きな可能性を有するものであるとの意見が示された。

 まず、スタディログについては、個別最適な学習の観点からその活用が有効であるとの意見が出され、他県からも同様の声が多く聞かれた。

 午前中の文部科学省の説明においても、鹿児島県の中学校の事例が紹介されていた。分科会に参加していた静岡県からは、生徒の出欠や成績等のデータを可視化し、生徒自身が確認できるようにしている取組が紹介された。これは教員よりもむしろ生徒自身が積極的に活用しており、前向きな評価をしており好評であるとの報告があった。一方で、教員による入力等の一定の作業負担があるようであった。

 学習評価の在り方については、教員が生徒の理解度や習熟度を把握することの重要性に加え、生徒自身が自らの課題や強み・弱みを把握し、学習を自己管理・自己調整していくことの必要性を感じた。

 民間教育機関における模擬試験結果等は、学習状況が分かりやすく示されている一方で、単なる点数情報にとどまらず、学校における履修内容や具体的な学習活動の履歴について、教科学習のみならず芸術分野等も含めて可視化していくことが重要であるとの認識が示された。こうした教育データを活用することにより、生徒が自らの特性や学習状況を把握し、自己理解を深めることが出来るのではないかと期待したい。

 また、ライフログの活用については、県においては、以前、「心の健康観察」の取組として、生徒の心理状況の把握が行われてきた。今後、生活状況を含むライフログの活用についても一定の可能性が考えられる。

 一方で、こうしたデータの活用に当たっては、生徒の課題が把握された後の対応の在り方をあらかじめ整理しておく必要があるとの指摘があった。すなわち、生徒が心理面や生活面において課題を抱えていることが明らかになった場合に、どのように支援につなげるかについて、データの取得とあわせて検討することが重要であるとの認識が共有された。

 例えば、SOSの発信を促す教育の重要性が認識される中で、SOSを受けた側の対応体制の整備が不可欠であるとの意見があった。経験の浅い教員等において対応に迷いが生じる可能性もあることから、相談・支援のプロセスについて、あらかじめ一定の手順やプロトコルを整備しておく必要があるとの意見が示された。

(宮坂委員)

 私も分科会の報告をさせていただく。私が参加した分科会は、「児童生徒の情報モラルおよびデジタルリテラシー等の育成に関する取組」であった。

 特に印象的であったのは、長野県と静岡県の取組である。長野県では、スマートフォンの所持率および接触時間が全国的に見ても低水準であるとのことであった。県とNPOが連携し、デジタルリテラシーや情報モラルに関する10万人規模のアンケートを実施しているほか、ITインストラクターの養成や各種セミナーを積極的に実施している点が特徴的であった。

 また、静岡県では、親子でスマートフォンの利用ルールを作る取組を積極的に行っている。さらに、教育委員会、警察、PTA、携帯電話会社が連携し、アドバイザーを養成している点も特徴である。このアドバイザーは主に保護者が担っており、学校行事等の機会を活用して養成講座を実施することで、保護者の意識向上にもつなげているという取組が非常に印象的であった。

 群馬県の取組として紹介されたICTリテラシー向上教材についても、各県から大きな関心が寄せられた。特に「光と闇」をテーマとしたロールプレイング形式の教材については、子どもたちにとって親しみやすく効果的であるとの評価を受けていた。

 私自身も実際に体験したが、ロールプレイング形式で登場人物になりながら進めていく内容となっており、理解しやすく、当事者意識を持って考えることができる構成であると感じた。また、子どもと保護者が同じ教材を用いて意見や感想を共有できる点も重要であり、家庭内での対話を促進する上でも有効な教材であると考えられる。

 この点についても他県の参加者から高い評価を受けており、特に「光と闇」という分かりやすい設定が興味を引きやすいとの意見が多く見られた。

 さらに、情報モラル教育については、犯罪に巻き込まれないようにする観点のみならず、適切に活用していくという視点の重要性についても議論がなされた。以上である。

(都丸委員)

 私も1日目の分科会について報告する。私は「教員のICT活用指導力向上に関する取組」をテーマとする分科会に参加した。

 教員のICT活用指導力については、どの県においても、教員間・学校間・地域間で大きな差があることが共通の課題として挙げられていた。すなわち、積極的に活用する教員や学校がある一方で、ほとんど活用しない教員や学校も存在するという状況であり、この格差をどのように縮小していくかが議論の出発点となった。

 各県とも、研修の実施や資料の作成、啓発活動などには既に取り組んでいるものの、それだけでは十分な変化につながっていないという認識であった。その中で、特徴的な取組として、栃木県では年に1回、「ICT活用強化月間」を設定し、その期間中は意識的にICTを活用したり、実践事例を共有したりする取組を行っているとの紹介があった。また、「ICT通信」を発行し、継続的な情報発信と意識啓発にも努めているとのことであった。

 さらに、出張型の研修を実施している県や、全教員がオンデマンド研修を受講する仕組みを整備している県もあり、各県とも多様な工夫を凝らしていることが分かった。

 そのような中で、千葉県の委員からの発言が特に印象的であった。すなわち、「教員自身がICTの有用性に納得しなければ活用は進まない。いくら必要性を伝えても、『使える』と実感できなければ実際の活用にはつながらない」という指摘である。そして、「使える」と感じられる具体的な事例にどのように出会わせるかが重要であるとの意見であった。

 この点については、校内にとどまらず、学校間、さらには地域や県を越えて優れた実践事例を吸収し、それを広げていくことが必要であるとの認識で一致した。多くの実践例に触れることにより、ICT活用の有効性を実感できる機会を増やしていくことが重要であるという結論に至った。

 一方で、そのためには時間的な余裕が不可欠であるという課題も指摘された。多忙な現場においては、新たな取組に着手する余裕が乏しく、放課後の時間の使い方や業務の見直しなど、いわゆる働き方改革と一体的に進めていく必要があるとの意見も出された。

 技術革新のスピードが速い中で、それに対応していくことは容易ではないが、ICTが有用なツールであることは間違いない。その利便性や効果が実感できるよう、今後も優れた事例の共有や実践機会の提供が重要であると感じた。

 私自身、ICTの活用が得意な方ではないが、有効性が実感できるものであれば積極的に取り入れていきたいと考えている。今後も良好な実践事例に触れる機会を得られることを期待しているところである。以上である。

(平田教育長)

 報告および意見をいただき、感謝する。他に意見等はあるか。

 なければ続いて、関係所属長から報告をお願いする。

 質問はすべての報告が終了した後、一括して行う。

(1)令和8年度文書館の逸品1 近世文書に残された中世の記憶~幻の女堀~について

 総務課長、資料1 (PDF:834KB)により報告。

(2)市町村立学校の廃止及び設置について(沼田市)

 義務教育課長、資料2 (PDF:102KB)により報告。

(3)SAH+(エスエーエイチプラス)について

 高校教育課高校未来づくり室長、資料3 (PDF:167KB)により報告。

(4)令和8年3月公立高等学校等卒業者の進路状況報告について

 高校教育課長、資料4 (PDF:471KB)により報告。

(5)インクルーシブ教育推進事業モデル校の追加について

 特別支援教育課長、資料5 (PDF:389KB)により報告。

(平田教育長)

 ただいまの関係所属長から報告について、意見や質問があればお願いしたい。

(日置委員)

 SAH+事業について確認したい。これまでは指定方式で実施されてきたものを、現在、全体へ展開していく段階にあると理解している。アイデアを提案し、実現につなげていくという点で意義の大きい取組であると考える。

 その上で、本事業については、生徒が直接申請して実施する仕組みなのか、あるいは学校内で教員が一定の選考や調整を行うのか、どのような手続で進めていく想定であるのかを伺いたい。

(高校未来づくり室長)

 このアイデア実現予算については、ご指摘のとおり、生徒が主体的に企画・提案したアイデアや取組を支援することを目的としている。そのため、まずは生徒の意向や発想を最大限尊重することとしている。

 一方で、全く教員が関与しないということではなく、必要に応じて適切な支援は行うことになる。ただし、教員が主体となって進めるものではなく、あくまで生徒主体であるという点については、学校に対しても丁寧に説明している。あわせて、適切な形での支援を行うよう依頼している。

(平田教育長)

 採択方法についても説明をお願いしたい。

(高校未来づくり室長)

 プロジェクトシート、いわゆる簡易な計画書を提出してもらう予定である。それを受けて、高校教育課と学校との間でやり取りを行う場面も想定される。

 審査に当たっては、生徒のアイデアを可能な限り生かすことを重視するため、優劣を競わせてふるいにかけるというよりも、実現に向けて応援するという姿勢で臨む。その中で、必要に応じて助言を行う形で、提出された申請書に基づき内容を審査していく予定である。

(日置委員)

 学校としては、提出したい内容について、生徒が主体となって随時提案し、申請書も生徒名で提出するという理解でよいか。

(高校未来づくり室長)

 予算に限りがあるため、現在の案としては、できるだけ多くの学校に参加してもらいたいと考えている。そのため、まずは各学校から一案の申請を基本としてお願いしていく方針である。

 ただし、予算に余裕が生じた場合には、追加の募集を行うことも想定している。その際にどの提案を申請するかについては、学校内で一定の調整を行い、この生徒のこのプランを今回は申請するという形になると考えている。

 申請は、生徒の名前で提出する形を基本としつつ、教員については支援者として位置付け、併せて記載することを想定している。

(都丸委員)

 インクルーシブ教育推進事業モデルについてであるが、大変意義のある取組であり、校内フレックスセンターの整備や専門家の派遣などにより、今後着実な成果が現れてくるものと期待しているところである。

 一方で、本事業が2年間のモデル事業として実施される中で、その期間終了後においても、現場としては専門家の派遣等の支援が継続されることが望ましいと考えるが、この点についてどのように考えているのか、伺いたい。

(特別支援教育課長)

 2年間を予定として研究を進めていく過程で、実践の検証や学校長をはじめとする現場からの意見を丁寧に聴取しながら、その成果と課題を整理していく。

 その上で、事業終了後の在り方も含め、今後の方向性について検討してまいりたいと考えている。

(都丸委員)

 本事業は、多くの学校にとって必要性の高い取組であると認識している。今後も前向きに推進していただくようお願いしたい。

(宮坂委員)

 私も、インクルーシブ教育推進事業モデル校の追加について、2点伺いたい。

 まず1点目として、桜山小学校を選定した理由について教えていただきたい。

 2点目として、今後、このようなモデル校を拡充していく予定があるのかどうか、その見通しについて併せて伺いたい。

(特別支援教育課長)

 どの学校にも多様な背景や特性を有する児童が在籍していることから、特定の学校に特別な必要性があったというよりも、桜山小学校については、校長および市教育委員会において、学校経営として本事業の趣旨に沿った取組を進めていきたいという意向があったことを踏まえ、協議の上、モデル校として受けていただくこととしたものである。

 また、国の事業については、今後の動向を注視しながら進めていく必要があると認識している。モデル校での実践を通じて得られた成果や課題を踏まえるとともに、市町村や学校現場の意見を十分に踏まえながら、今後の方向性について検討してまいりたいと考えている。

 なお、モデル校については、現在の取組による成果や課題を踏まえながら、全県展開を目指して、今後は拡充していきたいと考えている。

(中澤委員)

 SAH+事業についてであるが、本事業は、すべての県立高校および中等教育学校を対象として展開していくとのことである。

 これまでSAHの取組を行ってきた学校については、引き続きリーディングスクールとしての役割を担い、取組を牽引していくものと期待しているところである。

 その一方で、これまでSAHの取組に直接関わってこなかった学校における、本事業に対する認識や理解、いわゆる認知度については、現状どのように捉えているのか、その点について伺いたい。

(高校未来づくり室長)

 確かに、これまでのSAHについては指定校を中心に取組を進めてきた経緯がある。一方で、エージェンシーの育成については、第4期群馬県教育振興基本計画にも位置付けられているとおり、すべての学校で推進していくべきものであると認識している。

 その中で、「IGNITE(イグナイト)」等の取組や各種ウェブ媒体を通じて、各校の実践が共有される機会が増えており、こうした取組が徐々に広がりを見せてきたことも事実である。

 今回、SAH+として全校展開を図るに当たり、校長会等において趣旨や目的について説明を行い、全県的に取り組んでいく方向性を示してきたところである。

(平田教育長)

 これまでも、各校からは「自校でも取り組みたい」といった意向が寄せられており、一定程度機運が高まってきていたものと認識している。こうした状況を踏まえ、時機を得た形で全県展開に踏み出したものである。

 あわせて、これまでの指定校にはリーディングスクールとして引き続き先導的な役割を担っていただき、全体の取組を牽引していくことを期待している。各校においても、本事業に対する理解や関心は一定程度共有されているものと認識している。

(中澤委員)

 学校の規模や学科の違いにかかわらず、さまざまな高校が主体的に取り組むことができるよう、工夫や働きかけをお願いしたいと考える。

 また、取組に大きなばらつきが生じることのないよう、継続的な周知や支援についても配慮をお願いしたい。

(高校未来づくり室長)

 アイデア実現予算について、先ほど、Aプラン30万円、Bプラン5万円という説明をおこなったが、必ずしも一定規模以上の取組に限るのではなく、生徒の小規模なアイデアであっても遠慮なく提案できるよう、2つのプランとしている。

 学校ごとの実情に応じて、より多くの生徒の挑戦につながっていくよう、制度の趣旨について学校現場に丁寧な周知と働きかけをお願いしていきたい。

(小島委員)

 SAH指定校から全校展開へ移行するに当たり、各校においても「IGNITE」のような取組が実施される予定であるのか、各学校間での情報共有や意見交換の場はあるのかについて伺いたい。

(高校未来づくり室長)

 全県展開とした場合、現在実施している「IGNITE」と同様の規模で各校が実施することは、現実的には難しさもあると認識している。

 そのため、リーディングスクールの取組に限らず、小規模な取組から大規模な取組まで、各校の実践をどのように共有し、全体の学びにつなげていくかという点については、今後、検討してまいりたい。

(小島委員)

 先日、「IGNITE」のワークショップを拝見した。参加していたのは主に生徒会活動に関わる生徒であったと思うが、校則に関する議論が多く見られ、特に髪型や携帯電話の取扱いについて各校の状況が共有されていた。

 その中で、携帯電話の扱い一つをとっても学校ごとに対応が大きく異なっており、生徒同士が「そのような運用をしているのか」と互いに学び合う様子が見られた点が印象的であった。

 このような形で、学校間での情報交換の機会が設けられることで、それぞれの学校における校則や運用の改善につながる可能性があるのではないかと感じたところである。

(平田教育長)

 校則の在り方については、教員が一方的に見直すのではなく、生徒自身が主体的に関わり、教員とともに考えながら改善していくことが重要であると考える。

 その際、学校間での横のつながりや情報共有がなければ、取組を広げていくことは難しい面もあると感じている。

 そうした意味において、「IGNITE」のような場は、生徒が主体的に学び合う機会として大変有効であり、意義のある取組であると受け止めている。

 今後については、こうした取組をさらに発展させ、より大規模な形で実施していくことも考えられるか。

(高校未来づくり室長)

 現行の規模での実施には一定の制約があると認識している。そのため、実施方法の見直しも含め、今後の在り方について検討していく必要があると考えている。

(平田教育長)

 ぐんまSTEAMフェスティバルについても、多くの高校が参加し、Gメッセ群馬で実施されたが、大変有意義な取組であったと感じている。特に、ディスカッションの場面では活発なやり取りが見られ、非常に印象的であった。

 今後さらに参加校が増えた場合に、グループの編成等も含めて検討していく必要があると考えている。

 引き続き、効果的な実施方法について工夫していきたい。

 他にご質問やご意見がなければ、教育長事務報告を以上とする。

10 議案審議

第12号議案 臨時代理の承認について(令和9年度使用義務教育諸学校教科用図書採択基準について)

 義務教育課長、第12号議案原案 (PDF:782KB)について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第13号議案 令和8年度群馬県部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する取組方針について

 健康体育課長、第13号議案原案 (PDF:7.71MB)について説明

(日置委員)

 資料1ページ目の概要では、令和8年度までに30%、9年度60%、その後90%といった数値目標が示されている。この30%という比率は、学校数の割合を示すものではなく、例えば「月1回程度の実施率が30%」といった回数ベースで捉えてよいのか。

 また、2ページ目に示されている比率についてであるが、分母となっている「設置部活動数」とは、各学校が設置している部活動に加え、地域展開している部活動も含めた総数を指しているのか、その定義について確認したい。

(健康体育課長)

 そのとおりである。

(日置委員)

 「地域展開済み」とは部活動数を指すものである。とすれば、これは比率ではなく活動数の比である。すなわち、ここで記載しているのは活動数の比ということか。

(平田教育長)

 活動主体の数の比である。

(日置委員)

 月1回実施している部活動、あるいはすでに展開しているものも含め、それらに対して、月1回程度実施しているものが全体の30%となるように設定さているのか。

(平田教育長)

 1回以上のものが30%になるように、2回以上のものが60%程度になるようにということである。

 設置率30%とは、あくまで設置主体となる取組の構成比を示すものである。したがって、月1回程度実施している部活動や、既に展開されている取組も含め、それら全体に対して、月1回程度の実施形態の部活動の割合が、全体の30%又は60%となるよう設定する趣旨である。

(日置委員)

 「30%が地域展開している」という意味ではなく、すべてが月1回実施していれば30%という意味か。

(平田教育長)

 そのとおりである。ただし実際にはそうはならないため、主体ごとに判断する。部活動ごとに月1回実施していれば、その実施している側に加えるという考え方である。

(日置委員)

 月1回以上実施していれば、全体の30%に入るということで理解した。

 以上の質疑後、異議なく、原案のとおり決定

11 議案審議(非公開)

 ここで、平田教育長から、これからの審議は非公開で行う旨の発言があり、傍聴人及び取材者は退室した。

第14号議案 臨時代理の承認について(令和7年度群馬県一般会計補正予算(教育委員会関係)について)

 総務課長、第14号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

第15号議案 臨時代理の承認について(令和8年度群馬県一般会計補正予算(教育委員会関係)について)

 総務課長、第15号議案原案について説明

 異議なく、原案のとおり承認

12 教育委員会記者会見資料について

 教育委員会記者会見資料について、総務課長が説明。

13 閉会

 午後2時20分、平田教育長、教育委員会会議の閉会を宣す。


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