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新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について
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新型コロナウイルスの罹患後症状(後遺症)とは
新型コロナウイルス感染症の療養期間が終了し、感染性がなくなったにもかかわらず、療養中にみられた症状が長引いたり、新たに症状が出現したりする場合があります。
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(後遺症)について、世界保健機関(WHO)の定義では、「新型コロナウイルスに罹患した人にみられ、少なくとも2か月以上持続し、他の疾患による症状として説明がつかないもの」とされています。
県では、新型コロナウイルス罹患後症状(後遺症)について、県民の皆さまへ広く知っていただくため、群馬大学医学部附属病院の協力のもと、後遺症や診療の流れなどを紹介した動画を作成しました。
新型コロナウイルス罹患後症状(後遺症)動画(YouTube)<外部リンク>
〈参考〉新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について(厚生労働省)<外部リンク>
代表的な症状
代表的な症状として、以下のものが報告されています。
罹患後症状(後遺症)の診療
診療について
- 新型コロナウイルス感染症の後遺症は、除外診断(他の疾患による症状ではないことを診断)となるため、別の病気が原因ではないか確認するための検査等が行われます。
- 新型コロナウイルス罹患後の長引く症状が、必ずしも罹患後症状(後遺症)とは限りません。別の病気が隠れている可能性もありますので、まずはかかりつけ医やお近くの医療機関等にご相談ください。
- 後遺症については、現時点では根本的な治療法がないため、症状を和らげたり鎮めたりする治療(対症療法)が基本となります。
- 受診においては、一般の診療と同様に医療費の自己負担が発生します。
まずは、身近な医療機関へご相談ください
体調不良が続くなど、後遺症と思われる症状があるときは、まずは、かかりつけ医や、新型コロナウイルス感染症の診断・治療を受けた医療機関、または、症状に応じた診療科のある身近な医療機関へご相談ください。
症状に応じた診療科のある身近な医療機関はこちらからお調べいただくことができます。
<外部リンク>
【症状に応じた診療科の例】
咳、倦怠感、息切れ…内科
脱毛、じんま疹…皮膚科
味覚・嗅覚障害…耳鼻咽喉科 など
後遺症と思われる症状に悩む方の診療に対応している医療機関リスト
かかりつけ医や新型コロナウイルス感染症の診断等を受けた医療機関がない場合は、後遺症と思われる症状に悩む方の診療に対応している医療機関リスト(公表の承諾を得られた医療機関のみ)からお調べいただくことができます。 地図から探す|一覧から探す
※医療機関により診療可能な年齢や症状などが異なりますので、受診する前に、受診の条件をご確認ください。
地図から探す
以下の検索サイトから、お調べいただくことができます。(詳細は、一覧でご覧ください)
検索方法
- 以下の二通りから探したい住所を選択・入力して検索する。
(1) 地区で探す(表示されている地区を選択すると、地区内の対応医療機関が表示されます。)
(2) 住所の一部で検索する(「○○町」と入力すると、該当する市町村の対応医療機関が表示されます。)
一覧から探す
【詳細版(全域)
医療機関一覧(令和6年5月29日更新) (Excel:44KB)
医療機関一覧(令和6年5月29日更新) (PDF:956KB)
【簡易版】※一部の情報のみ掲載。詳細版でもご確認ください。
[前橋市]医療機関一覧(令和5年6月23日更新) (PDF:41KB)
[高崎市]医療機関一覧(令和6年5月29日更新) (PDF:133KB)
[伊勢崎市・佐波郡]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:38KB)
[藤岡・多野郡]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:22KB)
[安中市]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:23KB)
[富岡市・甘楽郡]医療機関一覧(令和6年3月19日更新) (PDF:26KB)
[桐生市・みどり市]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:37KB)
[太田市]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:27KB)
[館林市・邑楽郡]医療機関一覧(令和5年6月8日更新) (PDF:23KB)
[渋川市・北群馬郡]医療機関一覧(令和6年4月12日更新) (PDF:34KB)
[沼田市・利根郡]医療機関一覧(令和5年6月8日更新)(PDF:31KB)
[吾妻郡]医療機関一覧(令和5年9月8日更新) (PDF:33KB)
罹患後症状(後遺症)に関するQ&A
Q 罹患後症状は治りますか?
A 罹患後症状については、世界的に調査研究が進められている最中であり、まだ不明な点が多いですが、現時点の調査研究では、罹患後症状の多くは、時間経過とともに症状が改善することが多いとされています。
Q 罹患後症状がある場合、新型コロナウイルス感染症を他の人に移してしまうことがありますか?
A 感染可能期間は、一般的に、発症2日前から発症後7~10日とされており、罹患後症状があったとしても、基本的に他の人に感染させることはありません。
Q 罹患後症状の治療方法はありますか?
A 罹患後症状の多くは、時間経過とともに改善することが多いとされていますが、その過程で、症状の緩和や早期回復を目的として、各症状に応じた対症療法が行われることもあります。
Q 罹患後症状について、どこを受診するとよいでしょうか?
A 罹患後症状は、それぞれの症状について、一般診療の中で十分に対処できるものが少なくありません。まずは、かかりつけ医や身近な医療機関にご相談ください。
Q 新型コロナウイルス感染症に罹患してからずっと倦怠感が続いている気がします。受診が必要ですか?
A 症状が時間経過とともに改善しているならば、様子を見ることも可能です。症状が改善せずに持続する場合は、他の疾患による可能性もありますので、かかりつけ医や身近な医療機関にご相談ください。
〈参考〉新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A(厚生労働省)<外部リンク>
罹患後症状(後遺症)に関する実態調査
県では、新型コロナウイルス感染症の療養期間終了後の諸症状(罹患後症状)に対する相談・診療体制の整備や県民への情報発信の強化等を目的として、罹患した県民を対象に実態調査を実施しました。
- 対象者:令和4年1月1日から8月31日までに新型コロナウイルス感染症と診断された者のうち、HER-SYS上に登録がある者から、年代・性別・入院の有無に偏りなく抽出した約5,000人
- 調査方法:「ぐんま電子申請受付システム」上のアンケートフォームをSMSにより送信
- 調査期間:令和4年11月7日~21日
- 回答者:447人(回答率:約9%)
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関する実態調査結果(PDF:908KB)
罹患後症状(後遺症)に関する生活支援について
1.後遺症により働けなくなった
(1)傷病手当金(健康保険)
後遺症により、仕事をすることが困難になった場合、仕事に就くことができなかった期間などの要件を満たせば健康保険制度を活用して傷病手当金が支給されます。
支給を受ける要件や申請の手続きなどについてはご加入の保険者(全国健康保険協会、健康保険組合等)にご相談ください。
(2)障害年金
後遺症によって日常生活が著しく制限を受けるなどしている場合、法令で定められた障害の程度などの要件を満たせば、障害年金の対象となります。
支給を受ける要件や申請の手続きなどについてはお近くの年金事務所、またはねんきんダイヤルにご相談ください。また、障害年金の詳細は、日本年金機構ホームページをご参照ください。
ねんきんダイヤル: 0570-05-1165
日本年金機構ホームページはこちら<外部リンク>
(3)労災保険給付
業務により新型コロナウイルスに感染し、罹患後症状があり、療養等が必要と認められる場合には、労災保険給付の対象となります。労災保険の請求の手続等については、事業場を管轄する労働基準監督署にご相談ください。
最寄りの労働基準監督署はこちら(厚生労働省)<外部リンク>
2.治療と仕事を両立したい
治療と仕事の両立支援ナビは、労働者が治療を受けながらいきいきと働き続けることができるよう、事業者の方、支援を受ける働く方や、医療機関・支援機関の方にとって役立つ情報を提供しています。詳細は下記リンクをご覧ください。
治療と仕事の両立支援ナビはこちら(厚生労働省)<外部リンク>
3.後遺症により身体に障害が残った…身体障害者手帳の取得
後遺症の症状によって、視覚や聴覚、声などに障害のある状態になった場合などには、要件を満たせば身体障害者手帳が交付されます。申請方法など詳しい情報は各市町村の担当部署にご相談ください。
身体障害者手帳についてはこちら
4.後遺症により精神的に不安定になった…精神障害者保健福祉手帳の取得
後遺症によって一定程度の精神障害の状態にあると認定された場合には、要件を満たせば精神障害者保健福祉手帳が交付されます。申請方法など詳しい情報は各市町村の担当部署にご相談ください。
精神障害者保健福祉手帳についてはこちら
5.後遺症により生活全般に困りごとがある…生活困窮者自立支援
働きたくても働けない、住む所がない、などのお困りの状況に応じて、地域の相談窓口が一緒に考え、解決へのお手伝い(無料)をします。 申請方法など詳しい情報は各市町村の担当部署にご相談ください。
生活困窮者自立支援についてはこちら
6.精神症状により日常生活に支障が出ている…こころの相談
後遺症には、気分の落ち込み、やる気の消失、うつ症状等の精神症状が出る場合もあります。精神症状により、働けなくなったり、日常生活がままならなくなったりした場合には、地域の市町村や保健所等にご相談ください。今後の生活について一緒に考えたり、必要に応じて精神保健相談のご案内や医療機関等の相談窓口のご紹介をします。詳細は各自治体のホームページをご覧ください。
地域の相談窓口:各市町村、各保健福祉事務所(保健所) →各保健福祉事務所についてはこちら
全県の相談窓口:こころの健康センター →こころの健康センターについてはこちら
7.後遺症により通学が難しい
子供も後遺症とは無縁ではありません。倦怠感や頭痛等によって、学校に通うことが難しくなることもあります。後遺症による通学について相談したい場合には、通っている学校や教育委員会等にご相談ください。
市町村教育委員会(市町村立学校):市町村等教育委員会一覧についてはこちら
県教育委員会(県立学校):県教育委員会についてはこちら
医療機関向けQ&A
Q 罹患後症状で受診した者の医療費は公費負担ですか?
A 一般診療と同様に、自己負担が発生します。
Q 罹患後症状で受診された方にリハビリテーションを提供できますか?
A 医師が有用と判断する場合は、提供することはできます。
Q 罹患後症状と診断した場合、届出の必要はありますか?
A 届出の必要はありません。
〈参考〉
新型コロナウイルス感染症診療の手引き」別冊「罹患後症状のマネジメント」(厚生労働省)<外部リンク>
罹患後症状(新型コロナウイルス感染症 診療の手引き 罹患後症状のマネジメント)の動画はこちら(厚生労働省)<外部リンク>