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国民健康保険制度の運営について
国民健康保険制度運営の見直し
国民健康保険制度は、国民皆保険の基盤として重要な役割を果たしていますが、加入者の年齢構成が高く医療費水準が高いことに加え、加入者の所得水準が低く所得に占める保険税負担が重いという課題があります。
また、これまでは市町村単位で運営していたため、小規模な市町村は財政運営が不安定になりやすいというリスクを抱えていました。
このようなことから、国民健康保険制度の運営を安定化し、将来にわたり国民皆保険を堅持していくことができるよう、平成27年5月に「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律」が公布され、平成30年度から県が市町村とともに国民健康保険を運営することとなりました。
県は財政運営の責任を担うなど国保運営の中心的な役割を担い、市町村は地域におけるきめ細かい事業を引き続き行います。
持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律について(厚生労働省ホームページ)<外部リンク>
県と市町村の役割
県の役割
- 県内の統一的な国民健康保険運営方針を策定
- 市町村ごとの国保事業費納付金を決定し、市町村から徴収
- 市町村ごとの標準保険料率等の算定
- 保険給付に必要な費用を全額市町村に支払い
- 市町村が担う事務の標準化、効率化を促進 等
市町村の役割
- 国保事業費納付金の県への納付
- 被保険者の資格管理(被保険者証等の発行)
- 保険税率の決定、賦課・徴収
- 保険給付の決定
- 被保険者の特性に応じた保健事業の実施 等
※ 国保税の納付、各種申請や届出等の窓口は、引き続きお住まいの市町村です。
※厚生労働省資料より
見直しの効果
国民健康保険の財政運営が市町村単位から県単位に拡大されることにより、高額な医療費の発生など様々なリスクが県全体で分散され、急激な保険税上昇が起きにくい仕組みとなります。
また、県が市町村が担う事務の標準化、効率化を促進することにより、市町村事務の負担軽減、コスト削減を図ることができます。
群馬県国民健康保険運営協議会
「群馬県国民健康保険運営協議会」で、県内の統一的な運営方針となる国民健康保険運営方針の策定や国民健康保険事業費納付金の徴収など、運営に係る重要事項について審議を行います。
群馬県国民健康保険運営方針
制度改正により平成30年度から県と市町村が一体となって制度を運営し、財政の安定化と事業の広域化及び効率化を推進するため、運営に関する統一的な方針として策定するものです。
- 群馬県国民健康保険運営方針(対象期間:平成30年度~令和2年度)
- 第2期群馬県国民健康保険運営方針(対象期間:令和3年度~令和5年度)
- 第3期群馬県国民健康保険運営方針(対象期間:令和6年度~令和11年度)
標準保険料率と実際の保険税率
県では、各年度における本県の「都道府県標準保険料率(全国一律の算定基準により算定)」と、市町村が税率(額)を決定する際の参考となる「市町村標準保険料率(県内一律の算定基準により算定)」を算定しています。
また、各市町村ではこの標準保険料率を参考に地域の状況や個別事情に応じて「実際の保険税率」を決定しています。
・令和2年度の都道府県標準保険料率及び市町村標準保険料率(PDFファイル:112KB)
・令和2年度の実際の市町村別保険税率(PDFファイル:33KB)
・令和3年度の都道府県標準保険料率及び市町村標準保険料率(PDFファイル:109KB)
・令和3年度の実際の市町村別保険税率(PDFファイル:245KB)
・令和4年度の都道府県標準保険料率及び市町村標準保険料率(PDFファイル:109KB)
・令和4年度の実際の市町村別保険税率(PDFファイル:78KB)
・令和5年度の都道府県標準保険料率及び市町村標準保険料率(PDF:44KB)
・令和6年度の都道府県標準保険料率及び市町村標準保険料率(PDF:109KB)
群馬県国民健康保険財政安定化基金
平成30年度以降の保険給付費の増加や保険料収納不足による財源不足に備え、「群馬県国民健康保険財政安定化基金」を設置しています。
国民健康保険に係る赤字削減・解消計画の公表
国民健康保険の財政健全化を図るため、赤字市町村は要因分析を行い、解消計画を策定します。
計画を策定した市町村は、計画的な赤字削減に取り組み、県は保険者努力支援制度の活用により支援を行います。
※本県において赤字削減・解消計画を策定している市町村はありません。(令和4年8月末時点)
国に対する政策要求等
国民健康保険の安定的な運営に向け、国に要望を行いました。これまでの要望内容は、こちらをご覧ください。(国の施策等に関する提案・要望)