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平成27年度第2回ぐんま緑の県民税評価検証委員会実施結果

更新日:2015年12月25日 印刷ページ表示

第2回ぐんま緑の県民税評価検証委員会について

  1. 日時 平成27年12月14日(月曜日) 14時00分~15時30分
  2. 会場 県庁7階 審議会室
  3. 出席者 委員:西野委員長ほか8名、県:青木環境森林部長ほか12名、事務局:林政課職員5名(別添出席者名簿のとおり)
  4. 環境森林部長あいさつ
  5. 委員長あいさつ
  6. 報告事項
    • (1)平成26年度ぐんま緑の県民基金事業実施報告書について
    • (2)平成27年度ぐんま緑の県民基金事業の進捗状況について
  7. 協議事項
    • (1)ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価方法について
  8. その他
  9. 質疑内容 下記のとおり

第2回ぐんま緑の県民税評価検証委員会議事録

(司会:林政課次長)

 (*14時00分 司会 開会を宣言する)

(司会)
環境森林部長からあいさつを申し上げる。

(環境森林部長) [あいさつ] (省略)

(司会)
次に、西野委員長からごあいさつを頂く。

(西野委員長) [あいさつ] (省略)

(司会)
これより議案の審議に移るが、議長は西野委員長にお願いする。

(議長(西野委員長))

まず(1)の平成26年度ぐんま緑の県民基金事業実施報告書について説明をお願いする。

(林政課長)

資料1、資料1-2により説明

(西野委員長)
 先ほど説明していただいた実施報告書の評価検証委員会意見のところは、皆様から頂いた意見を踏まえて、私のほうで資料をよく読んだ上でまとめさせていただいたものであり、若干分かりにくいところについて説明する。
 資料1-1の13ページの意見の欄「なお、県民ニーズと制度設計時における想定にズレが生じている場合もあり・・・」について。これは、県内の竹林が繁茂している地域で、大変高齢化が進んでいるところがあり、現在の制度設計では地域が5年間で整備していくことが不可能であり、手を上げなかった事例がある。
 こういった事例をどのように考えていけばよいのか。こういったことも柔軟に考える必要があるのではということが、最後の意見にまとめさせていただいている。
 はじめの税を導入する検討委員会(西野委員長が座長)では、私も反省しなければならないが、集落の高齢化という問題を制度設計の中にきちんと取り入れなかったのはミスかなと思っている。柔軟にフレキシブルに対応できればということで書かせていただいた。
 皆様の代表で書かせていただいたが、委員の皆様で何か意見はあるか。

(委員)
 意見なし

(西野委員長)
 平成26年度は市町村、県民の皆様への説明に大変な時間と労力を要したということあり、それは仕方ないことだと思う。県については鋭意やっていただきたいと思う。
 県の事務局から聞いている話では、水原地域等の森林整備については、山林所有者が地域におらず、それを追跡しなければならないのだが、それも限度がある。
 今後は、市町村の協力を得ながら進めていく必要がある。
 平成26年度ぐんま緑の県民基金事業実施報告書については、資料編についても、前回(8月)の評価検証委員会で出た内容をきちんと細かい項目でまとめていただいている。非常に分かりやすくなっている。
 他の委員の皆様よろしいか。

(各委員)
 意見なし。

 (西野委員長)
それでは、(2)の平成27年度ぐんま緑の県民基金事業の進捗状況について事務局より説明をお願いする。

(林政課長)

資料2により説明

(西野委員長)
 資料2で水源地域等の森林整備事業の今年度の進捗状況、885ヘクタールの計画に対して783ヘクタールを進捗している。
 先ほど、林政課長からの説明のとおり山林所有者の確定や境界の確定などでとまどっているがそれでもだいぶ進んできている。
 何か委員の皆様からご意見があるか。

(各委員)
 意見なし。

(西野委員長)
 それでは、緑化推進課長からボランティア活動・森林環境教育の推進について進捗状況の説明をお願いします。

(緑化推進課長)

資料3より説明

(西野委員長)
 機械の貸出しも昨年と比べて増えており、ボランティアの方々も5千人余りが活動されているということである。
 緑のインタープリターについても約100名の方が現在登録の見込みということである。着々とボランティア活動や森林環境教育の推進が進められているということである。
 委員の皆様何か意見はあるか。

(各委員)
 意見なし。

(西野委員長)
 続きまして、林業試験場長から「ぐんま緑の県民税」効果検証のための調査分析調査経過について説明お願いする。

(林業試験場長)

資料4により説明

(西野委員長)
 これは、先ほどの実施報告書でもあったが、水原地域等の森林整備事業の事業効果を分かりやすくするために、林業試験場にて色々と調査していただいているところである。
 資料4を見てみると間伐を実施すると平均の相対照度が相当増えている、間伐の成果が現れている。
 これに対して、何か意見があるか。

(田村委員)
 森林整備の現場をみせてもらった。例えば、50、60年経った高齢級の森林で10年、20年手入れが入っていないところで、約35%以上の間伐を行う場合、伐採対象となるのは、下層にある細い木ばかりである。大きくても直径が13cm程度である。この状態で、35%伐っても照度は変わらない。
 実際に照度がどのくらいであったかは分からないが、もっと若い木で実施するべきで、50年、60年経って長年手入れがされていない場合は、下層にある木を伐っても変わらない。もう少し若い木で間伐を実施して照度が上がるようにしてもらいたい。そうすれば成長も植生も変わってくると思う。照度と成長の関係はどんな関係があるのか。

(林業試験場長)
 下層間伐(劣勢木を対象とした間伐)と上層にある主林木を対象に間伐を実施するのでは、相当な違いがある。その辺については、林分ごとにある程度間伐を実施した後に被害を受けないように、事業を実施する側でも技術的なことも考えて実施しているのではと思う。

(田村委員)
 やはり若いときから間伐をやっていれば、強度も保てるし、大きくなってから急に間伐をすると、例えば上層のいいものも、曲がりのある悪い木を伐った場合でもお互いに庇護しているものが雪折れとかになる。ですからもっと若い木で間伐を実施すべきで、林齢にこだわらず、早めに実施すれば災害が起きにくい。

(西野委員長)
 それは、もっと若い木のところをやるべきだということか。

(田村委員)
 その通り。内山委員も大変山を持っているので分かるとは思うが、高齢級の森林で35%以上の間伐を実施しても下層木ばかりが対象となってしまい、経済効果だとか照度が上がることはない。

(内山委員)
 やはり森林の状況、伐るものが何なのかで、35%伐っても明るくならないこともあると思うのだが、どんな目的で実施するのが重要で、数字にすると難しいと思う。

(林政課長)
 やはり現地で、田村委員が言ったように、劣勢木がかなりある現状はある。このような場合に、杓子定規に35%間伐を行うと劣勢木ばかり伐る形になってしまう。
 このため、担当者を集めて研修を開催し、光環境を改善されるような間伐を実施し、上層木も含め光が入るような方針で施行するよう現場を指導するようにしている。

(西野委員長)
 事業効果が現れるためにはどのような所を選べばよいかという話なのかと思う。これはまた色々試験を重ねていただいて、どのようにするのが一番よいのか、林業試験場のほうでご確認いただければと思う。

 -報告事項終了-

 -協議事項に移る-

(西野委員長)
 それでは、続いて、本日の協議事項に入らせていただく。本日の協議事項は、「ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業の評価方法について」である。
 事務局より説明をお願いする。

(林政課長)

資料5、資料6、資料7、資料8により説明

(西野委員長)
 たくさん資料があり、なかなか簡単には理解できかなかったかとは思うが、要するに市町村提案型事業の評価・検証をどのような方法で行うのか、前回の評価検証委員会での意見を踏まえて、事務局で考えていただいたものである。
 評価も客観性担保されているということがこの中にも盛り込まれているように思われるが、委員の皆様から市町村提案型事業の実績評価・効果評価など、このよう方法でよいか、今日はお諮りしたい。
 まずは、何かご質問はあるか。

(西野委員長)
 では私のほうから資料5、8ページの地域評価者だが、客観的な視点から評価をできる者である。補助の対象者については、主観的な視点で評価をするのだが、客観的な視点を入れるために地域評価者を設定したということである。
 どのような人が地域評価者かということがこの資料にも書いてあるが、「ぐんま緑の県民基金事業を熟知(理解)し、補助事業者が実施した事業について客観的な視点に基づき判断できる者」とある。先ほどの説明では、具体的には市町村の担当者、あるいは市町村が推薦する人という説明があったが、もう少し詳しく説明していただきたい。客観的な視点というのは、地域に住んでいれば全員できるかというとそういうわけではない。事業の中身をよく知っていなければならないし、お金の使い方についてもきちんと評価できなければならない。このような視点で人を選ばないと間違った評価をされてしまう可能性もある。

(林政課長)
 はじめは、自治会長や区長の方々を地域の代表者とし、評価を頂いてはどうかと考えてもいたが、制度を知っていないと、よい活動が行われていてもなかなか正確な評価にはつながらないと思い、地域に正しく評価をできる人がいない場合は、市町村の担当者にお願いしたいと考えている。

(西野委員長)
 素案を頂いたときには、自治会の区長さんにお願いするとのことだったのだが、その方が事業について分かっていればよいのだが、全然知らないのであれば、なかなか評価は受けられない。補助者の中にはNPO法人があるので時と場合によって考えていただくのかなと思う。県が懸念しているのは、市町村の担当者の場合、客観的が担保できるかということだと思うが、やはりお金の中身と使い方を一番知っているのは市町村の担当者だと思う。そのため、市町村担当者の評価を受けるのは決して悪いわけではないと思う。逆に、中身をきちんと分かっていない方に評価されることのほうが違う評価になる可能性があると思う。自治会でやっている場合は、地域中の関係者の中で客観的にやっていただくのもよいでのではないか。委員の皆様はいかがか。

(田村委員)
 そう思う。

(西野委員長)
 評価方法だが、要するにSD法による数値に表せることができる部分と数値に表せることができない部分を二つ併せて最終的な評価をしましょうというとなのですが、これもきちんと県民の皆様から集めた税がどう使われているかを説明するということある。
 資料8、10ページのアンケートの設問の中で、「地域の利益」とはどのようなことを指しているのか。設問の中に、「生活環境の改善」とあるが、例えば竹林が繁茂していた場所を整備したら地域の安全・安心な環境が図られたということがあるとしたら、生活環境の改善が地域の利益となり、同じことを示すことになる。どういったことを想定しているのか、ある程度例を示して挙げないと分からないのでは。

(林政課長)
 (生活環境の改善が図られるとは別の)利益としては、例えば事業実施後に地域のコミュニケーションが増えた、など。設問の回答が重複する場合もあるのでこちらの意図が伝わるように回答例を検討したい。

(西野委員長)
 お願いしたい。誘導することになってはいけないが、利益というと漠然としすぎるので、例で示してあげるとよい。

(林政課長)
 アンケートは回答者になるべく負担のないような形でお願いしたいと考えているので検討したい。

(高橋委員)
 SD法による評価の表現について、3がふつう、5,4はよいなどといった、判断例を最初のページにでも示してあげるとよいのでは。

(西野委員)
 SD法という言葉ではなく、評価を5段階にするといったほうが分かりやすい。

(林政課長)
 アンケートについては、複雑ではなく、スムーズに書いてもらうようにしたいと思う。

(西野委員長)
 このアンケートについては、次回で決定することになる。基本的にはこれで了承し、細部は次回改めてということでご了解願いたい。
 これで、本日の協議は終わったが、委員の皆さん何かあるか。

(内山委員)
 ぐんま緑の県民税とは何か、どのように使われているかといったことが一般の方々にはまだ理解されていない気がする。また、子どもを対象とした事業を実施する際に、緑の県民税も含めてこの事業はどこからきているのかということを伝えられるとよい。難しくて記憶には残らないかもしれないが、何かの形でPRできるとよいと思う。

(西野委員長)
 子どもが参加するする事業については、表現を優しくするなどして伝えられるとよい。

(内山委員)
 子どもたちに自然について伝えることはとてもよいことだし、事業は賛成だからこそ、その点がもう少しあればと思う。

(鬼頭委員)
 みなかみ町もぐんま緑の県民税を利用して森林を整備している。みなかみ町は観光客が多いところだが、目につくところが整備されて喜ばれている。この整備はぐんま緑の県民税を使っているのだということを大きくPRできれば県民の人たちの目が向くのでは。

(西野委員長)
 表札をたてるなどか。それも大事なことだと思う。あまり費用をかけない程度にできれば。

(高橋委員)
 ロゴマークなどの使用はいかがか。これまで事業は進めてきたが、これからはアピールの時期に来ている。せっかくぐんま緑の県民税を使っているので目につくように、どこかに跡を残すべきだ。何か形にできればよい。シール1つでも貼れるように。

(林政課長)
 制度のPRについては、チラシやホームページ、FMぐんまなどでPRしている。今後も市町村広報などでPRを継続していきたい。また、子どもに対して税のPRをする視点がなかった。子ども向けの資料なども作っていなかったので、今後検討したい。

(内山委員)
 例えば、事業を実施する際のあいさつのときにでもちょっと県民税について触れるとか。お金をかけなくても伝わる部分もあるかと思う。

(林政課長)
 インタープリターなど実際に現場で説明する際の参考となるものや、子ども向けのリーフレットなど考えられるので検討したい。
 看板については費用がかかるため、PRを目的としたものは今まで作成しておらず、各事業の中で対応していただいている。ロゴマークやシール等を利用したPRも併せて検討していきたい。

(西野委員長)
 膨大な費用がかかるといけないが、PRについては検討が必要と思う

(宮地委員)
 市町村提案型事業について、市町村要望について市町村のばらつきがある気がする。要望については市町村にお任せしているのか

(林政課長)
 基本的にはそうだ。ただ、取り組みが少ない市町村へは説明に行ったり、事業ができそうなところをこちらから調べたりといったサポートを行っている。しかし、未だに4町村が実施していない状況であるため、来年度に向けてまた働きかけをしていきたい。

(宮地委員)
 4町村はなぜ実施しないのか。

(林政課長)
 取り組もうと努力したものの地権者の了承がとれないことから断念したなどといった状況がある。4町村が努力をしていないというわけではなく、結果として取り組めなかったということ。

(宮地委員)
 了解した。

(内山委員)
 地権者の了解を得る件に関して、この税事業に限ったことではないが、何かいい方法はないのか。整備もできない、進まない、地権者をたどっていくのにも時間がかかるといった状況なので。

(林政課長)
 所有者が分からなかったり各地に散らばっていたりする場合、例えば共有林では持ち主で組合や団体などを作りそこで決めて事業を実施する方法はある。しかし、そのような方法でも突き詰めていくと難しいと思う。各事業とも苦慮している。

(林業振興課長)
 法律上、規制があるため難しいところがある。

(西野委員長)
 実施報告書(資料1-2)の26ページ、荒廃した里山・平地林の整備の事業一覧について、区分に廃止とあるが、廃止とは何か。事業をやらなかったということか。

(林政課長)
 荒廃した里山・平地林の事業は、面積当たりで補助金の額が決まっており、整備箇所が小面積の場合には補助金額が数千円といった少額になる。そのため、補助金の手続に係る経費や手間などを考えて、最終的に実施を取りやめたといった事例である。

(西野委員長)
 廃止した事業は、実施報告書に掲載しないといけないものか。

(林政課長)
 事前に採択した事業であり公表もしているため、掲載をした。

(西野委員長)
 廃止という言葉が分かりにくい。中止とかにできないか。

(林政課長)
 実際の形を反映した表現を検討したい。

(西野委員長)
 最後に私から意見を述べる。報告書にも委員会の意見として「県民ニーズと制度設計時における想定にズレが生じている場合もあり検討が必要」と記載した。
 先ほども述べたが、県内のある地域で竹林が繁茂していて苦慮していたため、緑の県民税事業を紹介したところ、市町村から説明を受けたが、地域住民の高齢化により5年間の継続した管理を続けることは難しいため手を上げることができないのだと言っていた。
 ぐんま緑の県民税については、プライオリティーをつけた上で導入を検討し、県民参加が前提とした制度として開始したが、導入検討時にはこのように高齢化などで管理ができないといったケースについての考えがなかった。先ほど述べた地域は、近くの住民が少し竹の管理などをしているようだか、このように困っている地域に税事業を使うことができないのは変だと思う。せっかく制度を作っても全てに浸透しないのではないか。この点について、来年度に向けて県の中で検討してもらいたい。事業内容について、5年間は制度が決まっているから変えられないのか、それともフレキシブルで柔軟な対応をし、県民のお役に立つために使えるようになるのか検討してほしい。
 最後に来年度の事業についてスケジュールを説明願いたい。

(林政課長)

資料9により説明

(西野委員長)
 スケジュールによれば、市町村提案型事業については、2月中旬までに計画書を受付し、庁内審査会を経て、3月開催の委員会で諮るということである。
 以上で本会を閉会する。

(司会)

 以上をもって評価検証委員会を閉会する。

第2回ぐんま緑の県民税評価検証委員会配布資料

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