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特集 「野生動物の被害対策」 2

更新日:2018年12月4日 印刷ページ表示

奥山から市街地まで切れ目のない対策

奥山から市街地まで切れ目のない対策イメージ画像

変わる野生動物の生息環境

 県と連携して野生動物による農林作物被害に関する調査・研究に取り組む日本獣医生命科学大学獣医学部講師の加藤さんにお話を伺いました。

加藤卓也さんの写真
加藤卓也(かとうたくや)さん

 「野生動物による被害対策というと、捕獲により動物の個体数を減らし、侵入を防ぐ柵を設置すれば十分であると考えられがちですが、それだけでは対応できません。
 最近では、野生動物の分布が拡大し、市街地での被害が頻発しています。これは人と野生動物とのすみ分けがうまくできていないことが一番の原因と考えられます。
 野生動物の出没と聞くと、山奥にすんでいた動物が、餌を求めて街に出て来たイメージがあるかもしれませんが、実はそのほとんどは市街地に隣接する緑地などに生息しています。身を隠すのにちょうど良いやぶや茂みが点在していれば、移動が容易にできますし、放置された畑の野菜や庭木になる果実があれば餌になり、動物にとって魅力的な環境になっています。
 野生動物が生息しづらい環境を作れば、危険を冒してまで畑や市街地に現れなくなります。
 そのためには地域全体で技術やノウハウを共有し、協力していくことが大切です」

イノシシを見掛けたら

  • 落ち着いて行動する
     イノシシは本来臆病な動物ですが、興奮してパニック状態になっていると、人に向かってくる習性があり、非常に危険です。
  • 刺激しない
     イノシシと出合っても、大声を出したり、物を投げたり、棒で追い立てたりしないでください。また犬を連れているときは特に危険ですので、犬をけしかけないでください。

近づかない

  • イノシシを見掛けたら、速やかにイノシシから見えない所へ移動してください。子どものイノシシの近くには必ず親のイノシシが居るので、決して近づいたり触ったりしないでください。

イノシシ出没注意ポスター画像
注意を呼び掛けるポスター

 県はイノシシが出没した場合の対応方法を知らせるチラシを県内の小学生に、注意を呼び掛けるポスターを小・中学校や公民館に配布しました。また一般向けの注意喚起や、関係機関が研修などに利用できるDVDを県内小学校や市町村などに配布予定です。

【イノシシによる人身被害発生例】

  • 高崎市南大類町で中学校付近に出没し4人が負傷(28年)
  • 大泉町朝日で通学途中の小学生がかまれ軽傷(29年)

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